熊野古道
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紀伊山地の霊場と参詣道とは

紀伊山地・熊野古道

紀伊山地は、神話の時代から神々が鎮まる特別な地域と考えられていました。中国から伝来した「仏教」も、深い森林に覆われた紀伊山地の山々を阿弥陀仏や観音菩薩の「浄土」に見立て、仏が持つような能力を拾得するための山岳修行の舞台としました。

その結果、紀伊山地には、それぞれの起源や内容を異にする「吉野・大峯」、「熊野三山」、「高野山」の三つの「山岳霊場」とそこに至る「参詣道」が生まれ、都をはじめ全国から人々の訪れる所となり、日本の宗教・文化の発展と交流に大きな影響を及ぼしました。

『紀伊山地の霊場と参詣道』は、三重、奈良、和歌山の三県にまたがる「紀伊山地の自然」がなければ成立しなかった「山岳霊場」と「参詣道」、及び周囲を取り巻く「文化的景観」が主役であり、世界でも類を見ない資産として価値の高いものです。

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世界遺産(World Heritage)とは

遺跡や文化的な価値の高い建造物、貴重な自然環境を保護・保全し、人類にとってかけがえのない共通の財産を後世に継承していくことを目的に、世界遺産条約(※)に基づく世界遺産リストに記載されている物件のことをいいます。

世界遺産条約の締約国は、自国内の世界遺産の保護・保全を行うこと、他国の世界遺産についても保護に協力すること、世界遺産の評価に向け教育・広報活動に務めることとされています。

※1972年、第17回ユネスコ(国際連合教育科学文化機関)総会において採択され、1975年に発効しました。正式な条約名は、「世界の文化遺産および自然遺産の保護に関する条約」(Convention Concerning the Protection of the World Cultural and Natural Heritage)といい、現在176ヵ国が締約し、日本は1992年に条約を受託しました。

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文化的景観(Cultural Landscape)

文化的景観

「文化的景観」というのは、「自然と人間の営みが長い時間をかけて形成した風景」のことで、信仰の対象とされてきた「山々」や「森」、「棚田」や「ブドウ畑」、「庭園」や「公園」が世界遺産に登録されています。山や樹木なども「霊山」や「神木」として特別な価値が与えられると、「文化的景観」に仲間入りすることになります。

『紀伊山地の霊場と参詣道』は、単なる「社寺と道」ではなく、あくまで『山岳信仰の霊場と山岳修行の道』であり、紀伊山地の自然がなければ成立しなかったといってもいいでしょう。この山岳霊場と参詣道の「文化的景観」を護っていくためには、単に社寺など文化財に指定されているものを保存すればいいというものではなく、基盤となっている自然もまた良好な状態で維持し、何代にもわたって引き継がれ、培われてきたこの「文化的景観」を、世界に誇る財産として保全していく必要があります。

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