知事からのメッセージ 平成22年3月

知事からのメッセージを紹介します。

平成22年3月のメッセージ

平成22年3月

新政策

 平成22年度の和歌山県の「新政策」のねらいは、「明日への希望と今日についての安心」ということです。そのために練りに練った政策を用意しました。
 和歌山県は、私が就任しましてから、この「新政策」という政策の検討、決定の一連の作業の流れを採用することにしました。従来は、予算は予算の流れがあり、国に対する要望はこれとは別に・・・といった具合に、それぞれがばらばらに行われていました。「新政策」の作業は、これを1年かけてしかも統合した形で行おうとするものです。
 新年度が始まる4月から、和歌山県では、その年度の政策の実施に加えて、次の年度の政策の検討に入ります。実態をよく勉強し問題点を洗い出して、問題の解決のためには、県として何をしなければいけないかを、単にお金をかけるかどうかだけでなく、色々な手段を含めて皆で検討します。そして、必要だということになった政策のうち、国に要望すべきものは、5月か6月に要望してしまいます。この頃は、国の方でも国自体の新政策の企画をする頃なので、この時期を失すると1年遅れになってしまうからです。その上で、県独自でも行うべきと考える政策は、夏にかけてどんどん検討を深めて磨きをかけ、9月か10月には来年度の新政策の骨格という形で世に問うた後、この新政策を予算編成という形で裏付けていくわけです。そして事務的に積み上げた結果を、知事査定を経て最終的な予算案にするのが2月。来年度の新政策と予算案ということで発表し、さらに県議会の審議をお願いして、3月にはようやく来年度の新政策が固まるわけです。このように平成22年度の新政策は、和歌山県を挙げて、1年の歳月をかけて創り上げた作品です。
 和歌山県の県勢は、残念ながらこの30年間ぐらい結果的には少しふるいませんでした。知事に選んでいただいた県民の方に少しでも応えようと私は県政の数多くの分野で改革を行いました。必要と思うものを改め、あるいは追加したのです。県行政報告会で使おうと項目だけ列挙したリストを作ってみると何と146項目にもなりました。これらも新政策です。このように新政策は、最初は私の主導で大部分が行われました。しかし、4月から始まるほぼ1年をかけて、県庁を挙げての新政策の作業が始まって以来、私以外の人が提案する政策がどんどん多くなってきました。平成22年度の新政策も私の感じでは4分の3ぐらいは、私以外の県庁の職員が提案をしてくれたものです。新政策というプロセスを経て、和歌山県は、現状を分析、再整理し、問題点を洗い出し、克服策を考え、新しい発展のための方法を皆で模索する手段を得ました。そして、県知事や今国政がそうなっているように一握りの政治的リーダー達だけが政策を考えるのではなくて、県のために尽くそうと県庁に入ってきたすべての者が、県の政策はいかにあるべきかということを考えて、それを実現していく手段ができたと言えると思います。
 かくしてできた平成22年度の新政策の実施はこれからです。新政策のねらい通り、少しでも県民の皆さんにとって希望と安心を増やすものであることを祈ります。

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