ようこそ知事室へ 知事からのメッセージ 平成19年2月
知事からのメッセージ
知事からのメッセージを紹介します。
平成19年2月のメッセージ
平成19年2月1日
知事就任から1ヵ月余経ちました。「さあ仕事だ」と言って仕事を始めてから夢中で様々な課題に取り組んできましたが、「公共調達検討委員会」の発足、県議会における所信表明と初質疑、平成19年度予算の編成と、一応少しずつ着実に成果は挙げてきたと自負しています。
しかしながら、就任が12月下旬という時期であったこともあり、あらゆることが集中して大変忙しく、少々物を考えたり、じっくり話を聞いたり、地方に出かけるといった時間が取れないのが少々残念です。
ある日の私の1日をご参考までにお見せします。
時間 | 主な事項 |
---|---|
午前9時 | 登庁 |
午前9時半 | 知事記者会見 |
午前10時 | 「蔵出しみかん」地域ブランド推進連絡協議会 知事表敬 |
午前10時半 | 在大阪タイ王国総領事 表敬 |
午前11時 | JAグループ和歌山との防災協定調印式 |
午前11時半 | 県病院協会 会長等 |
午後1時 | 森林整備課レク |
午後1時15分 | 日高郡議長会 挨拶 |
午後1時半 | 関西プレスクラブ事務局長 挨拶 |
午後2時 | 地方紙社長 挨拶 |
午後2時15分 | 和歌山大学学長 表敬 |
午後2時45分 | 人事委員 挨拶 |
午後3時 | 文化国際課レク |
午後3時20分 | 河川・下水道局長レク |
午後3時40分 | 財政課レク |
午後4時10分 | 道路政策課レク |
午後4時半 | 男女共生社会推進課レク |
午後5時 | 子ども未来課レク |
午後5時半 | 商工労働総務課、産業支援課レク |
午後6時 | 農林水産総務課レク |
午後6時40分 | 環境生活部長レク |
午後8時 | 退庁 |
こういうことになってしまいます。私は就任早々ですので、様々なことを県庁の諸君に教えてもらわないといけません。また、県庁の行政は多岐にわたりますから、そうこうしているうちにもどんどんと重要政策の裁可もしなければなりません。
また、私は前知事のあまり人に会おうとしなかったという批判に鑑み、できるだけ人にお会いしようと思っています。従って、多くの人々が会いに来てくださいます。ましてや、今は私の就任に伴う挨拶や年始の挨拶という要素も加わります。今年は統一地方選の年ですから、県議会も早まり、予算編成も随分前倒しでその分仕事がこの時期に集中します。従ってこのようになってしまいます。
それから、私は県政ポストに寄せられたメールなどは夜必ず目を通すようにしています。長い返事は書けませんが、県政の参考にさせていただいています。どうぞ皆さん切実な問題があったらおっしゃって下さい。
また、県庁の諸君からの直接の提言にも、同じように目を通しています。よって、さらに時間が不足しています。
本当は、企業誘致でも、観光の戦略でも、文化交流でも、机にどんと座って電話をしまくったり、自ら足を運んで議論したり、お願いしたりするのが生産的なのですが、これが結構ままなりません。少々まずいなと思っていますが、根が楽観的なものですから、そのうち状況が好転するにちがいないと思っています。就任挨拶や新年の挨拶、予算編成などの要因はそのうち、はく落していくと考えるからです。
2回目のメッセージでいきなり泣き言のようなことを申し上げましたが、さらに良い結果を出せるようにがんばりますから、どうぞご声援、ご協力のほどお願いします。
もう一つのメッセージとして、阪神淡路大震災から12年目となった先月17日、被災地ではいくつもの追悼行事が行われました。私も犠牲者の方々に謹んで哀悼の意を表しますとともに、改めて防災対策の重要性を認識したところです。
和歌山県では今、様々な防災対策を進めています。
「津波から『逃げ切る!』支援対策プログラム」の策定や、海岸保全施設の機能強化、津波避難タワーの建設、さらには4月に広川町にオープン予定の津波防災教育センターを活用した普及啓発活動、また、木造住宅の耐震化促進対策や県立学校の耐震化など、その内容は多岐に亘ります。
これら防災対策の一貫として、県庁南館の中に新しく整備を急いでいる防災センターがあります。この秋には業務を開始できる予定ですが、このセンターの中枢となるのが最新のIT技術を駆使した「総合防災情報システム」です。このシステムが稼働すると、県、市町村、各消防本部等による速やかな防災情報の収集・配信・共有といったことが可能となり、より緊密に連携した災害対策が実施できることになります。
もちろん最新の機器整備ですから相当なお金もかかります。ご承知のように和歌山県はそんなにお金持ちの県ではありませんから、この費用をどれだけ節減するかということも大きな課題でした。
そこで、防災センター整備の担当職員たちは、休みの日に実際に店舗まで行って機器の価格や性能を調べたり、無線が生き甲斐になるほど四六時中無線のことを考えたり、個人的に防災士の資格を取ったり、強い使命感を持って技術面と防災面の両方から試行錯誤を繰り返して研究した結果、当初の設計額に比べて8億円もの節約に成功しました。
コスト意識を持って一生懸命仕事をするのは当然なことですが、それ以上に県庁にはこんなに熱心な職員もたくさんいるということを県民のみなさんにも知っていただけたらと思い、手前味噌ではありますが、紹介させていただきました。
いつ襲ってくるとも知れない大災害。県でもこのように対策を進めてはいますが、国や自治体等による救援体制が整うまでに3日はかかると言われている中、最も大切なのは「自助」の精神です。みなさんの備えは万全でしょうか。是非、今一度「我が家の防災体制」を見直していただきたいと思います。
(防災センター整備担当職員)