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熊野見聞録

海の民の守り神 -熊野速玉大社-

海の民の守り神 -熊野速玉大社-

熊野川の河口、海に開かれた新宮市に社殿の朱塗りも色鮮やかな熊野速玉大社は鎮座します。現在の社殿は昭和に再建されました。

熊野本宮大社に参詣した人々は熊野川を下り、河口にある熊野速玉大社に詣でました。

熊野速玉大社は国宝・重文を含む計1204点もの古神宝類を所蔵していて、神宝館ではそのうちの一部を展示しています。

熊野速玉大社の参道を進むとナギの神木があります。樹齢800年といわれ、ナギの木としては日本一の巨木で、国の天然記念物に指定されています。

葉は強靭で光沢があり、熊野比丘尼らは「牛王宝印」とともに木の葉をお守りとして配りました。

河口に近い熊野速玉大社は、元々は海の民の信仰から生まれたと考えられています。波しぶきの水滴を男性的な生命の象徴として崇拝し、神が生まれました。

神輿が舟で渡御する「御船祭」は、信仰の起源を今に伝えています。

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