知事からのメッセージ

知事からのメッセージを紹介します。

平成30年12月のメッセージ

関西3空港懇談会における和歌山県の主張について

 関西空港は、伊丹空港の騒音問題から、伊丹空港の廃港を前提に、泉州沖に建設することになりましたが、1990年の国と騒音公害調停団との存続協定により、伊丹空港は廃止されないこととなりました。
 さらに、2006年に神戸空港が開港することで、関西に3つの空港が併存することになり、限られた航空需要を3空港で奪い合う事態が生じることが懸念されました。
 そこで、関西3空港のあり方を検討する関西3空港懇談会が2003年に設置され、神戸空港開港前の2005年に、関西空港は西日本を中心とする国際拠点空港であり、関西圏の国内線の基幹空港、伊丹空港は関西圏の国内線の基幹空港、神戸空港は神戸市およびその周辺の国内需要に対応する地方空港という、関西3空港の役割分担が関係者で合意されました。
 また、2009年には、世界経済の後退と連動する航空需要の低迷等を背景に関西3空港が厳しい局面を迎えたこと等から、再び関西3空港懇談会が開催され、2005年に合意した役割分担を前提に、2010年に概ね10年先までの関西3空港のあり方が取りまとめられました。

 2018年12月24日、2010年以来、約8年ぶりとなる関西3空港懇談会が開催されました。関西エアポート株式会社による3空港一体運営の実現やインバウンドの急増などの環境変化を踏まえつつ、関西3空港の最適活用のためにはどうすべきか改めて議論するということが今回の関西3空港懇談会再開の趣旨です。
 懇談会では、関西エアポート株式会社の山谷社長が、今後の3空港の運営方針について意見を述べられた後、各参加団体がそれぞれ意見を述べました。
 議事はマスコミ非公開で行われましたので、詳細を私が勝手に述べることはいけないと思いますが、会議の後で座長である関経連の松本さんが次のようにアナウンスしておられますので、以下に紹介します。

 議論の大まかな内容としては、

  1. 関西空港は関西3空港の中で圧倒的なポテンシャルを持っている基幹空港であり、最大限活用する。加えて今後も更なる機能強化を進めていく必要があるということ。
  2. 神戸空港については運用時間の延長や発着枠の拡大、国際チャーター便、プライベートジェットなどの緩和について、検討していくということ。
  3. 伊丹空港についてはまず環境配慮と地元理解を大前提にしながら、国際チャーター便の規制緩和を望む意見や、利用者目線に立って地元の信頼を得つつ、遅延便対応を進めるべき。

といったものでした。

 全体としては和歌山県としてもこのような議論に参加しますが、次のような視点は忘れてはいけないということで、以下のような意見を述べて来ました。

 自分が申し上げたことですから、ここでリピートしても構わないだろうという前提で、以下申し上げます。

 関西3空港問題についての資料(PDF形式 69キロバイト)

 資料を配らせていただきましたので、それをちらちらと見ていただいたらいいのですが、私は、今までの話、全てなるほどと思うところはあるのですが、それに加えて、われわれ、関西を代表し、国を代表するような人が集まっているから、関西の地政学的な位置づけとか、それから、かなり長期にわたっての戦略とか、そういうことも、考えないといけないのではないかと思います。ちょっと、最近観光客が増えたからというだけで、すべてを考えたらいけないのではないかというふうに思うわけです。歴史的認識としては、私は、実は、関空は戻ってないと思っているんです。
 それは蝦名局長とかは、一番よくご存じかと思いますけども、JALもANAも危なかったから、より損をしない、伊丹を残して、関空は赤字路線なので、やめさせてくださいって言っても、どんどんとそれに妥協してきた世界だと思うんです。そういうのは、航空会社の経営戦略からすれば、極めてごもっともなのですが、一方では、関空のハブ機能を著しく毀損しているというふうに思います。関空を造った時は、伊丹が住民と揉めて、うるさいからというだけではなく、やっぱり24時間運用の国際ハブを関空に一発造らないといけないという理想があったはずなので、はじめの設計思想は、極めてよく論理的に出来ていた。ハブ&スポークスの理論は古いという話があると思いますが、私は賛成しません。
 オープンスカイポリシーというのがありますが、関空は、アジアの大きめの地方空港に過ぎないんです。そのための理論として、オープンスカイポリシーがあるんだろうと思いますが、資料の一番下の括弧を見ていただきますと、仁川のごときと言いますか、バックグラウンドで見たら、国全体が関西並の韓国とそれぞれの代表的な空港で比べて、こんなに違うんですね。何処が違うかと言いますと、やっぱり、長距離便、米州とか、欧州とか、そういうところの便が圧倒的に違うというのがこれを見るとよく分かると思うんです。
 欧州や米州の人達は、どう考えるかというと、どっかの都市に行きたいので、その近くの空港に行ったりというだけではなくて、飛んでいく先の空港にどのくらいの便が接続して、ネットワークが強化されているかというのを、ちゃんと見ながら、航空会社なんかも便を決めているし、乗客もどこがいいかということを決めて、旅行プランとかを作っていくと思うんです。そういうことを考えると、資料の上のように、関空開港時と現在で、スポークスの質量についてこんなにやせ細ってしまっている関空をいくら頑張りなさいといっても、ワンショットで飛んでくる短距便とかあるいはLCCとか、便数は増えないのではないか、完全に機能は回復していないのではないかというふうに思うんです。
 どこがひどかったかと言いますと、リーマンショックの後のJAL、ANAの経営が悪かった時に、関空の便をちょん切ってしまった。ちょん切ってしまって経営が良くなったら戻るかなと思ったら全然戻らなくて、むしろ、若干私は航空局に不満がありますが、27年の伊丹の長距離便の拡大なんていうのは、追認をしているんです。本当だったら、需要は増えているから、関空へ戻るべきところを伊丹で、むしろ増やした。というようなことを、この際だから、やっぱり全部を議論しないといけないんだと思います。
 もちろん、神戸空港の、もうちょっとたくさん飛んだほうがいいんじゃあないかというのも、もちろんその通りで、私はそれは、むしろ同情的なのですが、しかし、実は関空と伊丹で起こったことが、また、関空と神戸で起こってはいけないと思うので、例えば、増便要請というのが、神戸の方であったとしても、関空ではいけないのですかと、いうような便がひょっとしたら、あるのだったらそっちへ回ってもらったら、少しでもリカバリーが出来るというふうに思うわけです。

同じようなことはチャーター便とか、そういうところもみんな同じように考えたらいいので、チャーター便でワンショットならいいんじゃあないのという話もあるかもしれないけども、一方では、ネットワークの不十分さというのはね、関空において回復しないと、困るのではないかと思います。

したがって、山谷さんの説明について、二つだけコメントがありまして、一つは関空はノーチェンジとしてある。私はここはリカバリーとするべきだという意見です。今日の開催された目的は、ちょっと違うかもしれないけど、実際、一番大事なことは、そうなのかもしれない。もう一つは、神戸の発着枠の拡大で、増便要請があると言われましたけども、関空便を減らしてというわけにいかないですよねということと、もう一つは、それに加えて、一部は、神戸でなくて関空便を、長いフライトは増便していただけませんかということを言うべきではないかと思います。もちろん、短いフライトとか、それ以外のネットワーク性に関係のないところは、私はどんどん増やしてもいいと思うし、時間もいいんじゃあないのというふうに思うのですが、まあ、そういうことを考えておりますので、意見として申し上げておきます。

関連ファイル

このページの先頭へ