知事記者会見 2025年8月27日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します
 

2025年8月27日 記者会見室

祝「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」世界農業遺産に認定!!

 大変良いニュースなのですが、一昨年10月に国際連合食糧農業機関、FAOに申請をしていました「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」が、昨日最終審査が行われ、世界農業遺産として認定をされました。有田下津地域の生産者をはじめとした関係者の皆様には、これまで地域をあげて世界農業遺産認定に取り組まれたこと、その努力に対しまして敬意を表し、心からお祝いを申し上げたいと思います。県内での世界農業遺産の認定は、「みなべ・田辺(の)梅システム」に続き2例目でありまして、県としても、県議会、(有田・下津地域世界)農業遺産推進協議会との両輪により、今回の認定に向けて注力してきた成果として、大変嬉しくもあり、世界に誇れるものがまた一つ増えたなと大変喜んでおります。この認定を機に、世界に認められた歴史文化、栽培技術や石積み階段園の景観など、400年以上前から続く地域の宝を未来へ継承するため、みかんの販売促進や、誘客のための情報発信など、地域が一体となった取り組みを展開してブランド力の向上や関係人口の増加にこれからも繋げてまいりたいと思っています。

質問と回答

朝日:認定されたことで今後どういったことが期待されるかというのを知事の方からお願いいたします。

知事:農林水産業の伝統文化とかの維持継承、これが一番わかりやすい部分なのかな(と思います)。気分高揚と、それから生産意欲が上がりますよね。私のところのみかんは世界(農業)遺産なのだという、気分の高揚とか自負は高まります。そういったことがまずは大事なのかなと思います。それから認知度向上によりまして、国内外からの認定地域への観光客、それから世界(農業)遺産に認定されたみかんだということで、みかんの売れ行きもおそらく上がるだろうと(思います)。それから、この販路拡大が一番の効果として期待される部分かなと思います。これから観光客をどうやって受け入れていくかということもしっかりと考えていかないといけないなと思いますので、ぜひ石積み階段を見ていただけたらなと思いますし、そういった取り組みをこれからも始めていかないといけないなと思います。

NHK: 今回の認定なのですけれども、この「有田・下津地域の石積み階段園みかんシステム」のどういったところが評価されたのでしょうか。

知事:審査機関でありますSAG(世界農業遺産科学助言グループ)とかFAOからのコメントというのは今のところ出されていないということなのでわからないのですが、審査員の方が現地に来られて、そういったところで発言をされていた中身からいいますと、栽培技術とか、下津の方の貯蔵方法に係る知識の蓄積、石積み階段のみかん園を守る取り組み、それから若者を引きつける取り組みも評価されたと思っています。

NHK:この世界農業遺産の認定なのですけれども、今、日本ではどういった地域で何例認定されているかということと、細かい点で申し訳ないのですけれど今回の認定は、システムが認定されたということなのか地域が認定されたということなのかどちらなのでしょうか。

里地里山振興室課長補佐:17地域(です)。これまでが15地域で、今回の認定で和歌山県と島根県の2地域が認定されまして計17地域になりました。

NHK:今、地域が認定されたというご回答があったのですけれども、今回は地域が認定されたという理解でよろしいのでしょうか。それともシステムが認定されたという言い方なのか、どちらになるのでしょうか。

里地里山振興室課長補佐:認定地域が認められたということですけども、申請書の内容が持続可能な農業システム(である)、「石積み階段園みかんシステム」というものを申請しておりますので両方とも言えるかと思います。

知事:そのシステムを持った地域も確かに認定されたということになる。システムと地域が認定、両方になるのかな(と思います)。

読売:認定を受けて販路拡大などに繋げたいとのことなのですけれども、県として今回認定されたことを販路拡大などに繋げるためにどうPRしていくのかとか何か具体的な取り組みで決められていることはありますでしょうか。

知事:これはまた産地と一緒になって考えていかないといけないなと思うのですけれども、すごくいい宣伝効果が出ると思うので、しっかりと考えて、みかんがたくさん売れるようなシステム、今度はそちらのシステムを考えていきたいなと思います。いろいろ産地と相談しながらやっていきたいと思っています。これは観光にもぜひ活用されるのがいいなと思っています。

NHK:和歌山県ではこれまで「みなべ・田辺の梅システム」が認定されていると思うのですけれども、その1例目の認定に対して県がこれまでやってきたことと、あとどういった効果が地域にあったのかというのがもしあれば教えていただけますか。

知事:世界(農業)遺産の認定だけ(が要因)ではないのだろうけれども、梅システムに関しては紀州備長炭と非常に関係がありますので、梅の地域(で)は紀州備長炭の技術講習会への参加者数がたくさん増えたよねとか、それから梅林への入場者数、これはもちろん増えました。それから、あの地域に東京の方からいろいろな若い人が来て、取り組みを始めていただいているということも実際ありまして、日本ウェルビーイング推進協議会といったところが梅のワーケーションみたいことをやっていただいたり、そういうことが非常に広がっていって、梅のファンがたくさん増えてきたのかなと、そういう効果はたくさんあると思います。そういったことで同じようにみかんのシステムに関しても、そういうことが期待できるのかなと思います。梅も有名なのですけども、みかんはもっと有名かなというところもありますので、今みかんの値段も結構上がっていまして、これを機会にぜひ次世代の担い手がどんどん増えていけばいいなと思っています。

NHK:それから先ほど県として販路拡大をどうPRしていくのかというところで、これから産地と一緒になって考えていくということでしたけれども、販路拡大だったり、観光資源として活用していくというところに関して、県としてやっていきたい構想みたいなことがあればお願いできますか。

知事:(今回、世界農業遺産に)認定されるだろうなと思って信じていたのですけれども、認定されてみるといきなり何をしないといけないというのが(言えない状況で)これからしっかりと考えていかないといけないと思いますので、そういった観光も含めて、それからみかんの売り方も含めて、やはりしっかり考えていって、今特に発表するというのは(ありませんが)、またできればこんなことをやります、ということを発表できたらいいなと思っています。

毎日:県内で高野山と有田川上流域のものも世界農業遺産認定を目指していると思うのですけど、そちらに向けてのその期待とか県の考え方についてあればお願いします。

知事:梅も長い間いろいろ努力してやってきた。みかんも同様です。この二つを先輩として、ぜひ続いて三つ目の世界(農業)遺産を認定できたらいいなと思っていますし、しっかり私達も応援していきたいなと思います。

和歌山放送:今年は高温なのですけども、この産地の作況はどのような感じを今受け止めていらっしゃいますか。産地が例えば影響が出ているかとか、平年並みだとか、順調だとか。何かその対象地域の状況が何か(報告は)入っていますか。

知事:順調だと思います。確かに暑さはきついのですが、今のところは順調であると(聞いています)。全員から聞いたわけではないですけども、何人かに話を聞くと、そのように聞いています。だから(収穫が)期待できるかなと思っています。

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