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和歌山の人、もの、地域 和 nagomi 勝利の聖地わかやま。 2012 vol.17

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財団法人日本サッカー協会名誉会長 川淵三郎×和歌山県知事 仁坂吉伸 夢を持とう!三日坊主でもいいから。スポーツを通して見つめる子どもたちの夢。
スポーツを楽しむことで人生を豊かに。三日坊主でもいいと言う川淵キャプテンの信念とは


  ワールドカップも梅パワーで優勝?

仁坂知事(以下仁坂)●去年は日本サッカー界にとって大きな飛躍の年でした。男子の日本代表はアジア杯で劇的な優勝、なでしこジャパンはあのW杯で優勝し、ロンドン五輪のアジア予選も突破しました。

川淵三郎氏(以下川淵)●ありがとうございます。なでしこジャパンは本当に快挙でした。そしてその後のロンドン五輪アジア予選も1位通過。アジアのレベルは高く予選突破は簡単ではなかったですが、W杯優勝が彼女たちの自信になり、勝ち切ることができたんだと思います。

仁坂●先月にはそんななでしこジャパンを含む大勢の女子選手が本県へ合宿に来て下さり、老若男女問わず大興奮でした。

川淵●そうですね。なでしこジャパンとその予備軍など約80名が上富田町で合宿をさせて頂きました。佐々木監督に聞くと、充実した練習施設や宿泊施設はもちろん、和歌山に決めた理由のひとつが梅なんです。W杯直前の合宿中に梅娘さんから和歌山特産の梅干しをたくさん頂き非常に元気づけられたと。梅は夏バテ防止や風邪予防など体に良いとされ、私も子どもの頃からよく食べています。だからなでしこジャパンも梅パワーで優勝したのかなって(笑)。また、去年の台風で相当な被害を受けられたと聞き、お見舞いという意味と感謝の気持ちを込めて和歌山で行ったんです。

仁坂●本当にありがとうございました。台風被害は甚大でしたが、迅速な復旧作業により安心してお越し頂けるようになっています。梅については医学的な研究が進み、実際に様々な効果のあることが立証されてきたんですよ。本州最南端の和歌山は冬でも温暖。豊かな自然に美味しい食べ物、多くの温泉地とトレーニング環境には最適です。今回は特に将来ある子どもたちにとても良い経験になったと思います。


2011年女子W杯ドイツ大会の金メダルと澤選手が着ていた代表ユニフォーム。

2011年女子W杯ドイツ大会の金メダルと澤選手が着ていた代表ユニフォーム。
(わかやまスポーツ伝承館で撮影)



2011年女子W杯ドイツ大会決勝戦で実際に使用された試合球

2011年女子W杯ドイツ大会決勝戦で実際に使用された試合球。
(わかやまスポーツ伝承館で撮影)



紀州田辺うめ振興協議会となでしこジャパン

W杯直前の2011年6月にキャンプ地の愛媛県松山市を訪問した紀州田辺うめ振興協議会となでしこジャパン。



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  サッカーと和歌山のつながり

仁坂●以前、W杯南アフリカ大会の必勝祈願で日本サッカー協会の大仁副会長、田嶋専務理事と一緒に熊野三山へお参りさせてもらいました。那智勝浦町出身で日本サッカーの始祖と言われる中村覚之助さんのお墓参りもさせてもらい感慨深かったです。女子も去年のW杯から協会の方がよくお参りに来て下さってますね。

川淵●そうですね。中村覚之助さんが縁であの三本足の烏を日本サッカー協会の守り神のようにしたと言われていますね。僕は大阪出身ですが、子どもの頃に和歌山城と那智の滝に行った記憶があってその頃の思い出が深いんですよ。



2010年5月、日本サッカー協会副会長の大仁邦彌氏と専務理事の田嶋幸三氏がともに熊野三山を参拝

2010年5月、W杯南アフリカ大会の必勝祈願のため、日本サッカー協会副会長の大仁邦彌氏と専務理事の田嶋幸三氏がともに熊野三山を参拝した。


仁坂●三本足の烏は熊野三山の八咫烏(ヤタガラス)ですね。那智の滝は日本一の落差を誇る神聖な滝でご神体そのものなんですよ。ところで、川淵さんは初代チェアマンとしてJリーグを設立されました。この時のモチベーションはどうだったんでしょうか。


川淵●正直、絶対成功するという確信はなかったんですが、行動しない限り日本サッカーは変わらない、だから失敗を恐れず思い切って前に進もうと。あの時失敗を恐れていたら実現しなかった。実業団サッカーの会社幹部など大半は懐疑的でしたから。でもメラメラと闘争本能が燃え上がって、「僕は会社のためにやっているんじゃない、日本サッカー界のためにやっているんだ」と啖呵を切りましてね。理論武装して相手を納得させるために海外の情報を収集して日本にマッチしたやり方を研究するなどしました。その後も色んな人たちと協力しながらやってきましたが、当時は20年でここまで根付くとは思っていなかったですね。

仁坂●その後しばらくして景気が低迷、あの時実現していなかったら今頃日本のサッカー界は縮小していたかもしれませんね。

川淵●2〜3年遅れていたら駄目だったと思います。本当に神のみぞ知るタイミングだと僕は言ってるんです。




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  夢のレベルが上がればモチベーションも変わる


仁坂●今ではサッカー選手が子どもたちの一番なりたい職業のひとつですね。

川淵●今や夢は海外にまで広がっています。まさかイタリアで日本人がレギュラーで活躍するなんてとても考えられなかったですが、今では誰もがそういう夢を持てる時代になった。だから日頃の練習態度から違う。夢が大きくなるとモチベーションが全然異なります。そこが子どもたちに与える影響は大きい。しかし日本ではまだスポーツが生活の一部として根付いていない。地域の人たちが色んなスポーツを通じてコミュニケーションを取る、一体感を共有する、それにはスポーツが一番。子どもたちが伸び伸びと遊べる、色んなスポーツを楽しめる場所づくり・指導者づくりをしてスポーツが人生を豊かにするんだという想いを子どもたちや日本人に伝えたい。それが僕の活動の全ての源なんです。


本県海南市出身の駒野友一選手。「和歌山県スポーツ特別賞」の授与式にて

2010年W杯南アフリカ大会には本県海南市出身の駒野友一選手が前回ドイツ大会 に続き連続出場。写真は「和歌山県スポーツ特別賞」の授与式にて。

仁坂●そういう意味では和歌山でも是非スポーツを盛んにしたい。2015年には「紀の国わかやま国体」があるのでこれからさらに強化していこうとしています。その中で、各地にスポーツが根付き、みんなで協力しながらお客さんにもたくさん来てもらい、地域とスポーツが共に育っていくような社会を作っていきたい。だから競技会場もなるべく県下全域に散らばらせて、大会終了=終わりではなく、ずっと後々まで続く好循環ができるようにしたいと思っているんです。また、「和歌山県ゴールデンキッズ発掘プロジェクト」では、体力・運動能力が特に優れた子どもたちを発掘・育成して、国体もそうですが、将来国際舞台で活躍できる競技者を輩出することを目標に取り組んでいて、徐々に成果も上がってきています。サッカーでは「アルテリーヴォ和歌山」というJリーグを目指すチームが順調に関西リーグまで昇格。子どもサッカー教室を開くなど地域とのつながりを深めていて、今後さらに期待です。


川淵●それは一番大事なことですね。国体をきっかけに町が発展し、県民がスポーツを通じてさらに豊かになるという遺産を残すことが大事。その良い例が2002年W杯の時に和歌山でキャンプを行ったデンマークとの友好関係ですよ。和歌山のことを絶対に忘れないと言ってると。僕は講演でその時の話をすることが多いんですが、話の最中に涙が出ちゃって。また、2010年W杯で日本とデンマークが対戦した時に和歌山ではデンマークを応援する人もいたとか。その辺が日本人の良さ、メンタリティの素晴らしさで、相手にも伝わるんですね。



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川淵キャプテン(左)が手するのは2015年に開催される紀の国わかやま国体のマスコット、紀州犬の「きいちゃん」。

川淵キャプテンが手にするのは2015年に開催される紀の国わかやま国体のマスコット、紀州犬の「きいちゃん」。


川淵三郎(かわぶちさぶろう)
1936年大阪府高石市生まれ。古河電工サッカー部在籍中東京オリンピックに出場。日本代表監督、Jリーグ初代チェアマン、日本サッカー協会会長を経て現在は同名誉会長。愛称はキャプテン。
  仁坂吉伸(にさかよしのぶ)
和歌山県知事




  輝くグラウンド校庭の芝生化

仁坂●和歌山では小学校の校庭の芝生化を進めています。芝生を植えた後の手入れが大変なんですが、それは学校だけでなく地域ぐるみでやっていて、一年ぐらいでピカピカの緑のグランドができるんです。


芝生の校庭で遊ぶ子どもたち

芝生の校庭で遊ぶ子どもたち。芝生化することで子どもたちの運動量も増えたという。



川淵●サッカー協会でも推奨していて和歌山の取り組みも知っています。素晴らしいことです。管理業者に任せるようでは駄目で、まるで子どもの面倒を見るように家族や地域の人が一緒になって大事にしている所はうまくいっています。ぜひ緑豊かな和歌山になってもらいたいですね。

仁坂●ありがとうございます。最後に和歌山の子どもたちに何かエールを。

川淵●“三日坊主でもいいから興味を持ったものをドンドン始めよう”ということです。子どもの頃、僕は三日坊主の典型でした。でもそれは興味を持つものがあるからで、何も興味を持たないと三日坊主にもならない。だからそういう気持ちを大事にしていけば本当に一生やり続けたいと思うものが見つかるよと伝えたいですね。

仁坂●ありがとうございます。子どもたちを元気に、スポーツと地域が息づくように頑張っていきたいと思います。本日はどうもありがとうございました。





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