知事記者会見 令和2年1月28日
知事記者会見
記者会見での発表事項等を紹介します
令和2年1月28日 知事記者会見
令和2年1月28日 記者会見室
就職氷河期世代を対象とした採用、UIターン型職務経験者を対象とした採用について
今日は、発表事項が三つに話題事項二つですが、第一は、前々から言っていましたが、就職氷河期世代を対象とした採用と、UIターンを狙った職務経験者を対象とした採用の二つについて、一般の採用よりも先にやりますということを、ちょっと予告編的に申し上げたいと思います。採用予定数はここ(資料)に書いていますが、氷河期対象試験は一般行政職で5名程度、UIターン型職務経験者対象は、一般行政職と総合土木職で3名程度ずつにしたいと思います。スケジュールは、大体、申込期間が3月上旬から中旬、1次試験が4月中旬、最終合格発表が6月下旬ぐらいの感じです。普通の採用試験は大体6月ぐらいにやりますので、その前にこれをはめることにいたしました。受験資格はそこ(資料)に書いているとおりで、いろいろ考えてこういうふうにしています。今回は、特に総合土木職を、前に言っていたことに加えました。今、土木の関係は、仕事が多くてなかなか管理、監督が大変だということで、ちょっと非常事態みたいな感じもありますから、総合土木職を追加させていただきました。こういう問題について、具体的な権限は人事委員会が持っており、人事委員会が近く発表しますので、それをもって正式な発表ですが、今日は予告編です。人事委員会筋からそのようになると思いますと聞いているということです。
ねんりんピック紀の国わかやま2019 「大会アンケート集計結果」及び「経済波及効果」を取りまとめました
その次は、ねんりんピック紀の国わかやま2019がありまして、まだちょっと私なんかは興奮醒めやらぬですが、その「大会アンケート集計結果」と「経済波及効果」が出ました。アンケートはすぐに分かりますが、経済波及効果は和歌山社会経済研究所にやってもらって、ちょっといろいろ計算をするのに時間が掛かったのですが、こんな感じになりました。回答数は、全員では無く大会参加者3819人で大体4割ぐらいです。それから、一般来場者も同じぐらい選んでやってもらいました。大会参加者アンケートで見ますと、和歌山にまた来たいかと言ったら、「はい」というのが95%。まあ当たり前かなと。来たくないというのはちょっと勇気がいりますが、よっぽどの理由が有る場合はあります。しかし、感じ悪いことがあったら「いいえ」になるので、感じが悪く無かったということかもしれません。それから一番評価が高かったのは、総合開会式と係員やボランティアの対応です。総合開会式は自分でプロデュースをしましたから、自画自賛的に言うと良かったと思っていますが、特に係員やボランティアに出てくださった方々がとっても良かったと言って評価が高く、県民の皆さんにお礼を申し上げたいと思います。併せて、全国の参加者の交流や地元の人々との交流もちょっと似たような傾向がございまして、会場は県下全域に分かれましたが、そこでの市町村や競技団体の方々、それから地元で別に用事をしていたわけではないような方々とも非常に良い関係で、これは良いところに来たと思ってくださったのは、その次の話として良かったと思います。
逆にあんまり評価が高くなかったのは、宿泊と会場間の移動で、これはやっぱり紀北筋ではホテルの容量がちょっと不足していて、どうしてもちょっと遠いところまでバスで行ってもらわないといけないことがあったので、そういうことが影響しているのかなと反省をしています。
その次は、一般来場者のアンケートで、みんな健康づくりに目覚めたと言っておられるので、本当かなと若干思いますが、ぜひこれをきっかけに健康づくりにいそしんでもらいたいと思います。それから、生きがいづくりということで、全国の方々が若干歳を取っても、スポーツを一生懸命やっておられるのを見ると、自分も楽しいことがまだまだたくさんあると思われたのではないかということで、これも大変良かったと思います。仲間づくりなどもそうだし、社会貢献活動は一生懸命やってくださっている人を見てだと思います。
それから、経済波及効果を計算していただきましたが、100億9700万円ということで、これは白状いたしますと全く鉛筆をなめておりません。ものすごく客観的にやってくださいと言ってやってもらったら、こうなったということでございます。ちなみに、物産は大変よく売れました。紀三井寺とビッグホエールの両方にきいちゃん広場というのを作りまして、そこでいろいろなものを売ったのですが、その売り上げが2500万円ぐらいあり、これは前回の富山の2.6倍ぐらいありました。事前にカタログなどを配ったりしていたので、初めから買う物を決めて来られて、それでバッバッと買って宅急便で送ったというような話が結構あり、良かったと思っています。
公益財団法人ニッセイ緑の財団が橋本市で「企業の森」による森林保全活動の実施を決定しました
その次は、公益財団法人ニッセイ緑の財団が橋本市で企業の森をやってくれます。結構大きい森で、国城(くにぎ)の森ということで、国城山あたりで間伐などもしながら、良い森を作ってくれることになりました。2月4日14時30分から、県庁で調印式を行うことになります。これで96番目でございます。
シンポジウム「未来を創る高速交通インフラVol.2」を開催します
その次は、話題事項で資料提供をしていますが、「未来を創る高速交通インフラ」の2回目。協議会としては今回で4回目、各種団体を含めると6回目の開催ですが、この題名としては2回目ということで、あんまり意味のない回数だと私は思いますが、東京や和歌山や堺でやっていて、徳島は2回目です。狙いは、四国新幹線と紀淡海峡のたぶん橋、第2国土軸の実現、関西外環、大阪湾内環が全部出来てしまうプロジェクトですが、四国新幹線の計画は整備新幹線の計画路線に乗っている話で、関西国際空港に寄ってというところがちょっと新しいと言えば新しい。(資料の)ご覧のような方々が出演をしてくれますので、徳島へ行ってきます。
メッサオークワ高松店でジビエの試食販売を実施します
その次は、ジビエ給食連動イベント。ジビエのプロモーションですが、メッサオークワ高松店で、ジビエの試食販売を実施します。試食は、ジビエのソーセージを入れたナポリタンを皆さんに食べさせてくれます。売っているのは、ジビエのソーセージを売っています。生の肉を売ってと僕は頼んでいますが、担当の人が一生懸命やるでしょう。
以上です。
NHK:ねんりんピックの経済効果についてです。物産展で2500万円ほどありトータルで100億円ということですが、物産展以外に県内でどんな効果があったのかについても触れながら、知事としての受け止めを改めてお願いします。
知事:これはマクロの計算で、産業連関表などを使って全体でどのぐらい伸びたかを計算をするので、これとこれとこれで差し引きいくらと全部出るわけではない。だけど考えられるのは、例えば、ホテルや移動、移動の中にもバスがあったり鉄道があったりします。それからさっき物販と言いましたが、それはあそこの広場(きいちゃん広場)だけの集計なので、あちこちでいっぱい土産などを作ってもらっている。それから、(参加者が)ねんりんピックが終わってから旅行をしますが、大体どのぐらい旅行するか平均で掛けていったりする。もちろん売り上げ全部がそこに立つのでは無くて、これは付加価値の話なので、例えば、仕入れを県外からしたりすると引かないといけない。輸出しても輸入を引くとか、売り上げがあったら原料費を引くとか、そんなことをして、県内でどのぐらい付加価値があったかという計算で、そんなふうになりましたということです。
NHK:ねんりんピックがあって、ちょっと売り上げが伸びて嬉しい方もいらっしゃったのですか。
知事:その時に嬉しいというのはたくさんあったし、旅館やホテルが一杯で良かったというのは、当然あります。気分が良くなってたくさん買ったなどもあるかもしれませんが、それは良く分かりません。
読売:ねんりんピックの関係ですが、先ほどちらっと仰っていましたが、宿泊施設と会場間の移動の部分で、アンケート的には「大変良い」の方が低かったということですが、今後改善していこうということがあれば、教えていただきたいのですが。
知事:ホテル誘致につきます。わざわざ誘致の室を作っていますが、和歌山県はちょっと昔の観光地で、昔の宿泊数が一番大きい。こんなところは珍しいと思いますが、昔の大大大観光地です。そうすると、昔の顔でそのまま残っている部分を、やっぱり現在に合わしていかなければいけない。それで、とりあえず今ある大きなホテルは、県レベルでは超異例の補助金を使って自己負担が少しで耐震の部分を直せるようにして、白浜や勝浦は片っ端からリニューアルされています。その結果として、ちょっと現在に合うような高級感が出てきたりしていますが、それでもやっぱり限度があります。今まで観光としてこのぐらいと思っていたより上のレベル(のホテル)を外国人は望んでいるところがあるので、そういうところもやらないといけないし、逆に値段でいうとおかしいのですが、そんなに高くないところでバックパッカーなんかが利用できるようなものも作らないといけない。それから、古民家志向なんてのもありますからそういうのもやらないといけないし、和歌山はシティホテルがちょっと他市や他県に比べると見劣りしますから、そういうのも改善の余地があるなど、いっぱいあります。そういうことをこれから頑張ってやっていかないといけないということです。
読売:やっぱり紀北筋が中心になってきますか。
知事:今回は、観光に行ったのではなく、紀北でたくさん競技をやりました。紀南でも競技をやりましたが、紀北の方が圧倒的に多かった。そうすると、紀北のホテルの容量を考えると、そこで若干ネックが出ました。例えば、白浜は随分と容量が大きい。上富田や白浜でも競技がありましたが、田辺を入れても全体の中ではそんなに多くなかった。そうすると、競技者としては、競技場の近くにホテルがあったらもっと良かったのにという点で、ちょっと不都合があったかもしれません。バスに乗っている時間が長いとか、なんでこんなところから帰らないといけないのかと思った人がいるかもしれません。
NHK:中国の肺炎についてですが、指定感染症にも指定されて、強制措置も(出来る)ということがありますが、関西国際空港が近いということもあり中国の人も多いと思うので、改めて県としての対策か何かあればお伺いしたいのと、県民に向けて注意喚起等がありましたら、お願いします。
知事:これは二つの意味で臨戦態勢です。一つは、やっぱりうつってはいけないという臨戦態勢です。これは福祉保健部の技監が最高司令長官になって、一生懸命準備をしています。指定感染症になったということは、あなたは入院しなさいと言えることになったわけですから、ボーッとしていてはいけないので、感染症の指定医療機関にパッと入ってもらわないといけない。もし見つかったら、そこで封じ込めるというのは大事です。それとともに、例えば、患者が今出た状態ですが、その1個前の段階で、我々は対策本部をパッと組閣して、どうするか話をしようということにしています。どうするかは大体決まっていますが、はい発動とか、はいこれ行けとか、そういうイメージです。今はちょっと臨戦態勢で、国が検査を出来る唯一の主体ですが、それを各県で検査が出来るような体制にしようということで、今はそれがされつつあります。和歌山県環境衛生研究センターが、コロナウイルスかどうかを判定する試験センターになりますが、24日から仮運用が出来ることになっています。ただ、この人があやしいと思って、例えば、痰とかを出してもらって調べて判明するまでに今のところ3日ぐらいかかる。これをもっと短くするように、今、国で考えてくれていて、その技術を取り入れると1日ぐらいで出来るかもしれない。いずれにしても、そういう体制も組みつつあるので、24日から仮運用していますが、明日(29日)に陽性コントロールというか、陽性だったら反応するものが着きます。だから、正確に言うと29日から運用が出来るようになります。
県民の皆さんには、インフルエンザや風邪が多い季節なので、よく分からないから、出来るだけ咳エチケットとか、ちょっとおかしいと思ったら自分でマスクをするなどをよろしくお願いしますということと、それから、一般には手洗いとうがいをよろしくお願いしますということも、すでにホームページで啓発をしています。皆さん(記者)もぜひ言ってあげてください。
それから、特に最近中国、特に武漢の方へ行ったけどおかしいなという人がいたら、すぐに病院に来られるとちょっとまずい。周りにうつしながら行く可能性があるので、これはおかしいと思ったら、すぐに電話をしていただいて、指示に従って検査をしてもらうことにしたいと思いますので、それを励行して欲しい。おかしいなと思ったら、すぐに保健所や病院へ電話をする。ヘッドクォーターは保健所がやります。
なお、今のところ感染症病床数は、県下に一種という無茶苦茶重いもの、エボラぐらいでもいけるものが2床(入院可能)ですが、今回ぐらいだといけるものが30床(入院可能)あり、各地域にありますから、そこへ入ってもらって封じ込めることになろうかと思います。
それから、もう一つの臨戦態勢は観光です。中国が武漢を封鎖してすごいなと思ったら、今度は団体旅行は一切禁止と通達を出したので、今、各宿泊施設に続々とキャンセルが入ってきています。そうすると、急に経営がちょっと辛いところも出てくると思うので、心配しています。和歌山県としては、特に観光当局は情報収集をちゃんとやれということで、旅館、ホテル、バス会社、運輸業者の動向をちゃんと把握して、無茶苦茶困っているところが無いかどうかを、ちゃんとウォッチしておかないといけない。ちょっと準備をしているのは、そういう人たちが出た時に、大不況の時の緊急融資のようなものを作っておかないといけないのではないかということで、今検討しています。これはもうそんな時間がかかる話では無いので、近くそういう装置も作っておこうかと私は思っています。
この二つの意味で臨戦態勢を引いています。今のところは、もちろん患者さんは和歌山県にはいないと思っていますが、潜在的な人たちがいる可能性があるので、これはやっぱりみんな注意しないといけないということです。