知事記者会見 令和2年7月28日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
令和2年7月28日 知事記者会見
令和2年7月28日 記者会見室
~「紀の国わかやま文化祭2021」~広報キャラバン隊・スペシャルインフルエンサーによる活動開始!
まず、今日は、紀の国わかやま文化祭が、来年でございますので、コロナですが、収束していることを前提に、出来る限りのキャラバンをやろうということです。ここにこんなもの(資料1)がございますが、まず、広報キャラバン隊というのを作りました。吉本の「すみたに」さん。和歌山を売り込んでくれる芸人さんをお雇いして、この人が、県内各地をラッピングカーとともに回ってPRをするというのを、一つやります。合わせまして、三つのプロジェクトを始めます。
一つは、「折り鶴プロジェクト」で、これは、今のうちから県民の皆さんに、折り鶴を折っといてもらいまして、文化祭の本会場、いろいろあちこちにあるんですが、そこへ、県民の皆さんに折ってもらった折り鶴ですといって、つり下げる。こういうようなことを考えております。
それから、「出前体験プロジェクト」というのがありまして、例えば、学校とか施設とか、そういうところに、若干コロナがあるのでやりにくいところもありますが、各文化関係団体が盛り上げ隊を作ってくれて、その方々が、ああそうか、こんなことなんだなとか、ちょっと小規模に演奏するとか、そういうようなことをやってもらう、こういうことです。施設と言いましたけど、保育園、幼稚園、小中学校、そういうところでやってもらうということです。
それから、「ポスター2021」というのを、(ポスターを)2021枚貼るということで、ポスターは、これ(紀の国わかやま文化祭のポスター)を、2021枚貼ろうということであります。また、SNSでそれを発信して一緒に盛り上げる。
もう一つは、インフルエンサー、濁るとインフルエンザになりますけど、インフルエンサーという、影響のある人ということですが、お2人を任命したいと思います。1人は本谷紗己(ほんたにさき)さんで、すでに和歌山でも活躍していただいてます。もう1人は、声優の中島由貴(なかしまゆき)さんで、和歌山県で、広報局員にすでになっていただいてまして、特にSNS等で発信をしていただいてますが、改めてスペシャルインフルエンサーとして、2人を任命するということでございます。
8月4日に、このうちの本谷紗己さんについて、任命式を知事室で行いますので、取材に来てください。中島さんについては、ちょっと今、本拠地が東京なんで、また別途、日程を決めてやりたいと思います。
建設業の働き方改革を支援する取組の拡大
二つ目が、建設業の働き方改革を支援する取組の拡大であります。これは、建設業の方、今、いろいろインフラ整備であちこちで活躍してくれてます。高速道路もまだまだだし、幹線道路ももう一歩のところだし、それから、河川、崖崩れ、そういうところで、大変忙しいわけです。そういう方ですが、やっぱり、若手の方々、職業選択を考える方にとっては、週休2日欲しいとか、いろんなことを考えます。従って、やっぱり週休2日というのは、進めたほうが良いということです。また、ICTを活用して事業を効率化していこうということもやっていかないと、人手だけでは頼りないということであります。
従って、そういうのを採用している企業にとっては、評価点を高くするということをやってるわけです。評価点が高くなると、その次に、簡易型の総合評価方式なんかを採用する時に、これはかつて評価点何ぼの企業ですといって、ちょっと有利になるわけです。だから、どんどん良い点を取っていくと次に有利になっていく、こういう仕掛けに和歌山県はなってるわけですが、そういう評価点を高くする対象として、現行の週休2日やICTと言っても、そんなに小さいところまで出来ないという前提で裾切りをしてたんですが、裾切りをぐっと下げて、それで、そこ(資料2)にあるような形の、やや小さい工事についても、週休2日とICTを採用してもらった企業は、評価点が高くなりますということにしたいと思います。
あやの台北部用地(工業団地)の分譲価格が決定しました
その次ですが、もう発表はしていますが、あやの台北部用地の分譲価格が決定しました。和歌山県は、今回は、和歌山県だけじゃなく、南海と橋本市(の共同)ですが、土地の価格については、マーケットで決めるということですので、厳正に評価をしていただいて、第1次事業の募集価格としては、29,000円/m2にしようということです。そこ(資料3右下)のピンクになってるような区画を売り出しますので、まだ早いですが、これからいろいろ考えていただいたら良い。分譲は出来てからということにしたいと思いますので、令和5年度中を予定しております。まだだいぶ先ですけど、申し込みは受け付けておりますので、今でもどうぞということであります。
関西広域連合 新型コロナウイルス感染症第1波における対応の総括及び「次なる波」への取組の方向性等について
その次が、目次に載ってますが、この間、関西広域連合でみんな集まりまして、コロナについて、いろいろ議論をしたりいたしました。その結果、もうすでに発表はしておりますけれども、三つのことが、ちょっと皆さんにも役に立つかなということで、紹介をさせていただきたいと思います。もちろん、私たちも賛成をして、全員一致で賛成してる話です。
まず、これまでの第1波、私は第2波とか第3波とか言うのが嫌いなんで言葉は使いませんが、第1波はあってもいいよねということで、第1波の対応の総括で、次のようなこと(資料の別添1)を我々はやってきたということを、簡単にまとめました。その上で、(資料の)別添2のところにありますが、次なる波、これは次なる感染と考えて良いんで、今まさにその時期だと思いますが、その時期に、取組の方向性について、次のように考えましょうということで、いろいろ包括的に、我々全体として守らなければいけないと思ってることを書きました。
そこで、それをさらに分かりやすく、県民の皆さんというか府県民の皆さんにご紹介した方が良いと思うので、こういう紙(資料の別添3)を作りまして、これを皆さんにご理解いただきたいというふうに思います。
これは、お手元にお配りしてますが、読みますと、府県民の皆様へということで、全体で六つあります。「発熱や咳、のどの違和感がある場合は、外出を控えましょう」、「高齢者の方々に接するときは、特に感染予防に注意をいたしましょう」、「夜の繁華街の接待を伴う飲食店などの利用には、特に注意を払おう」、「業種別ガイドラインを守っていない店の利用は控えよう」、「多人数での飲み会は控え、大声での会話や、回し飲みは控えよう」、「国の接触確認アプリや、自治体の追跡システムを積極的に活用しよう」ということです。
それから、事業者の皆様へということですが、4点ございまして、「感染防止ガイドラインを順守して感染拡大防止に最善を尽くそう」、「特に、ライブハウスや夜の繁華街の接待を伴う飲食店などは、感染防止策の徹底をしてください」、「全国的・大規模なイベントの開催は慎重に判断の上、徹底した感染防止対策をいたしましょう」、「在宅勤務(テレワーク)や分散出勤、サテライトオフィスの取組を定着させよう」、 これが、関西広域連合みんなで申し合わせをした事項です。これをご紹介させていただきます。
その流れの中で、和歌山県も、昨日、8人が感染しましたし、今日も感染者は、人数はまだ確定してませんが、多少はあるということです。そういう意味で、今、保健医療行政と病院が、必死になって防遏に努めていただいてくれてますが、ちょっとあんまり楽観視してはいけない状況になっています。
和歌山県は、自粛などいろいろ注意する、一時はもう注意するのを止めますと言ってたんですが、もう1回注意するのを復活するレベルを、あらかじめ出しています。その感じで言うと、近隣府県での発生状況は、これはもう和歌山県があの時に言った状況よりも、大阪府なんかかなり高い状況です。
それから、和歌山県の発生基準は四つありましたが、全部が適合してるわけではありません。だけど、一部適合してるところがあって、例えば、新規陽性者数5人以上複数日出現とあり、複数日は出現してるんですけど落ちたところもあって、三角ぐらいだと思います。それから、肺炎患者陽性率については、ちょっと上がってきました。テレビなんかで、一時1.9%ぐらい、肺炎の人を探し出してPCR検査をしたら、1.9%ぐらいというデータもあるんですが、今は結構高くなってきてます。ただ、まだ5%には達してない状態です。それから、新規感染陽性率5%以上というのがあるんですが、これは、PCRを全部検査したものの中で、どのぐらい陽性者があったかということで、このところちょっと陽性者が多いので、5%をちょっと超えてる状態になってます。ちょっと減ってきたら、またそれは落ちます。それから、病床使用率は、紀北、紀南、それぞれ50%を超えると要注意ということでしたが、以前は、ものすごく余裕があったんですけど、ちょっと無くなってきました。総計の、最大限このぐらいまでいけますというところから言うと、まだまだ余裕はあります。ただ、最大限いきますよというためには、病床を拡大しといてもらわないといけない。「はい、今日これから」というわけにはいきません。ちゃんと医師・看護師の手当とか、そういうのをきちんとやらないと、そういうわけにいきませんので、平時モードから、今ちょっと感染モードに、少しずつまた移りつつある。そういうところを今やっておりますが、今は、ぎりぎり紀北がセーフぐらいですが、ぎりぎりですから、これはあんまりよろしくないから、あらかじめ広げておいた方が良いということであります。ということを、医療的には今やろうとしています。
それから、県民の皆さんに、お願いをちょっと追加したいというふうに思います。しつこいようですが、今まで申し上げた三つがあります。一つは、病院とか福祉施設とか、集団生活を行っている施設の職員は、施設への感染の持ち込みがないようにしてください。これにちょっと追加で、特にこういう方が県外へ出かけるというのは、慎重にして欲しいというふうに思います。そういう職業の方は、ちょっと自覚していただいてと思います。
それから、通学とか出勤前に検温をしていただいて、熱があるなという場合は、通学や出勤はしないでもらいたい。代わりにクリニックへ行ってもらいたい。クリニックは、和歌山県は行くなとか、ずっと言った覚えはないし、クリニックへ行くと、あれっと思ったら、お医者さんは、割と前広に考えていただいて、肺炎を見ていただいたり、味覚障害ないですかとか、熱はいつ出たとか、いろいろ聞いていただいて、(熱が)上がったり下がったりしてるからちょっと危ないとか、大丈夫だろうと思ってても、1回目に解熱剤で、普通のインフルエンザだと思うからと言ってこれ(薬)、2回目おかしかったら、あれっといってもう1回調べるとか、そういう点では、すごい和歌山県は、クリニックの方も含めてお医者さんの感受性が高い。ですから、そういう意味では、お医者さんへ行ってもらいたいというふうに思います。これは前から申し上げた二つ。
三つ目は、先週に申し上げた、大阪と首都圏での会食は控えて欲しい。これでうつってきたのがものすごく多いので、大阪と首都圏での会食は控えてくださいというふうに申し上げました。もちろん、接待を伴う飲食店の利用も、当然なんですけど、普通の会食もちょっと控えてくださいというふうに申し上げました。
これに加えて、ここ1週間ぐらい、特に目立つのが、若い人たちが、友人、知人で会食をする。特に、普通の店でも、和歌山で普通の店でうつったというのは、今のところ、明らかにそうだというのは、私の理解では無いんですけど、その後、友人、知人宅にみんなどっと入って、宿泊をしたり、夜を徹して飲食をしてるというのが多い。友人知人宅コンパみたいなものですが、そういうので、そこでみんなうつっちゃったというのが結構あるんで、そこはちょっと今、こういう時期は控えてもらいたい。従って、特に若い人は、飲食店で盛り上がって、長時間、密な状態でいるということと、友人、知人の家での宿泊、会食、そういうのは、しばらく控えて欲しいというのをお願いしたいと思います。
それが、県民の皆さんへのお願いですが、これ(資料下側)は県民の皆さんというよりも、我々行政と業者さんの話で、ここを継続的に、まだ終了しておりませんが、県内各業界における感染拡大予防ガイドラインの遵守です。これについて、県庁の職員が見回りに行ったり、相談にいったりいろいろしています。その報告はまだ全部まとまっておりませんけども、今、ずっと行ってるところなんで、ぜひ、自発的にも各事業者の方々は、ガイドラインの順守を守って欲しいというふうに思います。ということを申し上げたいと思っております。
以上です。
「すみたに」さんは、吉本所属ではありません。大変失礼しました。取り消しです。個人事務所で活躍してるそうです。
質問と回答
朝日:県民の方へのお願いのところで、若い人に向けて、長時間、密な状態での飲食だとか、宿泊や自宅コンパのような形で感染が広がってるので、そういうのは避けてというふうにおっしゃってましたけれども、これまでのケースを見て問題になるのは、そもそも環境として、密な状態と長時間ずっと一緒にいることが原因になって、感染が広がったとみられるということでしょうか。
知事:やっぱり飲食、特に若い人の飲食というのは、ちょっと元気ですから興奮するし、飲食ですからマスクは外して、それで話をします。飲食店でも、せいぜいこれぐらい(あまり離れてない)のとこで、ワーッと話します。それから、マンション、下宿、アパート、そういうところへ、我々の昔の言葉で言うと転がり込んで、ちょっと言葉は悪いけど、そういうところへ集まって、じゃあ家でこの後二次会しようとか、そういうのが結構あるんです。それで、お酒も飲むので、お酒を飲んだら帰れないから泊まっていくかというのがある。これで、みんなうつってしまったというのがある。そのうちの1人が、多分、感染してるんでしょう。特に大学へ行ってる子供さんがいる。大学で結構、流行ってるみたいです。大学でそういうことになっていて、その大学生がこっちへ来ててそこでうつるとか、そういうのがある。
従って、授業を止めろというつもりはないし、飲食はしなきゃいけないし、飲食店の利用も全部禁止する必要はないと思いますけど、今日は飲み会だと言って盛り上がるのは、ちょっと止めといた方が良いという感じです。
朝日:飲み会については、若い人ももちろんそうだと思うんですけれども、県内の他の年代の人も、県内で盛り上がるのは、今は止めてというのが一つあって、さらに加えてということですか。
知事:そうです。飲み会の全部が悪いわけじゃないと思います。今のところ、お年寄りの飲み会はあんまりない。みんな控えてるでしょう。だけど、お年寄りの飲み会を大々的にやって、昔みたいに、10人ぐらいみんなワーッと集まってワイワイ言ってたら危ないというのは、若い層でもお年寄りでも一緒です。
朝日:先週もお伺いしたんですけれども、大阪の感染者の数が、先週伺った時は、40人を超え、二桁の後半ぐらいだったんですけども、ついに3桁100人台になってますが、その点について、和歌山県知事としてどのようにお考えでしょうか。
知事:我々も、大阪府が、どんなふうにしてるかということは、常に聞いたりしてるんですが、私の感覚を申し上げますと、和歌山ほどじゃないかもしれないけど、ちゃんと務めを果たして、保健医療当局も頑張っておられるように思うんです。それから、例えば、濃厚接触者を放置するとか、あるいは行方が分からなくなるとか、そういうことは、大阪に関しては無いと思うんです。前回は、混乱してましたから多少そういうことがありました。今回は、きちっとやっておられると思うんですが、それでもこんなに増えるというのは、ちょっと私も、自信が無くなってきたところではあります。
朝日:それに重ねて、東京ほど行方を見失うということは無いと思うんですが、自宅療養の数も徐々に増えていて、5月の全国的に感染が増えた時、自宅療養だと、結局、把握もなかなか難しいので、大変心配してるという旨、知事はおっしゃってたと思うんですけれども、その点については、どのようにお考えでしょうか。
知事:自宅療養が絶対に駄目だというふうに言うと、国の基準にも反するし間違いだと思うんですけど、自宅療養というのは、監視の目が行き届かないというところがあります。よっぽど自律、自らを律する気持ちの強い人については、例えば、一人暮らしでそういうことであるとすると、(入院と)同じようなもんだと思うし、和歌山で言うと、退院後の経過観察期間中は、それに準ずるような扱いをしていて、ひょっとして食糧なんかを買いにいけないという方にはお届けをするとか、そういうお世話までしてるわけです。大阪はそこまでやってないかもしれないけど、そこをきちんと出来ないような自宅療養というのは、危ないと思います。ですから、何らかの施設、軽い人はホテルでも良いと思いますけど、ホテルで監視をしてる。出来れば病院、和歌山の場合はみんな病院ですけど、そういう例が望ましいというふうには思います。
朝日:これに関して、もう1点だけ。大阪で拾ってきて和歌山で感染確認というケースが、今までも多いと思うんですけれども、昨日技監にちょっとお伺いしたら、なかなか大阪の方から情報提供が来ない、来た例もあったとはおっしゃってましたが、和歌山は一方、大阪の人が見つかった時は情報提供してると思います。その辺りの、非対称性と言いますか、大阪に要望することがあれば。
知事:それはちゃんとやってもらわなきゃ困るというのは、当然です。聞いてると、全部が全部もらえてないわけじゃないと思うんです。これは大阪から来たことで分かりましたとか、そういうことも、いちいち全部聞いてますから、報告は受けてるんですけど、中には、結構、数も増えてきたし、手抜かりになってるところがあるのかもしれません。まあ、そのぐらいだと思います。
産経:先ほど、事業者に向けて、ガイドラインの順守を改めて言われました。大阪府では、大阪モデルに基づいた対策の中で、今はまだ検討段階という話ですが、ガイドラインに沿った営業をしないところに対して、自粛要請をという検討もされてるという話もあります。そのあたり、県内での対応というのはいかがでしょうか。
知事:和歌山県は、まだそんなことを口にするような段階では無いと思います。大阪がそういうことを考えてるから、なるほどというふうに思いますので、注意深く見守っていきたいと思ってます。それについて、非難するようなつもりは全くありません。
産経:それに重ねて、大阪も感染拡大する中で、いろいろと準備を進められていますが、いわゆる第1波の時もそうだったかと思うんですけど、大阪に一定程度、自粛であったりの基準を合わせないと、人の往来を生んでしまうというような判断があったかと思います。そのあたりについての考え方は、特に今も変わらないですか。
知事:それは、いつの時代でも真実だと思います。ただ、今、言われた仮定というか設問の観点でいうと、別に配慮する必要はないです。ある業種やサービスが全部スパッと止めたと言う時に、どっと和歌山に来てしまうというのはどうかというのがあって、そういう時には、やっぱり同じようなことを考えないと、前みたいに苦しむというふうには思います。それは、宣言が出る状態にならないと、そこまではいかないのではないかなという感じがします。
読売テレビ:2点、コロナに関連して伺いたいと思います。今、お話がありましたように、先週来、大阪や首都圏での会食は控えるようにと訴えてこられているところかと思いますが、本格的な夏休みというところもあり、大阪、もしくは首都圏からはあまり無いのかもしれませんけれど、そういう都心部からの来県に関して、何らかのメッセージというか、あるいは、来ないようにしてくれなのか、なんかちょっと注意をして来るようになのか、どういったことを今お考えでしょうか。
知事:そういう方が、長い時間かけて来られるということは、多分ないと思うんだけど、例えば、熱があったり下がったりというような症状を有しておられる方は、いくら予約をしてたからといって、遠慮して欲しいと思います。それは、その人の命に関わる話だし、それ以外は特にとやかく言うつもりはないです。ただ、ホテル、あるいは宿泊所、遊ぶところ、みんなそれぞれ安全に気を付けて、最盛期に比べると、例えば、いろんなメニューが少なくなってるとか、あるいは割高になってるとか、そういうところはあると思いますので、そこは覚悟してきて欲しいということでしょうかね。熱のある時は来んといてください。
読売テレビ:基本的には、来てくださいという姿勢ということで。
知事:来てくださいって、別に。来てくれることを拒むつもりはありません。
読売テレビ:医療体制に関してですが、まだ余裕はあるけれども、少しずつきているというお話がありましたが、明確にレベルを上げて対応するということではなくて、徐々に備えをしていくというようなことになるわけですか。
知事:今の、レベルを上げて対応するという言葉が、何を質問しておられるのかが、理解できなかった。
読売テレビ:和歌山で四つほど基準を設けて、いくつかそれに当てはまっているというふうな話がありました。でも、すべて今当てはまってるわけではないというところで、明確に何か新しいレベルに向けて備えを進めていくという、目標みたいなものがあるのでしょうか。
知事:何か、答えられない。さっきから私が申し上げてるようなことをずっと言ってるわけで、それを理解しておられたら、今の質問になる話じゃないと思います。何を聞かれてるのか、分かりません。みんなに迷惑になるから、後で、もしこういうことだと言って本当にお聞きになりたいことがあったら、広報課長にでも言っていただけたら、別に拒絶するつもりはないです。
時事:政府による「Go To キャンペーン」も始まりまして、初めての4連休が終わりましたけれども、県内にもたくさんお客さんが来られたのかなと思ってまして、白良浜なんかも、写真とかを見ると、結構ワッと人が来てるような感じでしたが、その辺り、県内はどういう状況だったのか、安全な観光というものが出来ていたのか、どういうお考えでしょうか。
知事:まず、データ的に統計的なデータは、なかなかまだ直後ですから取れないんですけど、ホテルにどうですかと言って、主要なホテルだけですけど聞いたら、結構、お客さん埋まってます。100%というところもありますし、部屋の埋まり具合が満床、そういうところもあるし、それから半分ぐらいというところもありますけど、結構、お客さんは来たみたいです。
それから、白良浜は、大体、毎年と比べてどうですかと言ったら、半分ぐらいだそうです。それから、アドベンチャーワールドなんて5,000人にしてますから、これはもう圧倒的にちょっとしか入ってない。5,000人で断られちゃいますから。しかし、結構、お客さんは来てくださったというふうに分かります。
それから、お客さんの中で、どういうふうになってたかというのが、これが難しいんですけど、大体は普通に自分でお金を払ってきてくださる人だと思います。もともと予約してた人が多いですから。リフレッシュプランを使われた人は、4日間で3,000人ぐらい居るんではないかというふうな推測をしています。7月8日から利用可能になってるんですが、人数じゃなくて金額で言うと、1.7億円ぐらいです。もうすでにこれは計算が出来るので、分かってるわけです。4連休中はどうだったかと言うと、6,000万円。1.7億円中、うち6,000万円が4連休の時に使われた。人数で言うと3,000人ぐらいの感じです。それぞれのところに、それがどういうふうにして入ってたか、それは分かりません。
だから、全体のキャパとかそういうことを考えると、一番多いのが、自分で勝手にお金を払って予約して、普通通りの条件で来られた人が一番多いんじゃないかと。それから、ましてや「Go To キャンペーン」は、後でないと分からないので。これもそんなに多くないと思います。以上です。
時事:多くはないけれども、お客さんは確かに来ていて、
知事:お客さんは、結構、来ておられたと思います。
時事:そんな中で、観光地とかでの安全性というのは、保たれてるという認識でしょうか。
知事:これは、保つように努力してもらっているということでしょう。その結果論として、例えば、感染が絶対出ないかというと、そんなことはなかなか言いにくい。それから、熱のある人は来ないでくださいと言ってるけど、熱が出る前の2日間ぐらいもうつります。来られてから熱が出たということもありえます。だから、絶対ということはなかなか難しいんだけど、出来るだけ感染が拡大しないように、皆さん一生懸命努力をしながらやってくださってるというふうに理解しています。
時事:皆さんというのは、事業者ですか。
知事:事業者です。
時事:特に、観光客に呼びかけるというのは、ちょっと違うということですか。
知事:観光客は、ルールは観光地でルール設定してますから、そのルールに従ってやっていただければ良いのではないかと。どこかに集まってむちゃくちゃ無軌道にやられるということが報告されたら、それはちょっと止めてくださいということだろうと思います。ルールを守らないようなお客様、あんまりそういうのは聞いてません。あったら、それは注意すべきでしょう。
毎日:「Go To キャンペーン」の話で、先ほどリフレッシュプランで、4日間で6,000万円で3,000人の方が使ったというふうに推測されるというご説明ありましたが、まず、この効果なりをどのように、分析なり評価されておられますか。
知事:リフレッシュプランは、県内もパラパラと感染者はもちろん出てますけど、県内の感染者が観光地へ押しかけているわけではないと思うので、県内の人が、この機会に県内の観光地を再認識していただくチャンスにもなるし、これは良かったんじゃないかというふうに思います。県民の方にも受け入れられたんじゃないかと思います。
毎日:「Go Toトラベルキャンペーン」そのものですが、始まったばかりでいろいろ物議を醸しましたが、今の段階で知事はどう見ておられるんでしょうか。
知事:そんなに、これでガンガンお金を出して煽ってくださいというような感じでも初めから無かったので、割と淡々としてるんですけど、かといって止めてくださいと言う必要もないと思うんです。いろいろな物議を醸したむにゃむにゃというのは、やっぱり旅行に行かれる人が、それなりに慎重になられたと思うんです、安全に気を付けなきゃいかんと。そういう効果はあったと思います。
毎日:行く人が慎重になったということは、和歌山の観光業にとっては、あんまりプラスではないと思うんですが。
知事:それでお止めになった人もいるかもしれません。「Go To キャンペーン」が物議になって、却って止めた人もいるかもしれないけど、やっぱりお金をもらえるんだったら、この際行って、後でお金をもらおうというふうに思う人がいたかもしれない。そこは分かりません。
毎日:コロナの話に戻って恐縮ですが、そうしますと、コロナ対応の病床を増やすということをお考えだろうというふうに推察したんですが、時期なり、病床の数をいくらぐらい増やすという、数字的な部分は、今、お持ちでしょうか。
知事:まず、最大限何ぼプラスアルファというのは前から発表してるんで、それは変わりはないわけです。だけど、入院者が一時0になりましたので、一時シフトバックして、普通の病床に変えてる場合もあるわけです。そうすると、今度は、またそこに人間を配置して、それで戻してもらわないといけない。それでも、そんなに限度があるんで、プラスアルファをどう評価するかという議論はあるけれども、177ぐらいまでは、ちょっと時間をかければ、戻せないことはないということです。
だけど、これも紀北と紀南があって、例えば、病気の重い人を紀南が空いてるからといって、紀南までビューと運ぶというのは、なかなか難しい。だから、やっぱり紀北と紀南とで分けて考えないといけないというふうに思ってるわけです。ですから、それぞれ容量があるんですけど、その容量がいっぱいにならないように、ちょっと増やしておこうかというのが、今のスタイルです。
毎日:時期的に、それはいつまでというふうなお考えはあるんですか。
知事:いつまでって、随時です。
毎日:若い方に、長時間、密な状態での飲食を控えて欲しいとか、友人知人宅での飲食や宿泊は、今は控えて欲しいというお話ありましたが、県内の大学あるいは専門学校など、そういった若い方なんかがおられるところに対して、直接、県として何か呼びかけるようなことは、お考えをお持ちなんでしょうか。
知事:大学自体、例えば、授業とか何とかでバカバカうつってるわけではないので、大学ご自身も、自分ところの生徒が感染したという情報は持ってるから、そこは、大学のそれぞれのお考えで、生徒に注意してもらったら良いと思います。私たちは、県民として、若い人も県民ですから、県民に直接呼びかければ良いと思います。
毎日:最後に一つ。県外からの受入客の自粛の基準で、1日40人以上複数日出現という基準がありますが、大阪を初めずっと超えてる状態が続いてるわけですが、現時点で、そういった受入の自粛というのは求めておられないんですが、この基準そのものを見直すとか、あるいはもう止めちゃうとか、そういうをお考えはどうでしょうか。
知事:先週、同じことを聞かれました。その通りです。
朝日:先週と同じように、大阪とか他県は人数が超えてるけれども、保健医療行政的に追えてるからということですか。
知事:というか、今、どういう注意をしたら良いかというのを、それぞれの時点で考えて、合理的にやったら良いと思います。そういう意味では、今、わざわざ等を外して質問されましたが、等の方でやっとるということです。
毎日:ちょっとよく分かりかねたんですが、基準そのものを見直すとかという、そういう次元の話ではないということですか。
知事:基準そのものを見直すなんかは、別にしません。基準に合致してるから、何らかの行動はしなきゃいけないということで、先週から、県外で飲食をするのは、県外というか大阪と、一番流行っているのは大阪ですから、持って帰ってきたのは大阪の飲食店というのがすごい多いんで、そういうところで飲食するのは止めてください。一部、東京が、実はそれに加わってきましたんで、東京というか首都圏と、それから大阪の飲食は止めてくださいと、先週言いました。出来るだけ控えてくださいというふうに、その時点から変わっていません。
毎日:基準を見直すなりのお考えがないというのは、なぜでしょうか。ご自身で作られた基準を、基準に達しているのに発動しない状況が続いているんですが。
知事:ちょっと待ってください。だから、さっきから、なんかわざと間違った理解のもとに、間違った質問をしてるとずっと言ってるじゃない。
毎日:いや、別に。
知事:それをよく見たら、40人以上までは、何にも注意はしませんと言ってるだけです。そうでしょう。それから、何にも注意はしませんということで、自粛要請レベルの引き上げ基準を作った。作って、こういうふうになってますと書いてあって、それで、近隣県の発生基準として、1日40日以上複数日出現したら、これは、大阪は明らかにそうなってます。その時に、県外受入自粛の強化等って書いてある。そうでしょう。だから、県外受入自粛と言ったって、いろんなやり方があるけれど、さらに等がついてるわけです。ですから、こっちから行くのは止めてくださいということを、すでに言うとるわけです。それで良いでしょうか。
毎日:等の中に、こっちから行くのは止めましょうということを盛り込んでいるから、ということですか。
知事:そうです。
毎日:等というのは、他に何が入るんですか。
知事:それは、いろんなものが入ります。だけど、何も言わないと言ってるところから考えたら、それは、わざわざ大阪へ行っていっぱい飲んでこようかと言うのは、危ないです、止めてくださいということを言うというのは、ものすごい踏み出しです。この間、大阪にも、ちょっと事前に根回しもしないで言っちゃいましてごめんねと言っときましたけど、大阪府知事などに。
読売:今の話に関連してですが、ここ一週間、先ほど知事が注意を呼びかけられたようなケース、要するに大阪で飲食をしてうつってきて県内持ち込みになってるとか、他県のお友達と飲食をともにしたりとか宿泊とかして、帰ってきて感染が分かったりというケースが多いので、そういう方には注意をしてくださいというふうに、先ほど呼びかけられたと思うのですが、先ほどからの話にあるように、要するに基準で言うところの最大のもの、来県の全面的な自粛というところを求めるまでは、今のところ至ってないという理解でよろしいですか。
知事:そうです。結構です。
読売:ただ、そういうケースが、今のところ、ここ一週間多くあるので、首都圏での飲食だったりとか、お友達と長時間、密になるような会食をする宿泊をするというのは、止めてくださいというメッセージが、今の段階で求めることですか。
知事:そうです。今週、ちょっとそれを一段レベルアップしたのは、お友達と、これは県内も含めて、例えば、アパートなんかにみんなでワーッと集まって、朝まで飲んでるとか、誰かがそこで泊まって寝てるとか、その状態で、実はかなりの人間がうつりましたというのが、少し増えてきた。ですから、大阪は困る、怖いんだったら和歌山で飲もうかというのも危ないので、飲食店を利用するなとは言いませんし、下宿へ行くな、例えば、1人2人、哲学的な議論をするために下宿に行きました、そこまでは言わないけど、下宿で飲食を盛んにやって盛り上がるというのは危ないですということは、今週、達しておこうと。実は、そういう例が、結構増えたからというふうに思っています。
読売:若者の宿泊については、やっぱり県内でも止めてということでよろしいですか。
知事:下宿とかアパートとか、そういうのはお止めになった方が良いと思います。自分の家へお帰りになった方が良いと思います。
時事:知事は、先週の記者会見で、お店におけるコロナの感染対策として、感染症法上の保健所の権限を強めて、強制に立ち入って感染対策を指導できるようになったら、法律論としてすっきりするんじゃないかという話がありました。
その後、政府のいろんな方がお話されてる方針を見ると、現時点では、今ある法律、風営法であるとか、食品衛生法、建築物衛生法という、こういう今ある法律を駆使して、ありとあらゆる手で、行政指導として感染防止対策を尽くして、徹底してもらおうというふうに、現時点では、政府はそう考えてるようですが、これについてお考えをお伺いできますか。
知事:法律を改正するのは、やっぱり時間がかかります。政令ぐらいまでならあっという間に出来るんですけど、法律を改正するのはすごい時間がかかるから、今そこにある危機としては、本当に必要だったら、今から手続きに入って、次の臨時国会の時にでもやってもらったら良いと思いますけど、それでも時間がかかるでしょう。従って、今そこにある危機の対応のためには、法律違反でない、憲法違反でない対応で、出来るだけのことをするというのは、行政府としては正しいことだと思います。風営法もあるし、食品衛生法で立入権限もありますから、そういうことを使って、ちょっとやろうというふうに思っておられることは評価したいと思います。
朝日:先ほど出ていた、県外からの受入自粛の話ですが、今、等の部分で、外に出てわざわざ会食するのは止めてという話がありましたが、、先の話になると思うんですけれども、こういう状態になったら県外からの受入自粛を求めるという、何かこう基準というか状況はイメージしてるんでしょうか。
知事:これは、大変、難しい判断だと思いますので、受け入れたらどうなるかということも、全部、私は責任を持って考えないといけない。受け入れるのを止めたらどうなるかということも、全部責任を持って考えないといけないので、それは大変難しい判断になると思います。そんな、軽々と言えるような、こういう場合はこうと言えるような話では、どうも無いんじゃないかというふうに、理解してます。
朝日:止めたらどうなるというのは、経済的な影響とかですか。
知事:そうです。
朝日:それにやや関連する気もしますが、昨日、官房長官が、ワーケーションの活用という話もあったと思います。先ほど、知事がおっしゃってたように、積極的に受け入れを求めてるというわけではないけれども、受け入れを拒むというわけでもない、ぐらいのニュアンスだったと思うのですが、これまで、県としてワーケーション進めてきてる、ただこの状態に県外からガンガン呼ぶのもどうなのかという気もするんですけど、そのあたりはどのように考えられていますか。
知事:ワーケーションのお客さんも、普通の観光客のお客さんも、同等だと思います。真面目に仕事をしに来られて、半分遊んで半分仕事しに来られるわけですから、さっき言った、まさに絶対来いというつもりはないけれども、今のスケジューリングで行きたいというのを、拒む必要は無いというふうに思います。ただ、こちらも受入側で、いろんな受け入れる基準がちょっと高くなってるから、そういう不便は忍んでくださいということでしょう。
昨日、官邸であったのは、これからのコロナ収束を視野に置いて、長期的にどうするかということについて議論しようという流れの中で行われてるので、今、ワーケーションで盛り上がって、ワーケーションで来い来いということではなく、ワーケーションというのは、いかに良いことか。そのためには、収束したらワーケーションが盛んになるように、今から受け入れをきちんとしておこうとか、そういうことの議論だったんです。そのように考えたら、長期的には、ワーケーションは、当然、推進していくということだと思います。