知事記者会見 令和2年10月27日

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します

令和2年10月27日 知事記者会見

令和2年10月27日 記者会見室 

和歌山県立医科大学「薬学部」来年4月開設決定!

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 今日は発表が五つございますが、まず、和歌山県立医科大学の薬学部が、来年4月開設決定をいたしました。大体、駄目ということはないということは分かってたんですが、正式に決定の認可が10月23日におりましたので、皆さんに報告しておきます。

 令和3年4月から開設ということになります。今、もう大分建物もできてきて、何か楽しいなというような感じがします。資料にありますが、伏虎キャンパスは、12月中旬ぐらいに完成予定です。それから、次世代医療研究センター、これは薬学部だけではなく、医学部とか保健看護学部と一緒に使うんですが、それが紀三井寺キャンパスにできて、9月に(建物が)できました。この二つを使って、薬学部(の教育や研究)が、どんどんできるということです。10月23日に認可されたんで、理事長・学長コメントが出てると、こんな感じです。今、準備に大わらわで、もうじき受験が始まりますけど、なんか楽しみです。

相談・診療・検査体制の見直しについて

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 二つ目は、コロナ対策の相談・診療・検査体制を見直します。これは、全国的な流れでもあるんですが、和歌山県は、大分、全国と変わったことをやってきました。どんな変わったことかと言うと、普通のクリニック、普通のクリニックというのは、例えば、昔で言うと、帰国者・接触者外来などを持ってる、イメージで言うと、●●●(=病院名/帰国者・接触者外来の病院名は、非公表です)みたいな、あんなものばっかりしか国は相手にしてなくて、保健所とそことだけでやりなさいと言ってたのを、そんなことは駄目だよということで、普通のクリニックとか民間病院とかにお願いをして、コロナは治せないかもしれないけど、発見する一つのステップを担ってもらったわけです。それが、早期発見に随分役に立ってたわけです。

 そこは、元々、普通のお医者さんしかいないところなんで、これはちょっとおかしいと思ったら、例えば、レントゲンなんかどこでもありますから、レントゲンなんか撮ってもらって、あるいはひょっとしたらCTを撮ってもらって、肺炎でもあったら、すぐに保健所へ連絡していただいて、通常のちゃんと(コロナの)治療ができるような病院にお世話をする、こんな感じでやってきたんですが、その後、だんだん、日本でも体制ができてきました。そういうクリニック、あるいは民間病院の中には、自らもちょっと検査をする体制を作ってきたところもあります。これは、全国的にもそういうことなんで、次のような形にいたします。

 まず、患者さんは、何か熱がある場合、今までは、クリニックへ行ったらいいと言ってお勧めしてましたが、まず、受診を、電話かなんかで予約していただくのがよろしかろうと思います。それで、かかりつけ医なんかがあったら予約してもらおうということですが、かかりつけ医というのは、2種類、今のところあると考えられます。

 一つは、診療・検査医療機関という指定を県に受けているところ、もっと露骨に言うと、そこでPCR検査なんかもできるところと考えたらいいと思います。それから、うちはそんなことはできませんというところもあります。そういうところは、そこへ電話がかかってきたら、二つ(のところを)紹介すると言って、そっちへ行ってもらうことになります。一つは、近所のそういうこと(PCR検査)ができる、診療・検査医療機関、もともとの大病院で入院なんかもできるようなところを紹介して行ってくださいというふうに言うか、あるいは、地域・外来検査センター、例えば、和歌山労災病院なんかそういうのを元々開設してましたから、そういうところへ行ってくださいというふうに言うか。どれでもいいんですけど、みんな、そういうところへ行って、検査をしてもらうことができます。

 もちろん、普通の風邪かなと思うような方は、普通にクリニックなどに行っていただいたらいいんで、クリニックの先生が、これはと思った時は、この流れに乗せていけばいい。それは元々の通りですが、初めからこれはコロナかもしれないという時は、受診を予約してくださいというふうに、申し上げたいと思います。

 それから、私はクリニックなんかにかかったことはないし、かかりつけ医なんかもおりませんというような方は、保健所の受診・相談センターとか、県庁のコールセンターとか、あるいは地域の電話相談医療機関というのが、和歌山市なんかもありますが、そういうところにかけていただいて、普通のクリニックを紹介するような形でご案内する。(資料の)一番下の、検査のできるクリニック、あるいは大きな病院にご案内してやってもらう。11月1日から、それでいこうというふうに思っております。

 患者さんは、別にこれで何か制約ができたわけではなく、普通に風邪かなと思ったらクリニックへ行っていただいていいんだけど、コロナが心配の時は、受診予約をしてもらったら、より確実になる。受診予約する相手が見つからない時は、保健所や県庁や、そういうところにご連絡いただければ、ちゃんとご案内します。

結構、クリニックなんかで、診療・検査医療機関に指定できるところが、できております。今、280ぐらいありますので、そういうところで直接検査をしてもらうこともできます。診療・検査医療機関は、県庁で指定いたします。

 それから、PCRの検査体制を、この間、国に報告いたしました。最近の数字を皆さんにご報告しておきます。昔々は、和歌山県では40ぐらいの行政検査しかできませんでしたが、10月1日現在で、775の検査ができる体制になっています。もちろん、毎日775もやってるわけではないんですが、すぐにでも775はできますということです。

 これは、三つの種類から成り立っておりまして、行政検査の数も随分増えました。これ(行政)は和歌山県環境衛生研究センターと、和歌山市衛生研究所で、分析結果をやってもらうことになります。それから、(資料2枚目)192という青いところは病院で、これは別の目的もあって、県庁で検査機器を買ってお配りしている。別の目的と言うのは、例えば、救急患者なんかがパッと運び込まれた時に、いきなり院内に入って手術なんてことにすると、ひょっとしたら院内感染を起こしてしまう可能性があります。従って、これは普通の患者さんとして扱っていいのか、あるいはコロナ患者さんとして扱うべきかを、早急に判断をしなければいけないので、すぐに検査いたします。70分ぐらいでできるそうです。70分経って、陰性ですと言ったら、普通のトリートをするし、陽性だと言ったら、保健所に届けるとともに、そこは大体大きい病院なんで、コロナの隔離病棟がありますから、そこへ入ってもらうことになります。それが今192あります。

 それで、先ほど言いましたように、民間病院やあるいはクリニックなんかが、今、どんどんPCRの体制を整えているので、それが、10月1日現在で415あるということで、全部足すと775になります。

 今後、感染の蔓延があると仮定いたしますと、それぞれお願いをして、どんどん検査を増やしてもらうこともできます。それでやりますと、3808というのが蔓延時のピーク時の検査容量になります。大体、何が起こっても、検査だけはやらなければいけないと思ったら、ちゃんとできますということが、現在です。

保健所体制の充実について

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 その次に、保健所体制の充実を行っておくということです。他県へ行くと、何でも保健所に全部バーッとぶっかけて、(保健所の)仕事でしょうと言って済ましているところもあるみたいで、雑用なんかも含めて大変なことになってるというのが、テレビなんかでよく見ます。和歌山県は、初めからそんなことはしてないんで、例えば、検査とか、病院の世話とか、症状を聞くとか、保健所でなければできないようなことに専念させるような体制をずっとやってきましたが、それでも、仮に蔓延したりすると、忙しくなってしまう可能性はあります。我々の継戦能力を高めるために、ちょっと工夫をいたしまして、(資料の)左の方は和歌山県の看護協会と契約を結んで、看護師に保健所へ来ていただいて助けてもらう。

 もう一つは、県内市町村にはたくさんの保健師の方がいらっしゃる。その保健師の方に、ちょっとピークになってきたら、保健所へ応援に来ていただいて助けてもらうということで、支援内容はこういうようなことを書いています。

 感染者の退院後の健康観察、濃厚接触者の健康観察、電話相談、PCR行政検査の補助等、感染拡大防止に必要な業務ということで、保健所のやってるお仕事を助けてもらうということです。ちょっと外延的なことを助けてもらうということを、それぞれ契約と協定を結んで行います。11月1日から、これが発効することになります。

わかやま・まるごとスタンプラリー ~スマートフォン等を活用したスタンプラリーが始まります~

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 その次は、わかやま・まるごとスタンプラリーを、これから行います。今まで、「わかやま歴史物語」とかそういうのでスタンプラリーを作って、聞くところによると、もう完歩した人が、1000人ぐらいいるそうです。

 今度は、スタンプを実際に押さなくても、スマホを皆さん持っておられるから、私は持ってないんですが、ピッとかざすと(スタンプを)ゲットできるというような形のものになっています。これが全体の説明書ですが、江戸時代から近代にかけての28人のストーリーを書いていて、それぞれの方について、三つずつチェックポイントがあります。そういうところへ行ってピッと(スマホを)やると、(データが)スポッと入るわけです。例えば、2ページに陸奥宗光とございますが、陸奥宗光さんのチェックポイントは、全部和歌山市です。岡公園にある陸奥宗光像のところに一つある。それから、吹上にある陸奥宗光生誕地の碑がある。それから、岡崎邦輔さんの碑、岡崎邦輔さんというのは、陸奥宗光さんの従弟です。元農林大臣、自由党総裁(自由党総裁は務めておらず、誤りです)なんかをやった人ですが、その方の碑が南材木丁にあって、そこへ行ってピッとやると、陸奥宗光が三つ入って、陸奥宗光はゲットということになります。そうすると、その次は、この1枚紙(チラシ)の後ろに書いてありますが、10人分揃えるとC賞になる。B賞は20個、A賞は28人中25個ということで、抽選の上、一番良い方から、1万円、5000円、3000円相当のプレミア和歌山の商品が当たります。さらに、全部やってしまいましたとなると、完全達成といたしまして、特製マグカップ、これ値打ちがあるそうです。マグカップかと言ったら、いやいやこれは市販されておりませんと。これ本当に完全ゲットした人にしかあげないそうです。外側に28人の肖像が全部載ってるということで、ものすごい名誉なマグカップということです。

 併せて、ちょっと順番を競うのもどうかなというところもあるんですが、たくさんの人がゲットされるでしょうから、一番初めにゲットされた人、二番目にゲットされた人、三番目にゲットされた人、三人そろったぐらいのところで、県庁知事室で表彰式をしようかなというふうに思っています。その後は、今でも1000人ですからもっと増えるかもしれないので、もういちいちやってると大変なんで、例えば100人目とか、1000人目とか、そういう節目で、また表彰式をしようということで、ここはもう運がつきまといます。届け出順に、1、2、3、100、1000というふうにしようかなと思ってる次第です。その節は、報道の方々に、ちょっと面白おかしく報道してもらいたいなというふうに思っています。

 それから、ルート二番目は、「水の国、わかやま」というのが、近くオープンをいたします。これも同じような感じですので、ぜひよろしくお願いします。これは全部で、完全達成が15コースですか。

観光振興課長:2コースあり、15ヶ所ずつ、合計30ヶ所です。

 15、15ということです。

県内小学校等への県産農水産物(ジビエ・鯨肉・魚・みかん)の提供を実施します

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 その次は、県内の小学校等へ、県産農水産物、今回は、ジビエ・鯨・魚・みかんを提供いたします。ちょっと面白いので、ぜひ皆さん、映像などを撮りに来ていただきたいというふうに思います。

 日程は、そこ(資料)にあるような形で、11月ぐらいから、鯨やお魚は来年の3月まで、みかんは旬がありますから11月いっぱいというぐらいの感じで、それぞれお配りしようというふうに思います。

 県内の国公立、私立の小学校と中学校、特別支援学校にお配りをする予定です。義務教育学校もです。

 以上です。


 先ほど、帰国者・接触者外来の病院名を言いましたけど、取り消しで。名前は出してないんだそうです。(公表していないのは)みんな知ってますけど。広報課長からきついお叱りを受けましたので、私が言うたということにしないように、ぜひお願いします。

質問と回答

朝日:相談・診療・検査体制の見直しについてお尋ねします。現在でも、かかりつけ医の方にかかってというのは、和歌山モデルという言い方でされてると思いますが、改めて、11月1日から、現状と比べてどこが特に変わるのかというのと、それによって期待する点について、説明いただけたらと思います。

知事:事実上、クリニックなんかでは、直接PCRができるところが増えてきたんで、そこでお願いしたりしてる人は分かると思いますが、改めて、そういうところがたくさんあるということを、皆さんに分かっといていただいたらいいと思います。すべてのクリニックでそれ(PCR検査)ができるわけではないから、いろんな弊害が出るので公表しませんが、患者さんが、かかりつけ医に電話して聞いていただいて、ちょっと(体調が)こうなんですけどやっていただけますかと言ったら、「どうぞ」もしくは「うちはできないのでご紹介します」と。そういう交通整理を、クリニックなどがやってくれることになります。

 交通整理も、もちろん、クリニックにやってもらうだけですと言うと、県民の皆さんが、ちょっと不便を来たす可能性があります。そこは、やっぱり県庁なんかに案内して欲しい人もいるかもしれない。その人は、従来通り相談してもらったらいい。従来通りのやり方でもいいんですが、実はもうちょっと機能が強化されてますということを、改めて、皆さんにお教えしとこうかなというぐらいの意味かもしれません。

テレビ和歌山:いよいよ薬学部の開設が近づいてきたと思いますが、改めて、薬学部を開設する意義と、中心部にできることへの期待を含めて、よろしくお願います。

知事:やっぱり、和歌山県立医大の発展にとって、大変よろしかろうというふうに思います。なぜかと言うと、医学系の重要な学部としては、やっぱり医学部がある、保健看護学部がある、それで、例えば、京都大学みたいなものすごく大きな大学へ行くと、薬学部があります。そういう学部があって、お互いに影響しながら、医学の発展のために貢献してるわけです。そういう意味では、大変、医学系大学、医療系大学として、もうこれで名実ともに総合大学になれた、これが第一です。

 第二は、薬学部、薬剤師あるいは薬学系の研究者を志す方は、県内にいっぱいいるわけです。そういう方が続々と育ってきていますし、薬剤師なんかは県内で需要もいっぱいある。ところが、大学がないので、みんな少なくとも県外に行かないといけない。どんなに成績が良くても、行かなければいけないことになります。これはあんまり好ましいことではないので、ちゃんと県内で養成ができれば養成しようということで、薬学を志す人にとっては、大変な朗報ではないかというふうに思います。

 三番目は、和歌山大学が栄谷に行ってから、その他の要因もたくさん加わって、和歌山市の街の真ん中が少しこう寂れた感があります。そうすると、大学生というのは、とても賑やかな感じがするし、大学生だけではなく、教師の方や職員の方が、たくさんお勤めになるわけで、街の賑わいには大変貢献します。そういう意味で、和歌山市の中心地の活性化には、とても役に立つことではないかと。

 この三つぐらい、いいところがあると思います。従って、ちょっと良かったなというふうには思ってます。

毎日:検査体制の見直しの中で少し触れられてたと思いますが、PCR検査ができる診療・検査医療機関は、県では公表されないということでよろしいですか。

知事:しません。これは、いろいろあって、「うちはできます」、「あそこできますと言っても、うちはできません」というのがある。そうすると、ちょっとクリニック同士の競争力にいろいろ影響を与えてしまうというのもあると思います。だから、医師会なんかと相談したら、公表は止めてくださいというふうに言われてるんで、そうしましょうということです。だけど、(公表)しないからといって、(県民は)どのクリニックにも電話はできます。うちはやってませんと、その時に言えばいいわけで、別に患者さんがそれで困ることは一切ないので、従って、しませんということです。

毎日:今も、病院でPCRをして陽性が出たら、再度、県で行政検査をされてるかと思いますが、それについては、体制としては変わらない。

知事:ちょっとどうかな。やってない場合もあります。それはそうだねと言って、(陽性として)認識する場合もあるし、これは本当かなという時もあります。特に、抗原検査なんかは、若干、信憑度がやや低いので、これはもう1回やります。だから、我々の判断で、もうこれでそう(陽性)だということであれば別にしません。

時事:保健所体制の充実についてですが、和歌山県看護協会と契約し、地域の看護師さんが和歌山県の保健所を手伝うということですか。

知事:そうです。

時事:一方で、市町村の保健師さんですが、この方は市町村の職員の方ですか。

知事:そうです。大体、和歌山県もいますが、市町村の内部部局の何とか課というところで、普通の行政の仕事をしてる人もいるし、自分で診療までしないけど、医学的相談に応じるような人が、市町村に行くと結構います。そういうようなところに詰めてる人もいるし、それが独立して別の場所になってるところもあるし、いろいろあります。

 そういう方々に、その地域の保健所がものすごい繁忙になった時、助けてくれと言ったら、集まってきて助けてくれる。こんなイメージです。

まあ、備えです。備えておかないと、ガタガタになってからやったらあかんので、そうならないように(備える)。テレビでよく見る他所のようにならないように、先に備えておく。もう大変大変、これ危ないと思ったら、応援を頼むということです。

時事:そうすると、11月1日からとなってますが、11月1日から実際に来てやってもらうんではなく、協定と契約を結んで、ピーク時に来てもらえるようにする。

知事:今、全然そんなに忙しいわけではない。もちろん、和歌山県でも、保健所にいる方も休めないで、日中土日仕事をしてる場合もあります。だけど、それがずっと続いてしかも毎日残業なんかやると大変で、継戦能力がなくなります。その時はお願いをすることになります。

 それから、各保健所間で繁閑があるので、保健所の人も、忙しくなくなって、ちょっともう今は暇やなと思った時は、ドーンと休んでもらったらいい。今、和歌山県はそのぐらいだけど、どうなるか分からない。だから、その時に備えておかないといけないということで、これは備えです。

時事:これは国からの何かではなく、県独自ですか。

知事:県独自でしょう。常に先を読んでおかないと。

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