知事記者会見 平成31年4月9日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

平成31年4月9日 知事記者会見

平成31年4月9日 記者会見室

わかやま版「過疎集落支援総合対策」事業 「人と”ひと”が紡ぐ粟生活性化プロジェクト」が決定しました

資料1(PDF形式 411キロバイト)

 その1は、わかやま版「過疎集落支援総合対策」事業がまとまりましたので発表させてもらいます。これは、場所が有田川町の粟生というところで、国道480号線でいうとぐるっと回ってるとこで、ちょうど有田川町の真ん中ぐらいになる、歴史の古い集落なんですけども、そこが若干、最近過疎に悩んでるということで、立派な粟生小学校も今は閉鎖されているわけです。これをうまいこと使って、地域の住民も活き活きと暮らせるようにして、それで他所からの人も少し来てもらえるようにならないかということで、この制度特有の寄合会を作って考えてもらったということでございます。何をするかっていうのはそこ(資料)に書いてございまして、特にこの地域はぶどう山椒の産地で、もうちょっと山の中で作ってるんですけど、それをこっちへ持って来て、それで新たな特産品を作って他所の人にアピールしようじゃないかと、こんな考え方が一つあります。それから、粟生小学校。こんなきれいな小学校ですから、ここを目的地に訪れてくれる人がいると良いなあということで、カフェの運営など様々なことに取り組むし、それから住民の方々もここへ集まって来て、いろんな楽しいことをすれば良いんじゃないかということもございます。そうすると、そういうとこだったら移住者の方々も来てくれるということで、地域内の体制を整えるというのがございます。そんなことで話がまとまりまして、今年から3年間、事業をやっていこうということになりました。この制度は、和歌山県が9年前に作った制度で、過疎対策を考えるときに、自分たちで考えてもらおう、というのがミソであります。寄合会を作って、この地域を盛んにするにはどうしたらいいかみんなで考えようと。考えるときに、地域の人ばかりだけでなく、県庁の職員とか市役所、町役場、そういう人たちもみんな初めから入って、みんなでわいわいがやがや言って考えよう、とこんなことでございます。考えた結果、みんながそやなということになったら、3年間のプロジェクトとして、県や市町村からも助成金を出してやりましょう、ということであります。これを和歌山県がやっておりますと、平成24年だったと思いますが、地方創生のイメージで補正予算があったんですね。この補正予算の中で、総務省がその補正の新しい目玉として、そっくりな制度を作ってくれたんですね。財務省へバタバタと持って行った説明資料を見ると、アッとビックリ玉手箱で、和歌山県が作ったやつをそのまま持っていたというような事件もあったんですが、そういう国の政策のモデルになっています。国はご立派ですから、その後、補正から当初予算にこれを移して、毎年全国に募って助成金を出してくださるんですね。ただ、国の場合は予算単年度主義を厳密に守っています。和歌山県では、やりますとコミットしてるだけで、予算が通らないとこけるんですが、何年度の予算として認めます、というような形の認定をしています。和歌山県も国の制度を使ってやってるところもありますが、今回は県の事業の方であります。

佛教大学と就職支援協定を締結します

資料2(PDF形式 246キロバイト)

 次、佛教大学と就職支援協定を締結します。佛教大学、京都の北区紫野にある浄土宗の仏教を精神的な支柱にした大学でございますが、1800人の卒業生が毎年あって、最近ではだいたい20人ぐらい和歌山県に就職してくれてるらしいんですけど、もっと増やすと良いな、と大学も考えてくださって、我々もそう思ってますから、他の大学と同じように就職協定を結ぼうということで、4月12日、学長先生がお越しになって知事室でサインを行います。学生数6336人で125人と書いてありますが、本県から行った人が125人で、1800人かける4はだいたいこんなもんですね。何をするかというと、学内で就職の説明会とかそういうときに便宜を図ってくださって、和歌山県のチームが行っていろいろ説明をするとか、そういうのが中心でございます。

和歌山県農水産物・加工食品の販売促進戦略アクションプログラム2019を策定しました

資料3(PDF形式 16,446キロバイト)

 その次は、和歌山県の農水産物及び加工食品の販売促進戦略アクションプログラムが出来ました。毎年やっておりまして、もう10年ぐらいになります。だんだんと中身が充実してまいりまして、1枚紙にまとめるとこんな感じになるんですけど、全体ではきれいなパンフレットが出来ております。私が知事になって最初のころから始めたもので、毎年、場当たり的にいろんな仕事をするのではなく、今年はこういうことをやるぞ、とみんなに宣言をして仕事をしましょう、ということであります。その宣言をするときに、アクションプログラムをまとめる中で、こんなのあんまり効果ないなあと思うのは止めたらいいし、またこういうのを増やしたらいいねと、食品流通課を中心にしてミニ新政策プログラムをやってる、というような感じだと思います。今年は、これ(資料1枚目)を見ると構造がよく分かるんですけど、縦に、「A 戦略的な販路の開拓」、「B 県産品のブランド化」、「C 生産者・事業者支援」と、三つの領域について頑張るんです、というふうに整理されるわけですが、ターゲットのマーケットとしては国内と海外に分かれるわけですね。だからそういうマトリックスになってるんですけど、初めのAとBについては、まとめて書いた方が良いだろうというので、本文では海外、国内、まとめて書いてます。それから生産者・事業者支援の方は、海外であろうと国内であろうと似たようなところが多いので、これはまとめてむしろ横で書いてある、こんな構造になっております。特に印を付けているところを解説しますと、今年は海外市場で既存のものに加えて、タイをちょっと狙ってみるかということで、5月の末から6月初めぐらいに、タイのバンコクのIMPACT Exhibition and Convention Centerというところで、「THAIFEX」というのがありますから、そこへみんなで行こう、ということであります。3ページは、国内の商談機会の創出ということで、海外のバイヤーが国内に買いに来るというようなイメージです。沖縄で「大交易会」という、なんかちょっと時代がかった言葉ですけど、そういうのが沖縄である。そこに海外のバイヤーもずいぶん来るらしいので、我々も出展して大いにアピールしようということで、新しい試みです。4ページへいきますと、オーナー制度というのを実はやってるんですが、海外向けは初めてで、香港の方々に梅の木のオーナー制度を創設するということでございます。5ページへ参りまして、物語とか夢とかそういうので売らないとあかんということで、テロワール、機能性、それから輸出用ロゴマークなんて書いてありますが、そういうのを頑張るというのは従来からやってるところです。この「わ」と書いてあるのがあるんですけど、これ何気なく皆さん「ああ、そう」っていうふうに思うでしょう。これ、実はものすごい意味があるマークなんですよ。なぜでしょうとか言って、チコちゃんの番組みたいに聞きたくなるんだけど、答えは平仮名の「わ」です。WAKAYAMA JAPANって書いてあるんですけど、みかんのマークのところに平仮名の「わ」と書いてある。平仮名っていうのは日本にしかないんです。日本産のものは、憧れに似たような、非常に人気があるんで、日本産ですよっていうのをパッと明らかにするために、あえて平仮名を使ってるんですね。日本人用には、別に平仮名を使わなくても、アルファベットの方がうけるかもしれない、フランス語とかの方がかっこいいって言う人が多いんだけど、海外に行くと完全に違って、この平仮名、日本製、上等というのが一気通貫でイメージされるので、わざわざこういうマークを使ってるわけです。これを和歌山の商品にバンバン付けて売り出そうということになります。その次は、国内市場の販売促進で、従来から「スーパーマーケットトレードショー」とか「FOODEX」とか、結構大きいものに「これは」と思うようなものをどんどん出してるんですが、「全国食の逸品EXPO」というのが、東京で初めて開かれることになりました。これも良いなということで、我こそはという人たちを連れて行くということになりました。10ページにいっていただきますと、県主催の商談会。これは、割とみんなやりたがるんですけど、行ってもしょうがないって言う人がいたら、あんまり来ないんですね。これだけやったら良いってもんではないんですが、和歌山もだんだん注目されてきたし努力してるんで、毎回、バイヤーの方も来てくれるわけです。それで、和歌山産品商談会in和歌山、in大阪というのをずっと続けてやってます。継続は力なりで、毎年この季節になったらあそこ行ってちょっと新しい商品を物色しようか、というようなディーラーの方がいるんじゃないかということだと思います。それに合わせて、産品商品マッチング商談会。これは特定の商品とわざわざマッチングをさせるもので、準備は大変なんですけど、これも和歌山に来ていただいて、順番にサプライヤーの方を紹介してやっておるということになります。それがレベルアップしてまいりますと、11ページの方に個別商談機会の提供で、作ってるとこへ行ってもらって、お世話をするというようなこともやっています。それから12ページは、首都圏の有名百貨店での販売促進ということで、特にここで売れたら全国に人気が及ぶなあ、というようなところで、大いに勝負をしてるということです。それから13ページは新たなジャンルということで、これはいろんなことが書いてありますが、こだわりのストーリー、それにふさわしいようなショップで売っていくということになります。注目と書いてありますが、わかやま紀州館の良いイメージで、子供わかやま紀州館をいっぱい作ろうということで、クレインという乗馬クラブが大変乗り気になってくださって、クレイン乗馬チェーンに、どんどんわかやま紀州館ミニを作ってもらったらいいな、というふうに思ってるわけです。なにもクレインばかりじゃなく、他の所もやってもらったらいいと思うんで、これから商談をどんどん進めるという形になります。15ページは、多様な流通ルート、特にネットでいろんな工夫をして載せていこうということで、お土産、フリーマーケット、それからヤフーショッピング「ふるさと和歌山わいわい市場」というのがあります。10数年間、県庁ホームページの中にネットショッピングのサイトがあったんですね。県庁ホームページは見に来ない人が多いんで、ヤフーショッピングの方へ移したわけです。17ページは、特にプレミア和歌山の商品ばっかり集めて宣伝もします。18ページは、本格梅酒の消費拡大。本格梅酒というのは、梅以外の混ざり物が入っていない、梅とお酒で出来ているのが本格梅酒です。梅酒って梅で出来てる、というふうに皆さん思うでしょ。全然違うんですよ。世の中の梅酒の中には、梅が1つも入ってない梅酒があるんです。梅酒の有効成分は何かっていうと、クエン酸ですよね。クエン酸なんて化学合成できるんで、クエン酸をちょっと入れて、フレーバーをちょっと入れて、それで砂糖をちょっと入れたりいろんなことをして、梅酒らしく仕上げるというのが、一部の梅酒なんです。これだと、和歌山県は梅を日本一たくさん作って、梅酒が流行れば梅農家も流行ると我々勝手に思うんですが、全く梅農家が流行らない梅酒ブームっていうのは、嫌だなというふうに思うわけです。やっぱり世の中、本物志向というのがあるから、本格梅酒的なイメージで売り出すと良いなというふうに、ずっと思ってたわけです。ところが、これをどうやって実現するか、というのが大変難しくて、結論を言うと、日本洋酒酒造組合の自主規範として、この本格梅酒という規範をつくってくれてるわけです。一つだけ約束をするとすれば、うそを言わない、ということですね。大手酒造メーカーなんかで、合成品で梅酒を作ってるとかはあるんだけど、それはそれで非難はしない。しかし、本格梅酒というのは、梅だけを原料にして作る、というルールにして、本格梅酒で作ってるところは、混ざりものなしの天然志向だぞ、ということで表示する事ができる、うその表示をしたら社会的に指弾するぞ、とこういう結論です。いろんな方法を考えたんですが、これしかなかったということで、これをやるのに8年ぐらいかかったんですが、今、だんだんと箱やラベルに本格梅酒と書いてありますが、梅だけで出来ているもの、ということになり、これを流行らすということを書いてます。19ページ、わかやまジビエの販売促進。大事なことを1つ抜かしたなと思うんですが、和歌山県は、イノシシとシカだけですけど、等級を持ってる唯一の県なんですよ。そのうち国が(統一的な等級制度を設けて)吸収していくんじゃないかと私は思ってるんですけど、今まだそこまでいってないんで、和歌山県の等級っていうのをどんどん利用してもらって、全国に販売促進をしたいなというふうに思っていて、ここに書いてあります。20ページは、特産商品でいろいろ工夫して、わかやまポンチとか、紀州梅バーガーとかやってもらってるんですが、今年思いついたのは、わかやまスムージーとか、和歌山フルーツタルトとか、いろいろやるぞといって頑張っております。21ページは、「おいしい!健康わかやま!」でありまして、やっぱり皆さん健康志向強いから、それを真正面から受けとめて、「おいしい!健康わかやま!」をキャッチフレーズにしていろいろ売り出す。特にフルーツは、おいしいだけじゃなくて、それぞれ身体に良い成分をいっぱい含んでるんで、イメージアップをしていく。3月25日の毎日放送「名医のTHE太鼓判」で、北山村のじゃばらをやってくださって、そしたらものすごい今売れてます。花粉症に苦しむ人がちょっとでも減ればいい事だと思いますが、そんなのがたくさんあるんで、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。毎日放送様、どうもありがとうございました。それから、高級イメージアップセールスということで、やっぱり安売りをすると損なんですよね。それで、高級品、特に和歌山ってそういうイメージなんで、そういうふうに作ってるとこは多いんで狙っていこう、ということです。数年前になりますけど、私はびっくりしたことがありまして。和歌山県で、イチゴのまりひめを作りましたね。三越伊勢丹というデパートで大西さんという前の社長さんがまだいらっしゃる頃に、お世話になってるんだからお礼を言いに行かないといけない。感謝しに社長にお会いしたいといったら、今忙しいんで、本社に来ないで、ホテルニューオータニに来てくれと言われたんですね。変わってるなと思ったんだけど、はい分かりましたといって行ったら、そこで、特定の有力なお客様のために、ものすごい高級品をホテルで見せて売るというデパートの商戦がありますが、入り口のところにまりひめがあって、箱に二つ入って2万円と言うんで、びっくりしてですね。農家と契約してちゃんと作ってもらってますから、1番高級なイチゴとして、まりひめを選択しているという社長さんのご説明で、私は倍お礼を言って帰ってきましたけど、そんなことをこれからも大いにやっていかないといかん、ということだと思います。23ページ、大手食品メーカーとのタイアップで商品が次々と出来ました。それから、繰り返しになりますがテロワールとか機能性に基づく販売促進もやっていく。25ページからは、事業者、生産者を支援しようということで、売れる商品へのスキルアップ支援ということで、専門家を派遣して、販売の方から見るとこんなものが売れるんですよ、と商品開発あるいは改良を指導してもらう。それから、外国では特に新流通基準対応が必要になってきますから、セミナーをしようというのがあります。27ページは、ニーズに合った新商品育成や商品づくりで、紀の香は、まりひめより先に出るイチゴで、時期をずらしてるんです。ミカンでいうと、ちょっと後で出るミカンを作ったりいろいろありますが、そういうこともやっております。それから、最近分かってきたのは、輸出向けに作るときに気をつけないと、隣から農薬が飛んできて別に危なくもないんだけど、その国の規制に引っかかったらアウトになるというようなことが分かってきて、そういうことも気をつけないといかん、生産のところから考えておかないと、というのがだんだん分かってまいりましたで、そういうのを一所懸命やっておりますということです。最後は、流通市場も和歌山市なんかに出来ていきますよということが書いてあります。

以上です。

質問と回答

時事:ジビエの説明で、そのうち国に吸収されていく、みたいなことをおっしゃったかと思うんですが、どういう意味か教えてください。

知事:和歌山県で等級を作ったでしょ。そうすると、和歌山県の等級で、我々は他の県や海外に売り出したいんだけど、「和歌山県ってどこ?」とか言われてもかなわんわね。例えば、東北の方で「そんなとこの等級なんて俺たち評価しないよ」って言われたらかなわんでしょ。そうすると、やっぱりジビエを売り出していくためには、品質を揃えないとなかなか流通しないから、国の政策として等級を作っていくという流れになるんじゃないかなあと思うし、そういう動きも現にあるんですよ。国はやること遅いんでなかなかこないんだけど、そのうち国の何等級ということで、そっちに合わせてもいいんじゃないかと私は思ってます。その時は向こうの基準に従って、こちらの選定をする人たちを有資格者にしてもらって選定していただきます。

時事:先日の和歌山県議選についてお伺いしたいんですけども、投票率が前回に引き続いて過去最低を更新してしまいましたが、これについての受けとめと、何か県民に対してのメッセージがあればお願いします。

知事:やっぱり投票率は高い方がいいと思いますね。いろいろな議論があって、多分、二つあると思うんです。一つは、選挙はちゃんと行くもんだというのが、あんまり染みついてない人が多くなってきてますね。そのような人にとっては、切実感があって勝つか負けるかが面白い政権選択の大興奮の選挙だ、ということになると、それは行くわけですけど、行っても行かなくてもまあ似たようなもんやな、というふうに思ったら行かない、というのが一つあって。どんな時でもちょっとはこっちの方が良いとかあるでしょうから、ちゃんと意思表示をせんといかん、と私は思いますけどね。もう一つの問題は、県議とか議員さんとか国会議員とか県知事とか、それぞれターゲットで選ばれる人達の機能に対して、「どうでもええわ」と思ってるんじゃないかなあと思うんですよね。これは、全然どうでもよくなくて、議員さんもどうでも全然よくないし、知事も人によって政策は変わってくる。その結果、県民の生活も変わってくるし幸せ度も変わってくるわけですから、似たようなもんやなと思っても、どっちがちょっと良いかなっていうようなことできちんと選ぶ、というふうにしないといかんと思いますけどね。

NHK:先ほどの質問に関連して、県民とか市民の原因、二つ挙げられましたが、卵が先か鶏が先かという話もあって、県政として、原因というか投票率を上げていくためにどんなことが必要だと考えてらっしゃいますか。

知事:「そういうことですよ」と言うしかないですね。選管の方々もよく頑張ってくれてるんですけど、その時だけやってもいかんし。私なんかいつも県民の方に、正直に自分が考えてることをどんどん喋ったりする機会を、出来るだけ多くしてるんですね。県議会の方もそうだと思うし、みんなそうやって少しずつ努力するということは大事ですね。現実にやってることって、結構大事なことなんですよ。例えば、県議会で予算が否決されたりしたら執行できないわけですから。我々がいくら何か考えても、それをバツと言われたらあかんわけですよね。県議会の議論もなかなか良い議論が多いですよね。だから、決してくだらんと思ったらいけないし、誰がなっても一緒だっていうのは間違いだと思いますけどね。そういうことを言い続けるしかないよね。マスコミも是非協力してください。お願いします。

NHK:関連して、結果として、今回、自民党が3議席減らして共産党が2議席増やす、他の各党も1議席ずつ取った、というような状況ですが、この変化に対してどういうふうに受けとめられてますか。

知事:それは、それぞれの選挙区の方が立候補する、しない、ということも含めてお考えになった結果なんで、それを尊重し前提にして、いろいろなことを考えるしかないんじゃないでしょうか。

NHK:県政に対してのチェック機能を議会が持ってると思うんですけれども、新しい顔ぶれになったことで、どういったような議会になることを期待したいですか。

知事:今までも議会に対しては真摯に向き合ってきたつもりだし、議員に対する説明は、議員との関係とか、県庁の人たちと議員の関係とか、ものすごくちゃんと説明するようにしてるつもりなんですよね。議員に聞いてもらうと分かると思いますよ。そういうことを、今後もずっとやっていかないといけないと思いますね。県民の代表ですから。

NHK:御坊市選挙区で、現職が破れ共産党の新人が当選した、ということがありましたが、これについては知事はどのように受けとめてますか。

知事:これは驚くべき結果ですね。あまりコメントするといけないんですけど、いろいろな事情があったんでしょうね。もちろん選ばれた方の人柄も良かったということもあると思いますけど、いろいろな事情があってそうなってしまったんですね。これはやっぱり驚くべき結果だと思います。

読売:御坊の件なんですけど、知事も応援に行かれてたと思うんですけど、他の方も行ったんですか。他の方の応援も行かれてて、そのうちのお一人という感じですか。

知事:あまり行きません。原理原則論がありまして、自分を支持してくださった人に対して応援の気持ちはあるんですけど、あんまり行くといろいろ問題になるケースがあるんです。例えば、和歌山市の選挙区を考えますと、多くの人に応援してもらってるわけです。特定の人のところに行ったら、あいつとこ行って俺んとこ来ないのかっていう話になってまずいでしょ。全員行くとしたら時間もないし、あっちでは力を入れてしゃべってたのに、こっちはなんやという話があるんで。為書きは配らせてもらってるんですけど、それも原理原則論があって、応援してくれた人には配るということにしてあるんです。御坊は、1人しかいないから行ってもいいかなと。中村さんに支援してもらいましたから、公務ではなくて政務として行きました。他のとこは、1人区では行ってもいいんだけど、頼まれもしないので行きませんでした。

読売:応援した方が落選したということで、さっきいろいろな事情とおっしゃってたんですけど、ちょっと一つ二つほど何か。

知事:それは読売新聞社の類い稀なる情報収集力に依存したいというふうに思います。

NHK:お話変わるんですけれども、パシフィコ・エナジーの大規模な風力発電のアセスメントで意見募集されてますよね。洋上の風力発電。これについて、今、意見募集期間だと思うんです。すでに何か意見が来てたりとかっていうのは。

知事:私の意見を述べているでしょう。

NHK:知事のコメントはいただいてるんですけれども。

知事:エネルギーになるからといって、何でも良いというもんでもないと。景観とか、そこで行われている産業活動との調整をちゃんと考えないといけないから、我々も慎重にちゃんと見せてもらいますよ、と言ってるわけで、それは和歌山県の見解ですね。和歌山県の見解だけでもしょうがないんで、他の意見もどうぞ、というふうに手続きに従ってるということですね。

NHK:今の時点で何か懸念されてることとかあるんですか。

知事:いや、聞いてません。最後にまとまったら教えに来てくれると思いますけどね。

読売:質問というかちょっと要望でして、前に発表された紀州和華牛の関係なんですけど、事業者の皆さんで協議会を作ると言ってたのが4月1日に出来たそうなんですけど、その発表をいただいたのがなぜか2日になっていたというのと、また、聞いてみたら、相変わらず「担当者いません」というのがあって。

知事:担当の人から忌避されてるんじゃないの。

読売:上役の人が出てきたんですけど、あいまいな回答だった。

知事:課から発表したのは、あいまいな回答で済ますなと言って厳しく注意しときます。担当がいないというのはしょうがないんだけど、誰かがちゃんと説明しなきゃね。

読売:発表でいくつか担当課が書いてあって、かけてみたら「うちにかけてくるな」というようなとこもあったり、「他の課にかけろ」ということも。

知事:具体的には広報課長に言ってください。激しく叱責しますから。

読売:以前、県民の頑張りを支援するのが県庁の仕事だと知事がおっしゃって私も感激したんで、ちょっと残念でした。

知事:本当ですよ。具体的に教えて。言っときますから。

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