県議会の活動

 午後一時六分再開
○副議長(山本 一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
○副議長(山本 一君) 質疑及び一般質問を続行いたします。
 47番藤沢弘太郎君。
 〔藤沢弘太郎君、登壇〕(拍手)
○藤沢弘太郎君 まず最初に、消費税実施による県民生活への影響についてお尋ねをいたします。
 四月一日から、消費税が国民の強力な反対を押し切って強行されました。使用料、手数料などにかかる消費税を住民に全面負担転嫁する条例や予算案を議会に提出した自治体は、都道府県段階では和歌山県を含め二十三県、全都道府県の半分にとどまっています。また、政令指定都市及び県庁所在都市段階では四十八市中わずか九市であり、都道府県と合わせて九十五自治体中、三十二自治体の全面転嫁にすぎませんでした。このことは、自治体当局が消費税反対の世論を考慮せざるを得なかったことを示しております。
 自民党は、この全自治体で消費税の住民転嫁に賛成、廃止意見書ないし請願、陳情の採択に反対、不採択に賛成し、消費税反対の住民要求に正面から立ちはだかりました。消費税実施後の情勢は、政府・自民党を中心としたリクルート疑惑に加え、消費税の悪評も実施すれば落ちつくだろうとの希望的観測に反して怒りが燃え広がり、四月十三、十四日に共同通信が行った世論調査では、「廃止」六五%、「修正」三〇%、それらの要求が合計九五%に及び、「続けた方がよい」というのはわずか三%でありました。
 和歌山県内でも、日本生協連の「全国生協組合員百万人のアンケート」にわかやま市民生協が取り組みました。その発表によりますと、二千六人からの回収のうち、「消費税はすぐ廃止をすべきだ」という意見が四七・七%、「できれば廃止してほしい」が四六・二%で、計九三・九%に達しました。一方、「よいことなので続けるべきだ」と答えた人は三人で〇・一%、「やむを得ない」が三・四%という状態であります。
 同時に、組合員の一週間の「ミニミニ家計簿」が千二十二件集められましたけれども、この集計の結果、一週間には四万九千六百十九円の平均支出に対し、外税分だけの平均消費税額は八百二十円、組合員Aさんの四月一カ月の消費税負担は、外税分だけで三千二百五十五円、年間平均三万九千六十円となっており、商品代に組み込まれている内税分を含めると、はるかに負担は上回ると述べられております。
 県の生活交通課がまとめた四月の百五十店四十五品目を対象にした生活関連物資調査では、先月より値上がりしたもの四十品目、値下がりしたもの四品目、値動きなし一品目。仕入れ価格でも、前月と比較して高くなったもの二〇・四%、安くなったもの九・九%となっております。また、午前中の企画部長の答弁にもありましたが、生活交通課と県下二カ所の消費生活センターのまとめた物価ダイヤルでは、二百件のうち便乗値上げに関するもの七十七件、税の仕組み四十六件と、圧倒的な数字を示しております。さらに、県統計課の四月の物価指数の動きを見てみますと、対前月比二・一%の上昇で、十大費目では、被服・履物五・五%、教育費四%、食料費三・三%など九品目が上昇、下落したのは光熱・水道の〇・六%だけとなっております。
 こうした実態の中で、今まで税金を払う必要のなかった年金生活のお年寄りや重度障害者など弱い立場にある人々は、消費税のしわ寄せをもろに受けております。
 業者の場合、スーパーや百貨店などは事務的に全部転嫁をしておりますけれども、商店は客離れのおそれから、非課税業者だけでなく課税業者も転嫁ができないというのが実態であります。事務も非常に煩雑であり、ある米屋さんでは今までの一年分の伝票がこの消費税が強行されてからわずか二カ月でなくなってしまうなど、数え切れない悩みを抱えております。
 そこで、知事にお尋ねをいたします。
 以上、ほんの一例でありますけれども、私がとらえた県民生活の実態であります。知事は消費税実施に積極的対処をしてこられましたが、こうした実態に対してどのように責任を感じておられるのか。それとも、消費税は県民にとって幸せであると考えておられるのか、明確にお答えいただきたいのであります。
 次に、総務部長にお伺いをします。
 端的に申し上げますが、総務部が発行されました「私たちの暮らしと新税制」というリーフレット、これです。(現物を示す)これは自治会などを通じて全戸に配られたようでありますけれども、私は実際これを見たときに、税務署からの配布だと思ったんです。なぜかと言いますと、税務署の代弁のようなリーフレットなんです。なぜこれを総務部が発行されたのか。私は、この点は全くけしからん、このように思います。
 同時に、ごらんになった方も多いと思いますが、表紙の下の方に「増減税差し引きで二兆六千億円の減税です」と書いているんです。この数字が県民の暮らしとどのようにかかわっているのか、全く理解できません。どのような意図でこれを出されたのか、明確にこの点もお答えいただきたいと思います。
 続いて、お尋ねをいたします。
 政府は、消費税導入の理由を高齢化社会のためと言ってまいりました。しかし、消費税を強行した翌日、年金を受ける資格を六十歳から六十五歳にまで引き延ばすという法案をセットで提案してきております。
 ところで、本年二月の本会議において、我が党の中村博議員が最悪の大衆課税である消費税に対する認識について質問をしたのに対し、知事は、消費税は基本的には将来の福祉社会を安定的に維持するために必要である、そうした税制改革の一環として導入されたのだというように答弁をされました。ところが、昨年四月二十一日、当時の自民党政調会長の渡辺美智雄氏は、間接税の導入が必要なのは大企業のための内需拡大、軍事費の増額、経済援助の拡大、大企業の国際競争力強化のための減税が必要だからだと述べたという趣旨が「THIS IS」の六月号に掲載をされております。
 消費税が実施をされ、これが盛り込まれた本年度の国の予算での軍事費は前年比五・九%アップの三兆九千億円、軍事費支出では世界第三位の軍事大国となっております。アメリカのブッシュ大統領は日本に対して、軍事費と対外経済援助との合計をGNPの三%にせよという要求をしてきております。現在はGNPの一・三%であります。これを三%にせよということになると、財源である消費税が三%から五%、一〇%に引き上げられることは火を見るよりも明らかであると思います。我が党は、軍事費を削って暮らし、福祉、教育に回せ、このことを一貫して主張してまいりました。
 そこで、知事にお尋ねをいたします。
 知事の二月県議会における答弁と先ほど紹介をいたしました自民党・渡辺元政調会長の講演の内容に大きな相違があると見受けられますが、知事が本当に福祉に使われると言うのなら、納得のできる根拠を示す明確な答弁をお願いいたします。
 この問題の最後に、知事にお尋ねをいたします。
 消費税をめぐる対決点は、廃止かそれとも手直しか、この二つの方向が問われております。消費税廃止は、さきに述べたアンケートなどにも示されておりますように、圧倒的多数の国民、県民の要求であります。消費税の廃止を政府に要請されるべきと思われますが、いかがでありましょうか。同時に、県民に対する消費税の転嫁をやめるべきと考えます。具体的に見解をお示しいただきたいのであります。
 次に、和歌山県経済の活性化についてお尋ねをいたします。
 知事は、本会議開会日の説明で、県勢の活性化は関空、マリーナシティ、高速道、県空港などの大型プロジェクト重点について述べられております。果たして、大型プロジェクトが今日の和歌山県の活性化にとってのかなめであるのかどうか。高速道路の整備や県営空港が和歌山県の地理的条件などから見て必要であることを否定するものではありません。しかし、全体として、県民要求から見ても、地域経済の活性化から見ても、後ほど述べてまいりますけれども、生活密着型の公共投資が大変重要なのであります。同時に、本県の活性化の柱として重視をすべき問題は、県経済の基本となってきた地場産業、あるいは基幹産業としての農業を初め林業、水産業などに系統的、重点的な施策を進めてつり合いのとれた産業の発展を図ることが大切であります。
 現在、和歌山県が置かれている位置を知る一つとして、総務庁統計局が本年一月にまとめた四百項目の「統計でみる県のすがた」と、県統計課の「一〇〇の指標からみた和歌山」とがあります。その中から暮らし、健康、教育などの特徴点を挙げてみますと、まず人口の増加率は全国四十二位、最近の五年間の増加率を見てみますとゼロであります。人口は百八万人で低迷、昨年十月には百七万人台に落ち込んでおります。また、ゼロ歳から十四歳のいわゆる年少者の人口割合は全国四十二位、六十五歳以上は十二位、社会増加率は転出が転入を大きく上回っております。このことは、県外流出の多いことを示していると見られるのであります。
 教育面では、児童生徒数が小学校では四十五位、中学校では四十六位、高校では三十一位。乳児死亡率はワースト九位。交通事故発生件数はワースト八位、同死亡者数はワースト十一位であります。
 商業関係では、商業販売額は全国四十四位、また従業員一人から四人の事業所数は四位、一人から四人の事業所の従業員数は全国一位、小売店数は全国四位、同時に、小売店は一方で大きく減少しているのであります。また、百貨店、総合スーパー数は全国一位であります。
 基幹産業である農業では、農業粗生産額は三十八位、生産農業所得は一戸当たりで三十一位、農外所得を含む農家所得では三十九位となっております。
 また、住居環境面では、都市公園面積と公共下水道の普及率はそれぞれ最下位となっているのであります。
 そこで、知事にお尋ねをいたします。
 以上、特徴的に取り上げた指標は、本県の活性化にとって最も基本的な内容のものであろうと思います。知事はこの指標に示された本県の置かれている位置と県行政の責任をどうとらえておられるのか、この原因がどこにあるとお考えになるのか、お答えをいただきたいと思います。
 また、メリヤスなどの繊維や木材・木工、皮革、漆器、和雑貨や化学関係を初めとする地場産業振興を県政の重点に据えるとともに、大型スーパーの規制を強化して商店の営業を守る具体的施策の確立に取り組むということ、また公共事業も、大手建設業者のもうけのためではなくて、生活道路、低家賃の公営住宅、福祉施設の強化を初め、さきに指標で取り上げました環境づくりなど、県民の暮らしと安全に役立つ事業に向けるならば、中小の建設関連業者や中小企業の受注の拡大、売り上げの上昇、地方経済の活性化につながることは明らかであります。大企業中心ではなく中小商工業者が潤う活性化対策について、関係部長からお答えをいただきたいと思います。
 次に、地場産業振興に大きな役割を果たしてきた工業試験場が工業技術センターに改組され内容の充実が図られたことは、長年にわたって地場産業の振興に携わってこられた業者やそこで働く労働者、また、すぐれた技術を持つ工業試験場の職員や行政の努力によるものでもあります。こうした内容の充実をより一層図るとともに、これに見合った新しいセンターの建設が必要と思われます。この点につきまして商工労働部長の答弁をお願いいたします。
 第三に、去る五月二十八日、県防衛協会主催の「防衛・防災フェア'89」についてお伺いをいたします。
 このフェアが開催されたのは、和歌山港中埠頭の第五岸壁の野積み場の県有地であります。二十九日の朝日新聞社会面によりますと、「展示された対空ミサイル(ホーク)や戦車などに乗ってはしゃぐ子供たち」のサブタイトルで写真が掲載されております。内容を若干紹介いたしますと、「展示兵器は陸自第三師団(司令部・兵庫県伊丹市)の61式戦車、ホークミサイルなど車両六種六台、銃砲類十種など二十七品目。このほか偵察隊のバイク走行や迫撃砲の設置、砲撃の模擬訓練があった。同協会によると約三千人が来場。戦車やミサイルを積んだ車両には小学生や園児らが群がり、砲にまたがったり操縦席に入り込んだりし、銃の展示コーナーでは隊員が中学生ぐらいの男子に機関銃の構え方を教える光景も見られた。 防衛庁陸幕広報室によると、今回のように駐屯地の敷地外で兵器などを展示した例は、最近では北海道北見市や静岡県御殿場市、栃木県小山市の三カ所であった。関西では、第三師団によると、極めて珍しい」、このように書かれております。また、同協会の雑賀会長の談話として「『自衛隊の兵器は国の予算でつくられており、それがどのようなものかを見てもらうのは当然。子供に軍事思想を普及しようというわけでもない。それに、子供はおもちゃ程度にしか見ていないのではないか』と話している」、このように書かれております。
 私は、この談話の最後の、こうした兵器の展示について「子供はおもちゃ程度にしか見ていないのではないか」との表現に、事実、恐怖と怒りを感じたのであります。
 自衛隊は、これまでもさまざまな形で県民へのPRを行ってきております。一九八〇年八月には隊友会海南支部が海南市のスーパーであるジャスコ・ココ前で武器展示会を行ったほか、新宮市では三輪崎の新宮港に海上自衛隊の護衛艦がたびたび入港をいたしております。今は中止されている和歌山市の和歌祭にも、自衛隊員が参加をしております。このような背景とともに、今回の武器展示が県有地で行われたということであります。
 自衛隊については、その基本的性格として、憲法第九条には戦争の永久放棄の目的を達するために「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない」と明記をされており、憲法違反の軍隊であります。
 こうした自衛隊の武器展示の県有地での許可はすべきではなく、不当ではないか。このいきさつと使用許可を行ったことについて、土木部長から詳細にお答えをいただきたいと思います。
 知事、子供を兵器に親しませることがよいことだ、このようにお考えですか。知事から、現憲法に照らしてどう考えるかについてもはっきりとお答えをいただきたいのであります。
 最後に、非核三原則と、三たび被爆者援護法制定についてお尋ねをいたします。
 一九六五年十二月五日、米空母タイコンデロガの水爆積載艦載機が日本近海で水没したことが明るみに出されたことは、日本国民に大きなショックを与えました。「沖縄タイムス」五月二十二日付には、「軍事機密に隠されたまま、二十四年間、沖縄の住民は核をまくらに生活をしていたことになる」、このように書かれております。この事件によって、我が国の平和と安全にとって次の三つの危険が浮き彫りにされたと考えます。
 第一は、日本近海の海底に水没した水爆があるという危険、第二は、自民党政府の一貫した否定とアメリカ政府の秘密政策にもかかわらず、実際に日本に核兵器が持ち込まれてきていたことの危険、第三に、必要な場合はいつでもアメリカが核兵器を使用する体制をとっているという危険であります。
 タイコンデロガの航海日誌を初めとする資料によって、ベトナム戦争にこの空母が深くかかわっていたこと、事故の後の二日後の十二月七日には横須賀に寄港している事実、その後すぐまたベトナムに戻り、翌年の二月にも再びベトナムから日本に向かい、一九六六年二月十一日から二日間、佐世保に寄港をしております。
 知事、私がなぜこの問題を今議会で取り上げたか、おわかりですか。最近二年間だけでも、私は、六十二年九月、六十三年二月議会で非核自治体宣言の問題で質問をしてまいりました。知事はその都度、「政府は非核三原則を堅持している」と答弁をされてきました。今回の事件は、三原則の「持ち込ませず」が無視をされてきている確かな証拠となって、日本国民の上にのしかかってきているのであります。
 最近、六月十七日に、人間の健康と生命を守る医師の立場から、核戦争阻止、核兵器の廃絶に取り組もうと、和歌山県で内藤行雄・和歌山赤十字病院名誉院長、半田順俊・県立医大名誉教授、池田隆・前県医師会長、朝比奈靖司・和歌山生協病院長、福幸吉・県保険医師会理事長の呼びかけで、六十八人の医師が発起人となり「核戦争防止県医師の会」が結成をされました。県下の五七・四%に上る六十二万人近い県民が核兵器全面禁止署名を行うなど、非核の世論の高い和歌山県の知事に、改めてこの事故に対する非核三原則の厳守についての明確な見解のお示しを願いたいのであります。
 次に、被爆者援護法についてであります。
 来年は被爆四十五年であります。半世紀近い歳月の中で、被爆者の高齢化が進み、健康や生活の問題が一層深刻になっております。
 知事は、昨年二月の議会で「なお一層積極的に国に対して被爆者の援護対策の充実強化を図っていく努力をしたい」と述べられましたが、「来年の被爆四十五年には何としても援護法を」との被爆者の運動を支持し、国家補償の原則に立った、次のような内容を持った被爆者援護法が重要だと考えます。
 その一つは、被爆者の健康管理と治療、療養をすべて国の責任で行うこと。二つ目、被爆者全員に被爆者年金の支給。三つ目に、死没者の遺族に弔意を示すこと。
 そこで、知事にお尋ねをします。
 知事は、国に対して被爆者救援の充実強化のためにどのような要望をされたのか、お伺いします。また、私は被爆者援護法の内容を今申し上げましたけれども、この問題に対して知事並びに保健環境部長が実現に向けて力を尽くしていただけるのかどうか、お答えをいただきたいと思います。
 以上で、私の第一回の質問を終わります。
○副議長(山本 一君) ただいまの藤沢弘太郎君の質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 藤沢議員にお答え申し上げます。
 消費税についてでございます。
 この県民の受けとめ方等については先ほど貴志議員にお答え申し上げたとおりでございまして、消費税は直接税との関連で行われたけれども、直接税の減税についての実感がなく、また説明等の普及徹底が足らない点もございました。特に、消費税が広く薄い課税だということで消費者や事業者が不安や戸惑いを感じている、これは事実でございます。
 そのために、現在、政府においても税制調査会において検討をすると聞いてございますし、県としても、物価の問題や企業経営の問題等を含め、県民の皆さんの御事情なり御意見をお聞きしているわけでございます。
 私が「消費税は福祉、高齢者のためにやるんだ」と言ったということでございますけれども、そういう意味でやったんだと国で言っておるということで認識しておるわけでございまして、そうした意味において、私も将来の展望を考えての国の施策だと感じているところでございます。
 なお、消費税の公共料金への転嫁については、制度の趣旨に沿い、本年二月の県議会において使用料等の改定を議決いただいたところでございまして、利用者等の皆さんにもなお一層の御理解と御協力をお願いいたしているところでございます。
 それから、「統計でみる県のすがた」についての、和歌山県の位置とその原因等についてでございます。
 昭和六十一年度の数字ではございますが、教育環境や社会福祉面では全国でも上位に位置しているものがあるわけでございます。ただ、社会資本や経済などの面では厳しい現況でもございます。
 この原因についてでございますが、私は絶えず言っておるんですけれども、和歌山県は国土軸から離れた半島に位置しており、山間部が多くて可住地面積が非常に少ない。また、オイルショックを契機に我が国の経済が高度成長から安定成長へ移行する中で、本県の産業構造は鉄鋼・石油など臨海型の産業が多かった、そうした影響もあるわけでございます。また、円高が急速に進行したこと、ミカンや米などの需要の停滞、木材不況の外的環境の悪化などが本県の重要な産業である地場産業や農林水産業に大きな影響を与えた、これが主たる原因であると考えておるわけでございます。
 こうした社会経済情勢を踏まえ、和歌山県の長期総合計画を六十一年十二月に策定いたしました。将来のふるさとのあり方を目指して、活力あるふるさとづくりに向かって、社会資本の充実、産業の振興、県民生活の向上などに懸命に取り組んでおる次第でございまして、最近は、総合交通体系の整備等により企業立地やリゾート開発の進展が見られるなど、明るい展望が開けているところでございます。
 次に、和歌山港での防衛協会による自衛隊の武器展示の問題でございます。
 子供に見せてという問題ですけれども、私は、自衛隊というのは、日本国憲法のもとで、我が国の平和と独立を守り国の安全を保つため、自衛隊法に基づいて存在しているものだと認識しているものでございます。過日のテレビにおいても天安門における戦車の姿は絶えず放映されておるし、世界のそうした状況も絶えず放映されているのが現状でございます。
 次に、被爆者と遺族の生活と健康を守るための援護法制定の問題でございます。
 この問題については、さきにも藤沢議員から御質問がございましたが、私たちも全国知事会を通じ、国家補償の精神に基づいて被爆者に対する制度の改善を図り、被爆者及び家族の実態に即した援護措置を確立するよう絶えず働きかけを行っているところであるし、今後も引き続き、国に対して要請してまいりたいと思います。
 次に、日本近海での水爆搭載機の水没事故と非核三原則についてでございます。
 お話ございましたように、我が国は史上唯一の被爆国でございます。二度とあのような被爆の惨禍を繰り返さないよう核兵器の廃絶を訴えて世界平和を希求していくことは、人類共通の念願でございます。
 水爆搭載機の水没事故に関して、この艦載機の空母が核を積んで日本に寄港したかどうかにつきましては、基本的には私は政府において責任を持って対処すべき問題だと思っておるわけでございます。政府においては、事前協議がなかった以上、核の持ち込みはなかったというふうな答弁があったと承っております。
○副議長(山本 一君) 総務部長斉藤恒孝君。
 〔斉藤恒孝君、登壇〕
○総務部長(斉藤恒孝君) リーフレット「私たちの暮らしと新税制」を全戸に配布したことにつきましては、今般の税制改正はシャウプ税制以来の税制見直しであり、国及び地方を通じての抜本的改正でございましたので、県としても県民の生活や中小企業者の事業活動に混乱が生じないよう、国、地方を通ずる税制改正の内容、消費税の適正な転嫁、消費税導入に伴う中小企業者に対する支援等について周知徹底を図ることが必要であると考え、作成・配布したものでございます。
 リーフレットにおいて増減税の総額を示したのは、税制改正の全体像について県民にわかりやすく示すためでございます。
○副議長(山本 一君) 商工労働部長天谷一郎君。
 〔天谷一郎君、登壇〕
○商工労働部長(天谷一郎君) 地場産業の振興についてでございます。
 県下の製造業全体に占める地場産業のウエートは、事業所数で約七一%、従業者数で約四九%、出荷額では約二六%に及んでおり、本県地域経済の最大の担い手として大きな期待を寄せ、従来からその振興を積極的に図ってきたところでございます。
 特に本年度においては、ただいまございます地場産業振興ビジョンを見直し、時代を先取りした新しい振興策を策定するとともに、今後の課題と進むべき方向を明らかにし、なお一層の振興を図ってまいりたいと存じております。また、地場産品の公共事業への活用についても、関係先へ働きかけ、受注の拡大に努めてまいりたいと存じます。
 次に、大型スーパーについてでございます。
 中小小売事業活動の機会の適正な確保を図るとともに、営業活動の自由及び消費者利益の保護に配慮しつつ、いわゆる大店法の趣旨に沿い、大型店と中小小売店がそれぞれの特性を生かして共存共栄が図られるよう調整してまいりたいと考えてございます。
 したがって、小売店には金融施策の充実や商店街の近代化、並びに商店街の行う各種イベントの開催を支援するなど、その振興をより一層図っていく所存でございます。
 最後に、工業技術センターの設備の整備でございます。
 これについては、今年度、研究開発機能の充実、開放的施設づくり、産・官協力体制の強化を三本柱とした基本計画を策定することとしてございます。したがって、策定の後はこの基本計画により、地域産業の中核的研究開発施設としての充実強化に努めてまいる所存であります。
 以上でございます。
○副議長(山本 一君) 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) まず、中小の建設関連業者の受注拡大でございます。
 建設工事の発注に際しては、極力、分離・分割発注を基本として、県内の中小建設関連業の受注機会の確保に努めているところでございます。
 次に「防衛・防災フェア'89」開催について、県有地の使用許可は誤りではなかったかという御質問でございます。
 港湾施設の使用については、県港湾施設管理条例の規定に照らして許可しております。今回の港湾施設の使用については、港湾施設の本来の用途が阻害されないこと、公の秩序に反しないことと判断し、許可したものでございます。
○副議長(山本 一君) 保健環境部長尾嵜新平君。
 〔尾嵜新平君、登壇〕
○保健環境部長(尾嵜新平君) 援護法に関する御質問にお答え申し上げます。
 現在、県下には五百二十七名の被爆者の方々が居住されていらっしゃいます。被爆者の健康管理等については、現行の原爆二法に基づく各種手当の支給、あるいはがん検診をも含めた健康診断を実施いたしておるところでございます。
 被爆者の方々が高齢化しておるところから、県としても、先ほど知事がお答え申し上げましたように、知事会あるいは全国衛生部長会を通じてその対策の充実を要望しているところでございます。
 今後も、国家補償の精神に基づく施策の充実を要望してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○副議長(山本 一君) 答弁漏れはありませんか。──再質問を許します。
 47番藤沢弘太郎君。
 〔藤沢弘太郎君、登壇〕
○藤沢弘太郎君 答弁をいただきましたので、再質問をさせていただきます。
 知事からの答弁の一つで、消費税について、これは県民の受けとめ方にあるということと、広く薄い課税であるということを、午前に引き続いて今の私の質問にも答弁されたわけでありますけれども、知事、「広く薄い課税」というのはだれに対して「薄い」課税なのか。もう一度、これを答弁してもらいたいと思うんです。
 私たちが日常の中で物を買う──例えば、こんな例があるんです。子供たちがおばあちゃんに百円もらった。「おばあちゃん、これでは物は買えやんので、もう三円くれ」と、こういうような問題。先ほど貴志議員も言っておりましたけれども、酒でも高級なものには減税されて、我々庶民の親しむしょうちゅうとか二級酒には多く課税されるという問題。また、先ほども申しましたが、今まで生活保護を受けたり老齢年金で生活をしている人の場合にも、例えば寝たきりの人が使う紙おむつ、これにも全部かかってくるんですよ、消費税が。ところが、その年金はふえないんです。
 こんな点を見てみますと、本当に庶民の暮らし、また弱い立場に置かれた人たち、こういう人たちには「厚い」んだ。何が「薄い」か。知事が「広く薄い課税」と言っておられますけれども、実は、それは上に薄く、そして私たち庶民には厚いんだ。そういうところから、多くの人たちの中でこの反対の運動が起きているわけであります。
 また、「消費税は福祉のために」と言ったことにつきまして、「国がそのようなことを言っておるということの認識である」と言われましたけれども、それじゃ知事、現在どうなんですか。今、実施をされて三カ月ですけれども、その三カ月間の状況、今の県民あるいは国民の状況から見て一体どのように考えておられるのか。
 そこで、私はもう一度具体的に──これは政府の問題ではありません。先ほども申し上げましたように、自民党の当時の政調会長の話でありますけれども、四月二十一日に行われた講演で、「この数年間、アメリカ経済の立ち直りができるまでは、多少、無理をしても内需拡大の政策はとっていかなければならない」「それからまた、日本は防衛費を減らすということもなかなかできないでしょう。……昭和六十五年度までは年々五・四%ずつ、実質的に防衛費を伸ばすというお約束がございますので、これは続けていかなければならない」──聞いてないな、知事。「また、海外経済協力費というものも年々七〜八%伸ばしてまいっておりますが、これも少なくするというわけにはまいりません」「日本の経済は国際化しておりますから、法人税をアメリカ、イギリスが減税すれば日本も減税しないと困る」「そうするとますます財源は足らなくなるわけでありますから、どうするかということになってまいります。……やはり間接税というものをもう少し重視したらどうなんだという議論が出てくるのも当然のことでございます」。これは、そのままの引用であります。
 ですから、今はどうなのか。知事がどのように考えておられるのか。福祉のためという認識をされておった、また政府がそう言っておるということでありますけれども、事態の進展という事実に基づいて、知事の御答弁を改めてお願いをしたい、このように思うわけであります。
 それから、私が取り上げました、総務庁統計局や和歌山県の統計課が出している「一〇〇の指標からみた和歌山」などについてでありますけれども、私はつり合いのとれた経済の発展を図ることが大事だということを言ってきておるわけでございます。
 地場産業の振興について、知事、地場産業の振興に本当に力を入れていくというのであるならば、こうした地場産業に思い切った金をつぎ込むことが当然だと思うわけであります。
 松下興産が行うあのマリーナシティについては、県が四百億円の金を出しておる。もっと地場産業にそのような金をつぎ込むことが、真に地場産業に対する県政の姿勢を示す問題ではないか。この点から見てみましても、つり合いのとれた産業の発展というのは、そうした今の和歌山県経済の柱である地場産業、農林漁業といったところにもっと金をつぎ込んでいくということであって、この本当の姿勢が示されないと空文化してしまうのではないか、私はこのように考えるわけであります。
 和歌山港の問題での自衛隊法の問題、これはまたいろいろ論議したいところでありますけれども、知事、自衛隊法はありますが、やっぱり憲法がその柱なんですよ。だから、憲法第九条に基づいて一体どうなのかということが私はこの問題の中心であろうと思いますので、この問題は今の見解に対して私の見解を述べておきたい、このように思います。
 同時に、この問題に関連して土木部長にお尋ねをしたいんですけれども、「施設の本来の用途」というのはどういうことなのでしょうか。和歌山県港湾施設管理条例に基づいて、三条あるいは四条、六条がありますが、今部長が言われた点では、港湾施設を棄損し、またはそのおそれがある行為をすることではないと、翻して言えばそういう問題だと思うわけでありますけれども、それでは第六条の使用制限の中で、第二項に爆発又は燃焼のおそれのあるものというような内容があるんです。こういったことについて、今回の兵器の問題についてそういうおそれがないと判断された根拠は何なのか、この点についてお答えをいただきたいと思います。
 最後に、被爆者援護法制定の問題であります。
 皆さん、この被爆者援護法がなぜ実施をされないのかということで見てみますと、これは、やっぱり政府がこの被爆者援護法の制定について難色を示している、というよりも拒否の態度をとっているところにあります。
 経過を挙げて見ますと、一九五六年八月に日本原水爆被害者団体協議会が結成されまして、被爆十二年目に原爆医療法、二十三年目に原爆特別措置法が制定され、医療給付と諸手当の支給が行われるようになったわけであります。しかし、被爆者と遺族の苦しみを償い、生活と医療を全面的に保障するには極めて不十分なものであったわけであります。
 被爆者は、国家補償に基づく被爆者援護法の制定を、核兵器廃絶とともに要求し続けてまいったのであります。このような中で、八〇年の十二月に厚生大臣の私的諮問機関である原爆被爆者対策基本問題懇談会が、原爆の投下は戦争終結への直接的契機ともなったとして、およそ戦争という国の存亡をかけての非常事態のもとにおいては、国民が何らかの犠牲を余儀なくされたとしても、すべての国民がひとしく受忍、いわゆる我慢をしなければならないというようなところから、この援護法の制定を拒否してきているということなんです。
 私は、この問題は非常に重大だと思うのであります。ですから、知事、この問題につきまして、政府がそういう拒否の立場をとっているという姿勢に対して、援護法制定の問題が行き詰まっている根源を明らかにしていくという立場からも、改めて知事からこの点についての答弁をお願いしたいと思います。
 それから、大手スーパーの進出に対する問題であります。
 六月十五日の新聞によりますと、田辺の商店街では中型店舗の進出に規制をしてくれということが出ておりますが、この大型スーパーに対する進出規制の強化については、商工労働部長、より一層の強化を図る上でどのようなお考えを持っておられるのか、ぜひひとつもう一度聞かしていただきたい、このように思います。
 最後に、技術センターの問題であります。
 商工労働部長は三本柱ということを言われましたが、この三本柱の中にある「開放的な施設」ということに技術センターの建設が入っていると思うわけでありますけれども、この「開放的な施設」、早い建設を強く要望いたしたいと思います。
 以上で、質問を終わります。
○副議長(山本 一君) 以上の再質問に対する当局の答弁を求めます。
 知事仮谷志良君。
 〔仮谷志良君、登壇〕
○知事(仮谷志良君) 藤沢議員にお答え申し上げます。
 消費税の問題については、先ほども申しましたように、国の問題でございます。だから、私は国会の場において十分論議すべきだと思うわけでございまして、問題にされた点を国会で十分論議されるべきであったし、またされなければならないと思っておる次第でございます。
 県にいただいた情報等の問題は先ほど企画部長が述べたとおりでございまして、そうした問題については国に対しても強く訴えてまいっておる次第でございます。
 それから、地場産業の振興についてでございます。
 これについては、私も全力を尽くして頑張っておるつもりでございまして、農業や林業の問題など、非常に厳しい本県の実情の中でございますけれども、努力しておるわけでございます。また、中小企業対策についても、中小企業センター等、融資などのあらゆる面において、県においてなし得べき問題、国においてなし得べき問題等についても十分配慮して、中小企業、地場産業の振興ということを最重点に取り上げ、公共事業などあらゆる多角的、総合的な立場で県勢発展に努めてまいっておるところでございます。
 それから、援護法の問題でございます。
 保健環境部長も言いましたように、原爆被爆者の方々の高齢化が進んでおりまして、健康管理とか生活の安定等について援護対策のなお一層の充実が望まれるわけでございまして、これに対して積極的に努力しておるわけでございます。
 法の制定については、国では、他の戦争被災者、遺族等との間に不均衡を生ずることから、非常に難しいと聞いておるわけでございます。しかし、私たちとしては、国家補償に基づく被爆者対策の一層の充実ということを、常々、知事会等を通じて行っているところでございます。
○副議長(山本 一君) 商工労働部長天谷一郎君。
 〔天谷一郎君、登壇〕
○商工労働部長(天谷一郎君) 大型スーパーについてでございますけれども、いわゆる大店法の趣旨にのっとり、適正にこれが運用されるよう今後とも努力してまいりたいと思っております。
○副議長(山本 一君) 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) 港湾施設管理条例の六条に違反するのではないかという御質問でございます。
 許可に先立ち、事前に協会長と港湾管理者とで誓約書を取り交わしております。その中で関係の項目を挙げますと、「火薬類等危険物の持ち込み、危険を伴う展示は行わない」、「その他一般市民、周辺の民家等に迷惑をかける行為を行わない」という項目がございまして、その後、確かめたところ、武器等の実弾等の危険物は持ち込んでいないというふうに確認しており、報告を受けております。
○副議長(山本 一君) 答弁漏れはありませんか。──再々質問を許します。
 47番藤沢弘太郎君。
○藤沢弘太郎 時間がありませんので、簡単に申し上げます。
 知事、「国会で十分審議がされる」ということですが、その審議がなかったんです。消費税問題は消費税国会で強行され、それが現実に我々の今の暮らしの中に入ってきておるわけであります。
 そういう面で、我々が今受けている問題についてどうなのか、私は知事に対して、県民の立場に立つ、そのような政治の問題を主張してきたのであります。見解の違いであります。
 それから、土木部長。
 ミサイルというのは兵器でしょう。火薬が入ってないんですか。あれは模擬弾だけだったんですか。そういう内容まで確認をされておるのかどうか、その点について土木部長からお答えをいただきたいと思います。
○副議長(山本 一君) 以上の再々質問に対する当局の答弁を求めます。
 土木部長松永安生君。
 〔松永安生君、登壇〕
○土木部長(松永安生君) 模擬弾を展示したという報告を受けております。
○副議長(山本 一君) 答弁漏れはありませんか。──以上で、藤沢弘太郎君の質問が終了いたしました。

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