知事記者会見 令和5年5月15日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和5年5月15日 知事記者会見

令和5年5月15日 記者会見室

株式会社写易(シャイ)が和歌山市に新オフィスを開設-5月23日に進出協定調印式を行います―

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 今週の定例会見を行います。発表事項が一つ、話題事項が一つです。お手元(の資料)にあるように、株式会社写易が和歌山市に新しいオフィスを開設していただけるので、5月23日に進出協定の調印式を、陳宏宇(ちん ひろう)取締役副社長と尾花(和歌山)市長にご同席をいただいて、知事室で行います。
 最近、IT関係の企業の進出が、たくさん、和歌山市や和歌山県下に来ていただいています。和歌山県としても、DXには力を入れていて、県内のIT人材の育成にも資しますので、今後も、こういう方向で、できる限りIT関係の企業の進出を促進していきたいと思っています。
 また、話題提供レベルの話ですが、先週、毎日新聞が報道されていた、フランス発祥の42Tokyoという人材育成機関があります。ITの人材を無料で育てる高等教育機関としては、世界のベストテンに入っている素晴らしい教育機関ですが、今、事務的に、42Tokyoと和歌山県でどのような提携ができるのか、検討を始めたところです。これも、おいおい、皆様に成果が出てくればご報告したいと思っています。まず、これが発表事項です。

第23回和歌山県障害者スポーツ大会を開催します!~4年ぶりに総合開会式を実施~

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 話題事項は、4年ぶりに総合開会式を開く、障害者スポーツ大会を開催します。日程等は、すでに5月12日に資料提供済みなので、よろしくお願いします。
 JOCの山下さんとも、おそらくこの秋にJOCと協定を結ぶことになろうかと思って準備していますが、特に、障害者スポーツには力を入れていこうということで、県としても、特段の力を入れていきたいので、報道等もお願いしたいと思っています。
 以上です。

質問と回答

読売:株式会社写易の、和歌山市の新オフィス開設です。冒頭でも少しお話がありましたが、写易が和歌山市に来ることで、地元の雇用もあるみたいですが、期待するところや、一緒に何かできたらと考えていることはありますか。

知事:特に、こちらはソフトウェア開発等について、2004年に設立されている企業ですから、ベンチャー(企業)は卒業されていると思います。IT人材を県内で育てていくためのきっかけにもなると思うので、人材育成の面も含めて、或いは県庁内のDX等についても、何かコラボレーションができればと思っています。

読売:発表項目外になりますが、新型コロナが5類に移行されて1週間が経ちました。知事も県内各地へ行かれていると思いますが、県民の意識など、何か変わったと感じられる部分はありますか。

知事:先週、湯浅と広川でタウンミーティングをさせていただきましたが、やっぱり、皆さん、何となく明るい雰囲気を感じることができます。まだ、個人の判断ですが、マスクをする方が減ってはきていて、もちろん、マスクをされている方も若干おられましたが、徐々に普通の生活に戻ってきている感覚はありました。また、観光関係だと、皆さんもご取材されているとおり、相当お客様が戻っているということですし、今のところ感染者数が低位安定していることもあって、医療関係では全く問題点がないというふうに報告を受けています。
 第九波に備えながら、今のような形で徐々に正常化していって、経済活動や社会活動などが活発になっていけばいいと思っています。特に、地域の活動、例えば、老人会や各団体の地域活動ができなかったことで、ある程度、高齢の方が外に出ないことにより、元気が出ない、気分が滅入る、或いは足腰も弱くなるということがあったので、ぜひこれをきっかけに、地域活動やコミュニティの活動をしっかりと前に向けていくよう、県としても応援をしていきたいと思っています。

毎日:和歌山県が、IT企業から多く進出を受けるのは、何かメリットというか、和歌山県として、ここに進出したら将来的な展望が開けるとか、そういうものがあってのことだと考えますか。

知事:今、県庁も遅ればせながらDXに真剣に取り組んでいて、県庁も含めて、和歌山県内にDXに関わることのできる人材が必要です。これまで、たくさんのIT企業が、白浜町を中心に進出して来ていますが、できれば、もっともっと来ていただくことで、人材を育てていく。そういう企業が周りにいれば、和歌山の若い人たちも、インターンという形でも、ITの先端技術を持っている技術者の方と触れ合う機会が増えるので、ますます関心も増えるだろうし、私が前から言っているように、これからは、工業、商業、デザインなど、専門学科に教育的に力を入れたいと思っていますが、まさに、そういう空気感やムードも、IT企業がたくさん進出されることで、醸し出されると思っています。
 ITと、特に言うことはないです。半導体は産業の米と昭和の時代に言っていましたが、IT技術はベーシックな産業として地域に絶対必要なものなので、すべからく県としては、できる限り多く進出していただきたいし、県下の中でも、そういう企業を育てていきたい、起業していただきたい、そういうふうに考えています。

毎日:弊社の記事を取り上げていただきましたが、フランスのIT企業は、人材の育成方法が、教科書を使わないなど、特殊な教育方法でIT人材を育てるということでした。それは、知事が出された教育の本にある、今までの教育と違う自由な発想でというところに通じるところがありますか。

知事:42Tokyoの日本の理事長とお話をしていますが、実は、入学試験が変わっていて、1ヶ月ぐらい入学試験をする。課題を与えて、先生はいないので、生徒たちでディスカッションしながら、答えを解いていく。その際に、生徒同士で採点するのだそうです。入学試験は、大変難しい課題ですが、どのように聞く能力があるか、わからないので教えてくださいと聞ける能力、これを教える能力、生徒さんたちでいろいろディスカッションしながら、課題を解決していく時に、一緒にコラボして勉強していくのが楽しい人が、(入学試験の)点数が高いそうです。
 だから、何を能力とするのかですが、プログラミングが上手なだけでは入学できないのだそうです。他の生徒さんに上手に教えることができる、もっと大事なのは、他の生徒さんに教えてくださいと、どうやって聞けるかだそうです。そういうことは、すごく面白いと思っていて、そういう中で、モチベーションが高ければどんどん技術力も高まっていくそうなので、これは、本当に和歌山県教育委員会もぜひどこかで学んでいただけたらいいと思っています。全く新しい教育の仕方で、しかも世界最高のトップテンに入っている教育機関なので、とても面白いと思っています。

NHK:今日、総理襲撃事件から1ヶ月です。改めて、この事件に関して、知事の思いをお伺いできますか。

知事:正直に申し上げて、1ヶ月前に、あのような事件が和歌山で起きるというのは驚きましたし、民主主義に対して、暴力で妨害をすることは絶対にあってはならない。昨年、奈良で安倍元総理を襲撃される事件があって、そんなに時間も経っていないので、これは、党派を超えて、ぜひ、我々政治に携わる人間としては、何としても、こういうことは食い止めていかなければならないと思っています。
 また、今、いろんな背景について捜査が進んでいるので、その捜査を見守りながら、容疑者の動機なども検証しながら、私たちが何をできるのか。それは、政治家である私たちだけではなく、県民や市民の皆さんも、成熟した民主主義の社会を守るために、自分たちがどうしていけばいいのかというようなことを考えるきっかけになったと思います。今後も、そういうことはしっかりと続けていきたいと思っています。

NHK:今回の事件で、(容疑者が)供述してない、黙秘していることで見えてこないところがあります。そのあたり、(容疑者が)何か訴えたいことがあるのだったら言葉でちゃんと示して欲しいというような思いはありますか。

知事:(容疑者が過去に)裁判を起こされたという経緯だけは公表されていますが、暴力は絶対いけないということについては、我々としては、きっちりと線を引きたいと思っています。政治的な主張があれば、いろんなツールがある。裁判もそうだし、年齢制限で選挙に出られなかったことが、(容疑者が起こした)裁判の一つの要素になっているようですが、やっぱり、政治運動を通じて政治的な意思を表明するという、健全な民主主義を育てていくことが、今、本当に必要があると思っています。そのために、社会のバックグラウンドがどのように変わってきているのかを、捜査の過程で、少しずつ我々も知見が出てくるのだろうと思います。
 ただ、これは今に始まったことではなく、このようなことは、戦争前にもたくさん起きていた。そういうことで言うと、私、政治家個人としての意見ですが、世の中はそんなに変わっていなくて、テロは戦争前からあったわけで、今私たちが生きている時代が、戦争前の状況と比べて、本当に良くなっているのだろうかについては、真剣に考えていかなければいけないだろうと思っています。
 ただ、時代も違うので、戦争前は、ある意味、結社やグループなど、ある思想の中で起きたテロが多かったわけですが、今回は、いわゆる個人で行われているので、特に、動機等については、ますます解明が難しいという背景もあろうかと思いますが、暴力に訴えて何かをすることは、今に始まったことでないので、私たちの社会として、そういうことについては真剣に向き合っていかなければ(ならない)。2度、3度と同じことを繰り返すことだけはしてはいけないと思っています。

NHK:雑賀崎が現場となったわけで、イメージもちょっと変わってきているのかどうかわかりませんが、県としてもっとイメージ良く、といようなことがありますか。

知事:どうでしょうか。そこは、私ども調査をしていなくて、あの事件で雑賀崎のイメージが悪くなったかどうかについて、まだ検証ができていません。これはちょっとよくわからない。ただ、雑賀崎という地名が全国バージョンになったことは事実で、それは本当にマイナスなのかプラスなのか、今後検証していきたいと思います。雑賀崎に皆さんも行っていただいたことがあると思いますが、素晴らしい場所なので、もし何か問題があれば、和歌山市と一緒に観光面でのイメージアップについて、打てる手があればやっていきたいと思います。現状がどうなっているかは、和歌山市と一緒に勉強してみたいと思っています。

共同通信:今の件に絡んでですが、間もなくG7広島サミットがせまっていて、今回の雑賀崎の事件での警備体制について、あれこれ検証の声が上がっています。この事件のどういうところが、今回、サミットの教訓になっているか、もし知事の考えがあったら教えてください。

知事:警備等については、全く私の所管外ですし、今、和歌山県警察本部で、いろいろと(警備体制について)検証されていると思うので、今の段階で私の方から特に申し上げることはありません。

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