知事からのメッセージ 平成30年8月2日

知事からのメッセージを紹介します。

平成30年8月2日のメッセージ

就職をめぐる2つの誤解

 和歌山県は日本全国の中でも高齢化が進み、人口減少が顕著な県です。その原因の1つは、長い間若者が県外に就職することが多く、若者の流出が大きかった事が挙げられます。そのきっかけとなったのが、県内に大学が少なかったということもありますが、高校卒業者も、県外に就職することが多かったのです。その際に若者もその家族も、 2つの思い込みをしていたと思います。 1つ目は県内には働き口がないということ、 2つ目は和歌山で働いたら損をするということです。これらはいずれも間違い、誤解です。

 まず、和歌山には働き口がいっぱいあります。求人がいっぱいあるのです。むしろ人が採用できなくて成長が阻害されているほどです。それを明らかにするために、和歌山県は、和歌山県の企業の求人情報を集めて、「わかやま就職ガイド」を作りました。いわば和歌山版リクルートブックです。大学卒業予定者向けと高校卒業予定者向けの2種類作りまして、高校生用は就職希望の高校生全員に配りました。大学生用は、高校卒業時に出してもらった希望配付先住所にお送りしていますので、もし届いていないぞという方にはどんどん差し上げます。それぞれ150ページの冊子に1ページ2社ずつの求人がどっさり入っていますが、それが和歌山の働き口の本当の姿なのです。

 第2に和歌山で働くと、少々東京などの大都会より初任給は低いのですが、住居費は東京の方がずっと高いですから、これだけでも手元に残るお金は和歌山の方が多くなります。和歌山で働いた方が損どころか得なのです。さらに通勤地獄、地価高、住宅難、保育所の待機児童など、どんどん比べていくと、どちらが得かよく分かってくると思います。

 人生は1回限りですから、間違った先入観に流されて安易に就職を決めないで、どこへ就職して、どこでどういう暮らしをしたら一番自分にとって良いか、よく考えて就職して欲しいと思います。そうすれば、もっと県内に多くの若者が残ってくれると思って、和歌山県は正しい情報提供に努めているのです。

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