知事記者会見 令和2年11月10日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和2年11月10日 知事記者会見

令和2年11月10日 記者会見室 

令和2年度和歌山県文化表彰について

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 それでは、今日は都合で30分遅れまして、すいませんでした。

 発表事項三つと話題事項一つでございます。まず、令和2年度の和歌山県文化表彰を発表させていただきます。お手元の資料にありますように、文化賞は、神﨑亮平さん。東大の先端科学技術研究センターの所長さんで、生物学者と書いていますが、ロボット、それから生物、合わせるとサイボーグになるんですけど、こういうのを研究したりしておられるし、それから大変ここの研究所というのは、いろんな学際的なことをやるところで、マネジメントも大変だと思うんですけど、それを見事にこなしておられるし、科学の発達のために、ものすごく大事な仕事をしておられる人でございますので、文化賞ということです。

 文化功労賞はお2人ですが、お1人は、残念ながら、最近お亡くなりになりました、版画家の尾﨑斎晃さんでございます。享年84歳でありましたが、規定により、ちょっと前にお亡くなりになった方には、ご生存中と同じように差し上げるということになっておりますので、尾﨑さんには、文化功労賞を差し上げたいということにいたしました。

 それから、小山譽城さんは、有名な和歌山郷土史の大家中の大家でありますが、特に、徳川幕藩体制の中の紀州藩などの付家老の制度とか、そういうのを研究されて、全日本でも大変有名な方であります。

 文化奨励賞は、今年は3人と1団体ということで少し多いんですが、一番目は、尾上菊透さん、舞踊家であります。資料にございますように、尾上流の新進気鋭の舞踊家で、日本舞踊協会主催の大会でも常に賞を取っておられるような、前途有望な方です。

 その次が、辻本好美さんでありまして、橋本出身ですが、この方は尺八の奏者であります。いろいろな尺八の演奏の仕方を開発されて、大変面白いし綺麗な音を出してくださる。昨年の「きのくに音楽祭」でも、大活躍をしてくれました。

 その次は、中谷政文さんで、若手のピアニストであります。和歌山市出身で、活躍は随分長くて、数々の賞を取っておられるし、東京なんかでピアノのソリストとして活躍中です。

 それから、熊野速玉大社催事保存会。これはあんまり説明を要しないと思いますが、速玉大社が例大祭をいつもやっておられていて、併せて有名なのは、御燈祭りです。これも併せて、一連の催事をずっと保存しておられるということで、56年になるんですかね。行事はずっと昔からあるんですけど、昭和39年にこの会自体ができて、そういう活動をずっと続けておられるということで、1団体ということでございます。

 表彰式は、11月16日の14時から正庁で行います。皆さんぜひ取材をしてください。今から記事にしても大丈夫なので、どんどん取材に行って、囲みでも作っていただければ幸いであります。

コロナ禍における国際交流事業の展開

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 二番目は、コロナでいろいろな国際交流がなかなかできないことになっておりますが、いろいろな方が努力して、和歌山県の国際課もいろいろ励まして、次のような国際交流事業をやってきているし、これからもやりますということで、それをまとめて発表させていただきます。済んだのは、(資料の)初めの方ですが、インドとか中国との間で、それぞれいろいろやってる。

 今後のところを見ていただきますと、インドのマハラシュトラ州とレスリングの交流をする。レスリングってガッと組まないといけないような気がするんですが、決してそうではなく、どういう技のかけ方をするかとかをお互いに見せたりして、練習ぶりをそれぞれ映して、それぞれ見るということだそうです。これが、今年の12月以降、毎月やることになったようです。

 それから、橋本高校が四川省の華陽高等学校とオンライン交流をする。何回もあるかもしれませんが、直近では11月26日にやるということになっています。

 それから、高野山大学において講演会やパネル展をやるということで、11月26日から12月6日までですが、これも少しオンラインを入れて、お互いに映し合いをするということをしていきたいと思っています(下線部については、実施予定がなく、誤りです)。場所は高野山です。

 その次は、白浜町と四川省成都市成華区が覚書を締結し、協力しましょうということになるわけですが、その覚書締結式をオンラインでやるということで、11月27日に行われます。

 その次は、四川省で行われる防災減災シンポジウムに、和歌山県の熊野高校のサポーターズリーダー部とか、和歌山県の危機管理局の職員が参加をするということです。

 それから、高齢者施設交流オンラインセミナーということで、山東省と和歌山県でやります。山東省は、和歌山県に高齢者ビジネスというか、高齢者行政というか、そういうものを学びたいという気持ちがとても強くて、昨年、和歌山県の高齢者施設協議会の方々にたくさん行ってもらって、私も行ったんですが、ミッションの時に向こうでシンポジウムをやったりしたんですけど、それの続きを今度はオンラインでやります。

 それから、和歌山の宣伝もしとかないといけないということで、総領事館あるいは大使館に働きかけをいたします。これは、日本にいらっしゃる外交官ですので、和歌山へどんどん来ていただくということです。この間、タイの総領事が3日間、和歌山中をずっといろいろ見て回って、よかったねと言っておられました。県庁にもお見えなりました。

 こんなことを、結構たくさんやっていきたいと思っております。特にオンラインの高校生の交流とか、そういうのがいくつかありますが、ぜひちょっと事前にいろいろ話を聞いて、取材してもらったら面白いんじゃないかなあというふうに思うので、よかったらどうぞ。国際課長がお世話をいたしますから、よろしくお願いします。

知事監視製品の新規指定をします

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 次は、良くないというか不愉快な発表ですが、知事監視製品の新規指定を、やっぱりまたやらざるを得ない。いいかげん止めてもらいたいと思いますが、和歌山県は、監視製品にどんどん指定して、これをいわゆる危険ドラッグ風に使用するのは違法ですから、消費者も含めて取り締まることになっています。大体、こういう人たちは、自分たちは違法ではありません、香料として使いますとかそんなこと言いながら、実は麻薬的に売ってるんですが、そういう用法をした途端に、消費者も捕まえます。それから、それを売った人も違法で捕まえますということを和歌山県はやってるんで、そういうことを前提として、監視製品に当該品物を指定していかないかん。どんどん、前のやつを捨てて新しいやつを出すんで、どんどん指定していかないといけないことになります。今回、デザインとともに、こんなのは監視製品ですということを、宣伝したいと思っています。

トルコ西部イズミル県における地震被害に対する災害義援金募集

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 それから、ここ(演台)にありますが、トルコ西部のイズミル県を中心に、大変な地震が起きました。和歌山県で起こるであろうと言われている南海トラフの巨大地震とか大地震に比べると、範囲は狭いんですけど、局地的な強さからいうと、ビルがバカバカ倒壊したようなところもありましたんで、大変な惨事になったわけです。和歌山県が、大変、恩義を感じてるトルコでありますので、トルコの方々に義援金を差し上げようということで、私と串本町長の二人が呼びかけ人になりまして、(資料の)その下にあるような口座を開きました。ということで、皆さん、心ある人というか、そういうことに賛同の方は、ぜひ募金してくださいますようお願い申し上げます。

 以上です。
 

 それから、和歌山県関係で逮捕者を出してしまいまして、大変申し訳ないというふうに思っております。一つは、アバロームです。アバロームは直接の県庁の組織ではありませんが、教育委員会の関連施設として、みなし公務員となるような施設で、そういう意味では、県庁全体の問題でもあります。従って、県民の皆さんに、こういうのを見逃していたことについて、大変申し訳なく、心からお詫びを申し上げたいと思います。

 もう一つは、紀北分院の職員が長年無免許運転をしていた。これは、県庁から出向で行ってもらってる人でございますので、もっと問題が深刻であるというふうに思っております。独立行政法人の話ですからというわけにはいきませんので、人事権者はもちろん私にありますから、心からお詫びを申し上げたいというふうに思っております。

質問と回答

朝日:トルコの地震についてですが、かなりの死者も出てますし、先ほどあったように大きな被害が出てると思います。地震が発生したことの受け止めと、災害義援金以外に今後何か支援などで考えてることがあれば、お伺いできますか。

知事:まず、これはもう大変深刻な事態だと思っていまして、亡くなられた方や被害に遭われた方に、お悔やみやお見舞いを心から申し上げたいと思います。その上で、和歌山県としてできるだけのことをしようというふうに思いました。その一つが、この義援金の募集でありますが、当然、和歌山県としての見舞い金も、もちろん差し上げたいと思っています。それから、もうすでにこれは行いましたけれども、在日トルコ大使に対して、お見舞いとお悔やみのお便りを差し上げたところであります。

朝日:最後におっしゃられてた2件の逮捕について、今年度に入って、逮捕者だとかというのは、これまで何件かあったと思います。その辺り、和歌山県庁内の県職員の規律だとかが問われると思いますが、再発防止に向けて、どんなことをしていきますか。

知事:いずれにしても、違法なことを県の職員や関係の職員がやることはもってのほかですので、もう一度、全員が心をもう1回引き締めて、こういうことが起こらないようにきちんとせないかんということです。

 これがもちろん基本ですが、言うだけではいけませんので、テクニックをやっぱりきちんとせないかんと思います。アバロームの件は、長年の慣習というところも若干あるんで、そういう悪い慣習が他にもないかどうか調べて、きちんと正すということが大事だと思います。

 もう一つの方は、実はちょっとしくじったところがあります。それは、職員に対する監督が甘かったということの現れですが、実は免許証については、毎年4月に、県庁の本庁の職員は、公用車なんかを職員が使いますから、免許証がちゃんと失効してないかとかについて、きちんと調べています。4月に人事異動があるんで、そういう時に調べておいてたから、こういう話はまさか起こってないと思ってた。この人は、それを始めた頃に教育委員会に出向していて、教育委員会に、それをやりなさいというふうに、私たちが言うのを忘れてたという失策がありました。教育委員会から、県庁の人事で、今度は紀北分院に出向で行ってもらったんですが、直接行ってしまったもんですから、4月1日に検認するということから外れてしまった。従って、こんなことが起こってしまった。ちょっと我々から考えると常識外の話で、それをチェックする方式も考えたんだけど、何か見事に隘路にはまって見逃した。見逃したのはいけないんですが、こういうのが、県庁の職員で一般的にあるはずがないということは、言えることは言える。

 今後は、教育委員会とか、その他、オール広義の県庁で、全部そういうことを徹底してやって、こんなことは二度と起こらないようにしたいと思います。併せて、それに引っかからなかったらいいなんてとんでもない話なので、とにかく違法なことは一切しないというのが大事なんで、もう一度、気を引き締めて、みんなでやろうというふうに訴えていきたいと思います。

朝日:公用車を運転する機会もあるという話もありましたが、当該の方は、教育委員会の時に、公用車を運転するような機会は特にはなかったんですか。

知事:あったんです。

朝日:本来は、あったならば、教育委員会も含めて確認すべきところだった。

知事:そうです。

毎日:発表外ですが、コロナのことでお伺いします。昨日、政府の分科会で尾身会長が、また全国的に感染拡大してるということで、さらに踏み込んだ対策とかを各自治体でやって欲しいということをおっしゃってたと思います。今現在、県内でも先週ぐらいからまた感染者が様々な地域で広がってると思いますが、県内の受け止めはどのように捉えていますか。

知事:まず、感染状況については、常に私が言っておりましたが、日本で大したことなくても世界であるし、大都会の感染症は収束してないわけだから、大都会からも人は来るんで、感染者が出るのは覚悟しとかないといけない。だけど、それが大量に出て、和歌山県民の暮らしを根本的に破壊するようなことになってはいけないから、保健医療行政を厳密に運用して、局地的に一個一個抑えていこうというふうに思っていました。現在も、その考えに変わりはなくて、今まだ、考え方の傘の下で対応できる状況だと思います。

 ただ、和歌山県はそれでやってるんですが、他県も、和歌山県とかあるいはほとんど出ていないもっと成績優秀なところがあります。そういうところは、我々が調べた限りは、ものすごく厳密に保健医療行政の対応をきちんとやってるところです。ですから、そのテクニックも含めて、そういうところを勉強して、大都会ももうちょっと抑えるようにしてくれないかなあという気持ちはあります。

 尾身会長が喋られたことについては、ごもっともな事を言っておられるわけですが、和歌山県に関しては、とっくの昔から、かなり気を付けてやってる話なので、また改めて、何かを追加しなければいけないことはありません。

毎日:もう1点、別件で。昨日、関西広域連合の井戸連合長が知事と面会されたと思いますが、その時は、どういった内容を二人でお話されたんでしょうか。

知事:しょっちゅう行ったり来たりしてる感じで、たまに行きたいとおっしゃるんで、そうですかと。大阪行ったついででもいいんじゃないですかと言ったんですが、行きたいと言うから、そうですかと言って、今回(話を)しました。

 関西広域連合では、連合長と副連合長の関係で、今年は10年になるんで、これからシンポジウムや祝賀会があったりするから、そういう時に頑張ってやりましょうというようなことを、いろいろお話をしました。それから、過去の思い出話とかもあるし、何でもあります。

毎日:思い出話ということですが、井戸連合長は、もうすぐ連合長の任期が切れるということで、一部報道では、退任されるご意向を示されてるということも発表されてましたが、昨日、そういう話はなかったんでしょうか。

知事:そもそも退任されるって、勝手に退任すると決めつけるのは、よろしくないんじゃないかと。大体、私もそうするだろうと思いますが、井戸連合長も割とそういうタイプの人なんで、議会で表明するとかになったら、そういうことかなということで、そこから話が始まるんだろうと思います。

 だから、兵庫県知事が、ずっとおやりになるのが今の私の理解ですから、広域連合長がどうのこうのとか、そういう話にいくはずがない。もっといくはずがないのは、あなた知事を辞めるんですかなんて、そんなことにいくはずがないんです。我々、紳士ですから、紳士のたしなみを持って対応しております。

毎日:昨日の面談の中では、特段、井戸連合長が連合長を退任されるという話はなかったということですか。

知事:そもそも有り得ないでしょう。まあ、有り得ないことはないけども、兵庫県知事をやっておられるならば、連合長をやられたらと思います。それはそれで、ちょっと今常識みたいなこと言いましたが、そんな雰囲気に私はいます。

毎日:井戸連合長はそういう話をされていないということですが、報道の中では、知事を次の連合長に推すというお話もありました。それについて、知事自身は、もしそういう要請があれば、引き受けられるお考えでしょうか。

知事:その質問自体が、とんでもない話です。まず、井戸連合長が、今連合長をやっておられて、兵庫県知事もやっておられるわけで、別に、私はもう辞めますと、辞表を出されたわけではないし、表明されたわけじゃない。そういう時に、ればたらで、そうなったらあなた受けますかとか、そんなことを聞く方もちょっとおかしいと思うし、答えられるはずがない。聞く方は自由ですが、私の感想では、あんまり良い質問ではないような気がします。答えの方は、自信を持って答えられるはずがありません。

時事:関連して、先ほど兵庫県がやっていくというふうに考えているというお話がありましたが、それは、任期は関係なく任期後もということですか。

知事:これは私の意見で、兵庫県知事をやっておられる限り、井戸連合長の存在感は大きいから、ずっと連合長をやられたらいいんではないかと思います。

時事:任期を迎えても、兵庫県知事を井戸さんがやってる限りは、連合長をやっていただきたいということですか。

知事:そうです。

時事:今回の任期や人事の話を置いておいて、一般的に、広域連合長としては、どういう方が相応しいですか。

知事:それは、井戸連合長のように立派な人です。

時事:例えば、自治体でいえば規模もかなり差があるわけですが、そこでこういう自治体のトップが相応しいんではないかというところについて、お考えありますか。

知事:今の座りが、とってもいいと思うんです。だから、私は今のような座りがいいと思ってます。

時事:今のような座りというと。

知事:兵庫県の知事が連合長をやられて、和歌山県の私が、副連合長してるような座りがいいんではないかと思います。

時事:もうちょっと詳しくお願いします。

知事:結構大きな県でしょ。一般論として、大きな県の立派な人が連合長をやられて、ちょっと小さい県が副連合長をしているというのが、いい座りと思うけどなあというふうに思います。

NHK:アバロームの件ですが、慣例的にこういうことが繰り返し行われてたということで、県が率先して、過去の事例とか何か具体的に調べられるのかということと、公立学校共済組合に、県として具体的なアクション、意見を述べたりなど何かアクションを起こされたりする考えはありますか。

知事:まず、自浄というのは、アバロームが自分でやらないといけない。それから、アドバイスしたり監督すべきは、教育委員会であろうと。私は、もちろん話は聞きますが、直接オーバーライドして、こうしなきゃいけないというようなことを指令をするつもりはありません。それから、それ以上のことをやるつもりは、少なくとも今はありません。

時事:先月の話になりますが、コロナの分科会で、年末年始の人を分散するために、正月休みを11日まで延ばそうと要請していくという話がありましたが、それについての受け止めをお願いします。

知事:まず、初めにかなりきつく報道されたので、すごいなあと若干思いました。これに匹敵するような、たくさん休みという話は、ちょっと記憶が飛んでしまいましたが、一回ありました。そういうようなもんかなあと思ったんですが、だんだんと世の中が落ち着いてきて、働き方改革の一環もあるし、感染防止のためには集中を避けたほうがいいから、できるだけ休みを分散して、そうやって努力をしたらどうですかというような、リーズナブルな要請だということがだんだん分かってきたんで、それはそうだというふうに思ってるというのが、今のところです。

 それから、そういうことを文章にした通知が内閣官房から来ているので、和歌山県も考えましょうというふうに思っています。できるだけ、日頃忙しいから、お正月休みを利用して、上手く家族サービスをしたり、安全なとこへ行ったりしたらいいんではないですかというふうに、いつも勧めてますが、勧めようと思います。

 それから、去年もそういうのを少しやったんですが、特に今年は、ひょっとしたら障害になるような行事構成は直そうというふうに思っております。特に、正月の県庁の行事というと、知事が年末年始に訓示をするというのがありますが、あんまり訓示でみんなが集まってもどうかという議論もあるし、話を聞くんだったらオンラインで聞いてもらってもいいので、オンラインにしようと思っています。

 それから、正庁にみんな来てもらって芋の子を洗うような感じになっている、県民の皆さんとのご挨拶があります。これも、メッセージをオンラインでさせてもらって、止めようというふうに思っています。

 それから、発出する時期も、知事の話を聞かないとちょっと格好がつかないとか、わざわざメッセージを聞くためにいないとちょっと間が悪いとか思うのも気の毒だし、仕事は普通に自分の都合でやってもらったらいいので、今の通知を尊重して、ちょっと早めにと遅めに、それをやろうというふうに思っています。

時事:県庁は、提言されてる期間を丸ごとお休みにするのではなく、基本的には分散させていく。

知事:分散というよりも、お休みは各人の自由です。まず、県庁は、県民のためにあるわけですから、県民サービスとして休みにするわけにはいきません。従って、県庁の開庁は通常どおりということで、29日から3日までは休むことにして、始まりは4日からで、残りもちゃんと開いて機能している。だけど機能してる時にも、休める人もいるでしょう。それは、適宜休んでもらったらいいので、何も休みを強制する必要もないということです

時事:言われている期間以外にも、積極的に休みを取るようにという話もありまして、

知事:ずっと言ってるんですけどね。

時事:そのまま呼びかけていく。

知事:そうしたいと思います。

時事:県民サービスというお話がありましたが、市町村のレベルだと、さらにもっと住民に密着したサービスがあると思いますが、ここに関してはどう考えていますか。

知事:これも同じ考え方で、それぞれの市町村が、それぞれお考えになったらいいと思います。

時事:基本的には、市民が行く窓口がごっそりお休みになるというようなことは好ましくない。

知事:好ましいか好ましくないかは、それぞれの市町村長さんや当局がお考えになったらいいんで、県庁がとやかく言うことではないです。

時事:関連してですが、先日の全国知事会でも、国民に分散していくように呼びかけるというメッセージが出されましたが、県民や民間企業に対しても、分散してお休みを取っていくことを、呼びかけていくおつもりですか。

知事:もう呼びかけられていると理解しています。従って、殊更に県庁が何かうるさいことを言うつもりはありません。これだけ報道もされていて、みんな分かっているから、それぞれお考えになったらいいんではないかと思います。

共同:発表外の項目ですが、三重県、佐賀県、鳥取県が、航空会社からの出向の受け入れを表明していますが、今のところ、和歌山県ではそういうふうなお考えはいかがでしょうか。

知事:もうすでに申し入れはしてあります。

共同:いつ頃されていますか。

知事:この間、JALの社長に会いに行きました。この時期にもかかわらず、白浜便を元の737-800に戻してくれました。それで、人生意気に感じてお礼を申し上げに行って、これからも乗るように努力しますというようなことや、プロモーションも一生懸命やって、ワーケーションとかIT企業誘致なんかも進めて、ご厚意に応えるようにしますというようなことを言いに行ったんです。その時にJALも大変らしいので、良かったら和歌山県をお使いになったら、我々喜んで受けさせてもらいますと言いましたし、ANAにも同じようなことを言おうと思うんですが、なんかあんまり、それはありがたい、それでは(お願いします)という感じではなかった。やっぱり大事な社員さんだから、どこへどういうふうに行かしたら一番いいかとかは、またあるんではないですか。切羽詰まって、どこでもいいからとにかく引き取れということではないようです。

共同:申し入れを受けて、先方からお願いしますということがあれば。

知事:喜んで受け入れさせていただきたいと思います。なかなか優秀な社員さんが多いような会社ですから、そういう方に来ていただいて、我々の職員と一緒に働いてもらったら、吸収するところもあるから、我々はウェルカムです。多分、三重県とか佐賀県とか、みんな同じようなことを考えてるんではないかと思いますけど、そうは言っても、向こうの都合です。

時事:11月に入ってからいろいろ大きいニュースがいくつかありました。まず、大阪都構想が否決されてしまいましたが、これの受け止めをお願いします。

知事:これは、私個人の意見は前に言ってありますが、否決されたということは、僅差だったけど大阪市民の多数が、大阪市は存続ということをお望みになったので、それはそれでいいんではないかということしか言いようがない。

 ただ、やっぱり府市一体というのは大事なことで、現に大阪府は、周辺への投資なんて、なかなかお金が無くて辛いところもある。そうすると、大大阪の発展、ひいては大関西の発展の障害になります。そういうところは、府市でよく相談されて、将来のために、大関西の盟主として行動していただければいいなあというふうに希望しています。

時事:アメリカの大統領選があり、結果はバイデン氏が勝ったというふうに報じられていて、トランプ氏が認めないと言って混乱が起きてますが、これはどのように見てますか。

知事:これは、ちょっと和歌山県知事の答えを超えていて、答えても、何か茶飲み話みたいになってしまうから、ちょっと遠慮しときましょう。

関西テレビ:農家を支援する、コロナ交付金の高収益作物次期作支援交付金についてです。国が要件を変更したりして困ってらっしゃる農家もいらっしゃると思いますが、そのことについて、知事の受け止めをお聞かせください。

知事:これは、コロナで始まった話なので、コロナで困ってる人に助成を出すということですと言って、後で説明されたことは、私は妥当だと思います。ただ、その前は、全然それと違うようなことを事務的にどんどん進めていたわけだから、それは、ちょっと政府の規律が緩んでるなあというふうに思っていて、それは批判されるべきことです。その後、農水大臣が声明を発表され、少なくとも迷惑をかけた人には、ちゃんと従来どおりの方針でお払いしますと言われました。これもまた当然とはいえ、いいことだと思います。つまり、期待値があって、それでお金を出した、何か物を買ってしまった、出費してしまったという人に対して、後であれ無しですというのはあまりにも酷い。ですから、それを救いますというふうに言われたことは、悪くないというふうに思います。

ただ、そういうことは、国の機関にはたくさんの優秀な人がいるはずなんで、もっと始めから、きっちりガバナンスを効かして、いい行政をしてもらわないといけないということは残ります。

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