令和2年5月1日 新型コロナウイルス感染症 知事記者会見 説明概要

令和2年5月1日 新型コロナウイルス感染症 知事記者会見 説明概要

(新型コロナウイルス感染症発生報告)

 今日は、陽性患者が出なくて、良かったと思います。現在の状況を発表させていただきます。

 32番の関連で、昨日、陽性が判明した2人の行動履歴などを、詳細に調査しました。

 32番の1の方は、4月28日から咽頭痛があり、32番の濃厚接触者として検査したところ、陽性が判明し、本日、医療機関に入院予定です。32番の2の方は、32番の1の方と同じような感じで、本日、医療機関に入院予定です。

 それぞれの濃厚接触者は、32番の1の方が医療機関を受診していたので、そこを今調べています。32番の2の方は、密に接触された方はいないようです。

 全体では、3人が退院しました。現在、陽性の方は26人です。現在患者数を増やさないことがものすごく大事なことだと思うので、3名減ったことは良かったと思います。

(新型コロナウイルス感染症対策の充実)

 医療関係で、どういうことをやっているか、あるいは準備しつつあるかということを皆さんに報告したいと思います。

 第1は、PCR検査の充実です。リアルタイムPCR検査機器を地域の中核病院(非公表)に導入します。院内感染で防ぎにくいのが、新型コロナの患者だと思っていない救急患者からうつる、あるいは呼吸器系でない患者さんが、実は感染していた場合です。

 これをできるだけ防ぐため、例えば、救急搬入される時などに、リアルタイムPCR検査で判定しておけば大丈夫だと思います。連休明けぐらいに導入し、実働は5月下旬ぐらいだと思います。なぜなら、熟練していないとちゃんと出来ない。臨床検査技師などに使い方を勉強してもらいますが、臨機応変に使えるようになるまで、少し時間がかかります。こういう目的で導入するのは、多分、日本で一番初めではないかと思います。

 これは、ウイルスの抽出あるいは増幅を比較的簡単にしたもので、島津製作所が製作しており、保険適用も可能な国が認めたキットです。そのキットを使えば、時間短縮が出来ますが、陽性の場合は、行政検査と重ねてダブルチェックを行います。

 その次は、和歌山県の環境衛生研究センターにPCR検査機器を追加導入します。すでに3月に導入済みですが、これまでは、和歌山県に2つ、和歌山市に2つ装置があり、40検体をワンセットで検査出来ましたが、県にもう1台導入しました。そうすると、1日で検査出来る検体数は、県で60件、市で40件の合計100件になりました。

 それから、ウォークスルータイプのPCR検査用ブースを導入します。今発注しており、繁忙になった医療機関で使おうと思っています。これは、対象者が多く集まってPCR検査の検体採取が可能なとき、このブースを使うと、時間短縮が出来ると思います。ただ、繁忙になった医療機関で使えるよう、移動式になると思います。

 それから、医療物資の確保です。国からの配布分に加えて、マスクを235.4万枚、アルコールを4030リットル購入しました。これで、数ヶ月は持つと思っています。これらが逼迫したら致命傷になる医療機関に、今、続々とお渡ししています。ただ、医療機関にもそれぞれの調達ルートがあるので、足りない場合にどんどん出しています

 併せて、マスクの寄付を募っています。ありがたいことに、各種マスクを全体で5万枚ぐらい戴きました。この5万枚を分類し、それぞれの種類に応じて使わせてもらいますので、いろいろ状況を聞きながら、必要な施設等にお渡しします。

 医療機関には、当然クリニックも入ります。クリニックも地区の医師会でまとめて言っていただければ送ることになっており、本当に不足しているところへ、新しく購入したマスクも含めて、どんどんまわしていきます。

 それから、患者及び濃厚接触者の健康観察に「健康観察PHRアプリ(健康日記)」を導入いたします。これまで保健所が、多数の濃厚接触者の健康観察を実施してきましたが、1人の保健師等にかかる時間的な負荷が大きいので、効率よく個々人の健康状態を時系列に把握するため、健康観察アプリを県内の保健所に導入していく予定です。このアプリは、京都大学や和歌山県立医科大学等が共同開発しており、患者さん等が増えて宿泊療養するような場合でも、経時的な健康状態の把握に活用したいと考えます。

(国で、1ヵ月程度の緊急事態宣言延長が議論されていることへの質問に対し)

 現在の感染状況だとやむを得ないし、和歌山自体もそんなに楽観出来ない。ましてや首都圏みたいに、病院に収容が出来ないような状況だと、特定の地域だけ外すのは危ないし、やっぱりやむを得ないと私は思います。

 そうなると、休業要請をしているところだけでなく、休業要請をしてないところでも、経済的に成り立たないことをお願いしている、例えば、観光業界でも大変な状況です。このまま長く続いたら、それはもうどこであろうと持ちません。だからと言って緩めると、もっと後々まで響く可能性があり、早く終息させないといけない。これは、やっぱり、みんなが考えなければいけないことです。

 そのために、自粛は必要です。だけど、もう一つ、保健当局が必死にやっています。和歌山県も一生懸命やっていて、全国でも同じような努力をやっていますが、やっていることが抜けたら、爆発します。現にそうです。だから、それぞれの県当局が、その努力のレベルを少しでも上げることを、一番やらなければいけないと思います。それを、全国的には、若干忘れているような気がします。

関連ファイル

このページの先頭へ