知事記者会見 令和元年11月19日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
令和元年11月19日 知事記者会見
令和元年11月19日 記者会見室
「和歌山県人会世界大会」の開催概要について
まず第一は、和歌山県人会世界大会の本番がありますので、ご紹介をさせていただきます。11月24日の日曜日、16時から18時まで、全体の記念式典と記念コンサートを和歌山県民文化会館で行います。そこ(資料)に書いているような感じでして、参加者は、いろんなところにお声をかけたところ皆さん喜んでくださって、海外県人会が280人、国内県人会が169人、その他、来賓や募りました一般参加者など、全体で2000人ぐらい来てくださることになっています。そのあと場所を移しまして、ホテルアバローム紀の国で歓迎レセプションが18時30分から20時30分であります。なお、ちょっと言い忘れましたが、記念コンサートは、宮沢和史さんと大城クラウディアさん。世界中で美しい日本の歌を歌っておられる、いつもコンビとは言えないけど、この時はコンビです。それから、星林高等学校吹奏楽部や和歌山児童合唱団などが一緒に演奏してくださることになっています。その他いろいろありますが、一つは県人会長会議ということで、いろんな意見交換をしようということです。それから、体験ブースをホテルアバローム紀の国3階にいろいろ置いていまして、各地域からいらっしゃるので、和歌山が誇る伝統文化とか食文化を、昔はこんなんでしたよねというような話をお見せするということもやります。次の日からは、ツアーが始まります。2泊3日のツアーですが、25日、26日、27日で、紀北コース、紀中コース、紀南コースと分かれまして、それぞれの楽しいところ、地元でのいろんな歓迎会などの組み合わせになります。(資料に)体験ブースでこんなものがありますというのが載っています。それから、おもてなしプランというのがあって、おもてなしパックを差し上げる。それには、各協賛企業がいろいろ拠出してくださったものがいろいろ入っております。(協賛企業は)レセプションやサロンにもいろいろ出してくださることになっています。また、大変多くの特に若い人がボランティアで協力をしてくれます。県人会の方といえども、日本語が不自由になっている人も結構いると思うので、和歌山大学、和歌山信愛大学、JICA、国際交流団体から52名に出ていただいて、英語、スペイン語、ポルトガル語の通訳や参加者の交流をサポートしていただくことになっています。また、商工会議所やJC(日本青年会議所)が、記念式典などの運営をサポートしてくれます。また、行かれた方(参加者)が高校で講義をしてくれるとかも併せてやります。そんなことでございまして、ねんりんピックが終わったので、次は県人会世界大会の季節を迎えることになります。
スターチス県オリジナル品種「紀州ファインシリーズ」に低夜温管理でも収量が多い新品種が登場します
その次は、スターチスの県オリジナル品種「紀州ファインシリーズ」と言いますが、これにまた二つ加わります。「紀州ファインライラック」と「紀州ファインオーシャン」が登場します。紫色でして、スターチスは紫色が多いので前とどこが違うのかと言ったら、花の数の多さが随分違うようです。既存の品種の1.何倍という切花本数が出て、かつ、割と花房数も多いのが出ましたということです。(資料の)次のページに、こんなにいっぱいあるぞというのが載っていますが、和歌山のすでに誇っているスターチスに、新しい品種が加わったということです。これは、県の暖地園芸センターが頑張りました。
三菱自動車工業株式会社及び和歌山三菱自動車販売株式会社と災害時における電動車両等に関する協定を締結しました
その次は、三菱自動車工業株式会社及び和歌山三菱自動車販売株式会社と、災害時における電動車両に関する協定を締結いたします。今日、県庁に来ていただいて、玄関前で県庁の危機管理監とそれぞれの責任者との間で協定を結びます。電動車両ですが、結構容量の大きい蓄電池を持っていて、その蓄電池が災害時に電源になります。これは他県で特に需要が発生しなかった場合に、近畿地方一円から100台足らずの車を集めてきて、和歌山に投入してもらって、災害で真っ暗で苦しんでいる人たちを助けてくれることになります。
総務省統計局、独立行政法人統計センター、和歌山県及び滋賀大学がデータサイエンス分野における連携協定を締結します
それから、総務省統計局、独立行政法人統計センター、それと和歌山県という仲良し三人組が、前は和歌山大学と締結しましたが、今度は滋賀大学とデータサイエンス分野における連携協定を締結することになりました。滋賀大学は、大変この分野について熱心にやっておられるところで、国立大学で初めてデータサイエンス学部を作ったところでして、なかなかたくさんの先生がいるし、生徒さんもデータサイエンスの領域で活躍しようという人が随分行っています。そういう意味では、この分野の本命の大学ですが、一緒にやりましょうということで、連携協定を締結することになります。11月25日の月曜日、和歌山県のデータ利活用推進センターの大会議室に皆さん集まっていただいてやることになりました。ぜひ皆さん取材してください。
知事監視製品を新規指定しました
それから、もうこれは発表するのも嫌ですが発表しないといけない監視製品です。違法でない限り、憲法における営業の自由との関係で、あまり手荒なことは出来ない。もともと薬機法があって、例えば、指定されたものを摂取するとか吸引するとかをやってはいけないのですが、それ以外のものを適当に使うのは別に良い。麻薬とか向精神薬はもともといけないわけですが、それ以外のものはなかなか取り締まることが難しい。そこで、次に何をしているかというと、国が遅いからこれはいけないということで、都道府県が出て参りまして、独自に条例で禁止薬物の代わりに指定薬物というのを作っている。東京とか大阪とか和歌山県もあります。それは、国が調べきれない時でも、例えば、東京なんかは大きな研究所を持っていますから、そういうところが指定薬物に指定することも出来る。和歌山県にそんなどでかい施設が無いので、東京や大阪の資料を借りてきて指定薬物にしていることがあります。そうすると本当に禁止になる。だけど、いたちごっこになります。調べてみてアウトということが証明されなければなかなか難しいので、(業者は)ここ(資料)にあるようなものを片っ端から出すわけです。そうすると、いちいち調べてアウトと言ったころには別のものになっているので、いたちごっこになります。そこで、和歌山県はどうしたかというと、出た瞬間に監視製品にする。監視製品ですから、別に彼らが唱えているように、お香ですとかアロマですとかで用いるのは構わない。だけど、それは嘘です。だから、販売する時には、ちゃんとお香でないと販売してはいけません、分かったらここにサインしてくださいというようなことを言って、販売しなさいとなっている。もちろん、通信販売も和歌山県の方にお送りする時はそうなります。しかも、それを破っていい加減な使い方をした、分かったと言って買って、たばこみたいにしてスパスパ吸ったというと、消費者も違反になります。これが監視製品の仕組みでございまして、また指定しました。
「紀の国わかやま文化祭2021」カウントダウンボード点灯式を開催します
それから、「紀の国わかやま文化祭2021」のカウントダウンボードを点灯いたします。ねんりんピックにしていたものを文化祭に切り換えて、さあ次は文化祭となります。22日11時から20分程度の予定で、私が点灯式をすると、いよいよ次は「紀の国わかやま文化祭2021」ということです。
「わかやまジビエフェスタ2019-2020」を開催します
その次は、「わかやまジビエフェスタ2019-2020」の開催で、これは皆さんに資料提供していますが、なかなか美味しそうなカタログが出来まして、3ヶ月間ぐらいやりましょうとなっています。開催日時は12月1日からで、ちょっと前から始めているものも遅く始めるものもあります。こんな資料(カタログ)が出来まして、結構たくさんありますので、見ていただくと美味しそうだな食べたいなと思うわけで、ぜひ皆さん行ってください。
それから、資料にございませんが、ねんりんピックが終わりましたが、テレビ和歌山がねんりんピック総合開会式を実況放送してくださった。少し(放送の)アナウンスをしていましたが、見逃した人がいると思います。私なんかはビデオを撮っていますから、見たい人にお貸ししても構わないのですが、もっと見たい人がたくさんいると具合が悪いので、ねんりんピック総合開会式の再放送をいたします。12月1日の12時から再放送いたしますので、今度はその時に見られない人はビデオを撮るとかをやっていただけたら良いと思います。
以上です。
時事:昨日、和歌山市で、芦原地区の公共工事に関連して職員が22名も一斉に処分されるということがありましたが、ご所見をお伺いできますか。
知事:そんなに多くの人が処分に当たるようなことをしておったというのが、ちょっとショックです。こういう話は想像ですが、意図してというか企んでやっておられる人は、あまりいないか、ほとんどいないか、0かと思います。だから、今回のような話があって、これはいけないことだと認識されたわけだから、これを良いきっかけにして、今後きっちり和歌山市役所が透明な行政をやっていただいたら良いのではないでしょうか。なお、県庁も調べています。ひょっとしたら途中経過になるかもしれませんが、今月中には県庁の状況について、県土整備部長から皆さんに報告するようにしたいと思います。
読売:県の調査の進捗報告などはお聞きになっているのでしょうか。
知事:詳細は聞いておりません。何をやっているかは頭に入っているので、芦原地区でどういう工事をして、自治会長とどういう関わりがあったか、和歌山県の他のところではどうだったか、或いは一般的に国とか他の事例ではどのぐらいが相場感なのか、そういうようなことを調査していますが、基本的に県の工事で県庁の職員が関わって不祥事が起こっている話は聞いておりません。ただ、一緒に連れて行ったりしていますから、それはどんなことだったのかを1個1個きちっと調べなければいけないのと、相場観や周りの状況との比較ということだと思います。
読売:前の発表の時におっしゃっていましたが、芦原地区以外の川向こうの地域なども調べていかないといけないというお話もありましたが、それについても調べは進んでいるのでしょうか。
知事:そんなに問題になっているようなところがないので、そこは比較対象の地平線みたいなものかもしれません。そういうつもりで、ちゃんと調べるように話はしてます。ただ、何月何日に誰がどこでどうやってやっていたかをやるとものすごく大変だから、一般にどんなふうにしているか、大体このぐらいの相場という事実を調べといてもらったというぐらいの期待値です。
読売:発表の目途が特にいつと決まっていないが、今月中ということですか。
知事:まだ完成していないので鋭意やっています。和歌山県は県土整備部がやっていますが、監察査察監が監視していますので、怪しいことを隠したりは絶対に出来ない構造になっています。監察査察監の監視のもと、いつ終わるか分かりませんが、終わったらそれで最終報告だし、終わらなかったら途中経過になりますが、少なくとも月末ぐらいにやろうと思っています。市役所も今回はそんな感じだったのかな。最終ではありませんと言っていましたね。
読売:途中にせよ最終にせよ、今月末に一度報告するということですか。
知事:そう県土整備部長は言っていました。
読売:現在も調査中ということですか。
知事:そうです。
NHK:話が変わりますが、以前に那智勝浦町湯川で棚田の取材をしました。今年も無事に米が収穫されましたが、普段から作業をしている人が2、3人で、70歳を超えている高齢の方がボランティアでやっています。サポーターの寄付金を活動資金にしていますが、時給に換算すると300円や400円で、だんだん寄附金の額も下がって下火になっているみたいです。もし今いる方が亡くなってしまうと、移住者も自分の仕事があるのでどうしていこうかという話があるようですが、そこは県としてなかなか難しいところでしょうか。
知事:どうしたら良いでしょう。NHKさんのご意見を聞いて考えたいと思います。
読売:県人会世界大会が今週末に開かれますが、期待というか一言いただければと思います。
知事:ルーツ和歌山県の方々が、ひょっとしたら一世だけではなく何世にもわたって、いろんな地域で活躍しておられます。ねんりんピックの坂本冬美さんの歌にあったように、やっぱりふるさとを思いながら一生懸命頑張ってこられた人生とルーツの人生、プルーラル(複数形)な人生を抱えておられる人が、ふるさとに帰ってきて、世界中にたくさんいる同胞の方々と交歓し、ふるさとに残った我々とも交歓することは、お互いの励みになるのではないかと思います。長い間外国で苦労された家系の方々も、皆よくやったと自分も思えるし、ふるさとの人と会って嬉しいし、我々もそんな立派な人が海外で一生懸命やったのだから、残された我々も一生懸命やろうという気持ちになるのではないかと思います。そういうことを広く期待しています。
産経:先週土曜日に串本でロケットの起工式がありまして、盛大に開かれたと思いますが、それに対する感想を一言いただきたいのと、地元の那智勝浦町長さんと串本町長さんが来られていて、射場の建設に合わせて観光にどう取り組むかというのを地元と一緒に考えている状況だと思いますが、現時点で地元からこういうふうなことをして欲しいという要望みたいなものがあれば、教えていただきたいのですが。
知事:もちろん地元の方々のご意向を踏まえてやらないといけないわけですが、ロケットの話もそうだし観光誘致の話もそうですが、県主導でやっています。だから、今は何をやっているかというと、放っておくと渋滞を中心とする混乱が起こる可能性がある。そうすると、もちろん人がたくさん来てくれるとお金も落としてくれるから、なにがしかの所得効果はものすごくあります。それは良いことですが、かえって日常的な県民生活が、ある程度はなるかもしれないけど、支障になるのはあまり良くないので、そこはうまく捌くと良い。渋滞の問題はやっぱり解決しなければいけない。どうすれば良いかというと、普通のところで言えば、交通整理を上手くやるということになりますが、多分それだけだと解決にならないと思います。そうすると、射場があって、この辺から何人ぐらいの人に見ていただく、この辺には何人ぐらいの人に見ていただく。そうすると、そこへ来られるお客さんには、どこから来ていただくのか、車で来られたらこの辺に停めてもらおうとか、そういうことを総合設計しないといけない。それを今、各町と地元の方々と産業界の人も入ってもらって考えています。まだちょっと時間があるので、そんな難しい工事では無いと思いますから、早めにそういうものの青写真を作って、たくさん来ても何人ぐらいまでなら入りますよということを、早く確立したいと思います。
共同:わかやまジビエですが、県では、例えば古座川町の学校給食で出すなど普及活動に務めているみたいですが、知事としてはどれぐらい県内でジビエ食の普及が進んでいると感じられますか。
知事:この間、テレビ和歌山でジビエの報告をしましたが、肉の処理量と鳥獣の捕獲量は格段に増えています。どのぐらい増えているかというと、捕獲量はここ10年ぐらいで2倍ぐらい増えている。だけど、農産物被害が減っているわけではない。それから、実際に解体処理されている量は(捕獲量の)20分の1ぐらいです。猟師さんが自分でちょっとだけ部位を取って食べることがあるかもしれませんが、ほとんどはそのまま捨てられたり埋められたりしている。そうすると、やはり命あるものだから、勿体ないし申し訳ない感じもするので、本当は全部を利用出来るようにしたい。現実に全部は無理でしょうが、出来るだけ多くしたい。そうすると二つあって、一つは、まず供給側の体制を作らないといけないので、処理場をあちこちに作ったり、肉の等級とか衛生の基準とかをずっと作ってきた。例えば、イノシシとシカの肉の等級をきちんと県レベルで出来ているのは和歌山県しか無い。本当は、国でやって欲しい気はするけど、そんなこと言ってもしょうがないので、自分でやっていて(国に)吸収されても良いぐらいのつもりでやっています。そうやって体制を整えておいて、今度は食べる人を増やさないといけない。それは、子供たちに協力してもらうとか、観光の関係でジビエは売り物になると皆に教えるとか、このジビエフェスタみたいな感じで、すごく美味しいことを分かっていただく人が増えてくれば良い。これは和歌山県ですが、県外にもガンガン売り出さなければ、多分20分の1を上げるところまでいかない。県外にどうやって売り出すかというと、ジビエフェスタを県外でやりますというのはちょっと無理だから、観光や物産のPRの時に大いにワーワー言うとか、流通の人にお願いしに行くとか、或いは等級を使いながら多くの人にPRしていくという、地道な努力は今後ともガンガンやっていかないといけないと思います。こういう感じです。
共同:地産地消という点では県としても出来ている。
知事:まだまだでしょう。和歌山県で獲ったものの20分の1ですから、もっと大きくないといけないけど、それでも全部の人がガブガブ食べても、1には行かない。だから、もっと県外にも売り出していったら良い。
毎日放送:電動車両の協定締結で、各地から100台ほどとおっしゃっていましたが、規模の大きさとか、実際に大規模な停電災害があった時に期待される有効度合いを教えていただきたいのですが。
知事:これですべて解決出来るほど生易しくない。だけど、いろんな手段は全部動員しないといけないので、電動車両は停電の時にはものすごく役に立ちます。例えば、避難所全部の電力を何日も持たすわけにはいきませんが、一部の明かりぐらいはいけます。一般のお家で言うと、1日か2日はいける。もっといけるかな。そのぐらいの電力が(蓄電池の)中に溜まるわけですから、それを溜めといてもらって、ぱっと貸してもらえば結構役に立つと思います。すべての車両がこうなっているわけではなく、大容量の蓄電装置を入れた車両でないといけない。三菱自動車工業株式会社では、サービス用でお客さんに試乗してもらうものとして、近畿地方のディーラーさんが皆持っています。その持っている車両を、仮に被害が和歌山県だけだとすると、全部かき集めてよこしてあげると言ってくださっている。ただ、例えば、去年の台風第21号の時は和歌山県も広範に停電したけど、大阪府なんかも広範に停電している。ですから、全部来ていただくのを無理に言えるかどうか分かりませんが、少なくとも戦力になることは事実なので、こういうのをいっぱい増やしていくしかないと思います。