知事記者会見 令和5年8月1日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和5年8月1日 知事記者会見

令和5年8月1日 記者会見室

時間消費削減宣言~部下の時間を大切にするマネジメントのポイント~ に基づく取組を実践していきます!!

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 定例の記者会見を始めたいと思いますが、今日は、話題事項を先にご説明します。時間消費削減宣言ですが、どうしても皆さんにお聞きいただきたいと思うので、1番目に説明させていただきます。
 私が就任してから、県庁職員の働き方があまり効率的ではないし、非常に業務量が多い中で残業も多かったので、できるだけ無駄な仕事をせず、効率的にするように申し上げてきました。その結果、特に、私から指示をしたわけではないのですが、行政企画課、行政管理課の中堅、若手職員3人が、私の真意を表現してくれて、今回、時間消費削減宣言というのを作ってくれました。昨日、説明を聞いて、これはとても良いと思って、班長以上のマネジメント層にあてた若手職員からのメッセージですが、県庁職員全体で取り組んでいきたいと思っています。
 8月1日から、この宣言をスタートさせたいと思っています。ちょうど夏休みシーズンだし、私も、8月はまとめて一週間以上の休みを取りたいと思っていて、業務の効率化をスタートさせるのは一番いいタイミングだと思い、今日発表させていただきます。
 資料を見ていただくと、「時間消費削減宣言~部下の時間を大切にするマネジメントのポイント~に基づく取組を実践していきます」ということです。
 細かい話は(資料を)見ていただければいいのですが、一つが「意思決定プロセスの見直し」ということで、今ある業務のやり方を見直す中で、意思決定プロセスを見直す。
 それから、「会議の必要性を精査し基本ルールを設定」。無駄な会議が多いので、アリバイづくりみたいな会議は止めましょうということです。例えば、4ページを見ていただくと、(右上に)吹き出しがあり、「なんのための会議なん?」と書いていますが、会議をできるだけ精査しようではありませんかということです。

3番目が、「資料の削減&簡素化」。県庁職員は真面目なので、私のところにも非常にたくさんの資料を作ってきますが、資料の削減、簡素化をぜひお願いしたい。私からもお願いしていますが、部下の皆さんも作るのが大変なので、こういうことだと思います。それから、今、皆さんのお手元にはカラーコピーをお届けしていますが、部内の資料は全部カラーコピーを禁止して、白黒にしています。これは、私がトヨタで働いている時に、当然、お客さん用は使いますが、トヨタ社内ではカラーコピーを使いません。そういう無駄なことも県庁はたくさんしていたので、そういうことは止めていただくようお願いしています。
 4番目が、「定例業務のルール化・標準化・効率化」。各課の間で照会業務がめちゃくちゃあり、こうこういうことで意見ありませんかと言うのですが、責任転嫁のために何でもかんでも照会するような非効率なことが行われているので、照会業務も、本当に必要かどうかを見直してはどうかということです。

それから、今年度からDXがスタートしましたが、「デジタルツールの積極的な活用」を図っていく。これは当たり前のことで、kintoneや電子申請システムなどのシステムがあるので、ぜひ管理職の皆さん、私も含めて苦手なところもありますが、積極的に若手の声を聞いて使っていきたい。
 6番目が、「積極的な情報共有の実施」です。なかなか、これ皆さんの組織もそうでしょうが、ホウレンソウと言いますが、情報共有を適切にやるのは大変難しい状況になっています。その中で、後手後手になったり、或いは無駄な作業が重複することもあるので、それを止めましょうということです。
 7番目が、すごくいい提案で、「自分時間の導入」をしたい。退庁時間が17時45分ですが、17時以降は、それぞれ部下に自分の時間を与えてやってくれということです。従って、17時以降は、必要がある場合はしょうがありませんが、庁内における会議や打ち合わせはしない、庁内での照会はしない、所属長から17時以降に新たな指示は出さない。私も役人をやっていた時は、よく課長が帰り際に宿題を出す。「これ明日の朝までやっといて。」と(言われて)、「なんやねん。」という(ことです)。18時に宿題を出して、明日の朝までにやってこいという、我々の頃はそうでしたが、そういうのを止めましょう。17時過ぎたら宿題は出さない。
 8番目が、「柔軟で効率的な働き方の実践」です。これは、今でも時差勤務制度があります。10ページですが、8:00、8:30、9:30、10:00のスタートで、そのまま(勤務時間が)ずれますが、完全フレックスではないけど、こういう時差勤務が取れます。これは、毎日変えてよくて、前の日に、所属長にメールを送ってポチッと押してもらえればできる。毎日変えられるので、これはぜひ使って欲しい。従って、これをみんなで使えば、無駄な会議もしなくて済むし、できるだけ、朝礼は止めてチャットルームでやればいいとなってきます。
 それから、リモートワークについてもぜひ利用して欲しい。実は、新型コロナの時は、自由にリモートワークができましたが、新型コロナが収まったので、元の制度に戻して、育児や介護中の職員が優先的に取れる制度になっています。これは、私から人事課に指示をして、完全にリモートワークが取れるようにしてくれということで、今検討を進めてもらっています。ともかく、所属長が、毎日(時間を)変えられて、所属長がOKを出せば、どんな理由であれリモートワークができるというふうにしたいと思っています。これは絶対必要で、今、ご存知のとおり、総務部では、南館でフリーアドレスという決まった机の無い働き方の実験をやっていますが、私は、基本的には全ての部屋をフリーアドレス、決まった机が無いことにしたいと思っていますし、リモートワークも、常に4割ぐらいの職員がリモートワークで働いているような県庁にしたいと思っています。そうすると、県庁のスペースが空きます。県庁のスペースが空けば、会議室も作れるし、休憩室も作れるし、ひょっとしたら県庁内に保育所も作れるかもしれない。
 ともかく、これから、大胆に柔軟で効率的な働き方を実践していきたいと思っています。時差勤務制度もすぐにはできませんが、完全フレックスタイム制度についても人事課に検討を依頼しています。リモートワーク、フレックスタイムの完全実施に向けて、今、人事課で検討を進めていただいているので、職員の皆さんは、もう少しだけお待ちいただければと思っています。今回、県庁が大きく改革されていくのを若手の皆さんから提案をいただいたということで、私にとっては本当に嬉しかったので、一番に報告をさせていただきました。

知事のベトナム訪問

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 それでは、発表事項を説明します。7月26日から30日の日程で、ベトナムを訪問してきました。今回は、新型コロナで止まっていた南紀白浜空港の国際線チャーター便の久しぶりの復活ということで、ベトナムのダナンと南紀白浜空港のチャーター便がセットできて、私も、第一便で行って帰ってきた状況です。
 中身的には、資料が細かく付いているので詳細は見ていただければと思いますが、例えば、今回の一番の目的は、ベトナムの文化・スポーツ・観光省と覚書を締結してきました。これは、ベトナム政府との覚書なので、一地方政府である和歌山県と結んでいただいたことは、大変深く感謝をしています。これで、お互いに、観光のプロモーションや青少年交流をやる。今回も、その一環で、和歌山の高校生にベトナムへ行っていただき、ベトナムの高校生に和歌山へ来ていただき、お互い交流をさせていただきました。これは、大変、先方でも評価をされたところです。
 それから、労働・傷病兵・社会問題省とも覚書を結びました。これは、ベトナムから外国人労働者の人材を和歌山に派遣していただくような仕組みを一緒に作っていこうではないかということで、覚書を結びました。あとは、もともと覚書がありました商工省や農業農村開発省と覚書についての確認し、農業農村開発省については、さらなるバージョンアップの覚書を作ろうということで合意をしてきました。特に、みかんの輸出が一昨年から始まっていて、最初は2トンで始まったみかんが、昨年は20トン、10倍の輸出ができました。今年も、台風の被害は少しありましたが、作柄が大変良いようなので、12月からのベトナム向けのみかんの輸出については、ぜひともお願いしますということで合意をしてきました。
 それから、ダナンの人民委員会委員長とも、今後、ダナン市と友好的な関係を結びたいということで合意をしてきました。
 最後に書いていますが、フーイエン省という、人口規模が和歌山県と同じぐらいで、(ベトナムの)中部の南の方の海岸線沿いで、気候も和歌山に似ていて、みかんが採れてマグロが獲れるという、非常に和歌山に似たところです。人材交流の提携を合意してきましたが、フーイエン省からは、例えば、マグロの獲り方や養殖などについていろんな技術支援がお願いできないか、或いは、みかんの栽培など農業関係の支援もお願いできないかということで、今後、フーイエン省とも友好関係を作っていって、特に、人材を和歌山県に送っていただくようなことをこれからやっていくつもりです。私から一つ提案したのは、できればフーイエン省の高校生を、例えば、和歌山県の工業高校で寮のあるようなところに留学生として受け入れたいということで、その事務的な作業をこれからしようではないかと言ってきました。
 これがベトナムの訪問です。

岸本知事がこどもまんなか応援サポーターに就任します!

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 それから、「こどもまんなか応援サポーター」という制度があり、各首長がサポーターになるということで、サインをさせていただきました。それで、「こどもまんなか大会」を、令和5年10月30日に和歌山県民文化会館で行います。これは、こども家庭庁から、次官か官房長においでいただいて、今、こども家庭庁が考えている政策(を講演してもらう)、記念講演ということで、株式会社ワークライフバランスの小室社長に来ていただいて、これから和歌山県がやっているこどもまんなか政策のブラッシュアップに使っていきたいと思っています。

和歌山県観光プロモーション 新キャッチフレーズ・ロゴマークを作成しました!

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 次に、和歌山県観光プロモーションについて、キャッチフレーズとロゴマークを新たに作りましたので、ご披露させていただきたいと思います。

聖地リゾートというのが、今回のキャッチコピーです。ブランディングはとても大事なので、今までのいろんなものはすべて廃止して、「聖地リゾート!和歌山」一本で、これから宣伝をしていきたいと思っています。詳しい話は資料に書いていますが、これまで私が会見で申し上げているとおり、観光で一番大事な3つのS、「精神性」、「持続可能性」、「静けさ」。それぞれ英語で言うと、「Spirituality」、「Sustainability」、「Serenity」で、Sが頭に付くので3つのSです。何より、熊野や高野或いは県全体が、聖地かつリゾートでもあるという、聖地リゾートというキャッチフレーズを作ってロゴを作りました。
 次(の資料)を見ていただくと、今後、使っていく広報媒体ですが、めくっていただくと、熊野古道。蘇りの地、一度死んで生まれ変わるということです。めくっていただくと、高野山。皆さんも行かれたと思いますが、奥の院へ道はものすごいパワースポットで、私のような霊感の無い人間でもゾクゾクとするような場所なので、これが聖地リゾートの一つの典型。めくっていただくと、日本書紀、古事記に出てくる非常に歴史的に古い土地であるということです。めくっていただくと、今年、空海が生まれて弘法大師生誕1250年。これはサンプルですが、こういう形で、今後プロモーションをしていきたいと思っています。
 

「第2回和歌山県人会世界大会」一般参加者募集開始

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 話題事項の最後ですが、4年前に開いた和歌山県人会世界大会の2回目を、今年の10月に行います。これも、前回よりも参加者が相当増えていて、一応予定としては(一般参加者)1,000人、海外から500人です。たまたま、今日、愛知県の名古屋市で、(東海)和歌山県人会があり行ってきますが、全国にも和歌山県人会がたくさんあります。その全国の方と海外の県人会の方が一堂に会する、4年前も、私は国会議員として参加しましたが、非常に盛り上がりを見せた大会でした。今年も、ぜひご取材をいただければと思います。
 以上です。

 

質問と回答

読売:時間消費削減宣言で、中身についてはご説明いただいた通りだと思いますが、いろんな項目があり、(役職が)上の方だと、これまでの働き方を変えることになるので、どういうふうに浸透させていくのか。浸透させていくために必要だと感じていることを、知事のお言葉でお願いします。

知事:まず、実は今、月に1回、部長会議を1時間から1時間半やっていて、その中でも業務量の削減をテーマにしたりしたので、こういうことを、次の部長会議で、部長たちに、ぜひしっかりやって欲しいとお願いするとともに、フォローアップは部長会議でやっていきたいと思っています。
 それから、(資料の)12ページの「気づいたことがあれば」というページで、ぜひ若い方々も、直接上司に、この宣言が守られていないのではないですかというようなことを気楽に言えるような雰囲気を、私を初め幹部のみんなで作っていく。若い人たちが、「この宣言どおりじゃないじゃないですか、課長」と言えるような雰囲気を作って、下から提案をしていただくようなことを、わざわざ12ページに書いています。そういう雰囲気の役所にできればいいなと思っていて、見ていると、課によってはそういう課もあります。結構若い人が伸び伸びと言いたいこと言っている課もありますし、そうでないところもあるやに聞いていますが、できるだけ県庁全体が和気あいあいと、若い人が平気で課長に冗談が言えるような雰囲気を作っていきたい。時間がかかるかもしれませんが、第一歩だとお考えいただいて、皆さんが、一番ウオッチャーとしては適切だと思うので、半年ぐらい経って、また皆さんからもご意見いただければと思います。

読売:キャッチフレーズの件ですが、見させてもらうと、びっくりマークの数が、多分、PRの種類によって変えられていると思いますし、色も変更されるということです。これは、どういう基準で、びっくりマークを増やしたり減らしたり、色を変えていくのか、どういう思いを込めてそういうふうにやられるのかを教えてください。

知事:そういうのは深く考えないです。それは、デザイナーさんのデザインの問題で、要するに、広報というのは、あまり深く理由は無い。実は、プロの方に任せているので、私には一切わかりません。プロが良いと思ってやっていることを全面的に任せているので、すいませんが、そういうものとして受け止めていただいて。

NHK:キャッチフレーズとロゴマークについてお伺いします。使用例にあるように、市町村や関連団体の積極的な利用も大事になってくると思いますが、どういうふうに活用を進めていって欲しいかと、それに伴って、観光客の皆さんに、どうキャッチフレーズを見て感じて欲しいか、どう観光振興に繋げていきたいかという意気込みと、併せて教えていただければと思います。

知事:まず、振興局長に、新しいキャッチフレーズとロゴマークを持って市町村を回っていただいて、説明をしてご利用を働きかけていく。まさに、地域の振興局の活性化をしている最中で、その1つのツールとしても使えると思っています。あとは、和歌山県が使っているいろんな媒体には、今までのキャッチフレーズ・ロゴに変えて、全部これに変えます。
 あとは、見ていただいた方の感性に訴えるだけなので、あかんかったらあかんでしょう。あかんかったらまた考えます。アピールできなかったらまた考えますが、今回は、担当者の皆さんも相当力を入れて、専門家とディスカッションしながら作っていただいたので、私としては自信を持っています。ぜひこれで、全国的或いはインバウンドのお客さんも含めて、和歌山に行きたいなと思っていただくようなキャッチーなアイコンにしたいと思っています。

すいません、アイコンは分かりにくいですね。マークです。

読売:発表項目外で、先日のトンネルの施工不良の件です。会見はありましたが、知事の言葉で、改めて、事案に関する受け止めと、再発防止として県としてできることとして、どんなことを考えられているのか教えてください。

知事:これは、県土整備部長が会見したとおりです。その上で、やはりこのような大きな不祥事で、専門家に聞いても、トンネルの施工で7割以上で空洞化があったというような例はほとんどないわけなので、本当に施工業者の皆さんには深く反省をしていただかなければならないと思いますし、また、県当局としても、この施工不良を見抜けなかった要因については、再発防止のための検証をお願いしています。何で見つけられなかったのかについての検証を、今お願いしていて、本当に真剣に検証しなければいけないと思っています。まさに、段階確認がなぜできなかったのかについては、きちんと検証した上で再発防止策を取っていきたいと思います。職員の認識不足があったのかどうか、或いは、当然組織で仕事をしているので、一職員のミスというのは想定できるので、それを組織全体としてフォローする体制ができていたのか、いなかったのか、そういうところを中心に検証していきたいと思っています。
 一方、地方の建設部もそうですが、県土整備部全体で、実は相当の職員不足があります。私が就任して痛感していますが、結局、なかなか技術職が採用できない。採用しても、途中で退職される方が多いという形で、現場の職員の数が大変不足しているのではないかという感覚を私は持っていますが、それも検証して欲しいと思っています。本当にどれだけ業務量に対して足りているのか、いないのか。残業時間の多さからすると、私の肌感覚では足りていないだろうと思いますが、それをやっぱりきちんと数字で検証してもらいたいと思っています。
 その上で、もしも仮に、県土整備部の業務量に比べて職員の数が少ないのであれば、職員はこれ以上増やせない。採れない。従って、業務量を減らすしかないかもしれません。適切な業務量はどの程度のものなのか。例えば、今回、災害で補正予算百数十億円の補正予算を公共土木で組みましたが、この分だけ仕事が増えます。百数十億円の業務量が一気に増えるわけです。それは、当然想定されていて、災害は必ず起きますし補正予算はありますが、それが、どの程度想定の内なのか外なのか、検証していかなければなりません。もちろん、採用は増やしたいと思いますし、中途採用も含めて、人事当局で、できるだけ土木の技術職の採用を増やす努力は片方でやりますが、それでもバランスしないような場合は、適正な公共事業の業務量ということも、ひょっとしたら検討していかなければならないかもしれません。

これまでは、予算の観点から公共事業の量が決まってきました。国土強靱化のおかげで予算がついたので公共土木の事業量が増えましたが、ひょっとしたら職員の数が追いついてないのかもしれない。そのことを言い訳にするつもりはありませんが、これは検証することがすごく大事です。職員がどうしても増やせないのだったら、業務量を適切に絞り込むようなことだって考えていかなければいけないのかもしれない。
 今、私どもは中立です。今回の事件と言っていいと思いますが、ともかく今回の事件をきっかけに、いい機会だと思うので、しっかりと検証した上で、こういうことが二度と起きないように再発防止策、さらには適切な公共土木事業の施工について、襟を正していきたいと思っています。

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