知事記者会見 令和元年10月28日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和元年10月28日 知事記者会見

令和元年10月28日 記者会見室

知事の中国(山東省・四川省)訪問

資料1(PDF形式 1,391キロバイト)

 まず第一に、中国に行って参りましたので、報告をさせていただきます。日程は(資料)1ページの通りですが、山東省では、私たちが35周年ですよねと言って、春に省長が来てくださったので、答礼に我々が今度は行きましたところ、たまたまその時期に、山東国際友好都市大会というものすごい迫力のあるイベントをやっていまして、33ヵ国113都市から886名が参加というものすごいイベントに一緒に参加をしました。気を使っていただいて、和歌山県がゲストオブオーナーというか、その中の右代表みたいな感じで挨拶をさせていただいたりしました。儀式が終わりますと、その次に、省庁が主催している、スマートシティとかスマートテクノロジーとかについて、各都市でそれぞれやっていることの経験談を述べ合うフォーラムがあって、和歌山県も真っ先に言ってくださいとなり、これについては、防災と遠隔医療と顔認証の3つについて言いました。防災については、津波の予報システム、防災ナビ、水位がすぐ分かるシステムの3つについて紹介しました。そのあと、友好提携35周年記念会談があり、これは省長より偉い党書記、共産党の山東省書記の劉家義(りゅうかぎ)さんが出てきてくれまして、我々159人の大デリゲーション(代表団)で行ったものですから、これについて感謝の意を述べてくれるとともに、彼なりにいろいろ整理して、「高齢者・医療」「農業」「海洋経済」「文化・観光」「人的交流」の5つをぜひやろうと言っておられました。農業と海洋経済が新顔です。農業は農業加工を含む農業で、海洋経済は何のこっちゃということですが、名前の通り非常に広い概念ですが、和歌山県へは漁業の養殖について割合来たりしているような感じだったし、港湾の交流などもやろうという話がありました。私の方からはそれぞれ答えまして、「高齢者・医療」では、今回9つの団に分けて159名が行きましたが、そのうちの一番多かったかもしれない団が、高齢者福祉グループです。約40名の高齢者施設関係者、大体は経営者ですが、その方々が訪問して、日本の介護保険制度、それから実際にどんな介護をやっているかというようなことを説明して、向こう側も、例えば、そういう人を養成する専門学校の方とかがたくさん来て交流をしました。そんなことを報告するとともに、中国としては、和歌山の人にも中国に投資をして欲しい、高齢者福祉施設を作って欲しい、そのような話もありましたが、それはそんな気になった人がやったら良いと思いますが、そこは中小企業だからそんな簡単に地域展開は出来ないよなというようなことを言いながら、出来ることをどんどん協力したら良いのではないか。それよりも、中国でこれからビジネスをやっていく時に、どんなふうにしてやったら良いのかということが分からなければ話にならないので、中国の有為の人、若い人を送ってくれたら、日本である意味訓練をして差し上げるから、帰って自分でやったら良いのではないかとか、そのようなことを言っておきました。「農業」では、スマート農業を我々もこれから目指そうとしているので、ノウハウを交換してやろうではないかということで、実はオランダに修行に行かしていると言ったら、私たちも行っているのだと言っていてびっくりしましたけど、本当に熱心な行政の人たちです。「海洋経済」では、特に港湾とか海運とかは、和歌山県でそんなに立派なものは無いので、ゲートウェイとして和歌山県も使ってもらったら良いと思う、あなた方のほうがすごいのだからと言っておきましたが、養殖については大いに勉強したいという雰囲気があって、副省長さんが去年12月に専門家を引き連れて、和歌山の近畿大学や水産研究所に来て勉強したりしていますので、そういうのは大いにやってもらったら良いと思っています。「文化・観光」では、お互いにプロモーションをして頑張っていきましょうということです。「人的交流」は、様々な分野でやったら良いと思います。和歌山県は、山東省に職員を預かってもらっていますし、山東省からも短期ですが、最近また人が来るようになっています。別に役所同士だけではなくて、いろんな交流をしたら良いという話をいたしました。それから、高齢者施設交流フォーラムがあって、私が介護保険の制度を説明して差し上げたのですが、どんなビジネスをやっているかということを、竹中さん(和歌山県老人福祉施設協議会会長)とか上田さん(和歌山県老人保健施設協会会長)とかが説明をして、山東省でもこんなことをやっているというお話をしてもらって、その後に個々の交流をやってもらいました。それから、全員が出られなかったのですが、全体で記念祝賀会をやりました。それから、山東航空を訪問いたしまして、様子を聞いたり、関西国際空港にどんどん来てくださいとか、いろんな話をしたのですが、25周年の時に私が行ったら、省長から山東航空が関西国際空港に乗り入れたいので助けて欲しいと言われました。それで、ちょっと根回しをしたり、別に困難は無かったのですが、そんなことがあったのが夢のようですねと話をしたのですが、今は青島と済南で関西国際空港にダブルデイリー(毎日2便運航)になっています。成田もあるし、今回名古屋にきましたし、それから札幌に乗り入れると言っているし、なかなかものすごいものがあります。山東省の人も大いに日本に来られていますが、山東省は実はものすごい観光名所なので、そういう意味では、我々も宣伝をしてあげるから、お互いにたくさん行き来をしたら良いのではないかと言ってきました。なかなか良い発着枠を取れないと言うから、それは新参者はしょうがないと言っておきました。グランドサービスの量が足りないと言うので、まあそうだろうと言って今どんどん増やさなければいけない状況にあるので、そういう意見があったことは、国交省に伝えておくと言っておきました。

 それから四川省に行きました。今回のメンバーは、直接帰られた人もいますが、済南から青島に行った人が一番多い。我々は四川省に行きまして、四川省長が招宴をしてくれました。それ(資料4ページ)がその時の模様で、尹力(いんりき)さんは、山東省出身で山東医科大学、現在の山東大学医学部出身でして、和歌山県立医科大学と山東大学医学部はとても協力を密にしているのですが、若い時にある局面で尹力氏が関わったというようなことを言っておられました。我々は、パンダで四川省の成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地と和歌山県のアドベンチャーワールドが協力提携をしていて、(資料の)下のほうに行った写真がありますが、そういう関係もあるのでこれからも仲良くしたい。また、観光プロモーションもお互いにやりたいと言って、私が明日成都でやると言ったら、そうだそうだという話になって、省長からは姉妹省県にならないかという話がありました。これについては急に言われたので、いろいろ根回しをしなければいけないところがあるので、即答はしなかったのですが、前向きに検討するという話をしました。それから、ジャイアントパンダ繁殖研究基地に行って参りましたが、これはものすごい人です。10年前ぐらいに、広大なところを設計していっぱいパンダがいますが、その時に比べると数倍、ひょっとしたら10倍ぐらいの人が来ているのではないかという感じがあり、さらにこれの3倍ぐらい大きいところに増設すると言っていました。張志和(ちょうしわ)さん、たまたま動物園に行った時にいなかったので、後で観光プロモーションの時に応援に来てくれたのですが、(資料の写真で)ホテルの会見室で政治家みたいな顔して座っているのが張さんで、張さんは偉い学者ですが経営者的手腕もすごくて、ものすごくたくさんの人が集まってきて、四川省も今やパンダで四川省の観光をしようという感じが強いと言っていました。数年前ぐらいから潮目が変わって、今は中国人と外国人の比率がころっと入れ替わって、前は外国人が圧倒的に多かったのですが、今は中国人が圧倒的に多いと言っていました。それで仲良くしているものですから、今後も研究協力を大いに密接にやろうと言ってきました。それから、観光プロモーションを観光交流課長がガシッとやったわけですが、それと商談会をやって、両方来られた人でパーティーをやりました。その時から私が出ましたが、なかなかみんな熱心に取り組んでいこうかなあという感じが、特に中国側にあったかなと思いました。実は四川省は、今は外国旅行に行く人が量的にも大変多く、外国熱がワーッと高まっているところなので、これはプロモーションのしがいがあると思っておりまして、それから、三国志の蜀の国ですから、行ったら楽しいというのがあります。そんなことをやって帰って参りましたが、一つ大変気の毒なことが発生しました。和歌山市の議会事務局副局長が、一緒に九つのうちの一つである和歌山市団として付いて来られたのですが、向こうの方と交流中に気分が悪くなって、隣の部屋でお休みになっている時に亡くなってしまうという大変な悲劇が起こりました。ご遺体をこちらに運ぶとかご遺族のお世話をするとかは国際課が残って対応しましたが、本当に気の毒だと思います。そんなことがありましたが、だからといって交流を中止するわけにいかないので、滞りなくやったのが却ってちょっと申し訳ない感じもあります。

県内小学校等への県産農水産物(ジビエ・鯨肉・魚・みかん)を提供します

資料2(PDF形式 366キロバイト)

 その次ですが、令和元年度の第4・5・6・7弾、何かまとめて11月にみんな来ましたが、ジビエ、鯨、魚、みかんを給食で子供たちに食べてもらおうということになりました。相手は、小学校、中学校、特別支援学校です。こんな感じでやりますよというのが、(資料に)それぞれずっと書いてございますので、次のページを見ていただきたいと思います。趣旨は、子供の頃から親しむようにしておかないと、特に、お魚は骨や皮がついています。皮がついているお魚を剥きながら食べるとものすごく美味しいのですが、その美味しいという経験をせずに大人になったら、お魚を食べるのが嫌だなとなっても困る。みかんは剥いてパーラーで食べないと食べられないとなったら、需要が減ってしまうので、ちゃんと昔みたいに訓練をしようというのが私たちの作戦です。普通の給食費だけだと、なかなかこういうのを丸ごと出すというのは難しいので、特に県庁がお金を追加して、給食で出してもらっています。

彬子女王殿下のお成りについて

資料3(PDF形式 116キロバイト)

 その次、ねんりんピックが開かれますが、その時に皇族にお越しいただきます。今回は三笠宮家の彬子女王殿下がお越しになります。日程はそこ(資料)に書いていて、8日にお入りになって9日にお出になる。一日目は、株式会社島精機製作所に行かれまして、そのあと、大会概要とか県政の概要を私が説明いたしまして、お休みになられます。二日目は、開会式にご臨席いただきまして、関係者等と昼食会があったあと、美術展を見ていただきます。この美術展というのは、ねんりんピックの美術展とセレクションアートの両方をご覧になります。それから、お帰りになります。彬子女王に関しましては、特にエルトゥールル号の関係で常にお越しくださっていまして、最近では、平成27年の春に、エルトゥールル号の日本・トルコ友好125周年記念式典にご臨席になっていますが、もちろん国体でもお越しになっています。

和歌山県とカゴメ株式会社が包括連携協定を締結します

資料4(PDF形式 136キロバイト)

 その次は、話題事項ですでに提供していますが、和歌山県とカゴメ株式会社が包括連携協定を締結します。10月30日(水)の午前中であります。中身は書いているとおりです。

 以上です。

質問と回答

NHK:ねんりんピック関係ですが、あと10日あまりになりますが、準備状況とか意気込みをお聞かせください。

知事:この前もテレビ和歌山で喋りましたが、時間は短いのですが凝縮されたイベントです。ハイライトは開会式で、国体の開会式は、実は選手は式典前演技やアトラクションを見られない。ちょっと格好良かった国体のとき、内緒で言いますけど、国体史上最高のイベントだったと思いますが、それは、選手は見られないのです。今度は、これよく考えていて、ねんりんピックの場合は選手ファーストです。まず、先に行進をして来られて、開会式をやります。それでお言葉などがあって、炬火もその時にやります。そのあと、ちょっと休憩があって、その休憩の間に真ん中に整列していた選手団の方々が、みんな観客席に座っていきます。従って、初めの時は半分以上観客席が空いている。その(選手団の)方々がみんな入ったところで、オープニングイベントをやることになっていまして、これ(オープニングイベント)はまたちょっと凝っていて見ものですから、ぜひ取材してください。ちなみに、ねんりんピック史上最初に、テレビ和歌山が実況中継をしてくれることになりました。感謝を申し上げます。NHKはありませんが。それと、インターネット放送で常時流しています。そんなことで、これはなかなか楽しそうです。その次の日から残りの2日間、もうちょっと滞在する人もいますが、和歌山市も含めて各地に行って競技をします。競技をした方々の一部が12日の閉会式に帰ってくる。それで、次の岐阜県知事に大会旗を渡したり、閉会のイベントをしたり、それから岐阜県の歓迎イベントを県民文化会館でやります。その間(開催期間中)も、競技をやっている周りで、様々なイベントをやります。例えば、ねんりんファッションショーや、県民の方々が中心になると思いますが、健康福祉祭ですから健康長寿になるようないろいろな相談とか、毎年やっているようなものを全部そこに合わせています。それから、競技にはまだなっていませんが、新しい軽いスポーツ、輪投げみたいなもの、これがものすごく面白い。これがあちこちの会場で試験的に行われているので、こういうのを楽しむことも出来ます。全国から(選手で)1万人ぐらい来られる方がいらっしゃる。1万人の方は、国体の時は日本記録を出すとかそんな感じの人が多いので、(競技が)終わったらそそくさとお帰りになりますが、(今回は)ちょっと観光して帰ろうかというモードです。従って、お土産とかお泊まりとかが結構追加されると思うので、そういう時も含めて、我々は和歌山の人達は優しいと思われるような感じになれば良いなあと思っています。これはなかなか楽しいお祭りです。

NHK:発表事項ではありませんが、木曜日の近畿ブロック知事会議でホスト役ということで、健康寿命というと改めてどのあたりをご提案されるのですか。

知事:ご提案というよりも、我々もなかなか健康寿命、あまりはかばかしくなくて、色んな手を打っていますが、和歌山県に関してはあまり結果に現れてきていない。少しずつましにはなっていますが、他所の県の方がずっとレベルが高い。そうすると、お互いにやっていることを言い合ったり意見交換をして、健康寿命を延ばすための手段、政策の勉強をしたら良いのではないかというのが、一番初めのフリーディスカッションです。この分野では、近畿地方では滋賀県がとっても偉い。沖縄県、長野県が偉くて、最近は滋賀県が伸してきているので、滋賀県にどういうことをやっているのか、何がそんなに成功の秘密なのかというような話も、オープニングで喋ってもらいたいと思っていて、そこから皆で議論をする感じです。その他、たくさんの問題がありますから、例えば、国に対する意見とか要望とか、そういうことも含めて議論をしていきたいと思います。

時事:和歌山市芦原地区の工事の関係で自治会長が逮捕されたという件で、和歌山県も金曜日に会見されました。これから調査をするというお話だけでしたが、どうしてあのタイミングで会見することになったのでしょうか。

知事:どうしてというと、新聞報道によりますと、和歌山市が金井さんのところへ説明に行くときに、業者さんを連れて行く。それで、業者さんに協力金を強要したというような話ですよね。まさか、和歌山県は業者さんを連れて行くような変なことをしていないだろうと思っていて、聞いてみたら、和歌山県もそれ(業者さんを連れて)で行っていますと言うから、何をと。そしたら要するにきっかけを与えているわけです。それはちょっとまずいのではないか、ひょっとしたら、和歌山市みたいに何かもっとあるかもしれないと皆が疑います。それで、どこかで取材して、和歌山県もあるやないかと時事通信社に言われる前に、そんなことは危ないのだから、ちゃんと自分で調べて県民に真実を喋ったほうが良い。幸い和歌山県は県土整備部がちゃんと調べますが、監察査察監がありますから、それが横で見張っていることになっているので、現実的にはものすごく公平な調査が出来ると思います。

時事:会見では、県土整備部から、調査結果について時期は言えないが出来るだけ早くやりたいということでしたが、いつ頃にというイメージはありますか。

知事:それはよく分かりません。別に頭を切る必要も無いと思いますが、ぐずぐずするのは和歌山県のメニューには有りませんので、出来たらすぐに発表します。別に和歌山市を意識して、その後とか先とかそんなつもりはなくて、さっさと分かればぱっと言ってしまえば良いと思います。ただ、調査不足で、後で間違いが分かったなんてみっともないから、それは徹底的にやったら良いと思います。私は、県の職員は説明に行くべきだと思います。地元にちゃんと説明に行くのだから、連合自治会長という人のところへはやっぱり行ったほうが良いと思います。それで、こんな説明会をして欲しいとか言うのだったら、やったら良いと思います。しかし、業者さんと一緒に行かなくても良いのではないかと思います。これは私の直感です。そんなことになっているから、新聞報道だけですが、残されてお金をせびられたりするきっかけになる。業者さんは業者さんで勝手に行くのは自由ですが、理由もなく協力金なんか払ったりしてはいけないと思います。ちなみに和歌山県は結構厳しくて、昔昔は例えば堤防の工事をするとなると、漁協にあらかじめ迷惑料と言ってお金を渡したりしていました。そういうのは全く間違いで、例えば、泥水を出したり損害を与えてしまったら、ちゃんと補償をしなければいけない。それは当たり前です。だけど、別に(損害を)何も与えていないのに、協力金を渡すとか、或いは堤防と関係ない近くの道を直すときにお金を持って来いとか、そのような話があってはいけないので、もしそういうことをしたら、業者さんを県の工事対象者から排除しますという決まりを作っています。今回の協力金がどれに当たるのかはよく分かりませんし、県の関係があるかどうかも分かりません。市役所の関係で、どんなものかというのもよく分かりませんが、もし強要されたものを払っているのなら、業者さんもアウトなので、県の場合は歯止めがついているのではないかと思います。和歌山市も含めて、こういう問題は良くないことですから、犯罪かどうかは警察が調べることですが、行為自体は良くないことだと思うので、徹底的に調べて綺麗にしていったら良いと思います。

紀伊民報:和歌山南漁協の話ですが、先日、役員改選がありまして、新しい組合長を含めて、補助金不正受給で引責辞任された3人を含めて再任されましたが、監督官庁としてどう思われますか。

知事:ちゃんと自浄をしてもらわないと困るので、県も監督に入って悪いところは正しています。新しい体制であろうと古い体制であろうと、そんなことが起こらないように、きちっとやってもらわなければいけない。これには目を光らしていきます。

紀伊民報:一般的な話で、引責辞任された方がすぐ再任されるということについてはどう思われますか。

知事:それは組合員が望むのだったら、我々が引責した人はもう二度と来るなという権限も無いし、言うのもモラルに反するような気がします。

紀伊民報:不正受給に関して、補助金を別口座に入れる疑いだとか、そういうことがあったと思いますが、それについて県も調査するという話だったと思いますが、調査はどの程度まで進んでいるのでしょうか。

知事:具体的に、毎日進捗を聞いていないので、この瞬間では分かりません。したがって、別に秘密でもなんでもないので、担当課に聞いてください。

紀伊民報:それを含めて、いつぐらいまでに調査を終えて発表するなどは。

知事:分かりません。何度も言うように、徹底的にやったら良いと思いますが、意識して遅くしたり怠けたりするのは、和歌山県のメニューに無いので、分かればすぐに発表したら良いと思います。ゆっくりやる、遅いのは嫌いだと私はいつも言っています。ただ、遅いのが嫌いだといって、忖度してちゃらんぽらんな結果をさっさとまとめて、いっぱい漏れがあるのは良くない。

産経:和歌山市芦原地区の話に関連してですが、知事の見解の中で、業者と一緒に挨拶に行くのは、そういう余地を作るから止めたほうが良いというご認識をお伺いしました。あそこに限らずそういう事例はこれまでもあるのかなという気もしますが、業者と一緒に行くのは止めましょうという通達であったり、何らかの指示みたいなものはこれから出すのでしょうか。

知事:私はそうしたいと思います。ただ、直感で言っているので、そうするとこういうマイナスが出ますよとかの議論があったら、それを元にまたご説明をして、絶対的なルールにしないかもしれない。それは、今後よく議論をしていったら良いのではないかと思います。だけど一般的に、工事をしたいと言っているのは和歌山県で、こういう工事をするというのは和歌山県ですから、和歌山県が全部説明をしなければいけないと思うので、業者にやれというそんな無責任な話は無いのではないかと私は思います。

産経:そういう方向で、県土整備部で話し合ってくださいというか、その方向性で進めていくのですか。

知事:話し合ってくださいというか、私はそう思っていますが、そんなこと言ったらこんな問題が出ますという話は聞いていないけど、もしそういう話があったら考えないといけないかもしれません。それは、何事もそういうものです。私みたいな人が言って間違うこともあるので、みんなで議論して、マイナスのところがあったら修正していったら良いと思います。だけど、何となく思うのは、県が発注して県の責任で工事をやると言っているのだから、やると言っている県が、業者さんとの打ち合わせの結果も含めて、ちゃんと中身を説明しに行ったら良いのではないかと思います。

毎日:発表外ですが、10月の頭に御坊市であった御坊祭で、暴力団の組長が寄贈した旗が堂々と掲げられていて、しかも組長の名前がしっかりと書いてあるということがありました。常識、倫理といったところで考えると、こんなことがあるのかという話ですが、警察は表立って注意も出来ない。和歌山県の暴力団排除条例には、祭礼に関する規定がはっきり無いということも聞いていまして、そうした現状についてどのように見てらっしゃいますか。

知事:警察はやっぱりものすごい権力を持っているから、法律で許されている、或いは行使しなければいけないと思っている権限以外には、あんまり介入しないというのも、警察の倫理としては正しいのかもしれない。ただ、我々は日本国民であって、日本国民は私人であったとしても、やっぱり法律の趣旨はわきまえて行動しなければいけないと思います。今回は、私人対私人の関係になると思いますが、受け入れる方がちゃんと考えないといけないのではないかと思います。知らなかったかもしれないし、いろいろ事情はあるのでしょうが、かくなる上はちゃんと法律でこんなに決まっているから、その精神を活かしてということは考えなければいけないのではないかと思います。

毎日:和歌山県として、条例の中身に関して多少変えたほうが良いのではないかとか、検討の余地はありますか。

知事:検討の余地は常にあります。ありとあらゆるルールは、常に検討の余地があるわけです。今回のケースについても、警察の人とよく相談をして、それでどのぐらいの感じにしたら良いのかは、今後考えていくべきだと思います。まだ着手していません。

このページの先頭へ