知事記者会見 令和4年1月12日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和4年1月12日 知事記者会見

令和4年1月12日 記者会見室

新型コロナウイルス感染症への対応について

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 新年初めての記者会見ですが、残念ながら、お正月まではまあまあ良かったけど、4日以降、和歌山県でも、随分たくさん、新型コロナ患者が見つかるようになりまして、それの対応に、今ちょっと大わらわという状況です。

 和歌山県のやり方は、基本的には踏襲していこう、継承していこうと思っていますが、やっぱり、それぞれの領域で、県民の皆さんにご注意を申し上げることがあり、この間から、危機管理監或いは教育長から言っていますが、改めて申し上げたいと思います。

 まず、不要不急の外出は一切駄目とかは言いませんが、やっぱり、基本的には、安全な生活・安全な外出を心がけるというのを、皆さん、それぞれの生活の一分野一分野で、注意をして欲しいというふうに思います。

 とりわけ、オミクロン株は、どうも感染力がものすごく高い感じがあるので、密集・密接・密閉の回避をお願いしたい。それから、マスクの着用、手洗い、手指消毒、今、手指消毒はもういいかというぐらいの感じになっていると思いますが、できるだけ励行していただいた方が、より安全な方にいきますので、よろしくお願いします。それから、ものすごくたくさんあるわけではないですが、混雑した場所などの感染リスクの高い場所を避けて、安全な場所への外出をお願いしたいと思います。

 大事なことは赤(文字)で書いていますが、症状が出れば、直ちにクリニックを受診するということを、やってもらいたいと思います。

 それから、学校関係で、どことは言いませんが、結構、クラスターになりかけているところや、なったところがあります。これは、休み中だったので、熱心に部活などをやられて、その結果、おそらく、対戦相手の方々の中に感染した人がいて、一緒に練習したり、試合をしたりしているうちに、うつったのがあります。そうすると、今回、感染しやすいという特色があるので、今度は、仲間内にあっという間にどんどんうつってしまうということが、今、結構起こっています。そこで、学校教育現場での感染予防対策を徹底してもらいたいと、教育長から申し上げましたが、改めて言っておきます。

 練習試合や合同練習などは、とりあえずしばらくの間、禁止したいというふうに思います。それから、全国大会や近畿大会に繋がらない大会は、延期または中止にしたい。これは、それぞれの主催者と相談しています。ただ、全国大会が中止になっていないのに、その予選をやらないと権利を喪失しますから、これは感染対策を十分に講じた上でやるしかないというふうに思います。校内では、練習など一切駄目でということではありませんが、感染予防対策を十分に講じた上で、部活動などをやってもらいたい。

 それから、移動や着替え、飲食とか、部活動に付随する場面で、結構うつっている気がします。例えば、みんなでバスで移動する時に結構うつったと思われるので、そういう時にも注意をしてもらいたい。更衣室なんかは、換気に十分注意してもらうことが大事だと思います。手洗いも大事です。

 それから、これはちょっといけないのですが、活動をしていて、熱などの症状が出てきたのに、無理して学校へ行くのは、絶対に止めてもらいたい。すぐにクリニックへ行って検査をするのが基本で、そうしないと、どんどんうつってしまう。オミクロンといえども、蛇口の入口のところを閉めないと、どんどんそこを出しておいて対応しようと思っても、なかなか難しいので、やっぱり感染しないようにすることが大事だというふうに思います。

 お手元には、連休の前にお配りした紙もあるので、それも併せて、ぜひ気をつけて欲しいということです。

 それから、この関連で、PCR検査の無料化事業が、国によって認められています。和歌山県でも、オミクロンの市中感染がありますから当然ですが、その前に、政府のお考えで、大阪で、すでに大分前から市中感染があったので、大阪の隣接県も、無料検査の対象にしようということでしたが、今、どんどんできます。それで、ご覧のような実施拠点も、今、どんどん我々努力して増やしていて、県内で合計31ヶ所あり、大体、それぞれの管内というか郡内で、(検査を)できるところが一応できました。だから、ご心配の時は、症状が無くても結構ですし、ワクチンをしている、してない、そういうことは一切関係なく、無料検査を受けられますので、受けて欲しいというふうに思います。

 これまでのところ、どうなったかを若干申し上げますと、1月10日現在で、きっちりとした統計ではないかもしれませんが、我々が分かっている限りの集計で、933件の検査をしてもらいました。それは、PCR検査と抗原検査があって、PCR検査の方がちょっと多いぐらいの感じです。その中のPCR検査で、20件の陽性が発見されています。この20件は、これまで或いはこれからも含めて、和歌山県における感染者数に入っていくことになりますが、結構多いです。無料PCR検査は、基本的に、症状のない人(が対象)ということだったので、ほとんどいなくて、念のためぐらいかと思っていましたが、20件も出たということは、結構多い。心配な人が行くので、感染者と何らかの関係のある人だと思いますが、そういう意味では、県内で、933分の20の割合で、感染が広がってるとは思いませんが、結構多いので、ちょっと注意をして欲しい。

 もちろん、検査機関から(本人に)連絡は来ますが、連絡を受けたら、ご自身は動かないようにしながら、接触を断って、直ちに保健所へ連絡をしていただきたい。和歌山県は、感染爆発時の大都会みたいなことは絶対になく、すぐに対応しますから、出歩かないで、(陽性が)分かったら、きちっとして、人との接触を断って連絡することが大事だと思います。当初からちゃんと対応してれば、身内の方にうつすこともできるだけ少なくなっていくし、本人の健康も全然大丈夫ですから、ぜひそうして欲しいというふうに思います。

 31ヶ所は、今後、もっと増やして、県庁のホームページにどんどんアップしていきますから、そういうところに、どんどん行っていただければ結構です。これは予約は要りません。

わかやまリフレッシュプランS  14日(金)抽選結果発表!

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 その次は、関連で、わかやまリフレッシュプランSですが、一応、締め切って抽選することになりました。当選者数3万人を予定していましたが、申込者数は1万4004人で、全員当選になりましたので、発表させていただきます。残はどうなるかというと、今後、先着順でやっていこうと、一応思っています。皆さんに行き渡ったはずなので、今後、抽選にして手続きを遅らせていくと困るので、残は先着順にしようというふうに思っています。

 ただし、開始は、ちょっと待つかということです。今、観光をしてはいけないと決して申し上げていませんが、これは観光プロモーションですから、プロモーションをするのは、少し慎重にした方がいいというふうに思うので、まず、今回の当選者には、これから連絡をいたしますが、実際の発券即使用は、ちょっとしばらく待ってもらおうかというふうに思っています。

 これは、年度内に使っていただくことになりますが、私の想像では、おそらく、全国の動向をみたら、同じようなことが起こっていて、多分、来年度への繰越が認められるはずだと思います。従って、損をする或いは無駄になってしまうことはないとお考えいただきたいと思います。スケジュールの関係でご迷惑をかける可能性はありますが、例えば、今回どうしても行きたい時は普通の料金で行っていただいて、当たった権利は次の時に使っていただくとか、ひっくり返すとか、そういうことで使っていただいたらいいのではないかというふうに思います。

 当然、予算は明許繰越をして、来年度も使えるように一応しておく。国の決定を待って、そんなふうにしていきたい。オミクロンが収束してスッと減ってきたら、すぐに復活して使えるようにしたいと思いますので、ちょっとしばらく待っていただけませんかということです。

 合わせて、リフレッシュプランSの残分の1万6000人分ぐらいについても、再募集をちょっと待っていただく。実は、その後、名前は決めていませんが、S2があるはずでしたが、それもちょっと待とうかということです。

『全国初』公立高等学校に宇宙専門のコースを新設(串本古座高等学校)

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 その次は、全国初の公立高等学校に宇宙専門のコースを新設するということを、発表させていただきます。学校は、串本古座高校です。串本というと、小型ロケットの射場がほぼ完成していて、今年中には打ち上がるというぐらいの流れになっています。そういうところですし、元々、串本(古座高校)には、県外の人も来てもいいコースを作っています。従って、「全国の宇宙少年よ、来たれ」というようなコースを作って、スペースワン或いはJAXAの方々とかに協力していただきながら、このコースを段々と強化していこうというふうに思っています。

 (資料の)ロードマップのところを見ていただくと、令和4、5、6、それ以降となって、3年計画でどんどん増やしていきます。初年度は、来年4月の入学生で、これは、今、これから受検するぐらいなので、急に願書を変えることはできませんから、普通に受検して入っていただくことになりますが、串本古座高校に在学している方々は、宇宙関連イベント等にどんどん参加してもらう、或いは部活動の充実をやっていこう。例えば、すでに少しずつ始めていますが、宇宙シンポジウムの時に、例えば、会場の段取りや司会とかを、どんどん学生さんにやってもらったらいいと、私は思っています。それから、会場の整理とか企画とかにも、どんどん参加してもらう。もちろん、会場見学とかは、日常的にどんどんやってもらう。それとともに、総合的な学習の時に、総合的な探究の時間を作って、宇宙関連学習を実施する。活動だけではなく授業としても、そういうことをどんどん入れていくことをやっていきます。

 来年になると、令和5年度入学生からは、選択科目に「宇宙」を作ります。これも、総合的な探究の時間に、宇宙という選択科目をとって、単位にするということをやっていきます。

 3年目は、普通科の中に、受験の時から、宇宙探究コースを新設する。それで、一年生からやりますが、当然、前の年に入った2年生、3年生も、これと同じような形の授業をやっていきたいというふうに思います。

 形式的な宇宙探究コースの新設は、令和6年度入学生からですが、それまでに、事実上、段々と宇宙関係の授業及び活動を強化していくことで、串本古座高校の宇宙専門コースを強化していこうというふうに思っています。

 (資料の)下の方に書いていますが、当然、これから専門コースのカリキュラムとかをきっちり詰めていかないといけません。初めのうちは、例えば、企業やスペースワンの方々とかに来ていただいて指導していただくことになると思いますが、やっぱり、ちゃんと365日生徒を指導してくれる先生がいないといけないので、そういう先生をリクルートしていくことも、これからの仕事になってきます。

和歌山県・中国四川省の友好都市提携議定書締結式~「パンダが結ぶ友好関係」~

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 その次は、四川省との友好都市提携議定書の締結式を、1月28日に行います。四川省とは、パンダ繋がりということもあり、2019年に私が四川省を訪問して、その前からずっと続いている、成都ジャイアントパンダ繁殖研究基地と白浜アドベンチャーワールドの関係を、さらに強化していこうと持っていきました。中央政府や四川省政府も、大変協力的にやってくれています。特に、四川省は、2019年の10年ちょっと前に、四川大地震に襲われています。その時に、和歌山県選出の二階俊博前幹事長が、大々的なミッションをひきつれて救済に行きました。そのことを、向こうの省長さんは、ものすごく感謝をしていました。それから10年経つ年かその前の年だと思いますが、もう一回来てくださって、非常にありがたい。そういう和歌山県だから大事にすると言われて、大変感激した覚えがあります。

 今回の協力関係も、簡単に、青少年、防災・減災、観光、教育等々と書いていますが、そういう思いが秘められていて、書いて乾杯するだけでは、意味はありますが不十分なので、できるだけ具体的な協力をやっていく。その中には、パンダを中心とするような観光の協力もあるし、防災・減災もお互いにいろんな知見を交換して協力し合って、より対策を強化していったらいいのではないか。そんなことを思っています。その他、教育や青少年とか、いろいろありますので、今後、話し合いをしながら決めていこうというふうに思っています。

 今、こういうご時世なので行ったり来たりできないので、オンラインでやりますが、和歌山県庁の正庁で、1月28日15時30分から行うので、皆さんぜひご取材ください。

フランスと和歌山をオンラインで結び、GI「和歌山梅酒」のブランドアンバサダーを任命します!

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 その次が、フランスと和歌山をオンラインで結んで、和歌山梅酒、これはGIを取りましたが、和歌山梅酒のブランドアンバサダー、ブランド大使を任命いたします。この方は、あまり綺麗に発音できませんが、アマンディーヌ・パストゥレルさんで、若手のソムリエシェフの中では、フランスで大変有名な方です。そこ(資料)にありますが、現在、「ピック」グループのパリ店である「ラ・ダム・ドゥ・ピック」のシェフソムリエをしておられるということです。

 その方に、和歌山梅酒をいろいろ売り込みまして、これはフランス料理のメニューの中でいけると思っていただいて、しかも、この方は、いろいろ発信力もすごいので、ぜひよろしくお願いしますといって、任命することにしました。

 1月18日17時から50分程度、オンラインですがZOOMで任命式を行うことになります。(資料の)こういう写真の方ですが、ぜひ皆さんご参加ください。

 和歌山県は、あんまり大使を粗製濫造しないのですが、この方は、言ってみれば本物の大使、外務省的なセンスでいうと、名誉総領事とか名誉大使です。日本にいる有力者で、相手の国から名誉大使とか名誉総領事をいただいている方がいますが、そういうようなイメージだと考えいただきたいと思います。

 和歌山梅酒を、愛してくれて、一生懸命宣伝してあげるというふうに言っていただいているので、大変ありがたいというふうに思います。

国内初! 和歌山県とMastercardが連携協定(Memorandum of Understanding:MOU)を締結

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 その次は、和歌山県とMastercardが連携協定を結びます。国内初だそうです。最近、Mastercardと、いろいろ関係ができました。IRなどで関係ができてきましたが、別にIRに限らず、全体で連携項目、インバウンド誘客に関する取組、国内外観光客の消費拡大に向けた取組、観光コンテンツの共同開発、中小企業におけるキャッシュレス化の促進決済業務、DXの普及とかを、いろいろアドバイスしたり、和歌山県から協力を求めたり、いろんなことをしていこうというふうに思っています。

 1月13日11時30分から知事室で、Mastercardの日本地区の社長さんに来ていただいて、協定にサインをすることになります。

 以上です。

質問と回答

産経:串本古座高校の宇宙専門コースの新設ですが、コースを新設することで、宇宙関連の人材育成をスタートする形になると思いますが、改めて、産業集積や地域発展など、狙いという部分をお願いします。

知事:まず、その一は、やっぱりロケットです。小型ロケットで小型衛星を打ち上げるという、世界的なビジネスモデルの第一線が、和歌山にできます。多分、ものすごく先駆的な事業です。世界の小型衛星も、どんどんと打ち上げてくださいと持ってくる可能性があり、そういう事業ができていくと、最終の組み立ては現地でやるので、段々と、最終の組み立てのために現地にもうちょっと要員を置いておこうとか、或いは施設を置いておこうとか、在庫を置いておこうとか、部品をちょっと作ってみようとか、いろんなことに広がっていくことを、私はすごく期待しています。だけど、これは段々の流れで、一朝一夕に、初めから、大産業集積ができるわけではありません。

 もう一つの流れは、やっぱり教育です。宇宙から広がってくる科学技術の世界は、すごくたくさんありますから、そのたくさんの科学技術のどこかに興味を持って、伸びていってくれる子供ができたらいい。さらに言うと、地元の子供たちだけではなく、日本或いは世界の子供たちが、ここで教育(を受けることが)できるようになって、ここで育っていくことになってもいい。そうすると、子供たちが来てくれるということは、その地域が賑やかになっていくので、それも期待していきたい。もっと言うと、一方では産業集積ができ、一方では人材が育ったら、その育った人材は、最終学歴はどこへ行くかは別にして、またここで働けます。そういう好循環ができていくことを期待したいと思っています。

産経:全国募集ですが、改めて、県内外の小中学生に向けて呼びかけをお願いします。

知事:非常に特色のある教育を、これから串本古座高校で行います。下宿や宿舎についても、ちゃんと手配をしてやっていきますので、ぜひ、串本古座高校で時代の最先端を味わってみようという人は、募集に応じていただいたらいいのではないかと思います。今年入る子供さんは、今まで方針を明らかにしていなかったので、全国募集で普通の形で入ってこられますが、そういう方々も、潜在力はものすごくあると思うので、こういう活動に大いに参加してもらうことによって、学生生活を謳歌したり、時代の最先端に触れて育っていくことができます。これから志望を変えなさいというわけにはいかないのですが、大いに、これからの3年間に期待して入ってきてもらったらいいのではないかと思います。

朝日:串本古座高校の件で伺いますが、先ほど、JAXAやスペースワンとの連携とおっしゃっていたと思いますが、知事の想定としては、相乗効果というか、スペースワンさんに、教育においてどういう協力をお願いしたいと考えていますか。

知事:例えば、スペースワンで、第一線で技術を磨いて、良いものを作って、プログラミングをしたり、いろいろしている第一線の技術者がいます。それは、初めからそうだったわけではないので、子供の頃にどんな勉強をしたかとかいろいろあるし、今やっていることが、人類の発展のためにどう繋がっているかを分かりながらやっていると思うので、そういうことをいろいろ教えてもらったらいいと思います。

 同じようなことは、実は、海洋研究開発機構で、「ちきゅう」の母港が新宮になった時に、結構、一生懸命お願いをして、地元の子供たちを「ちきゅう」が帰港した時に招待してもらったり、中学校か高等学校で特別の授業をしてもらったり、いろんなことをやってもらって、大変好評だったし、教えに来てくれる人も、自分のことをいろいろ言えて、ちょっと楽しい。毎日来てくださいと言ったら、忙しいからできないけど、たまにだったら、ちょっと楽しいです。それで、お互いに快くやってもらいました。

 今回も、スペースワンの方は常にいらっしゃるし、JAXAの方々も、遠藤さんをはじめ、いろいろ熱心に応援をしてくださっているので、そういう人たちの中から、何人か教えに来てくれる人を、臨時でリクルートして、いろいろ話を聞かせてもらえばいいと思っています。

朝日:最終的には、地元へ戻って働いてくれる人を期待とおっしゃっていたと思いますが、宇宙関係の仕事には、宇宙飛行士とか技師の方とか、いろいろいらっしゃると思いますが、ここで学んだ方に、その後どういうふうな人材になってもらいたいか。

知事:宇宙飛行士になってもいいし、量子コンピューターを作る人ができてもいいし、ソフトウェアの会社を起こして大富豪になってもいいし、和歌山で先生になってもいいし、和歌山大学教授になってもいいし、何でもいいです。どんどん、志を高くして勉強して、頑張った中で活躍してもらったらいいと思います。

NHK:先週、オミクロンの市中感染が確認され、感染者も増えている状況ですが、これについて知事の受け止めを教えてください。

知事:これは、どうもものすごく感染しやすいことは確実です。この増加スピードは、想像を絶します。我々は、第五波まで経験していますが、(今までは)だんだん増えてきました。ところが、(オミクロンの)この増え方は何だと。和歌山だけではなく、全国的にビューンと上がる。これは、ヨーロッパや元々の南アフリカでも、同じことが経験されています。ですから、ものすごく感染しやすいということは、みんな念頭に置いておかないと、今までこのぐらいやっていたら感染しなかったというのは、通用しないかもしれないので、感染対策を、サービスを提供するお店もちゃんとやるし、それを享受する消費者の方も、感染対策をもう一度基本からきちんとやることが大事だと思います。

 二つ目は、オミクロンは、どうも悪化しない。確かに、データを見ていると、和歌山県は、ちゃんと全員入院させて、経過観察をきちんとやっていますから、この辺は要するにきちんと分かりますが、どうもデータから見ると、悪化する確率は低いのは明らかです。だけど、肺炎は起こらないというけど、起こした人もいます。それから、酸素吸入をしなければいけなくなっている人もいます。従って、NHKには登場しないかもしれないけど、大したことない、インフルエンザ並ではないか、こんなもの恐れるに足らないと言っている人が世の中にいますが、それはちょっと誇張で危ないと思います。だから、やっぱり多くの人が罹ったら、その中で、割合は小さいかもしれないけど、一定の割合で悪化する人も出てくる病気のような気がします。

 福祉保健部技監が甘く見ないでくださいと言っていましたが、その通りだと私も思うので、用心をしながら、うつらないようにやっていくということだろうと思います。

NHK:そうした中で、全員入院は大切だったりすると思いますが、急激に増加をすると、病床の逼迫や保健医療体制への負担が大きくなると思います。そういった対応は、どういうことを考えていますか。

知事:対応の基本の第一は、蛇口を閉めることです。閉めるのが難しかったら、蛇口を小さくする。初めの水量が大きかったら、あっという間に広がってしまうし、医療逼迫は当然起こるので、そういう意味では、やっぱり保健医療行政の初めの積極的疫学調査や、人にうつさないように、例えば、症状があったら、学校へ行ったり仕事へ行ったりするのを遠慮するとか、お医者さんに行くとか、そういうことで、蛇口を閉めていくことが必要だと思います。

 その次に、実際に罹った人をどうするかについて言えば、余裕がある限り、最善の手を尽くすのは当然ですから、可能であれば、全員入院は最後まで頑張りたいというふうに思います。だけど、それが頑張れなかったら、出口としてホテルを使うし、その用意もしている。それが難しくなってくると、ホテルに余裕があったら、とりあえず監視をきちんとしながら、入口としてホテルを使うこともあるかもしれない。最終的には、ひょっとしたら自宅というのも、選択肢としてあるかもしれない。だけど、一番ちゃんとケアができるのは入院です。ケアをしないで、どこかで放ったらかすのは、絶対いけない。だから、どういう形になっても、ケアはちゃんとしましょうということで、そのための準備を、望ましい方から使いながら、望ましくないことにも備えておかないといけない。それは、今、我々もちょっと心配をしながら考えています。いきなり、ここ(入院)を使えるのに、ここ(自宅)へいってしまったら、ウワーッと広がります。これは抑えにくいやり方、つまり、家庭は一番抑えにくい、一番監視しにくいやり方です。それを、まだ余裕があるのに安易に使ってしまうのは間違いです。

毎日:串本の話に戻ります。宇宙探究コースですが、生徒さんの目線から、ここで学ぶことでどんなメリットがあるのかということを、もう少しご説明いただきたいのと、受入環境の整備とありますが、もう少し詳しく教えていただけますか。どのようなことをお考えですか。

知事:まず、生徒の目線から言えば、「青年よ、大志を抱け」という言葉があります。大志を抱くためには、大志の刺激がいります。明治維新まだ日浅からぬ頃、北海道の農学部へ行って、大自然を見て、農業で頑張ると農学校に入った人に、クラークさんが大志を抱けと言った。そこから、立派な農学者や農業士の方がいっぱい出た。それと同じように、刺激を与えないで大志を抱けと言ってもしょうがない。だから、大志の刺激を与えるためには、やっぱり、身近に射場があり、スペースワンの人たちも、結構、現地で何かしているというようなところで、勉強してもらったら一番いいわけです。だから、大使のための刺激を得ていただくのが、私の狙いです。

毎日:そうすると、関連予算を、補正予算なり或いは来年度の当初予算で、何がしか入ってくると思いますが。

知事:そんなに、たくさんお金がかかる話ではない。例えば、外部の人たちを招聘して授業をやっていただく時の謝金とかはあります。

毎日:そうすると、来年度の当初予算の中で、特に大きなものは今のところない。

知事:大きなものは、そんなにたくさんいらない。特別のコースになったら、もうちょっといるかもしれません。

 後半の方の質問について言えば、コースを新設することになると、例えば、コースに必要な人間の配置、教師の配分とかもきちんとしないといけない。それから、お金の問題だけではなく、教師の人材獲得ができないと、お金だけあってもしょうがない。従って、最も相応しいような教育者をリクルートしてこないといけない。誰でもできるかと言うと、そんなことはない。それなりに、いろいろな経験がある方で、子供たちを教えてやろうというような人を集めてきて、教師陣を作っていかないといけない。そういうことも、準備の一つです。

 それから、ひょっとしたら、教室を改変するとか、ハードウェアを変えるとか、そんなことが必要になってくるかもしれませんが、それはワンノブゼムでしょう。

毎日:生活基盤の整備と書かれていますが、具体的にどんなイメージですか。

知事:例えば、全国から来られる人がいると、お家から通えないから、どこかに下宿をするとか、寮を作るとかになります。それを、どんなふうにしてやっていこうか、これから考えます。例えば、下宿候補がいっぱいあるのに、無理やり機会を奪って寄宿舎を作ることが、本当に必要かどうかという議論もあると思います。その辺はまだ決まっていないので、これから考えます。

朝日:串本古座高校は、現状、グローカルコースとして、全国募集のコースに来ていらっしゃる方もいると思いますが、そこと併用するのか、或いは規模感とかを今より増やすのか、そういったところは。

知事:多分、統合するのではないかと思います。今のところ全国募集ですが、とりわけここへ来たらこんなことがあるということについては、何でもある感じです。つまり、串本という本州最南端の大自然に恵まれたところで、伸び伸び勉強してみないか諸君、これぐらいです。それで、勉強することは何でもありますが、何でもあると言ったら、ちょっとピンと来ない人もいます。だから、宇宙があると言ったら、星が大好きな人が来てくれるかもしれません。そういう、特色のある全国募集をできるようにした方が、いいのではないかということです。

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