和歌山の人、もの、地域 和 nagomi 食の楽園、和歌山。 2009 vol.10

美味しんぼin和歌山 食の原点は和歌山にあり。


「かあちゃんの店」(新宮市)の茶粥

和歌山の茶粥は顔が映るくらいでちょうど良いと言われるほど、水分が多め。
地域によってはサツマイモやムカゴ、小豆、餅を入れたものもある。金山寺味噌や梅干と一緒に食べるとまた格別の味わい。
写真は『美味しんぼ』にも登場した竹田愛子さんのお店「かあちゃんの店」(新宮市)の茶粥。

「和歌山を知ると、日本の真の姿を知ることができる。」

美味しんぼ 103巻 205ページから

 上は主人公、山岡士郎の言葉だ。山岡は停滞する日本経済と、疲弊した日本人が元気を取り戻すための鍵を“和歌山の食文化”に見出した。
 美味しい茶粥。茶の心地よい苦味と米の味が調和し、白粥とは一味違う風味豊かな粥だ。だが実は、茶粥は貧しさゆえの産物。江戸時代、狭い耕地面積に加え過酷な年貢の徴収により和歌山の農民の生活は困窮を極め、炊いた米をおなか一杯食べることはできず、少量の米で満足感を得られる茶粥を食べていたのだ。
 しかしながら、と山岡たちは語る。そんな苦しい状況下でも茶粥を考え出し、さらに工夫を凝らして、やがてはそれを“楽しみ”や文化にまで高めた和歌山の人々の気概。厳しい生活の中で醤油や味噌、かつお節を生み出し、卓越した漁業技術とともに各地に広め日本の食文化の担い手ともなった“進取の気質”。辛苦にあっても楽しみを忘れず力強く前進してきた和歌山の人々、食文化を、日本人が見直し倣うことが、日本の活性化につながるのではないか─。
 『美味しんぼ』は今回、和歌山を基軸にかつてないほど大きなテーマに挑んだ。

究極vs至高 本編に登場した料理をほんの少し紹介。 究極側が繰り出す和歌山県人の“強い心”とは!? 至高側が放つ和歌山食文化の“豪快さと繊細さ”とは!?
ワサビ寿司

和歌山ではなれ寿司とともに、鯖をはじめとした魚と米を酢に短期間漬けた、押し寿司もよく食べられている。それらの寿司を芭蕉やアセ、そしてワサビの葉などで包めば、より豊かで個性溢れる風味になる。

美味しんぼから「わさび寿司」ワサビ寿司
コロ

コロとは鯨の皮を揚げたもの。東牟婁郡太地町では昔から鯨漁が盛んで、鯨料理も歴史がある。皮は釜に入れ1時間ほど揚げることにより、煎餅のような心地よい歯ざわりになる。コロを作る時に出た鯨の油で揚げたさつまいもは、甘味があっておやつにぴったり。

美味しんぼから「コロ」コロ

写真:重大屋由谷商店(東牟婁郡)

ぼうり

南北朝時代、旧大塔おおとう村(田辺市)の村人は逃亡中の大塔宮護良おおとうのみやもりなが親王に所望された餅を掟により与えなかった。村人は後にその人が親王であったこと知りその行いを恥じて、600年間餅を食べることをやめ、皮付きの里芋(親芋)をだし汁で煮たぼうりを、餅の代わりにお祝いの時に食してきた。

美味しんぼから「ぼうり」ぼうり
さんまのなれ寿司

現代の寿司の原型とも言われる、なれ寿司。魚を塩と米で発酵させた保存食で、大昔は魚だけを食していた。長期間発酵させ米をトロトロにしたなれ寿司は、独特の香りと酸味があるが、慣れればやみつきになる美味しさ。魚は和歌山では、さんまや鯖がポピュラー。

美味しんぼから「さんまのなれ寿司」(左)さんまのなれ寿司(右)30年発酵させたなれ寿司

(右)30年発酵させたなれ寿司  写真:東宝茶屋(新宮市)

美味しんぼ  103巻 表紙
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1983年『ビッグコミックスピリッツ』(小学館)誌上で連載を開始した、『美味しんぼ』。以来日本のグルメ漫画の草分け的存在として、世界各地の料理を紹介するとともに、食に関するさまざまな問題に挑み続けている。最新刊では、和歌山県を特集。食材、食文化の紹介はもちろん、主人公、山岡士郎と実父、海原雄山との和解成立直後の巻であり、究極、至高両メニュー担当者の交代後初の対決であることも含め、ファンならずとも注目の一冊だ。

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