知事記者会見 令和5年1月24日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和5年1月24日 知事記者会見

令和5年1月24日 記者会見室

知事のインド訪問

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 おはようございます。それでは、会見をさせていただきます。項目は4項目です。
 一つは、インド訪問で、資料にあるように、2月1日から約一週間の日程で、インドのマハラシュトラ州とデリーを訪問します。マハラシュトラ州は、仁坂前知事の時に、観光及び食品加工分野に係る覚書を締結して交流してきました。期間が5年ということで、今年、更新時期になり、この度、覚書を更新するために行きます。
 その際、ビジネスミッション、スポーツ交流団も一緒に行きまして、和歌山の企業とインドの企業のビジネスマッチング、和歌山県レスリング協会の皆さんとマハラシュトラ州スポーツ・青少年活動総局の間で、覚書を締結する予定です。
 デリーは、インド中央政府、在インド日本国大使館に行き、マハラシュトラ州との交流の促進にお手伝いいただくようお願いをするということです。

わかやま地域おこし協力隊ネットワーク設立記念フォーラム開催

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 二つ目です。わかやま地域おこし協力隊ネットワーク設立記念フォーラムを開催します。日時、場所等は資料のとおりです。
 移住定住については、いろんな指標がありますが、いろんなランキングでも、和歌山県は大変良い成績を上げていると思います。私自身も、この間、いろんな地域で、移住定住していただいた方とお話をする機会がありましたが、本当に、和歌山と縁の無かった方たちから、和歌山県のいろんな魅力を聞くと、そうかと、すごくエンカレッジングされるし、我々、和歌山県民が勇気をもらえるような、いろんな良いところを見つけてくださって、提示をしていただいています。
 そういうことの中心となる地域おこし協力隊の皆さんが、ネットワークを作っていただくので、県としても、当然のことながら応援をしていきたいと思っています。ただ、課題もたくさんあり、移住してくださった方々の集まりと、地元の方々との集まりが、上手くかみ合っている場所もあれば、そうでない場所もあるようなので、その辺は、コーディネーターというか、上手く地元の方と移住した方を繋ぐようなことが大事だと思うので、その辺は、県としても、私個人としても、力を入れていきたいと思っています。
 ですから、これからやるタウンミーティングも、今度、紀美野町へ行きますが、移住定住の方にも入っていただいたタウンミーティングをやりたいと思っています。

和歌山 県民共済が和歌山県「企業の森」事業に参画 ~「県民共済 助けあいの森」として多様な森林を育成~

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 三つ目が、企業の森。これはいつもやっていただいていますが、今回は、和歌山県民共済さんにご参加をいただくということで、1月30日に調印式をいたします。詳細は資料に載っているので、ご質問があれば、後程お受けしたいと思います。

部長会議の新運営方法について

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 話題事項です。先週の記者会見でも質問をいただきましたが、部長会議を、従来ずっとやっていて、私が知事になって17回目をやりました。これは、従来どおりのやり方で、各部局の局長、振興局長、部長が、これは大事だと思われているような状況についての報告をみんなで聞くという、勉強会みたいなものでしたが、18回目から変えました。
 それで、いろんな各部局共通の課題を抽出して、毎回、それについてフリーディスカッションする形に変えて、その第1回目を行いました。今回は、市町村支援にあたって、特に振興局ですが、専門職の慢性的な人員不足があるということで、これについてフリーディスカッションしました。これは、もちろん本庁においても、土木職や福祉職という専門職の慢性的な人員不足がある。その原因として、なかなか応募の数も定員に満たない場合があったり、若い方の早期退職があったりで、こうなると、専門職に限らず、早期退職については一般職にもあることなので、それについてもディスカッションしました。
 やはり、部長クラスの方々なので、いろんな部局を経験されています。部局の長としての発言もあれば、経験者としてのアドバイスもあり、1時間を超え、非常に私自身も勉強になりました。
 今後、この問題についても一回だけでは終わらないのですが、いろんな課題について、各部局共通のイシューを、ある意味、部局を超えた経験者というか、行政のプロの皆さんのディスカッションを通じて、それをまた部局に戻して解決していきたいと考えています。この問題は、本当にどの民間企業も抱えている人材不足の問題と共通するので、場合によっては、民間の方々の知恵も借りながらやっていくようなこともあるかもしれませんが、非常に面白いディスカッションがありましたので、ご報告させていただきます。
 以上です。

質問と回答

産経:まず、インド訪問についてです。これまでのインドとの経緯は説明がありましたが、知事として、初めての国外出張になろうかと思います。県として、今後、海外出張はどのような位置付けなのか、考え方はどのようにお考えですか。

知事:私としては、もともと、国際畑の経験も長いので、和歌山県を国際的に世界に売り出したいという思いがあります。実際、仁坂前知事の時代も、随分と促進をしていただいていました。例えば、ベトナムとも非常に濃い関係を持っていて、一昨年から、みかんの輸出も始まっているので、ベトナムとは、南紀白浜空港のチャーター便のことも含めて、積極的に出かけていきたいと思いますし、世界遺産という括りで言うと、スペインとの関係もあります。今年、一つの節目の年になるので、これも相互に訪問するような計画が、今あるようです。
 アジアを中心に、できる限り和歌山の産品を売りに行く。タイとも人員交流をしているし、いろんな意味で、これまでの県政が培ってきた外国との関係を、さらにブラッシュアップして深めていきたいと思っています。

産経:部長会議の件です。フリーディスカッション形式に変えたということで、今後も同じような形でされると思いますが、今後、テーマアップをどうしていくのかと、これまで、情報共有のためにやってきた部分は、どうカバーしていくのですか。

知事:まず、情報共有については、県庁内にポータルサイトがあり、インターネット上でできるので、それをしたいと思います。重要な事や急ぐ事であれば、書類で共有できますが、基本的には、インターネットで、イントラネットという庁内のポータルサイトの中で共有できると思っています。
 テーマは、本当にたくさんあり、働き方改革もあるし、例えば、慢性的に残業の多い部署をどうするか、或いは事業の見直しです。来年度予算は2月に発表しますが、再来年度に向けて、例えば、新政策ということを従来やっておられたようですが、私は、再来年度の新政策は止めて、過去の事業の見直しをお願いしようと思っています。それも、部長会議で諮って、皆さんで議論したいと思っています。一言で言うと、まず、各課のミッションを作って、そのミッションを打ち立てた物差しで、惰性とは言いませんが、長年やってきた事業が本当に必要なのか、必要でないのかという見直しをし、事業の見直しをたくさんした課ほど評価される。事業を止めた人ほど評価されるというようなことで、一度やってみたい。ただ、これは私の提案なので、部長会議で揉んでもらう、そんなことやっていきたいと思っています。

産経:例えば、今回の「専門職の慢性的な人員不足」というテーマについては、知事の発案で、このテーマに。

知事:これは、事務方から上がってきて、やはり県庁内で今最大の課題だと。私も共有していますが、自然にこれが一番目に選ばれた。それだけ、県庁内で危機感を持っているということだと思います。

読売:地域おこし協力隊のネットワークの件です。2月7日に設立フォーラムがあり、卒業隊員で形成されたチームということで、いろいろ期待する部分があると思いますが、知事として、地域おこし協力隊ネットワークに期待するところは、どういうところですか。

知事:和歌山県を選んで、地域おこし協力隊という枠組みで来ていただいて、卒業して、残っていただいたということなので、まず、そういう方々から、我々が気が付かない和歌山県の魅力も、逆に教えていただくことも可能です。それから、彼らや彼女たちが残る過程でも、いろんな葛藤もあったでしょうし、いろんな問題点、先ほど、地域の方との交流をどうするかというのは、一つの例として挙げましたが、場所によって、少し山奥になると交通アクセスが悪い。こういう人たちは、志が高いので、別にいろんな補助金などはいらない。むしろ、できれば公の仕事として、県には、道路のアクセスとかを応援してもらえるとありがたい、みたいな話も聞いています。
 ですから、経験者としての県への要望も、実際的な現実的な要望をいただけるので、そういう意味で、連絡を密に取りながら、二人三脚で、新しい方々に来ていただくにはどうしたらいいかというようなネットワークにしていきたいと思っています。

読売:部長会議の件です。今回、専門職の人員不足をテーマに話をされたということですが、お伝えいただける範囲でいいので、実際、どういう意見が出ましたか。

知事:結局、振興局の大きな仕事は、道路などの公共事業です。そうすると、実は、事業量が、年によって違いますが、ここのところ、(国)補正予算が、経済対策の観点からどんどん付きます。ところが、消化しきれなくて翌年度に繰り越されて、また新規予算が付いて、特に、補正がドンと来た時の事業量は半端ではなく、とてもではないが、私の見るところでも、県の能力を超えています。県の能力を超えている事業をすると、現場に皺がよる、大変忙しくなる、残業時間も増えていく。この辺をどう考えるかです。平準化できるのか、できないのか、或いは身の丈に合った事業量にする必要があるのではないかということです。
 それから、募集定員を下回るような応募しかないような職種もあるし、一般職員については、私から提案しましたが、県庁の場合、ペーパーテストがあって、面接や小論文があるけど、ペーパーテストを止めたらどうかと申し上げました。面接で大体わかりますし、ペーパーテストで点数の高い人が、必ずしも仕事をできるわけではないのは、霞が関でも、私の周りで証明されています。いわゆるペーパーテストの点数が何の意味もないのは、私の経験なので、それを申し上げたところ、皆さん真面目な方なので、目を点にされていたので、検討を今お願いしているところです。
 あと、職場の雰囲気を、できるだけ明るく楽しいものにするには、どうすればいいか。若い方は、逆に言うと、我々昭和のおじさんではなく、転職が当たり前の時代に生きているので、転職を前提とした県庁の業務のあり方、逆に、こちらから言えば、中途採用をどんどん取っていく、或いは転職するのを前提の人たちに、どれだけ魅力ある職場を提供できるかという議論が、熱く語られて、本当に参考になりました。

紀伊民報:話は変わりますが、アドベンチャーワールドのパンダ3頭が2月に中国へ返還されます。それの受け止めと、オスがいなくなるということで、県として、何か対応を検討されていることがあったら教えてください。

知事:永明パパはスーパーパンダで、16頭の子供を作って、今回、年齢の問題もあるのでしょうが、生殖可能になった2頭とともに中国にお帰りになる。大変、寂しいし残念ですが、これは、契約上そういうことなので、当然予測されたことです。淡々と受け止めざるを得ないのですが、4頭のメスが残っていて、特に、アドベンチャーワールドは、繁殖がとても上手な施設として、中国側からこれまで高く評価されてきたので、この伝統を引き継ぐためにも、ぜひ、オスのパンダには来て欲しい。これも、今までの信頼関係からすれば、十二分に期待できると思っています。あとは、タイミングだけの問題だと思うので、県としても、日本政府、或いは直接アドベンチャーワールドとともに、一生懸命、働きかけをしています。何とか、1日も早くオスのパンダが南紀白浜に来ていただけるように、県としても一生懸命、今やっているところで、少し見守っていただきたいと思っています。

NHK:インド訪問についてです。マハラシュトラ州と県が覚書を締結して10年近くになりますが、これまでの経緯を踏まえて、マハラシュトラ州は、和歌山にとってどういった存在であるかという点と、今後、そういった関係がどういったふうに発展していけばいいか、その2点を教えていただけますか。

知事:マハラシュトラ州は、大変大きい州で、ムンバイはITのメッカなので、これから、私たちがDXを進めていく、特に(県内に)IT企業を誘致してきているので、そういう意味では、これからこそ、ムンバイを中心とするIT関連企業と、どれだけ提携できるか。逆に言うと、インドは、人口が中国を抜いたという説がありますが、大変な経済成長をしていて富裕層も多いので、まさに、和歌山の産品、特に、フルーツ類は、高くても売れるものは、積極的に検疫の問題をクリアしながらセールスしていきたいと思っています。
 これまでも、一定の関係を繋いでいたので、ホップ、ステップ、ジャンプという形で、産業間、民間企業間の連携を進めていくためのお手伝いをしたいと思います。

共同通信:発表項目外ですが、先日、週刊誌に、岸本さんの辞職に伴って行われる春の衆院補選に出馬が有力視されている鶴保さんが、旧統一教会関連会合に、参院選の期間中に出席していたことが報じられ、それに対して、本人が謝罪されましたが、これについてどう考えているか、お考えがもしあればお聞かせ願いたいのですが。

知事:今のご質問は、余りにも県政とかけ離れているので、ちょっと今日の記者会見で取り上げる話題ではないかなと思いました。

共同通信:改めて、岸本さん自身、旧統一教会の関連会合とかに出席されたことがあったかどうか、各種アンケートに答えていただいているのですが。

知事:共同通信のアンケートに答えたとおりです。

朝日:新型コロナウイルスの感染対策に関してです。岸田総理が、この春、感染症法上の5類に引き下げる政府方針を発表されたと思いますが、県として、そのことについての考えは、どういったところですか。

知事:基本的に、政府がお決めになることで、それに従っていきたいと思いますが、県保健当局とずっと議論を積み重ねてきた中で、2類から5類に一気に(引き下げ)するのは、現場の医療体制の問題もあるし、5類ですと、ご存知のとおりワクチンも治療費も、インフルエンザ並みの自己負担になるので、和歌山県として申し上げてきたのは、2類から5類ではなくて、5類ダッシュというか、別の類型のものが必要なのではないか。5類そのものというより、ある程度、医療現場の混乱が起きないようにするとともに、例えば、ワクチンや治療費については、当分の間、自己負担ではなくて、国で見てもらうというようなことが必要なのではないかというふうに考えています。
 というのは、やはり、今、若い方がなかなかワクチンを打ってくださらないという問題もあるので、そこは、単純に2類、5類の議論ではなく、5類ダッシュみたいなものに移行して、徐々にというのが、和歌山県として今のところの議論です。

読売:さっきの質問に関連してですが、仮に5類になったとして、国がそういう支援が難しい部分があると、県独自で、ワクチン接種の費用だったり治療費を賄うという考えも、今のところあったりしますか。

知事:それは、まず国の施策を待ちたいと思います。また2月に発表しますが、和歌山県は、大変、財政が厳しい状況にあることが、私が就任して分かりましたので、とてもそのような財政のゆとりはありません。

朝日:紀美野町でタウンミーティングと発言されました。前回の知事会見でも質問があったと思いますが、タウンミーティングは、自治体のどこを回るという順番的なことは、どういうふうに決めているのですか。

知事:今、就任して1ヶ月で、庁内の勉強をずっとしている状況であり、なかなか日程が取れませんし、2月は議会があります。その中で、例えば、地域の入学式や卒業式、或いはイベント、そういうところに出張する際に合わせて、前後にタウンミーティングを入れていくという建て付けなので、そういう意味では、優先順位を決めているわけではありません。
 日程ありきで、例えば、紀美野町は、りら創造芸術高等学校の卒業式に出るから午後に行きますとか、田辺高校の入学式に行くので、田辺高校の入学式の日に合わせて、例えば、上富田町やすさみ町に行くとか、そんな形でスケジュールを組んでいるので、選ぶ場所に他意はございません。ともかく、行けるタイミングで、できるだけ多く回りたい、こういう建て付けです。

紀伊民報:今、田辺高校の入学式に行かれるという話でしたが、県内各高校がある中で、なぜ田辺高校なのでしょうか。

知事:それは、選挙で申し上げていたとおり、私自身、和歌山県が縦に長く、紀央、紀南は、これまであまり縁のなかった地域なので、できる限り、紀央、紀南に行って、現場の方の話を聞きたいということの一環です。

紀伊民報:先ほどの、新型コロナの2類、5類の話で、徐々に5類ダッシュということも含めた議論が県庁内にあるということですが、政府に、要望とか打診のようなことはされているのでしょうか。

知事:特にそれはなく、関西広域連合の中で、いろんなディスカッションがある中で、私たちがお答えするスタンスは、今言ったようなことだということです。それは、ある意味、知事会のアンケート調査もあり、知事会を通じて、我々の意見は表明している形です。

朝日:わかやま地域おこし協力隊の関係です。事業のフォローアップにも関係するところだと思いますが、地域おこし協力隊は、任期が2年とか3年やった後に、地元に残ってもらえるかどうかが一つポイントだと思います。その辺の、歩留まりというか、結局、来て、(地域に)どれぐらい残っているのか、具体的なデータがあるかどうか、いかがですか。

知事:市町村ごとのデータ、グラフがあるので、後で幹事社に担当課からお届けしたいと思いますが、私の見るところ、大変、歩留まりは高い地域が多いと思っています。実は、地域おこし協力隊自体がいらっしゃらない市町村もありますが、これも(地域おこし協力隊がいる市町村を)増やして行きたいし、増えていっています。手を挙げる(市)町村長が出てくるので、それは期待したいし、我々県としては、できるだけ市町村で受入体制を整えて、手を挙げてもらうようにしたいと思っていますが、歩留まり率は、相当高いと思っています。それは、実は、全国レベルで見ても非常に評価されているところで、後で幹事社に資料をお届けしておきます。

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