令和2年4月30日 新型コロナウイルス感染症 知事記者会見 説明概要

令和2年4月30日 新型コロナウイルス感染症 知事記者会見 説明概要

 今日は、新型コロナウイルス感染症の発生報告と、特にゴールデンウィークの本番を控えて県民の皆さんにお願いしたいこと、併せて、学校の休業について発表します。

 まず新型コロナウイルス感染症発生報告ですが、今日ご報告する方は大阪府が1590番として、昨日すでに発表されている方です。20代の女性で、橋本保健所管内在住の看護師です。以前発表した26番の方と同じ、第二大阪警察病院に勤務されておられる方で、ここは新型コロナウイルス感染症患者が多数発生している所です。27日に検査対象者として検体を採取して、その時は症状は無かったのですが、帰ってきてから発熱や全身倦怠感、ふらつき、咽頭痛、鼻汁という症状が出ました。4月28日にクリニックを受診しています。29日に大阪市の保健所から本県に対し、この方の結果は陽性でしたという連絡があり、ご本人と相談して和歌山県内の医療機関に入院しました。病状は安定をしています。この方の同居家族は5人おられます。うち2人について陽性が判明しました。10代女性と40代女性です。分かったばかりなので、この数日間の行動履歴については、これから調べて、明日発表ということにしたいと思います。

 この方の通勤について、南海高野線の林間田園都市駅から新今宮まで、そこからJR環状線で病院のある桃谷まで通っています。25日26日はお休みで通勤もしていません。27日は夕方から症状が出始めたと言うことで、5時くらいに病院を出ているらしいので、夕方に林間田園都市駅に一緒に着かれた人で、体調が悪いという人がいたら、すぐ言っていただければ、ちゃんと調べます。

 それから、4月21日に、26番の方を発表した際には、院内感染の恐れもあるし、外来に知らずに入ってしまう人にも知らせた方が良いので、病院名は公表しようと考えましたが、発表時大阪府または市の了解を得ていないのでその旨を言って公表は控えました、次の日も病院長の了承がとれないので発表しないでくださいというのが大阪市の回答でした。感染を拡大させないためには、知らずに来てしまう人を無くすため、病院名の公表が絶対だと思うのに残念です。

 また、31番の方の濃厚接触者8名のPCR検査を行いましたが、全員陰性でございました。

 引き続きまして、県民の皆さんに対するお願いを申し上げます。

 1番目、県内での感染のリスクは、以前と比べるとかなり高まっていると、もう県民の皆さんは考えてくださいと強調したいと思います。やっぱり行動について、慎重に色々自粛をして欲しいというのをまず申し上げたいと思います。

特に大阪については、病院に入院させることが出来ないほど大変になっています。ということは、放置されている人が街にいるということです。これは和歌山と比べるとかなりレベルの高い感染状態になっていると考えた方が良いので、特に大阪ですが、和歌山県内も安心かと言われたら、それ程の自信はありませんから、よろしくお願いします。

 2番目は、咳や発熱等の症状がある場合は、通勤を含めた外出の自粛をぜひお願いしたい。早目に通勤などは遠慮して、外出の自粛をして欲しいと。お医者さんに行って良いですから、ぜひ通勤などしないようにして欲しい。

 3番目は、ゴールデンウィーク中の通勤。これは、特にゴールデンウィーク中の通勤はやめて、皆さん家にいましょうと呼びかけたいと思います。特に大阪、と書いてあるのは、大阪に通勤されている方は、特に休暇をとって欲しい、あるいは、自宅で仕事をして欲しいと思います。なお、自分でそれが言えないという人は県庁が代わってやりますので、どんどん頼んでいただいて結構です。

 4番目は、症状がある場合は、いつも通りクリニックを受診していただいて結構です。政府が前に言っていたような、風邪の症状のある人は4日間は自宅に居なさいということは、全く聞かなくてもいいということです。

 これについて改めて申し上げますと、和歌山県の新型コロナの早期発見システムはそのクリニックに行っていただいたら、専門家のお医者さんですので、これは変だなと思ってくれる時があります。肺炎を疑ったり、味覚や嗅覚異常があったり、下痢があったりするという方は保健所に連絡をいただいて、保健所で県庁と相談して判断をしてPCRにかけるという話をするということになります。それでも、クリニックから異常を言われてPCRを行った方々の中での陽性率は2.4%です。ほとんどは陰性です。ですから、あんまり気にしないで、クリニックに行っていただいたらいい。こうやってクリニックの方が頑張って選り分けてくださるから、和歌山県の医療の窓口がパンクしない。これが普通の風邪の人と、本当のコロナ感染症の人と一緒になって来たら、大変なことになりますので、普通のクリニックへ行って、普通に見てもらってくださいと、これがお願いであります。

 よく言われるのは、PCRを全員取ってくれるのかということです。私が気分が晴れないからPCR検査をしてくださいというタイプの人が多いんです。それをすると、和歌山県のキャパシティがあっという間にパンクします。従って、クリニックには、発熱が続いて、かつ強いだるさや息苦しさがあって、それで肺炎があったら、これはもう来てくださいねと。また、肺炎でなくても、そういう症状があって、味覚・嗅覚異常または消化器の症状がある人は言ってください。その他該当しなくても、絶対におかしいとお医者さんが考えられるときは、相談してくださいと言っています。

 それから、県立学校における臨時休業。5月31日まで延長しますと決定いたしました。なぜかと言うと、県として地域全体で活動の自粛を強く要請しているから、それから、県内の新型コロナウイルス感染症の陽性患者の発生が継続しており、とても再開できる情勢にはないと判断しました。時期は、あまり楽観出来ないので5月31日まで、ちょうど日曜日なので、その日までにしようと思います。

 とにかく、出席日数を後で取り返さないといけません。従って、県立学校の夏休みは、今年は8月8日から8月16日までのみであります。さらに、6月7月と休業期間を延長し、7月20日を過ぎれば、上記のような措置をとっても、授業日数等が足りなくなり、進級できなくなるので、本当に危機を感じています。

市町村や私立の学校にも、これを示した上で、同じ措置を要請します。

 9月入学は、学制とか国の年度をみんな変えないといけないかもしれない。これは大変な話になります。だけど、やるかやらないか、それは国全体で議論したらいいと思います。

 ただ、9月に本当にリスクゼロになるでしょうか。4月に、学校をやめろ、子供が死ぬ、と言う世論がすごくあったわけです。子供たちもそう言っていた。感染者が発生する状態が9月以降も続けば同じです。だから、これは大変な覚悟を決めて、どうするのか、その結果どうなるか、どの辺で総合的にバランス取っていくか、ということを国民の皆さんと考えないといけないので、今、何とも言えません。

 我々も、進級できない生徒を救ってあげたい。かと言って感染させたら大変だ。その中で、塗炭の苦しみですよ。国もそうでしょう。みんながそういうことを考えなきゃいけないので、「9月から始めれば解決できます。」という、そんな甘い話じゃない。

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