ようこそ知事室へ 知事からのメッセージ 平成29年7月 2つめの就活サイクル
知事からのメッセージ
知事からのメッセージを紹介します。
平成29年7月のメッセージ
平成29年7月
2つめの就活サイクル
毎年春から夏にかけて大学生が就職活動として企業訪問をしている姿がテレビなどで報じられます。この時期になるとぼさぼさ頭の男子学生もきっちり髪を整え、スーツ姿に身をやつし、茶髪の女子学生も黒く髪を染め直して、いそいそと企業に通います。高校生諸君も企業訪問をして自らの気持ちを確かめ、面接に向かうのです。この就活サイクルは日本が誇るべき労働制度だと思います。採用する方、される方の双方にとってできるだけ良い相手を探そうとする集団見合いみたいな制度ができているわけですから、大変便利なのです。しかし、こういう便利な制度は主として新卒者を対象としているのであって、一旦就職してしまった人や、一旦会社を辞めた人にとっては、次に就職を決めようとすると、えらく大変なことになります。
今の時代、必ずしもすべての人が終身雇用とは限りません。女性で出産子育てを機に職場を離れたが、子供が大きくなったのでもう一度職に就きたいと思っている人が随分いるのではないかと思います。定年後、もう一度働きたいと思う人もいるでしょう。また、転職を考える人もいるでしょう。特に県外大学進学率No.1の和歌山県の出身者で大学の近くで就職したけれど、できれば和歌山に帰りたいという人もいるでしょう。
でもそういう人に上述のような便利な就活制度はありません。
そこで和歌山県はそれを創ることにしました。第二の就活サイクルの創設です。多くの企業や団体に協力を願って新卒の就活サイクルの終わる9月の後、10月から2月にかけて、企業等に改めて中途採用の求人を出してもらい、それを集めてどんどん宣伝をし、そのための就職イベントなどもどんどん行って、新卒以外の方々が就職を決めやすくする「2つめの就活サイクル」を創ります。
今は準備の真っ最中。何せ世界初の試みですから大変ですが、そのためのキックオフイベント(7月11日)に講師としてきていただいた労働経済学の泰斗、清家篤前慶應義塾大学学長や厚生労働省の幹部からも大いに期待をされています。皆さん乞う御期待。