知事記者会見 令和5年10月3日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和5年10月3日 知事記者会見

令和5年10月3日 記者会見室

令和6年度から和歌山県職員採用試験が大きく変わります!

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 それでは、定例会見を開きます。発表事項の一番目ですが、来年度の職員の採用試験を抜本的に見直しましたので、説明したいと思います。資料は、発表資料の表紙を取っていただいて、1ページと書いている別紙で説明したいと思います。次のページに現行制度がありますが、従来は通常募集がメインで、通常募集が70名、特別な採用枠が10名程度でしたが、これを大幅に見直し、通常募集は50名、ほぼ同数で、早期募集枠20名、社会人採用20名で、(一般行政職の通常募集と特別な採用の枠を)半々ぐらいのウエイトにしたいと思っています。
 (今、特別な採用枠と)私が申し上げたのは、特別枠(そのもの)ではなくて、これまで、特別枠、就職氷河期世代対象、職務経験者対象UIターン型、この三つを合わせて10名程度でした。そういう趣旨です。(また、)特別枠、就職氷河期世代対象枠と、職務経験者対象UIターン型という三つの分野があり、採用予定が10名程度でしたが、これをなくして、新たに社会人採用枠に統一したという趣旨なので、説明が不十分だったことをお詫びしたいと思います。
 まず、早期募集枠について説明すると、年齢は22歳から29歳で、早めに試験をして合格発表が6月ですが、ポイントは専門試験をなくしたことです。専門試験はなしで、基礎能力試験だけで1次試験を行います。そこで足切り(※ 不穏当な発言のため、後ほど訂正しています)をして、2次試験は面接と論文試験ですが、この際、従来のような1次の専門試験があった場合、今回だと基礎能力試験ですが、この点数を加算して判断していたのを止めます。これは、通常募集もそうですが、リセット方式で、あくまでも筆記試験は足切り(※ 不穏当な発言のため、後ほど訂正しています)のためだけに使い、2次試験では用いません。
 通常募集は、(一般行政職・土木職・農業工学職以外は)従来どおりですが、(一般行政職・土木職・農業工学職は)年齢を22歳から29歳とし、従来あった30から35歳の枠は止めました。こちらは、引き続き専門試験は残しますが、将来的にはここもいろいろ試行錯誤をしながら、専門試験が必要かどうか検討していきたいと思っていますが、まずは、通常募集は、基本的には従来どおり専門試験があります。ただし、2次試験の際には、専門試験の点数は加味しないというリセット方式を取ります。

 すみません。私が、先ほど不穏当な発言をしたと、広報課長にご指摘をいただきました。いわゆる能力試験は2次試験では使わないということの際に、足切りという言葉を使いましたが、これは放送禁止用語ということで、改めて、訂正してお詫びをしたいと思います。申しわけございませんでした。
 それから、従来も説明しているように、中途採用を増やしていきたいということで、今回、30から45歳と年齢枠を大きく広げて、採用人数も20名という形に広げました。それで、専門試験はなしで採用いたしますが、主として、社会人が応募してくださると思っています。なお、この際、これまで採用された後の年限、それまで民間で働いていた或いは他の公務員として働いていた年数換算を、従来、公務員は10分の10、民間は10分の8としていたのを変えます。民間経験の方も10分の10ということで、公務員セクターで働いた方と全く同じような年限で、これまで働いた年数をカウントするような方向にしていく予定です。
 なお、通常募集、社会人採用については、これまで(試験会場が)和歌山市、田辺市だけだったのを、東京都でも試験が受けられるようにしたいと思っています。早期募集枠は、第1次試験会場は全国という形で、テストセンター方式になっています。できる限り幅広い皆さんに応募していただくという趣旨で、このように抜本的に採用試験の内容を変えました。
 これは、今、どのセクターでも人手不足ですし、特に、早期退職を前提としたシステムに移行しないといけないので、中途採用をしっかりと増やしていくというようなことに対応した制度です。
 別紙3は、従来のIII種試験、高校卒業程度ですが、農業職、林業職、農業土木職を追加しました。それから、II種試験、短大卒業程度という新しい枠も作り、土木職、農業土木職を追加しています。農業職については、この制度を作ったので、和歌山県の農林大学校を卒業の方も県庁職員になる道が大きく開かれたということで、農林大学校の拡充・充実の一環でもあります。そういう総合的な観点で、技術職の採用試験も新たな改正をさせていただいたところです。これが、第一点目の発表事項です。

わかやま資源自律経済ビジョンをとりまとめました。

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 二つ目ですが、わかやま資源自律経済ビジョンをとりまとめました。資料の2枚目にメンバーが書いていますが、委員のメンバーは、和歌山を中心とする産業界、京都大学の浅利先生をはじめとする学会の皆さんにも参加していただいています。オブザーバーは、ENEOS、花王、関西電力、紀陽銀行、サントリー、花王関係の団体でクリーン・オーシャン・マテリアル・アライアンス、そういうところに入っていただいて作りました。後で中を見ていただければと思いますが、一人ひとりが、サーキュラー、循環の輪の中へという趣旨で作らせていただきました。まさに、前から私が申し上げているように、脱炭素社会の中で、和歌山の資源をまわしていって、リサイクルをしながら、自律型の経済、循環型の経済社会を作っていく。まさにこれから和歌山県が目指すべき方向性について、大変なご努力をいただいてとりまとめたものなので、今後、予算編成を含め和歌山県の長期計画の見直しなどのベースとなる、素晴らしいビジョンを作っていただいたと思っています。ぜひ、ご興味ありましたら担当課に取材をいただければと思います。

和歌山県とアフラック生命保険株式会社が包括連携協定を締結します

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 三つ目ですが、アフラック生命保険と包括連携協定を結びます。和歌山県は、がん検診の検診率が非常に低く、結果として、健康寿命や平均寿命が低いことを何とかしたいので、がん保険で、大変、一日の長のあるアフラックさんと組んで、がん検診をはじめとするいろんな社会的な活動を一緒にしていきたいということです。

和歌山県とMRT株式会社が医師確保と医療DXの実現に向け連携協定を締結します。

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 四つ目ですが、医師不足の問題があるので、MRT株式会社さんと、医師確保と医療DXの実現に向けた連携協定を結ばせていただきます。

和歌山県とくら寿司株式会社が包括連携協定を締結します。

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 五番目も包括連携協定ですが、くら寿司さんが、現在、由良町の沖合で養殖をされています。由良(の)漁港で、KURAおさかなファーム株式会社を作っていただいて、オーガニックはまち、オーガニックという定義をされるにはいろんな条件がありますが、それをクリアされたオーガニックはまちを養殖いただいています。これは、ぜひ和歌山県としても世界に売り出していきたいと思っていて、私も実際に現地を視察してきましたが、大変、精力的にやっていただいているので、くら寿司さんと一緒に、オーガニックはまちを世界に売り込んでいきたいと考えています。

2025年大阪・関西万博500日前イベントを開催します!!

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 話題事項で既に資料提供をしていますが、大阪・関西万博の500日前イベントを開催します。場所は海南市で、11月23日です。これをきっかけに機運醸成をさらに盛り上げていきたいと考えています。
 以上です。

質問と回答

読売:採用試験の話です。知事も、これまで試験に関して発言があったと思いますが、改めて、今回、一部の試験で専門試験を行わないことを決めた理由をご説明いただけますか。

知事:まず、基本的に、生成AIを中心とする新しい社会情勢の中で、教科書や参考書を読んで、覚えて、必ず正解のある答えを出す能力が、これからの日本社会或いは世界の中で、それほど重要視するべきではないと私は考えています。むしろ、問いを作る能力が必要となる。それは、今、県教育委員会にも、そういう教育をしましょうとお願いしています。いわゆる、偏差値偏重のペーパーテストができる子供たちを作ってきたことが、今の日本のいろんな社会の閉塞状況を生み出しているのではないか。これは、私の個人的な思いです。
 従いまして、県庁に来ていただく皆さんも、幅を広げて、できるだけ多くの方々が応募できるようにする。その中で、本当に問いを作る能力があったり、意欲があったり、或いはコミュニケーション能力が高い。まさに、県庁職員として相応しい人を、より大きな集団から選びたい。こういう趣旨です。

読売:面接を重視していくということで、どういう人を採りたいというのと、面接において何を重要視するかというのがありますか。

知事:これは、まさに私が言っている多様性も組織にとっては重要で、要するに、いろんな人を採りたい。まさに面接官の人たちは、県庁で長年働いたベテランの方々ですから、彼ら彼女らの目から見て、いろんなタイプの方を採用するということで、こんなタイプというふうに絞るつもりは全くありません。いろんなタイプの方を幅広く採るということですが、私として面接官の方にお願いするとすれば、失敗を恐れずに、挑戦する前向きな気持ちの強い方を採っていただきたい。そうは言うものの、本当に多様性なので、いろんなタイプの方がいて、慎重なタイプの方がいてもいい。組織なので、いろんなタイプの方を幅広く採っていただくということで、こういう基準ということは特に考えていません。

産経:採用の件についてで、専門試験を無くしたところの狙いは教えていただいたのですが、それと併せて、4月に試験を開始するという時期的なものや、学生が公務員の併願をしやすくなるということについての狙いは、どういうところですか。採用を受ける側のどういうマインドを意識していますか。

知事:早期募集は、一つには、いろんな選択肢を受験生の方に取っていただくということもある。要するに、人手不足なので、いろんなライバルの皆さんと競争するわけですが、早めに内定を出すことが可能になる。そういう枠で、いろんな他のライバルの皆さんとの関係も考えて、我が方も一度、実験的にやってみようではないかということです。いろんな選択肢の中で、早めに合格通知が欲しい方は、こぞって参加していただければいいし、皆さんもそうだと思いますが、就職する時にはいろんな選択肢がある。A社、B社、或いは国家公務員、県庁、市役所、町役場、いろんな選択肢がある中で、早期募集枠でどれだけいい方を採用できるかどうか、これもチャレンジで、1度やってみようということです。

NHK:発表項目外ですが、先日の県議会で、県立自然博物館の移転について、県の考えが示されたと思います。改めて、県民に対して、県としてどういう結論に至っているのかと、その受け止めを知事の方から一言お伺いしてもよろしいですか。

知事:これは、県教育委員会から発表させていただいたとおりで、もともと、今の自然博物館がある場所は津波浸水区域で、そこから移転をしたいというようなご要望が海南市からあった(※10月24日の記者会見において、「今の和歌山県長期総合計画の移転・リニューアルするという文章を受けて、海南市から移転のご要望をいただいた」と追加訂正しています。) 。それをスタートにして、いろいろ議論があり、今、わんぱく公園と言われているところに移転するという方向で話が進んでいた。ただ、調べていくと、山の上に海水を運んだり、或いは海水を使った排水を海に戻すことについては、莫大な費用が掛かるので、非現実的であるという第三者のご指摘をいただきました。それは難しいということで、県教育委員会からは、科学という言葉を入れて、自然科学博物館として、例えば、和歌山が、これから力を入れる宇宙、いろんな新しい恐竜の歯が見つかったり和歌山独自の恐竜も見つかっているので恐竜、発酵食品の発祥の地でもあるので発酵、そういうような新しい分野を入れた自然科学博物館として、我々の思い或いは県教育委員会の思いとしては、近畿一円から教育旅行に来ていただけるような素晴らしい県立の自然科学博物館を作りたいという提案をしたところ、海南市の方からは、それは必要ないというお話でした。それで、一応、現状、海南市からお話のあった津波浸水区域から移転をするという話がなくなったというふうに理解しているので、もう一度、現在は何も無い状態に戻ったということなので、それなら、今ある自然博物館、或いは県教育委員会が考えていた自然科学博物館、そういうものを作るのか作らないのか、有識者の皆さんに集まっていただいて、検討会を開いて、もう一度ゼロベースで考えていったらどうだろうかというのが、現状だというふうに理解しています。

NHK:どういう形になるかは分かりませんが、今の在り方を変えていく前提で、今後も検討を進められていく。

知事:不特定多数の方が来られる公共的な施設なので、津波浸水区域である現状の場所も含め、すべてを含めてご議論いただくことになろうと思います。全く予断を持たずゼロから、施設そのものが必要かどうかも含めて、有識者の皆さんにご議論いただいたらどうかと思っています。

朝日:今の質問に関連してですが、そもそも、これは知事の交代が影響したところがありますか。

知事:私は前の議論に加わっていないので何とも言えませんが、私が知事になって、第三者の報告書が県教育委員会に出されて、少なくとも、海水を山の上に運んで排水を下に下ろす山の上の水族館を作ることが合理的ではないという報告書が出たので、私としては、それを元に県教育委員会と話をしています。私の判断基準は、第三者の報告書によるもので、それ以上でもそれ以下でもありません。

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