知事からのメッセージ 平成28年8月 和歌山で看護大学開設
和歌山で看護大学開設
看護大学の誘致に成功しました。東京で東京医療保健大学を経営している学校法人青葉学園が、日本赤十字社和歌山医療センターと組んで、和歌山市に同大学の和歌山看護学部を作ってくれることになったのです。和歌山県で教育熱心な家庭が多い割には県内に大学が少なく、おかげで高校生の県外大学進学率が日本一の県です。県内にも大学をという声が強いのですが、一昔前ならチャンスはたっぷりあったけれど、少子化で大学の経営が危ういと言われる昨今では大学の誘致も難しく、唯一可能性のあるのは卒業後の安定した仕事のための資格がとれる大学というものだけであろうと私は思っていました。その点看護大学ならぴったりなのですが、たまたま今から5年前、本県出身の日本看護協会会長の坂本すがさんから看護大学の設立をお勧めいただき、青葉学園の田村哲夫理事長を御紹介いただいた時から私のラブコールが始まったのです。
何度か紆余(うよ)曲折がありましたが、最大のネックは看護実習をさせてくれる大病院の協力が得られないということでした。そこへ、全国の日赤の中でも格段に立派な日赤和歌山医療センターが協力してくれることになり、現在の和歌山赤十字看護専門学校を発展的に解消して、大学の「設立」にこぎつけることができたのです。これにより、毎年90人の看護大学生が他県の大学に行かなくてもすむようになり、他県から来た学生とともに和歌山市のにぎわいに貢献してくれることになったのです。この実現に当たっては、連携協力して誘致を進めてくれた和歌山市の尾花市長、田村理事長をはじめ大学関係者、百井前院長、平岡現院長をはじめとする日赤和歌山医療センターの皆さんなど多くの方々が大変な御尽力をしてくださいました。ありがとうございました。かくなるうえは、平成30年度の開設が待ち遠しい次第です。さらに平成33年度になりますと、和歌山県立医科大学の薬学部が発足します。これでさらに毎年100人ずつの学生さんが和歌山に留(とど)まってくれる予定です。