意見書・決議案


平成29年6月30日 原案可決(賛成全員)

和議第59号

地方財政の充実・強化を求める意見書(案)


 現下の地方財政は、高水準で推移する公債費や社会保障関係費の自然増等により、財源不足に陥っている。このため、臨時財政対策債の発行等により収支の均衡を図っているものの、その償還が将来の財政運営を圧迫することが強く懸念されるなど、極めて厳しい状況にある。
 地方創生が我が国の大きな課題となる中で、地方自治体が自主的・自立的な行財政運営を行うとともに、少子・高齢化対策や社会生活基盤の整備等を進めていくためには、これに見合う地方財政の確立を目指す必要がある。 
 よって、平成30年度の政府予算、地方財政計画の検討に当たっては、歳入・歳出を的確に見積もり、社会保障予算の充実、安定的な地方財政運営の確立を目指すことが必要であり、国において、次の事項を実現するよう強く要望する。


1 社会保障、災害対策、環境対策、地域交通対策、人口減少対策など、増大する地方自治体の財政需要を的確に把握し、これに見合う地方一般財源総額の確保をはかること。

2 子ども・子育て支援新制度、地域医療の確保、地域包括ケアシステムの構築、生活困窮者自立支援、介護保険制度や国民健康保険制度の見直しなど、急増する社会保障ニーズへの対応と人材を確保するための社会保障関係予算の確保および地方財政措置を的確に行うこと。

3 地方交付税における「トップランナー方式」の導入は、地域によって人口規模・事業規模の差異、各自治体における検討経過や民間産業の展開度合いの違いを無視して経費を算定するものであり、廃止・縮小を含めた検討を行うこと。

4 災害時において住民の生命と財産を守る防災・減災事業は、これまで以上に重要であり、自治体庁舎をはじめとした公共施設の耐震化などを対象とする緊急防災・減災事業の対象事業の拡充と十分な期間の確保を行うこと。

5 2015年度の国勢調査を踏まえた人口減少・増加自治体の行財政運営に支障が生じることがないよう、地方交付税算定のあり方を引き続き検討すること。

6 地域間における税源の偏在是正のため、偏在性の小さい所得税・消費税を対象に国税から地方税への税源移譲を行うなど、抜本的な解決策の協議を進めること。同時に、各種税制の廃止、減税を検討する際には、自治体財政に与える影響を十分検証した上で、代替税財源の確保をはじめ、財政運営に支障が生じることがないよう対応をはかること。

7 地方財政計画に計上されている「歳出特別枠」「まち・ひと・しごと創生事業費」等については、自治体の財政運営に不可欠な財源となっていることから、現行水準を確保すること。また、これらの財源措置について、臨時・一時的な財源から恒久的財源へと転換をはかるため、社会保障、環境対策、地域交通対策など、経常的に必要な経費に振り替えること。

8 地方交付税の財源保障機能・財政調整機能の強化をはかり、市町村合併の算定特例の終了を踏まえた新たな財政需要の把握、小規模自治体に配慮した段階補正の強化などの対策を講じること。
  同時に、地方交付税原資の確保については、臨時財政対策債に過度に依存しないものとし、対象国税4税(所得税・法人税・酒税・消費税)に対する法定率の引き上げを行うこと。

 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出する。                   


  平成29年6月30日


          様
和歌山県議会議長 尾 ア 太 郎
(提 出 者) 
山田 正彦
長坂 隆司
多田 純一
雑賀 光夫
  

(意見書提出先)
 衆議院議長
 参議院議長
 内閣総理大臣
 財務大臣
 総務大臣
 厚生労働大臣
 経済産業大臣
 内閣官房長官
 内閣府特命担当大臣(経済財政政策担当)
 内閣府特命担当大臣(地方創生担当)

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