ようこそ知事室へ 知事からのメッセージ 平成23年12月 津波防災の日

知事からのメッセージ

知事からのメッセージを紹介します。

平成23年12月のメッセージ

平成23年12月

津波防災の日

東日本大震災の余韻がさめやらぬ現在、9月初めの大水害によって大変な被害を受けた和歌山県にとって、大水害からの復興とともに、近いうちに襲ってくることが確実な東南海・南海地震とそれに伴う津波への配慮が欠かせません。そのような時に津波対策の推進に関する法律が当県の国会議員等の提案で成立し、なかでも、11月5日が津波防災の日に指定されたことは大変意義深いことと思います。当日は、東京と和歌山で中継を使ってダブル記念行事を行いました。
11月5日は、今から去る157年前の安政の大地震の際、濱口梧陵さんが広村(現在の広川町)で稲わらに火をつけて避難先を示し、大勢の村民を救ったことにちなんだものですが、和歌山県民としては津波に打ち勝った快挙として全国に誇りうるものだと思います。しかし、それでも大勢の犠牲者が出たことも事実です。また、被災された村民の意気消沈ぶりは著しいものだったと記されています。おそらく濱口梧陵さんは、「津波に勝った」とは思っていなかったのではないかと思います。その証拠に、あの直後から私財を投げ打って、将来に備え、人々を元気づけるために、有名な広村堤防を築くのです。濱口さんが本当に津波に勝ったのは、昭和21年の南海地震の津波をこの堤防がはね返した時だと思います。
しかし、もし、この南海地震よりももっと大きな地震が発生したら。我々はそのことも考えておかねばなりません。堤防などハードウェアも充実しないといけません。しかし、これに頼り切るのも間違いです。そのために今春から「防災・減災対策の総点検」を行い、津波到達時間を考えて、一番安全なできるだけ高い所に逃げていただくソフトウェア対策にも力を入れました。市町村から、地区ごとに津波の際に逃げるべき避難場所が示されていますので、皆さん、これも既にお配りしてある避難カードに自らどこへ逃げるかを書き込んで心の準備をしておいて下さい。
同時に県の平成24年度新政策の第1の柱も「安全を守る」です。目下政策にみがきをかけているところです。

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