和歌山の人、もの、地域 和 nagomi 紀州手間ひま 2015 vol.27

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Nature Topic[Geopark]/和歌山の絶景には数々の物語が宿る

変化に富んだ和歌山の
大地を見てみよう!

寄せ来る白い波、どこまでも青い空、雄々しくそびえ立つ巨岩。和歌山に広がる豊かな自然の風景は、地球の活動そのもの。いわば「地球の歴史」であるといえる。特に紀南地方に点在する橋杭岩や那智の滝といった絶景の数々は、地殻変動などによって生み出されたものであり、地球の太古の姿を彷彿させる独特な景観である。さらに熊野の温暖な気候と多種多様な動植物たちがおりなす自然環境と、そこに暮らす人々の文化。それらが互いに尊重しながら混在する和歌山の自然は、畏怖を集め日本古来の自然崇拝に根ざす信仰を生んだといえる。

人々の暮らしも文化も
全てはジオにつながる

 ジオパークとはその独特な地形だけを指してるのではない。熊野においてはそこから生まれた人々の暮らしや知恵、信仰など全てを包括してジオパークとよぶ。平成26年8月には新宮市・白浜町・上富田町・すさみ町・那智勝浦町、太地町・古座川町・北山村・串本町の広大な9市町村のエリアが「南紀熊野ジオパーク」として日本ジオパークに認定された。
 地球の創世記から今日まで流れてきた膨大な時間。そしてようやく人類が生まれ、自然の中に奇跡を見い出し神々の物語が生まれた。それは文明となり文化となり、語り継がれていく。ジオとはそうした永遠とも感じる長い時間の流れを知る行程である。

南紀熊野ジオパーク
UNESCOが支援する「ジオパーク」とは、『大地の公園』とも言われ、ジオ(大地)とその恵みに親しみ、それらを楽しみ、学ぶことができる地域のこと。和歌山の「南紀熊野」は平成26年8月「日本ジオパーク」として認定され、さらには「世界ジオパーク」認定に向けた機運が高まっています。

円月島[白浜町]
臨海浦に浮かぶ小島。中央に開いた満月のような穴は打ち寄せる波の力によってできたもの。南紀白浜のシンボル。

白浜町の円月島
シイノトモシビダケ
シイノトモシビダケ
南紀熊野地方に自生する光るキノコ。その可憐な姿から、森の妖精と呼ばれる。学名は、ラテン語で ミケナ・ルックスコエリ「 天国の光るきのこ」 。
熊野古道
熊野古道
神々が談笑をした円座石。熊野で最初に祭神が降臨したゴトビキ岩や熊野川の流れ。熊野三山の信仰はジオなしではありえない
志原海岸[白浜町]
志原海岸[白浜町]
前弧海盆堆積体
フェニックス褶曲[すさみ町]
フェニックス褶曲[すさみ町]
付加体
志原海岸[白浜町]
橋杭岩[串本町]
火成岩体

日本は2つの大陸プレートと2つの海洋プレートが接する位置にあり、南紀熊野はそのプレートの沈み込みによって造られた、3つの地質体(付加体、前弧海盆堆積体、火成岩体)から構成されている、世界でも珍しい大地である。

世界最北となる串本のサンゴ群落
テーブル状のクシハダミドリイシやオオナガレハナサンゴ群落は国内最大規模をなし、これらの種を含め、世界最北となるサンゴ群落が多数分布している。
串本地図
Nature Topic[Ramsar]/「ラムサール条約」に登録された美しい串本の海。

 「ラムサール条約」とは「特に水鳥の生息地として国際的に重要な湿地に関する条約」のことを指し、登録湿地の保全及び湿地の適正な利用を目的として、カスピ海湖畔の町ラムサールで採択された条約である。
 和歌山の「串本沿岸海域」は北緯33度30分という高緯度に位置しながら、黒潮の強い影響を受け、世界最北の大サンゴ群生域がある。また熱帯魚類をはじめ多くの熱帯性生物が生息し、世界でも稀な地域であるとして平成17年にラムサール条約湿地に登録された。
 串本の海は、美しく守らなければならない「宝の海」であり、多くのダイバーに知られた南国の楽園でもある。

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