知事記者会見 令和3年7月14日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和3年7月14日 知事記者会見

令和3年7月14日 記者会見室

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 今日は、発表が三つと話題事項が一つございます。その前に、恒例になりつつありますが、新型コロナの話をしておきたいと思います。

 新型コロナについては、この一週間のちょっと前まで、3日連続ぐらい感染者がゼロになっていましたが、このところ、3人ぐらいが多いんですが、1人から6人まで感染者が出ています。このぐらいで留まっているのは、囲い込みと言いますが、積極的疫学調査をちゃんとやって、入院調整をやって、隔離をしていただいて、治ったら出ていただくということをきちんとやってるおかげで、あまりうなぎ登りに上がっていかないのですが、これは、上がっていくリスクがある状況にあるというふうに考えた方がよろしいかと思います。

 その理由は、一つは、東京・首都圏を中心にして、新型コロナが再拡大の状況にあります。高校総文祭が、7月31日から和歌山で始まりますが、東京が緊急事態宣言の対象になってしまったので、自動的に(自由に往来ができない)という感じです。(発言取消により一部削除)ただ、考えてみたら、東京は、そういう状態にならないようにしてもらいたい。他の田舎の県なんかは、ちょっとは(感染者が)出るけどグッと抑え込んでいる。関西も、大阪が少し心配ですが、兵庫、京都なんかも含めて、ちょっとは出るけど抑え込んでいる。なんで東京は抑え込めないんだという感じがします。そういう意味では、和歌山の高校生は、東京の感染の犠牲になっているというふうに思って、腹立たしい感じがいたします。

 そんな状況ですから、お手元に配っています、県民の皆さんへの呼びかけですが、もちろん、和歌山の感染状況を見て、一般的な外出の自粛とかを言うつもりはなく、普通の生活をしていただいたらよろしいんですが、ちょっと気を付けていただきたいことが、二つ入っています。

 一つは、お仕事なんかはしょうがないのですが、感染地域へあまり気楽に出かけるのはお止めになった方がよろしい。特に、そこで飲食をして、羽目を外して遊んでくるのは、今の時代ですから止めといた方がよろしいということをお願いしたいと思います。

 もう一つ、新しく付け加えたのは、夏のシーズンなので、帰省があります。帰省を完全に止めてくださいというつもりはないというか、そんなことは無理だと思っていますが、慎重にと書いています。ですから、特に、首都圏や大阪とか、感染がとても流行っているところであれば、ちょっと帰省は止めとこうとか、どうしても(帰省が)しょうがないということであれば、慎重にしていただく。帰って来られてから酒盛りだと言って(やったら)、その人がうつってたら大爆発しますので、ご家族と静かな時間を過ごしていただくことが望ましいというふうに思います。

 ちょっと帰省が心配です。この冬、和歌山があまり感染してなくて、大阪なんかがちょっと多くなって、首都圏がかなり多かった事態で、帰省を止めろという議論が関西広域連合で出ました。私なんか、そこまでやるのはちょっと気の毒だなということで、止めろということについて慎重でしたが、その後、やっぱり和歌山県も、かなり帰省客を発祥として増えたので、そういう意味では、ちょっと慎重にしていただいた方がいい、それぞれのご家族でお話し合いしていただきたい、そんなふうに思います。ちなみに、桐蔭高校の同学年の同窓会は、今年も中止になってしまいました。そういうことをお願いしたいと思います。

 それから、インド株(デルタ株の判明)が発表されました。和歌山県は、最終的に国立感染症研究所できっちり分析していただいて発表していますが、大体スクリーニングしている時に、そうだろうなというのは分かっています。従って、この他にも多分あります。全部かどうか分かりませんが、ちょっと疑わしいのがあるので、インド株が和歌山県にも入ってることは明らかです。もっと言えば、近隣の大阪なんかには、たっぷり入ってるというふうに思います。

 そこで、最近の感染状況を見ますと、勤務してる人がうつって帰ってくるというのがまた出てきました。和歌山県から大阪に、随分多くの人が勤務して帰っておられます。これは、生活もありますから、止め立てすることは到底できませんが、(以前に)感染がとても流行ってる時、実は、(大阪)勤務の人が多く罹って、和歌山で家族などにうつったというのが多かった。その前の、まだ大いに和歌山で増えてない頃で、これはこれは(好ましくない)と思ってたのは、どちらかと言うと、大阪やその辺に出かけて、結構、夜遅くまで飲み歩いてきた人が、うつって帰ってくるというのが結構多かった。だけど、感染が拡大してきて、大阪なんかでそんなの(飲み歩いてきた)が認められなくなりました。そうすると、そういう方は全体の中に紛れていきましたが、代わりに、一般的に普通に勤務してる人が、お昼ご飯などを一緒に食べたのか、あるいは職場でうつったのか、どういう理由かよく分かりませんが、そういう形で持ってこられる方が増えてきた。今回も、そういうのが少し出始めてるんで、ぜひ、通勤をしておられる人は、現地での行動は特に慎重にお願いしたい。それから、ちょっとでもおかしかったら、すぐにクリニックへ行っていただいて判定してもらって、新型コロナに相違ないということになったら、すぐに手当をします。そうすると、そんなに多くの人にうつらないことになります。そういうことで、ぜひ、普通の通勤とか通学とか、そういう人も注意をして欲しいということを申し上げたいと思います。

 ワクチンについては、もう報道でたっぷり出てると思いますが、和歌山県は、ワクチンの接種について、進捗が早いし、私がお願いをして、先行してる5県に限って少し余計にもらってるところがあるので、今、ステップをどんどん前に進めて、高齢者から一般の方々へ、どんどん移っていただいています。

 それで、フル(の年齢層)に接種しましょうとなっていますが、その状態で進んだ時に、8月上旬ぐらいまではこのまま突っ走れます。だけど、その後の(ワクチン配分の)状況が明らかにならないと心配なので、そこを何とか(配分してもらえるように)と言っていましたが、和歌山のように他のところも熱が入ってきたので、どうもここにきてやっぱりワクチンの絶対量が圧倒的に不足してきたようです。ですから、今回は、和歌山が早いからといってたくさん(ワクチンを)あげるというふうにならなかった。先々週の終わりに(国へ)行ってきたんですが、上手くいかなかったので残念だというふうに思っています。

 ただ、まだ少し余裕があります。それから、ひょっとしたら状況が好転する可能性もあるので、あまり抑制気味に接種を引き延ばすことをやる必要はないけど、だんだんと首が締まってくるような状況になります。

 県としては、県内のすべての市町村で、できるだけ早く接種が進むよう、スピードが遅くならないように、最大限の努力はいたしますが、必ず取ってきてやるぞと言える状況にはないということは、ご理解いただきたいと思います。

 なお、四つぐらいの町村については、すべて終了に近くなっている。すべて終了というのはすごく難しくて、予約を忘れてたので打ってくれませんかという人が、パラパラと出てくる。それは、助成金とかとは違って、もう締め切りですとは言えないので、そんな状態になっていますが、残りのところも早くそういうふうになりたいと思います。

 それから、そういうふうになったところで、県で調整していますから、少しでも余ってるところがあったら、他所にまわしてもらうことをやろうと思います。

 状況はそんなことです。

「飲食店感染拡大防止対策助成金」について

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 発表事項に移りまして、第一は、飲食店感染拡大防止対策助成金です。これは、国のお金も使いながら行いますが、新型コロナウイルス感染症拡大防止対策に要した経費について、4分の3以内で助成をいたします。1店舗当たりの上限が30万円です。

 イメージは、どんなものがあるか(資料の)下に書いていますが、消毒液、非接触ディスペンサー、足踏み式消毒スタンド、間仕切り、サーキュレーター、網戸、換気扇、サーモグラフィカメラ、エアコン、空気清浄機、二酸化炭素濃度測定器、加湿器、温度計、こういうようなハードや機器とかを入れることになったら、助成金を差し上げますというふうになっています。

 資格としては、参考のところにマークが出ていますが、県で作った感染症防止の認証制度があり、感染拡大予防対策に係る認証制度の認定取得後に申請する制度になっていますので、どんどん今(認証を)取っていただいてますが、取っていただいて申請してもらえばいいということになります。

 期限があり、今から用意していただいて、申請期間は7月28日から10月29日までに申請していただきます。助成は、前に払ってるやつでもいいです。この4月1日から申請日までに購入、設置し、支払いを行ったものについて、バウチャー(領収書)などを用意して申請していただければよろしいわけです。

和歌山の自然が大好きな子供たちを応援します 「わかやまネイチャー・アワード」、「ネイチャー・キャンプ」参加者募集!

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 その次は、和歌山の自然が大好きな子供たちを応援しますと書いていますが、要するに、そういう人たちを育てようというつもりです。大体、木の国和歌山に育ったのに、スギとヒノキの違いが分からない大人はいっぱいいますし、蟻を見たら、きゃあと言って足で踏み潰そうとするような方々がいます。特に、マンションのエレベーターなんかに蟻なんかいたら大騒ぎになる人がいて、そういう人が、環境や自然を語っても、どうも上滑りになるというきらいがあります。従って、本当に体感として、やっぱり我々生物なんで、そういうことが分かったほうがいいだろうということで、二つやります。

 一つは、趣味の領域で、自然に親しむような作品を残してくれたら(いい)。何でもいいんです。標本でもいいし、写真でもいいし、研究でもいいし、そんなのをどんどん出していただいたら、それを審査して、知事賞以下、たくさん差し上げましょう。こういうことで、奮って(作品を)お出しください。

 昔、私の子供のころに、丸正百貨店かどこかで、例えば、和歌山新聞社主催、夏休み標本展とかをやっていて、私は出したことはありませんが、見に行って、すごいなと思うようなことが結構ありました。そんなことを、お互いに刺激をし合いながら、好きな人はやったらいい。標本に限らなくて、研究なんかもっといいと思います。様々な研究があります。

 11月15日から30日まで募集します。何でそんな先かというと、だいたい(活動を)やる時は夏休みが多い。夏休みにやってもらって、ちょっと整備をして、いけると思ったら出してもらえばいい。別に夏休みだけの期間限定にしませんが、夏休みを含んで、整理期間とか清書期間とかも含めて、11月15日から30日に出してください。2月か3月ぐらいに、表彰式をやります。入賞作品の展示会もやります。

 それから、ネイチャー・キャンプを、「根来山げんきの森」で行います。夏キャンプ、秋キャンプ、振り返り・まとめの会とありまして、アワードの方はいくらでもいいんですが、これはそんなにたくさん参加していただくわけにはいかないので、20名に限っていて、多ければ抽選にします。7月30日が締め切りなので、申し込んでください。

懲戒処分の基準の一部改正について

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 次は、懲戒処分の基準の一部改正を行います。最近、悪意はそんなにないと思いますが、気の緩みかよく分からないのですけど、文書を紛失したりというようなことが、結構ありました。文書の中には、個人情報が入ってる場合もあるし、入ってなくても、記録としてちゃんと残しておかないといけない文書がなくなるのは、とても良くないことで、これはよろしくないのですが、実は、そういうものについて、処分の対象に(類型として該当すると)なってなかったので、処分の対象ですということを言おうというのが一つです。

 それから、個人情報の不当目的使用は、もっといけないわけです。これについては、今もありますが、文言が少し制限的に書き過ぎているので直したということです。

 こういうことについて、ペナルティもきちんと作っておいて、職員の自覚に任せたいというふうに思っています。

世界との対話と協働 ◇第7回アジア・オセアニア高校生フォーラム開催◇ ~ 今年はWeb会議形式による実施!!~

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 話題提供は、第7回アジア・オセアニア高校生フォーラムの開催です。今年も新型コロナが流行っていて、とてもじゃないけど海外から高校生をお呼びしては無理ですから、去年に引き続きWebで行います。

 考えてみたら、面と向かって、仲良しになって、触れ合って、雑談をして、お話をして、というようなことができるはずがない。しかし、実際に、議論をするとか、テーマを決めていろいろ話し合うとかは、Web(会議形式)でそんなに制限はない。従って、顔も見れるし、表情も見れるし、声も聞こえるし、誰でもしゃべれるしということなので、奮って皆さん参加してくださいということです。

 これは、いつもと同じように、海外からも参加してもらうし、国内の他県の高校生にも参加してもらう。それから、和歌山の高校生はちょっと多くて、47名が参加してくれることになります。参加をしてくれるというのは、(会議に)出ていって、ちょんと(マイクのボタンを)押して自分でしゃべるような方が47名です。

 だけど、考えてみたら、仲間内の人たちが活躍してるのを見ることはものすごく大切なことで、いろいろ刺激になるし、自分も物を考える時になるし、「あっ、この英語は分からないな」というようなこともあるかもしれません。あるいは、「よく分かった」となると嬉しい。そういうことがあるので、すべての高校生に、何らかの形で見てもらう。実況でオンライン通信もしますし、ビデオを撮って、後で授業で見ていただくようなこともやりたいと思います。すべての高校生に、そういう意味での参加をしてもらう。

 オンラインになった時に、なかなか良いのは、そういう意味で、参加者の裾野がものすごく広がる。そんなことをやりますので、皆さん奮って全高校生参加してください、こういうことです。

 以上です。

質問と回答

朝日:ネイチャー・アワードの件ですが、来年も含め、これからもずっと続けていくつもりですか。

知事:もちろん、そういうつもりでやろうと思っています。

朝日:ちなみに知事は、いつから自然とかを好きになったのですか。

知事:物心がついてからです。でも、そんなに活動的な子供ではなかったと思うので、全国レベルでいうとごくごく下の方です。今でもそうですが、好きだから、例えば、誰かが違ったことを言うと、それが違うのはすぐ分かります。特に、環境発言者が言うことは、実感から言えば、半分ぐらい間違ってます。そんなことがあるし、こう言うと職員に申し訳ないけど、農業や林業などの人たちが何か言うと、そんなことあるもんかとかいうことも言えます。

 例えば、ゴルフ場を見て、「うわっ、キレイな自然だな」という人が結構います。それから、スギやヒノキの純林を見て、「和歌山は自然が残ってるね」という人がいます。こういうのは完全に反対ですから、というようなことが分かるということです。虫を捕ってると、何が(そこに)いるかによって、「そういうことか」と分かります。そんなマニアックな人を作る必要はないのですが、いろんなことが常識的に分かる人が多くなったらいいなということです。

産経:ワクチンの配分で、今日、8月初旬の分が公表されました。対象者の62%以上の分が配分されるということで、少なくとも、希望する高齢者の分は全自治体に届いているような状況かと思いますが、終わりというのは、なかなか難しいというふうな発言もありました。希望してる人で、一定程度の高齢者が打ち終わる頃は、大体いつぐらいになりますか。

知事:当然、希望する人は、7月末までにすべての市町村で終わります。これは、菅総理に対してコミットした我々の約束で、その分だけのワクチンはいただいています。だから、それは可能であるし、必ず終わる。

 だけどそれだけでは面白くないので、今後、接種が一件もないかどうか分かりませんが、北山村なんか、あっという間に終わってます。その他、もうほとんど終わったところもあるし、一般がほとんど終わったところが結構ありますから、そういう意味では、高齢者の接種は、かなり終わりかけてるのではないかという感じはします。

産経:今後の供給見通しが、ちょっと不透明な部分があります。一般の接種はどのぐらいまでにしたいというような部分はありますか。

知事:それは、もうさっさとしたいわけです。公表は、誰かに怒られるそうなので憚られるけど、ちゃんといつ頃まで打ち続けたら全部終わるかは、我々は分かってます。その時に、打ちたくない人がいますから、全部というのは、100になるはずがない。だから、住民の人口とあるパーセントをかけて(出た数字と)、(ワクチンの)容量もあるので、今の接種スピードをずっと続けたらいつ終わるかは、すぐに分かるので、そんなものは全部、分かってます。そういう意味では、(ワクチンを)くれさえすれば、和歌山は、随分早く終わります。

産経:一般がいつ頃というのをまだ言えないという、何か事情があるのでしょうか。

知事:事情はないけど、みんなバラバラです。というか、まあ事情はあります。言ってもしゃあないから。

産経:そういう意味では、順調に(接種が)進んでる部分は進んでるという認識ですか。

知事:今までは、順調に進んでます。今日この時点では、完全に順調に進んでる。ところが、これからは政府が(ワクチンを)くれないので、順調に進むことが不可能になる時期が近づいているということです。

NHK:ワクチンに関連してですが、配分を、終わり次第のところから足りていないところに調整したりなど、県として、ワクチンの供給が少なくなってきたことへの対応といいますか、国への働きかけなどは、どういったふうに考えていますか。

知事:今のは、全国NHK風、偏見に満ちた発言です。つまり、今、新聞とかテレビで、県で真面目に調整しろと国が言っています。あんなものは、和歌山県は3月からやってます。(接種が)遅れてるところ(市町村)は、今いらないだろうから、ちょっとこっちへ回して、(接種が)始まって(ワクチンが)来たらまた返すとか、そんなことをゴリゴリやっています。そんなことをやれと書いているし、大臣の発言なんかを見てNHKも報道してる。そんなことぐらいは、和歌山県なんか、とっくの昔にやっとるぞというのが答えです。

 全国のことしか見ない、NHKの全国放送しか見ない人は、そういうことしか考えられない。地べたで取材をする根性がないと、あかんのではないでしょうか。最後の言葉は、今晩、放映されるかな。放映されたらえらい。

毎日:11日に売り切れたリフレッシュプランですが、非常に好調ということで予算が達してしまいました。その所感と、去年は確か予算を積み増されたと思いますが、その辺はどのようにお考えか教えてください。

知事:まず、皆さんやっぱり旅行に行きたい気持ちがあって、和歌山の状況は、今のところ、完全に安全なんてあり得ないけど、ほとんど新型コロナもなくなってるので、県民の方が県内に行くのは、そんなに問題は誰も感じないだろうと思います。

 そういう状況の中で、去年の12月ぐらいから、尾身さんとか、専門家とか、マスコミとか、政府に、旅行と飲食が狙い撃ちにされました。それによって、ものすごく苦境にあった県内の観光業者を救うために、異例の措置としてやったのが当たったというふうに思います。だから、観光業者の方も本当に困っていますから需要があるし、そういう助成をする。県民の方も、ちょうどいいタイミングで言ってくれたんで、今だったら心置きなく県内は(旅行に)行けるので、そっちの需要もある。ですから、結構たくさん申し込んでくれたので、あっという間になくなったということです。

 これは、評価をすれば、いいタイミングで売り出したというふうに思います。

 次どうするかという議論になりますが、これは、あくまでも苦境にある県内の観光を何とか支えようということでやってるので、一般的な県民の旅行に助成することが自己目的ではありません。やっぱり旅行とか楽しみは、自分のお金でやっていただくのが原則ですから、特に、臨時異例の措置としてやってるわけです。

 そういう意味で、次はどうなるかというと、お金がないので、形式的には、9月の議会で議論していただくことになり、8月の終わりぐらいに、議会にどういうふうに提案しようか考えないといけません。その時に、観光業界のガタガタが続いていて、和歌山県の感染が今と同じようにほとんどないという状態だったら、観光業界を救うために、もう一回やることはあるべしというふうに思います。

 ただ、片方の条件が違う、例えば、和歌山県で感染が多い時に売り出したらまずい。それから、結構、観光客も戻ってきて、経営も空室状況も大分改善されたことになったら、後は自分でいってくださいというふうに考えるわけです。そんな流れになります。

毎日:そうすると、場合によっては、県単独で追加の支援はあり得る。

知事:さっきの二つの条件がある時は。感染が県内だけほとんどない。それから、県内の観光業界は、もう気息奄々で、4月、5月、6月と同じようにひどい目にあっている状況であれば、それは、県内の旅行に火を付けるというアクセルを踏むことはあります。だけど、その片方の条件がなかったら、ひょっとしたら今回で終わりになるかもしれません。

毎日:もう一つ。先週の定例で打ち出された、静岡の熱海市の土石流の被害を受けて、改めて見直しをされてます。始まったばかりだと思いますが、何か早急に手を付けなければいけない箇所は、県内でありますか。

知事:それを調べています。全部、分析しないと分からないので、まず、いろんなやり方があるわけです。

 まず、我々行政、あるいは市町村の行政が、古文書と言ったらおかしいけど、過去の工事などをバーッと見て、なんかちょっと問題になっていたやつとか、これは大きいとか、住宅地の上にあるとか、そういうようなものがあったら、それをまずピックアップするのが一つです。

 それから、これもやってますけど、過去と人工衛星情報を基にして、過去と現状変更が大いにされていて、しかも、その下が、ただの谷川ではなく、住宅とかがあるところは、要マークです。それから、住民の方々の目が大事で、事故が起こってからではなく、何か上にあんなものがあって気持ち悪いとか、あれは大丈夫かというようなことが、昔から住んでおられる住民を中心にして言っていただいたら、要マークになります。

 今度は、要マークを全部机の上に置いて、分析をしていく必要があります。中には、ハードウェアとしての現地調査をする必要があるかもしれない。そんな順番で行われていくと思います。

 その中で、緊急というお話がありました。多分そういうのはないと思うんですけど、今、もうとにかく崩れかけてるのはすぐに直していかないといけないので、全体が揃わなくても、今年の予算が無いわけではないので、すぐに直しに行くことは当然あるべしでしょうから、臨機応変です。

 全体の流れとしては、どんどん絞り込みをして、あやしいところを摘出して、どのぐらいあやしいかをちゃんと分析することが大事なので、その作業をやっています。

もう分かってるところが一個あります。下に人家があるわけではないけど、今、時々、夜間通行止めにしてる田辺市秋津野では、農水省が地すべりを防止するためにウォッチしてくれているところで大規模崩落がありそうなので、今、迂回路を作っています。その迂回路の端のところが、崩落しそうな時もあるので、少しでもその兆候があったら、迂回路自身も通行止めにして安全を図っていて、すでに対策をやってるとこはあります。こういうところは、これからではなく、今もうすでにという意味も含めて、緊急は緊急です。

 そんなところが他にあるかというと、今のところ我々は認識してないけど、こうやって探していく中で、あったらすぐに手は打ちます。

関西テレビ:ワクチンの話に戻りますが、昨日、下村政調会長が、ワクチンの不足は風評だという発言がありました。そのことについて、知事の思うところは。

知事:それは、多分違います。何をもって風評だと言っておられるのかよく分かりませんが、和歌山の不足状況は、みなさんにご説明してるように、今、どんどん打ってもらっている。今、不足があるかというと、今日の時点ではありません。ところが、もうすぐである8月ぐらいになってくると、今の状況で打ち続けることはできないぐらいの状況になるので、これを風評だと言われたら、それは間違いです。

 今この現在において、打てるじゃないか、打てるのに不足だというのを風評だというのは、それは状況判断の問題です。

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