知事からのメッセージ 令和元年8月1日
知事からのメッセージを紹介します。
令和元年8月1日のメッセージ
現場が一番
よく企業のトップや政治行政のトップが「私は現場が一番という信念でこれまでの人生を生きてきました。あらゆる事は現場に大事な事があるんです。」と言っているのをお聞きします。
まことにその通りだと思っています。空理空論とか、観念論とか、頭でっかちとかいうものは、この現場の視点を欠いているが故に発生するものだと思います。
我々行政は、人々の幸せを図るべき役割があるのですから、どうしたらよいか対策を考え、それを実現してなんぼの世界ですが、その対策が的を射ていなかったら、人々の幸せが実現できません。だから、その対策が現場の要請に本当に応えているかどうか、いつも気を張って現場と関わらないといけません。
私が昔いた経済産業省は、大上段の経済政策も語るが、実際の業界も所管しています。業界の方々の意見によく耳をそばだてていると、大上段の政策が時宜を得ているかどうか自ずとわかります。現場がすぐそこにあったのはよかったと思います。
でも、県庁の政策全般を考えてみますと、所掌範囲は広いので、中にはよほど現場に分け入り、現場を理解し、現場の声をくみ取る努力をしないと、デスクワークだけの頭でっかち発想になるおそれもある分野もあります。だから私は、「現場一番」ということを職員に説き、自らもできるだけ現場に出かけようと心がけはしています。
しかし、産業界の方々と話をしたりしているだけが現場ではありません。出かけていった実際の病院や障害者福祉施設、高齢者福祉施設、児童相談所、保育施設や各種の学校、工場や農林水産業の現場、工事現場など本当の現場では、言葉で言い尽くせないような苦労をしながら社会を支えてくれている人々が働いています。
見るにつけ、聞くにつけ、頭が下がります。このような人々が働く現場が立ち行くように我々行政も必死で支えなければなりません。