知事記者会見 2026年2月6日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

2026年2月6日 記者会見室

令和8年度当初予算案

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 ここ(資料)にも書いてあるのですが、令和8年度当初予算について、まだ案でございますが、説明させていただきます。本日以降、関係課への取材はどんどんしていただいたらと思います。そして、記事として大きく取り上げていただくように、よろしくお願いしたいと思います。先ほども申しましたが、2月12日、議運(議会運営委員会)の終了後で解禁となりますので、ご留意いただきたいということです。それでは説明いたします。お手元の資料か、こちら(モニター)をご覧いただきたいと思います。

 (1ページ)去る県議会の12月定例会で新総合計画の議決をいただきました。その初年度となる令和8年度の当初予算は、新総合計画で掲げる「めざす将来像」への確かな道筋をつける予算として、6,499億円を計上しております。後ほど説明いたしますが、歳出規模は当初予算として過去最大となっております。新総合計画では、「人口減少や気候変動に適応した、持続可能で心豊かな和歌山」「個人が尊重され、あらゆる分野で個性輝く和歌山」この2つの将来像を実現するために、6つの政策の柱で施策を展開することとしておりますが、令和8年度の当初予算につきましては、私が特に力を入れたい切り口がありまして、『こどもまんなか社会の実現』それから『次世代型産業構造への転換』そして『人口減少に適応した社会システムの構築』ということで、この3つをいわゆる力を入れている切り口にしたいと思います。なお、6つの政策の柱ごとにとりまとめた詳しい説明は、後ほど企画課長の方からさせていただきたいと思いますので、よろしくお願いします。その他、国の補正予算において、物価高騰対策の臨時交付金が計上されて、和歌山県には約129億円が配分される見込みとなっています。緊急的な物価高騰対策として、この交付金を活用した事業を令和8年度当初予算と令和7年度の2月補正予算に多く盛り込んでおります。時間の都合上、資料にある事業の全てを説明することはできませんが、次のスライド以降は下線を引いている主な事業に触れながら、私の思いを述べさせていただきたいと思います。

 (2ページ)それではまず、『こどもまんなか社会の実現』です。特に思い入れの強い部分でありますが、未来を創るこどもを育み、学びを支える施策に力を入れてまいりたいと思っています。まず、子育て支援の強化についてでありますが、共稼ぎ世帯が増えていますので、仕事と子育ての両立ができる保育環境の整備は大変重要となります。これまで本県で働く多くの保育士を育成いただいた信愛短期大学が、来年度以降、学生募集を停止されるということもありまして、保育士の確保対策は喫緊の課題です。そのために、「『わかやまで保育士になろう』推進」という事業を立ち上げました。保育士のキャリア選択を後押しする養成施設と連携いたしまして、中高生(等)へのキャリア教育を行ったり、令和9年度から地域限定保育士試験の導入に向けて広報啓発などを行って、その準備に取りかかってまいりたいと思っております。また、経済的負担の軽減につきましては、これまでも国の制度に先駆けて、「保育料などの無償化」とか、特に「小中学校等の給食費の無償化」に取り組んでまいりました。来年度、学校給食費の無償化は、小学校については国が追いついてくる形になりますが、物価高騰対応の臨時交付金を活用しながら、県独自の上乗せを行い、国制度より質の高いサービスを提供してまいりたいと思っています。もちろん、国制度にはない中学校についても、市町村と協力しながら無償化を継続してまいります。また、来年度から全国的に高校等の授業料の支援がスタートするわけなのですが、これらを合わせますと、高校卒業までの保育料または教育費の負担が大幅に軽減されます。より子育て環境が充実してまいります。次に、教育改革についてです。1つ目は、国際社会で活躍できるグローバル人材を育成するための支援制度を設けます。文科省でやっている「トビタテ!留学JAPAN」の仕組みを活用しながら、県内企業にご協力いただいて、高校生の留学費用を支援する「わかやま海外留学応援プログラム」を開始いたします。また、学習者主体の教育への転換に向けて、学校の特色化・魅力化に本格的に取り組みます。学校が変わっていかないと、なかなか学生に対する教育というのは変わっていかないので、そこをしっかりと取り組んでいきたいと思っています。具体的には、この「成長産業を支える人材の育成」、これでは蓄電池やSAF(持続可能な航空燃料)、それから宇宙といった成長分野で活躍できる人材を育成するために、工業高校において、関連企業と連携した教育プログラムを構築したり、実践してまいりたいと思っています。あわせて、それらの技術習得に必要な産業教育設備についても順次導入を進めていく予定でありまして、来年度は紀北工業高校に蓄電池分野の指導に必要な設備の導入を予定しております。さらに、県内初となる「高等支援学校の設置」にも取りかかります。障害の程度が軽度な生徒に資格取得を見据えた専門的な学びを提供する職業学科を備えた高等部だけの特別支援学校になります。令和11年4月の開校をめざしていまして、来年度から基本計画の策定など、カリキュラム開発の進捗を見据えて進めてまいりたいと思っています。場所は、県立貴志川高校の敷地内に併設いたします。もちろん、貴志川高校は残っておりますので、貴志川高校とインクルーシブな教育環境というのを実現していきたいと思っております。新しい学校と貴志川高校が共に充実・発展していくことを期待しておりますので、貴志川高校は存続いたします。

 (3ページ)それから、『次世代型産業構造への転換』という分野に入りたいと思います。何といっても、その力強い経済というのがなくては、県民の生活を豊かにすることができません。デジタル技術の進展や脱炭素といった社会が大きく変化する中で、そういった潮流に対応して、和歌山の地域特性や地理的条件を活かしながら、新たな発展の形を築いていきたいと思っています。そのため、気候変動対応を軸として、産業の競争力の強化を進めていきたいと思います。スライドの表記と説明の順番が前後するのですが、GX関連産業に選ばれるようなクリーンエネルギーの大規模供給地域の形成を目指して、「洋上風力発電の導入」を進めており、来年度は再エネ海域利用法に基づく有望区域の申請に向けて、船舶通航量の多い本県周辺海域の船舶航行実態調査、それから地元調査(調整)などを行ってまいりたいと思っております。さらに、脱炭素先進県に向かって地域が一体となって「脱炭素を推進する」盛り上がりを生み出していくことが必要でありまして、そのためにこれまでの住宅向けの太陽光発電設備や省エネ設備の導入支援に加えまして、県有施設への太陽光発電設置等の導入も進めてまいります。また、今年度に行った環境に配慮した製品へのポイント制度「わかやまCO2CO2ポイント+」をさらに拡大していくとともに、仮想空間を活用した新ツールを構築いたしまして、若年層への啓発に力を入れるなど、県民の行動変容を促す取組を強化してまいります。他方、気候変動の影響が増す中、基幹産業である農林水産業も進化が求められます。気候変動に対応した農業生産に取り組むことはもちろんですが、新たに「養殖業の成長産業化」に力を入れてまいりたいと思っています。来年度は、陸上養殖の適地等の調査を行うとともに、海水温上昇による影響も踏まえて、養殖事業者の新魚種、それから新養殖システムの導入を支援するなど、気候変動に対応した1次産業の実現を進めてまいります。このように、地球温暖化に対し、緩和と適応の両面から産業の競争力を高めるほか、時代に即して産業の進化を図っていくことも重要です。世界的に宇宙開発の流れが加速していると思われるのですが、まずはスペースワン社のロケット打上げの成功に向けて全力で支援を続けるとともに、「将来的な宇宙産業の集積」をめざして宇宙ビジネスの創出を促すための事業者支援や人材育成などに引き続き取り組んでまいります。加えて、県内企業の成長力を強化するために、物価高騰対応の臨時交付金を活用しまして、27億円強という大規模な「賃上げ環境整備を支援する政策パッケージ」を構築いたしました。主に、生産性向上に資する設備投資への資金面での援助、それから専門家による伴走的な相談支援を行うもので、経営の高度化を強力に後押ししていきたいと思います。その他、観光地経営の高度化をめざして、地域の観光事業者と連携し、人流等の観光関連データを収集・分析・共有できる環境整備に着手するなど、いわゆる「データに基づく観光施策を推進」するということです。1次産業の高度化に向けてスマート技術の導入支援なども継続してまいりたいと思います。

 (4ページ)それから3つ目の切り口といたしまして、『人口減少に適応した社会システムの構築』です。人口減少・超少子高齢化というのは、新総合計画の中の大きなテーマとして全庁的に議論する中で、私自身が本当にどんなところでも言われる話でありまして、その深刻さと課題に本当に心を痛めているところなのですが、我が国全体がそういったことが進行している。特に和歌山は早いということもありますので、この人口減少という大きなトレンドを避けることはできないのですが、現在の社会システムに組み込んで適応していくことが非常に大事だと思います。そして、持続可能なものへと再構築していくことが、急務な課題であると思っております。そのために、まず産業においては、前のスライドでも申し上げたように、先端技術の導入などを進めて生産性を高めたり、高度化を図っていくということ、それに加えまして、今後も世界の人口、それから市場規模はどんどん大きくなっていく。その活力を今度は逆に取り込んで、そういう対策をしていかないといけないということが必要であると考えております。今現在、国において、外国人政策の制度設計が進められております。今後、在留外国人の増加が見込まれます。そこで、「優秀な外国人材を地域の仲間として、どのように受け入れていくのか」これを真剣に考えなければいけない時期になっています。これまで行ってきた外国人材雇用サポートデスクでの相談対応、それから日本語教室などの受入環境整備に加え、これからは製造業をはじめ、介護や建設業、幅広い産業分野での受入を拡大していき、そのために、事業者などへのノウハウの提供や海外インターンシップを通じたマッチング支援、そういった様々な支援に新たに取り組んでまいりたいと思っています。また、地域運営においても、人口減少に適応したものへと再構築するために早急に準備を進めていかなければなりません。例えば、中山間地域を中心に過疎化が進んでも、医療や介護サービスの提供を持続的に行えるように、そういった体制を確保することが求められます。そのため、近年、高齢化の進展によって非常に出動回数が増加している「ドクターヘリ」につきまして、安定運航に向けまして県で機体を購入し、救急医療体制を堅持してまいります。これは一応、全国初めての取組だと思います。また、地域医療に欠かせない「看護職員を持続的に確保」していきたいということで、2次医療圏域それぞれで、貴重な人材のマッチングや共有などを進める看護職確保のネットワークを各圏域で新たに作っていきたい。ナースセンターを(含め)各圏域で作っていきたいと思っています。さらに、「中山間地域における訪問型の介護サービス」は、近隣に介護サービス事業所が無い場合、遠方から来てもらう必要があるため、事業採算上サービス提供を受けにくくなることが想像できます。そのため、市町村と共にサービス提供の継続を支援する施設に対して新たに取り組み、地域の介護提供体制を確保してまいりたいということです。さらに、公共サービスにおいても、例えば「地域交通」では、利用者が減るだけではなく、交通事業者の人材も確保が難しくなります。これからは、市町村圏域をまたぐ広域的な観点で官民や交通事業者間の連携、それから、教育や福祉といった他分野との連携、あるいはデジタル技術の実装など、様々な手段を講じながら持続可能な地域交通の姿を描いていく必要があります。市町村や交通事業者など多くの関係者の合意形成が必要となる案件でありますので、大変難しい課題でありますが、県が調停役(調整役)になって進めて参りたいと思っています。そのファーストステップとして、来年度は全市町村に対して専門家による個別訪問を行いまして、たくさんある課題を分析して、そういう形で着手していきたいと思います。それから防災・減災対策の面ですが、人口減少による資源の制約は行政もまた同じです。市町村や県などのいわゆる公助の担い手がミニマムになることを見越して、外部からの救助や救援を円滑に受けられるように環境整備を急がなければならない。まずは、メインルートとなる陸路の確保に向けて、道路ネットワークの整備は引き続き取り組んでまいります。陸路寸断に備えまして、防災関係機関の航空機が円滑に応援にあたれるように、「旧南紀白浜空港跡地の航空機活動拠点としての機能を充実させる」ために、ヘリコプターの場外離着陸場の整備等を進めてまいります。さらに、資源制約下においても、被災者の生活再建を的確かつ早期に実現できますように、「被災者生活再建支援基盤整備」として住家被害認定調査や罹災証明書の発行、それから被災者台帳の管理を一元的に行えるシステム導入を市町村と共同で進めるほかに、都道府県の相互扶助の観点で設置しております被災者生活再建支援基金への資金拠出を行ってまいります。他にも大事な施策はたくさんあります。重要な事業はどれかと聞かれると、全て重要ですということになるのですが、当然そうなのですが、私が知事になって初めて編成する予算として特に力を入れたものが、先ほどから説明させていただいています『こどもまんなか社会の実現』それから『次世代型産業構造への転換』そして『人口減少に適応した社会システムの構築』この3つの観点で集約して説明させていただいたということです。

 (5ページ)最後に、国の補正予算によって和歌山県に配分される見込みの物価高騰対応の臨時交付金、約129億円を活用して、幅広く「物価高騰対策」を実施してまいります。令和7年度2月補正予算で約30億円、令和8年度当初予算で約60億円の予算の計上を見込んでおります。ご覧のように、事業者支援、生活者支援として経営改善に取り組む事業者の皆様や、物価高騰の影響を受けている方々などに幅広く支援の手が届きますように施策を展開してまいりたいと思います。先ほど説明した中で、学校給食(費)の無償化とか、企業への賃上げ環境整備支援パッケージの財源としても、この物価高騰対策の臨時交付金を活用しております。

 (6ページ)それから、今度はフレームの話になりますが、当初予算の歳出と歳入の全体像についてです。詳細は、後ほど財政課長の方から説明していただきますが、大きく予算の枠組みをお話ししてまいりたいと思います。まず、歳出につきましては、近年の物価や金利、そして賃金の上昇、また高齢化の進展に伴って、人件費や県の借金の返済金である公債費、社会保障関係経費が軒並み上がっております。人件費については、人事委員会勧告による給与改定の影響や、令和8年度は、令和5年度から令和13年度にかけて2年に1度実施している定年の引上げが無い年ですので、退職者が非常に多いということです。退職手当の増加が見込まれるということ(です)。これらが影響しまして、昨年度より86億円の増加となっています。これが人件費です。公債費については、元金、利子ともに増加いたしまして、29億円の増(です)。次に、歳入ですが、一般財源が昨年度に比べて305億円の増加と大幅に伸びております。主な要因の1つが地方交付税で、歳出で申し上げた物価や金利、賃金の上昇によって、人件費、公債費、社会保障関係経費などが増えておりますが、それに対応する算定額の増加ということで見込まれる額です。また、消費税が全国的に伸びている関係で、地方消費税清算金も大きく伸びています。結果として、歳出の伸びが歳入の伸びを上回っておりますので、差し引きで125億円、歳入が少ない結果となりましたので、その分、県債管理基金を取り崩すことで対応しております。

 (7ページ)次に県財政の見通しですが、令和8年度の当初予算を編成するために、先ほど申し上げましたとおり、県債管理基金125億円を取り崩した結果、何かあったときに備えた貯金に当たる部分、財政調整基金と県債管理基金の合計金額が、令和8年度末に110億円となる見込みです。これは、財政危機警報を発出した令和5年2月時点の試算を上回っているのですが、2年後の令和10年度の予算のときに基金が枯渇するという状況は変わっていません。今後も財政的に厳しい状況が続くことになります。それで、次のような取組を進めてまいりたいと思います。1つ目は、現行の新中期行財政経営プランを前倒しで見直して、今年度中に新たに「行財政経営・組織力強化プラン」を策定いたします。これについては、後ほど人事課長から説明がありますが、その中で新たな取組として、既存事業の効果検証・見直しを強力に進めるべく、令和8年度から行政事業レビューを実施します。それから2つ目は、いわゆる重点支援交付金をはじめとした国庫補助金を活用して、県の財政負担を減らしてまいります。3つ目は、令和8年4月から県立体育館でネーミングライツが県として初めて導入されますが、そういった収入や企業版のふるさと納税の促進などをたくさん行って、様々な分野で歳入確保策の検討・導入を行っていきたいと思っています。それから4つ目なのですが、職員の能力をできる限り効果的に活かしていきたいということで、生成AIサービスやデジタルツールの積極的な活用により、事務負担の軽減や生産性の向上を図っていきたいと考えております。総合計画で掲げた「めざす将来像」を実現して、県政を着実に進めていくため、必要な予算はしっかりと確保し、同時に、持続可能な財政運営を行っていけるよう、一層の危機感、緊張感を持って、これからも頑張って県政を進めてまいりたいと思います。以上で、令和8年度の当初予算案について説明を終わります。

質問と回答

産経:質問なのですが、先ほどありました賃上げ(環境)整備支援パッケージということ、賃上げについて27億円を投入するということは、設備投資とかが、どういった効果で賃上げに繋がるというような意図でやられるのでしょうか。繋がりがわかりにくいのですが。

財政課長:賃上げ促進のパッケージの関係ですが、これにつきましては、その主なものとして省力化業務効率化とか生産性向上のために行う設備投資やシステム導入等を支援しまして、賃上げに回せるような資金などを中小企業さんに作っていただく後押しをしていくということで、補助金を作るというものです。要するに、設備投資による生産性向上というところで、従業員の賃金向上に向けて、企業さんに取組を行っていただく。そのために、補助率3分の2以内ですが、一定の上限を設けて補助を行うことで、総額で20億(円)つけておりますが、それ以外に商工会と商工会議所による伴走支援や、あと価格転嫁の促進など、そういったものを組み合わせて全体として27.1億(円)のパッケージにしているというものです。

産経:県財政の見通しで、依然として厳しいことなのですが、これまでもいろいろ再構築とか行ってきたと思うのですが、(令和)8年度からの行政事業レビューというのは、そういうものとは少しまた質を進めたものなのですか。それとも、これまで全くなかったものを作るというような形になるのでしょうか。

知事:今までもやってきたものをもっと強化したものと理解していただけたらと思います。いわゆるスクラップと言っても、当然そうなのですが、なかなか無駄な事業をやっていないという感覚が皆さんにありますから、だから、そういったことをもう1回きちんと立ち戻って見直してみたらどうかということを、しっかりと皆で検討していただきたいということです。

産経:知事が今回初のあれ(当初予算の編成)になって掲げられた3つの目標なのですが、この中で、ざっと頭の中で合計できなかったので申し訳ないのですが、この3つの中で1番予算を割いたというのは、どこの分野になるのでしょうか。

財政課長:この全ての事業をこの3つに分類しているわけではございませんので、それぞれについて金額の多寡みたいなものを、あまり我々としては集計していない部分ですが、大きな事業としては、例えば給食費の無償化や、高校授業料の無償化のあたりは非常に多くお金がかかっている部分ですので、割と『こどもまんなか(社会の実現)』は1本あたりの事業の額が大きくなっていると思っています。

知事:どうしても、こどもの関係、学校の関係にお金がかかりますよね。だから、おそらく金目は、そこへ1番行っていると思います。ただ、力の入れ方は皆一緒に一生懸命力を入れています。

産経:これも知事に伺うには不適切で、後で財政(課)の方から教えていただければありがたいのですが、今回また公債費が増えたということなので、公債費比率などが現在どれだけというのが、どんどんどんどん財調(財政調整基金)が減っているというのはわかるのですが、公債費比率とか、そういう財政指数みたいなことも、また出していただければありがたいと思うのですが、よろしくお願いします。

知事:基本的に、公債費は(令和)10年度ぐらいまでずっと上がっていくような状況になりますので、もちろん、今これから事業を興していけば、もっとまた後々へと伸びていくのが公債費になるのですが、詳しい話は財政課の方からあると思いますが、1番しんどい時期をこれから越えていかないといけないのかなと思います。

財政課長:実質公債費比率と将来負担比率につきまして、現在シミュレーションの部分での最終的には数字の係数の精査中でして、今お出しできる数字はございませんが、トレンドといたしましては、ご指摘いただいたとおりでございまして、やはり全体として公債費が伸びていますので、そのあたりにつきましては引き続き上昇トレンドにあると認識しています。よろしくお願いいたします。

紀伊民報:財政の見通しなのですが、令和10年度に基金が枯渇するということで、財政危機警報はまだ継続しているという認識でよろしいですか。

知事:そういうことでございます。

紀伊民報:以前に(財政)危機警報の解除基準、目安を示すというお話されていたと思うのですが。それは今回(示していますか)。

知事:示しています。また、財政課長の方から説明させます。

産経:また細かいことで申し訳ないのですが、地域交通のリ・デザインということなのですが、これは今、御坊の方で問題になっている紀州鉄道とか、それからこの前(11月24日)上下分離が決まった貴志川線とか、そういうものについて継続的に行っていくというような形になるのでしょうか。それとも、バスとかそういう事業でしょうか。

知事:基本的にバスとかそういう事業です。例えばライドシェアとか、そういったあたりの話です。もちろん、御坊の関係はまだよく検討されていないのですが、貴志川線については、この間、発表したとおりです。そういったことをやっていくということです。

企画課長:個別の路線については個別でまた検討があるかと思うのですが、ここで掲げていますのは、なかなか市町村単位では地域の方々の移動手段を確保するのが難しいというようなことが今後より一層はっきりしてきますので、市町村単位ではなくて、一定の圏域内でいかに地域の方々の交通手段、移動手段を確保していくかということを、今の既存の交通機関だけではなくて、新しいライドシェアですとか、そういったことも含めながら、どう確保していくかということを圏域全体で考えていく、その取っ掛かりとなるものです。

産経:宇宙産業推進に6,000万円出しているのですが、これはスペースワンへの補助ということでしょうか。それとも、先ほど関連産業の支援も入っているということなのですが、具体的にはどういうような宇宙産業を推進していく考えをお持ちなのでしょうか。

企画課長:スペースワン社への支援ということではなく、打上げに関連して行うイベントでありますとか、あとは宇宙をテーマにした国内展示会への出展ですとか、市町村でもいろいろとセミナーとか取組をやっておりますので、そういったものへの支援、それから宇宙産業への参入を希望する企業を対象としたセミナー、そういったものに対しての費用です。

産経:どちらかといえば企業への直接な投資などではなくて、機運醸成と考えてよろしいですか。

知事:そういうことです。今まだ、そこまで企業さんが出てきているわけではないので、もちろんそういう機運があれば、これから機運を上げていくと後々はそういうことも起こってくると思いますが、スペースワン社さんにお金が行くということはないです。

毎日:今回の当初予算案の位置付けというのが、新総合計画で掲げる「めざす将来像」への確かな道筋をつける予算ということで、その実現のためには様々な投資が必要になってくるということだと思うのですが、一方で、県財政の見通しが厳しい状態というのが続いている中、全体を編成する中で知事が特に心を砕いたところがあれば、ご説明いただければと思います。

知事:やはり物価高の関係は、すごい大きな影響があって、人件費も全て上がっている、歳出が上がっているということで、それに対して県の歳入の方で、しっかり確保していかなければいけない。確保していかなければならないし、事業もきちんとしていかないといけないということで、この3つの事業については手を抜かずにしっかりとやっていきたいということ(です)。もちろん、どれも手は抜いていないのですが、そういうことを考えてやっていく中で、やはり歳入の金額が今回も足らなくなったわけですから、そこを今後どうやっていくかというのが非常に大事な問題(です)。来年度につきましては、総合計画もまだまだ続いていますので、それをもっとステップアップしたような形で持っていきたいと思いますので、そういう予算を組むことを、今回も含めて苦心したと思います。

NHK:同じような質問になってしまうのかもしれませんが、知事として初めて今回、(当初)予算を組まれて、尚且つ新しい総合計画の初年度としての予算について、正直取り組まれた率直なご感想というか、どういった点がご苦労されたというか、その辺を同じような質問になってしまうかもしれないのですが(教えてください)。

知事:知事になったときに予算が大変な状況だということはわかっておりましたし、その中で総合計画というものができて、総合計画自体は別に大盤振る舞いするようなものではなくて、先ほどの3つの中にもありましたが、人口減少に適応するということも大事だということで、そういう適応型の予算編成というのをできているのかなと(思います)。それは良い施策で自慢になると思いますし、その中でも積極的な予算が組めたと思っています。やはりこれからも財政危機警報が続きますので、そういうことも視野に入れながら、次年度予算を執行する段階においても考えていきたいと思います。

NHK:もう1点は県財政の見通しなのですが、元々振り返ると仁坂(前々知事)さんから岸本(前知事)さんになられて、財務省から来られた方(岸本前知事)が、こういった形で令和5年に財政危機警報を出されて、既にそのときに令和12年度にこれぐらいマイナスになりますよって言った数字が、昨年の段階でもう既に超え、昨年の試算で(令和)10年度にはそこに行き着いてしまうということを一旦試算されて、それよりは今回の試算で減ってはいるのですが、ここで示されている令和12年度のこの数字のボリュームは、非常に大きいものがあって、これは県民も含めて県財政はこういう状況なんですということをアピールするということが目的なのか、やはり本当に当事者として、この先、予算組めなくなりますよという認識はおありなのか、この辺の基金の年度末残高の見通しについて、どれぐらいこれって深刻なことなのかというのを、認識を伺いたいです。

知事:深刻であることは深刻であると思いますが、予算は来年度ももちろん組んでいきますし、組んでいけるようにしますし、次の年度ももちろんそういうことを考えています。この額につきましては、今大型プロジェクトなどたくさん用意されている、新しい建物を建てないとか、そういったものが全部組み込まれた上での、こういう金額になっていますので、今までどおり野放図にという言い方は少し問題があるのですが、何も考えずにやっていくとこうなってしまうのですが、きちんと平準化をして少し先延ばししましょうとか、そういうことによってマイナスの金額は減っていくことができます。積極的になりながらも、やはりそういう大型プロジェクトは少し先延ばしするといったことは起こりますということを、県民の皆さんにわかっていただけたらと思います。

産経:今の知事のお話の中で、大型プロジェクトを先延ばしにするような形があると言うのですが、県内でそういう大型プロジェクトというのはあるのですか。

知事:例えば今建てている紀北支援学校はそんなに遅れないと思うのですが、その後に作っていく予定である自然博物館とか、(紀伊)風土記の丘の関係、それが若干延びていく可能性はあります。そういうことです。

財政課長:今の知事の発言の関連でございますが、既に工期が決まっているものなど、知事の発言の訂正になってしまうのですが、(紀伊)風土記(の丘)とかは既に決まっている部分が大きいので、そういうものについては基本的に工事、もちろん工事の中での事情で延びることはあるとは思うのですが、やっていくという話ではあるのですが、例えば先ほど知事から申し上げた自然博(物館)については、来年度、令和8年度で調査をやって工法とかを決めていくということがございますので、そういった中で、例えば落とせる経費がないかとか、スケジュールがどうなのかとか、そういった話とかは当然議論していくということでございますし、インフラの修繕の関係で、修繕しなければならないもの自体は非常に多くございますが、例えばビッグスリー(和歌山ビッグ愛・和歌山ビッグホエール・和歌山ビッグウエーブ)なども老朽化が進んでいますが、そういったものなどについてもどのくらい毎年修繕していくべきなのか、みたいなことは真摯に議論していく必要があるだろうと思っています。加えてですが、新しいプロジェクトを、例えばスポーツ施設を建て替えるとか、新しくアリーナを造るとか、そういう話が持ち上がったときに、果たしてそれって財政的にどうなのですかという観点を職員とあと県民の皆様が持っていただいて、その上でご議論いただくことが、財政危機警報として大事なのかなと思っていますので、今の知事の発言、そういった趣旨を踏まえたものでございます。よろしくお願いいたします。

知事:(紀伊)風土記の丘は決まっています。

日経:前の(岸本)知事は、非常にメリハリのある予算編成を強調しておられました。事業費カットで財政再建は不可能なんだということをおっしゃっていましたが、こうした姿勢というのは知事ご自身も踏襲していらっしゃるのか、あるいは違うところがあるのかというのをお聞きしたい。これが1つ目です。もう1点が、県財政の見通しで令和9年度で赤字になるというのは先延ばしにできたわけなのですが、依然として令和10年度で赤字に転落するという試算になっております。これについて、令和10年度赤字、当然知事は必ず赤字阻止するとお考えをお持ちだと思うのですが、この点改めて、知事の発言として、令和10年度の赤字は必ず阻止するというお言葉いただけないでしょうか。お願いします。

知事:予算は赤字でなく組めるようにいたします。その前のメリハリ(のある予算編成)を踏襲しているかという話なのですが、それに関しては踏襲している部分も多々あります。それから独自の部分もありますということです。

日経:事業費のカットで財政再建は不可能なんだというのは前の知事、常々強調されていたのですが、それは同じ考えということでよろしいでしょうか。

知事:不可能ではないかもしれないですね。

日経:あと令和10年度の赤字転落は必ず阻止するということでよろしいのでしょうか。

知事:はい。大丈夫です。

紀伊民報:宮﨑色をどう出すかということが言われてきたと思うのですが、今回はこの3つの柱を強化するというところで色を出したという受け止めでよろしいですか。

知事:そのとおりだと思います。

紀伊民報:その上でなのですが、和歌山の将来像ということで、1枚目に書かれているのですが、その上で、この予算でどういう和歌山にしていくかというところを一言で言葉をいただけないでしょうか。この予算で和歌山をどうしていきたいかというところを一言でいただければと思うのですが。

知事:その一言というのはあまり得意ではないのですが、前向きな予算が作れたと思っていますし、一言でと言われると、人口が減少しているけれども、活力がある予算が組めたと思います。「人口減少に適応した予算」が組めたと思います。

産経:今回の予算の編成の部分になるのですが、編成方針でシーリングをかけてやってきたということで、今回シーリングをかけて何%か忘れたのですが、その辺の効果というか、苦労はどの辺にあったのかというのをもう1回お願いできますか。予算編成するときに、各課から(シーリングを)かけてなかったですか。

知事:シーリングはかけてないです。

財政課長:事業費のカット的な意味でのシーリングはかけていないと、今の知事の発言のとおりかけていないという部分ではあるのですが、予算の重点化というもののために政策的経費に一旦5%のシーリングをかけて、それをその(新総合計画の)アクションプランを実現していくような施策に戻していくということで、重点施策推進予算枠を75億円のもののうち一部を除いて49億円ぐらいの数字に5%かけて、それで2.5億円という枠を作って、そこで新規事業やっていくということで、事業費全体をカットするというものではなくて重点化するという方針で今回予算を編成をしています。その重点化の場面においては、知事の自らのご判断というのも多分に入っていますので、夏あたりですごく議論させていただいたので、そういう意味で知事の思いがそこには乗っているということでご理解いただければと思います。

日経:宇宙産業の推進について1点お聞きしたいのですが、宇宙産業の関連産業の集積という意味では、例えば関連事業に補助金を出したりとか、そういったもう少し直接的な補助というのは1つ考えられるのですが、なかなかそういうことは難しいですか。

知事:今の時点では、難しいんじゃないですかね。ただ、そういう対象者というのが、今まだあまりいないですよね。ただ、そういう企業さんが出てくれば、この間もそういう企業さん手挙げていただいていましたが、そういった企業さんがどういう活動されるかというのは非常に楽しみな部分がありますので、そこについてはそういうことも。今のところはそういう予算になっていません。

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