知事からのメッセージ 平成30年4月
知事からのメッセージを紹介します。
平成30年4月のメッセージ
平成30年4月
育て運命の子らよ-東京医療保健大学和歌山看護学部
4月8日東京医療保健大学和歌山看護学部の第一回目の入学式が行われました。県内大学が少ない和歌山県にとって、待ちに待った大学/学部の新設第一号であります。
この大学の設立には、多くの運命的な出会いの重なりがありました。
この大学の設立を一番最初に提言して下さったのは、和歌山県出身で日本看護協会の前会長で、同大学の副学長である坂本すがさんですが、第1の出会いは、坂本さんと青葉学園の田村哲夫理事長が大変な努力をされて看護師養成のための東京医療保健大学を設立されていたということにあります。
第2の出会いは、私が坂本さんの日本看護協会の会長就任のお祝いに伺った時にあります。坂本さんは「仁坂知事、是非和歌山に看護大学を作りましょうよ。」と言って、ご自身のその面での協力者の田村哲夫理事長を紹介してくれました。
第3の出会いは、その田村理事長であります。立派な経営者にして篤実な教育者である田村さんに、私は熱心に和歌山での新大学設立を説きました。しかし、看護大学ができるためには、学生の研修機関として大病院を確保する必要があります。
そこに第4の出会いがありました。和歌山には全国で2つしかない医療センターの名を冠する日本赤十字社和歌山医療センターがあります。曲折はありましたが、終にその日本赤十字社和歌山医療センターと東京医療保健大学の協力が成立したのです。
第5の出会いは、雄湊小学校跡地であります。ちょうど和歌山市の小中学校の統合があり、市の中心部にあって日赤医療センターにも近く、ロケーション抜群の雄湊小学校が廃校になる回り合わせでした。和歌山市の尾花市長の英断により、ここに新しく出来る和歌山看護学部の1、2年次のキャンパスが立地することになったのです。
こうして思い返すと、以上5つの出会いの1つでも欠けていたとしたら、4月8日の入学式はなかったはずです。まさに運命的な5つの出会いを経て、入学した104人の新入生は、いわば運命の子らであります。立派に育ってくれることを切に祈ります。