県議会の活動

 質疑及び一般質問を続行いたします。
 44番雑賀光夫君。
  〔雑賀光夫君、登壇〕(拍手)
○雑賀光夫君 議長のお許しを得ましたので、早速質問に入らせていただきます。
 第1の柱は、同和行政の終結についてであります。
 さきの県議会で、プラスパフーズ協業組合への融資焦げつきのことが大きな問題になりました。それは、同和対策事業として24億円にも上る融資をしたが、すぐに倒産して回収不能になった問題でした。私は、昨年の12月議会の決算審査承認案件に反対する討論で、「同和子ども会のようなことを放置しているわけですから、この問題を過去の負の遺産として見過ごすことはできません」と申し上げたわけです。そこで、本日は、ゆがんだ同和行政が今なお続いているという問題についてお伺いしたいと思います。
 その前に、同和行政とは何かということについて申し上げておきましょう。
 同和行政が始まったころ、同和地区の生活は劣悪であり、同和地区には切実な生活課題、教育課題が山積していました。そこで、同対審答申、特別措置法による同和対策事業が始まったのです。
 同和事業というものは、そもそもの初めから矛盾を持っていました。それは、特別対策をしようとすれば、日本国民の中にあってはならない旧身分の線引きをせざるを得ないという矛盾です。それでも、同和地区の生活実態が劣悪であり、部落差別が厳然と存在する状況の中では、線引きしてでも同和対策をする、特別対策をするということの積極的意義を持ち、国民の合意を得ることができたわけです。
 しかし、同和対策事業と社会の進歩の中で、同和地区をめぐる状況は大きく変わりました。いつまでも線引き、特別対策を続けることが、同和地区内外の垣根をつくるという弊害のほうが大きいという段階に来たわけです。2002年で特別措置が終わりました。旧身分による線引きは許されません。ところが、線引きに基づく行政施策が今なお残されているということを指摘しなくてはなりません。
 第1は、高校入試における副申書の問題です。
 高校入試では、学力試験とともに中学校の成績が参考資料として高校に送られます。それを調査書と言います。その調査書に添えて副申書というものがつけられる場合があります。学力を中心にしたデータだけではあらわせない参考資料です。不登校であったとか、農業後継者であるとか、記載することは意味のあることで、必要なものであります。
 しかし、ここに県教育委員会が各高校長に副申書の内容についての報告を求めたものがあります。こういうもの、各学校ごとに全部ございます。(資料を示す)情報公開で手に入ったもので、生徒の名前は番号になっています。名前は入っておりません。そして、出身中学校は黒塗りになっていますから、どこの中学校かわかりません。そして、副申の記載内容という欄があって、そこには「不登校」という言葉もあれば、「地区出身」という書き方をしている場合もある。実際の調査書にはもっと丁寧に書かれていたんでしょうが、同和地区出身だから配慮願いたいということだと校長が受けとめて、この校長は「地区出身」というふうに書いてきている、非常に短くまとめているわけです。
 旧同和地区であろうとなかろうと、生活困窮家庭もあれば、病気に苦しむ子供もいます。個々の子供が抱える困難な問題について書かれているのならわかります。ところが、旧同和地区出身ということが中学校から高校に報告されている。
 ここには2つの問題がございます。第1は、なくなったはずの旧身分の掘り起こしが行われ、旧同和地区出身生徒というレッテルが張られているという問題です。第2番目は、高校側がどう受けとめるにせよ、中学校側が旧同和地区出身と書くことが高校入試合否の配慮事項になると思っていて、そのレッテル張りをしているということです。高校が配慮事項にしているとすれば、なおさら問題だと思います。
 私は、教育長にお伺いいたします。
 公文書に、この子は旧同和地区出身である──もちろん書き方はいろいろあります──ということがわかるような記載をすることが許されるのか。そして、このことが高校入試の合否判定の参考になることがあるのでしょうか。教育長、お答えください。
 第2の問題は、旧同和地区の子供会の突出した実態の問題です。
 旧同和子ども会を引き継いだ子供会の問題について、昨年の9月議会で取り上げました。同じ子供会でありながら、補助金が12万円の一般の子供会と60万円の子供会がある。その半分を県が補助する仕組みになっています。そして、12万円の補助金しかもらえない子供会は、そのとき、和歌山市の状態をお聞きしますと、ローテーションを組んで何年かに1回しか補助金をもらえないという実態がありました。さらに、60万円の補助金をもらえる子供会が、そのほとんどが、あるいはすべてが旧同和地区の子供会を引き継いでるんですが、ある子供会の場合は、1つの小学校区に13単位の子供会があることになっていて、その小学校の児童生徒数を超える人数の子供が入っていることになっていました。そして、子供会の運営予算が780万円。小学校の予算を上回っている。さらに、実績報告も不自然なことを指摘しました。そのときの環境生活部長の答弁は全く納得できないものでしたが、私はそのとき、きょうは知事に質問せずに問題を聞いていただきましたので調査してほしいとも要望しておきました。
 実は、その年の12月に共産党県議団として知事と懇談をしたことがあったんですが、知事から旧同和子ども会の問題で、「雑賀さんの話はよくわかりましたよ」と言われたのを私は記憶しております。ところが、今年度になっても県の施策として全く改善がありません。
 知事にお伺いしますが、私が問題にする一部子供会の補助金が一般子供会、子供クラブとバランスを欠いているという問題、昨年の私が質問したことも含めて、どうお考えなのでしょうか、お答えいただきたいと思います。
 次に、環境生活部長にお伺いいたします。
 私は、こうした子供会関係者を訪問して、「子供会への加入確認や会費の徴収はどうしてるんですか」、こういうふうにお伺いしたことがあります。ところが、ある子供会の担当者からは、「そうしたことはしていません。加入用紙もありません」との返事が返ってきました。本当に子供会は、子供会への加入を確認して会費を徴収しているのか。さきに指摘した実績報告の不十分さも含めて、立入調査をされてはどうかと思いますが、環境生活部長、いかがでしょうか。
 第3に、県教育委員会が学校現場にお配りになった人権教育学習パンフレット「ふるさとをほこりに」についてお伺いいたします。
 小学校の児童数のきれいなパンフレットが学校に送りつけられてきました。お手元にお配りしているので、ごらんいただいたらと思います。(資料を示す)それを、1ページ開いてみると、そこに詩が載っています。少しだけ読んでみますと、「ふるさと “ふるさとをかくす”ことを父は けもののような鋭さで覚えた ふるさとをあばかれ 縊死した友がいた ふるさとを告白し 許婚者に去られた友がいた」、以下続くんですが、こういう書き出しになっています。それ自体は大変有名な詩なんですが、40数年前につくられた詩で、今日こうして紹介されると、かなりショッキングな強調です。今日の状況には合っていないと思います。
 以下、お父さん、お母さんが同和問題について子供に話をすることになっています。結婚・就職差別があったと過去形にしている面もあるんですが、しかし、今も差別が生きていることを強調しています。今の時代に部落差別が続いていることをこんなぐあいに一面的に強調することは、かえって誤解を招くのではないかと思います。
 1995年に和歌山市が行った実態調査──大分前のことですが──20代の若い人たちで95%が同和地区内外の結婚になっていたのです。これは100%になることは絶対ないわけですから、基本的には垣根はなくなっているわけです。
 教育長にお伺いいたします。
 第1に、この資料はどれだけの冊数を作成し、費用はどれだけかかったのか、どういう使い方を想定されたのかを明らかにしていただきたい。
 第2に、その内容は学校現場でも戸惑いを生んでいます。そのことを御存じでしょうか。また、内容が適切な内容だとお考えなのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
 第2の柱として、新行財政改革推進プランについて、私は今まで述べてきた同和行政温存との対比で問題を提起してみたいと思います。
 第1点、このたびの推進プラン事務局案というものは、私たちから見て絶対に削ってはならない、県民の命綱のような施策まで削ろうとしていることであります。その一例として、老人医療補助の打ち切りの問題は、これまで厳しい所得制限で対象者が少なくなった、言いかえれば本当に苦しい最小限度の方だけが補助対象になっているわけです。それを切り捨てる。信じられないことでございます。どういうお考えでこういうものまで踏み込んだ推進プランを提案されているのか、総務部長にお伺いいたします。
 そして第2点、このプランには、私がこれまで、これこそ無駄な行政だと指摘をしてきたゆがんだ同和行政にかかわる部分が全く含まれていないということです。さきに触れた子供会補助金がその1つであります。教育委員会で作成した同和啓発のこういうパンフレットもそうでしょう。
 もう1つ例を挙げれば、私が何回か問題にした「和歌山の部落史」という事業があります。10年間かけて1億2000万円もかけるものですが、私は、部落史という切り口で和歌山の歴史をまとめることが適当なのかどうかなど、さまざまな観点から批判をしてきたわけです。その点では意見の違いがあるでしょうが、ここまで県民の生活に切り込んだ行財政改革を提案するのに、私が旧同和対策とみなしている事業が全く見直しの対象にも上がらないのは極めてバランスを欠くと考えるものですが、新行革推進プラン事務局案をおまとめになった立場から、総務部長はどうお考えでしょうか。
 第3の柱として、プレジャーボート係留保管の適正化にかかわってお伺いいたします。
 和歌山県プレジャーボートの係留保管の適正化に関する条例が制定され、住民に対する説明会が行われています。私も、海南市内の2カ所での説明会に参加いたしました。
 ところで、このプレジャーボート対策については、津波防災の観点がどうなっているのかという心配の声が上がっています。私は、本年2月の県議会で、「係留地に指定する場合は、津波が発生した際、船舶が凶器にならないように基本的に住宅密集地を避けること、しっかりした係留施設、付近の堤防のかさ上げなど、津波から守るなど」強調し、当時の県土整備部長からは、「船舶が被害拡大の原因にならないように取り組んでまいります」と答弁をいただいています。
 ここで、県土整備部長にお伺いいたします。
 まず、条例の施行後、県はどのような取り組みを行ってきたのか。また海南市の場合、大型水門の計画はありますが、その完成まで相当の年数を要します。今後、係留施設を設置する場合には、津波対策としてどのようなことの対策を行っていかれるのでしょうか、お聞きいたします。
 第4の柱として、選挙という主権者の権利行使の保障についてであります。
 高齢化社会が進んでいます。いろいろなお宅を訪問して、県政報告しながらお話をお伺いすると、政治に対する怒りの声が噴出します。「選挙でその声を国政に届けなくてはなりません」と申し上げると、「足が痛いんで投票によう行かんのよ」、こういう方が多いわけです。選挙というのは、成人のすべての方が参加することを想定したものです。主権者として最も大切な権利行使を保障するための施策が必要です。
 第1点、投票所をできるだけ近くに設置すること、郵便投票の要件を緩和すること、介護タクシーを利用できるとのことですが、それを広く知らせることなど、必要ではないかと考えます。
 第2は、投票所のバリアフリー化はもとより、足の悪いお年寄りがいすに座って、あるいは車いすで投票できる低い記載台を用意している投票所もあるようです。県内の投票所の実態はどうなっているのでしょうか。
 以上2点について、選挙管理委員会にお伺いいたします。
 第5の柱は、美里町の裏金疑惑解明であります。
 6月県議会でも、美里町の裏金問題についてお伺いいたしました。そのころは、紀美野町ではいわゆる100条調査委員会による調査が進められ、監察査察室としても調査に乗り出したばかりでした。
 このたびの問題は、総額2億8000万円とも3億6000万円とも言われる裏金を、百貨店からの贈答、ゴルフ場の1万円の優待券、かじか荘の宿泊券のばらまきや宴会、段木元町長腹心の町会議員による養殖事業への補助金、工事発注や不動産購入など、多岐にわたっていますが、最後に残った696万円は段木氏の自宅の金庫に入っていると言われています。しかし、100条調査委員会では、証拠書類は段木氏の指示で焼却されていたこと、段木氏などが裁判で係争中を理由に証言拒否があって、今後の真相解明と責任追及は司法の場に移されることになりました。
 裏金を町民に取り戻す会が結成され、11月22日に紀美野町で70数人もの住民の皆さんが参加して住民集会が開催されました。この問題を司法の場を含めて徹底追及していこうと話し合われたわけでございます。この集会で、10月11日の「読売新聞」が海南警察署が起訴を求めない方針だと報道したことについて、参加者からは、一体どうなってるのかという不信に近い声も出されたわけでございます。こうした状況も踏まえて質問いたします。
 第1は、監察査察室報告には、冒頭で旧美里町長が収入役名義の歳計外資金、いわゆる裏金を保有していたことが判明しと書き出されています。いわゆる裏金は、段木元町長のポケットマネーではなく、議会に諮られていない不正常な資金ではあるが、町の収入役を含めて管理していた資金であるとの認識が示されていると思います。このことは、紀美野町議会の特別調査委員会の報告でも繰り返し明らかにされております。監察査察室の調査は、裏金問題の全面解明ではなく、県職員のかかわりに限定したものではありますが、その前提になる裏金の性格は公金であり、県職員への接待は官官接待であると認識しておられると考えますが、いかがでしょうか。
 第2点、警察本部長にお伺いいたします。
 「読売新聞」に、起訴を求めないという報道があったことについて、住民の皆さんは、住民の反応を見るために観測気球としてリークしたんではないか、こんな話も出たわけでございます。警察としてそういうことでマスコミを使うことがあるのでしょうか。
 何にしても住民の皆さんは、今回の問題での警察の徹底捜査を期待しておりました。本日は、警察本部長から徹底捜査の決意を聞かせていただくつもりでいたんですが、新聞報道では、既に案件は検察に送られたということでございます。お送りになった捜査内容を明らかにすることはできないと思いますが、警察本部長として住民の期待に沿えるような十分な捜査をできたとお考えなのかどうか、お聞かせいただきたいと思います。
 以上で、私の第1回目の質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)
○議長(大沢広太郎君) ただいまの雑賀光夫君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 私が答えろという御質問がありました1つについてお答えをさしていただきます。
 それは、旧同和子ども会の突出した扱いについてどう思うかということであったかと思います。
 これにつきましては、青少年を取り巻く環境が悪化している中、子供の集団活動というのは、希薄な人間関係、あるいは生活集団の乱れ、直接体験の不足等を解消し、青少年の健全な育成を図る上で大変重要なことであると思います。昨日の議会においても、藤本議員から青少年活動についてどう思うかということについて御質問がありましたが、それについて高く評価をしてるんだというようなことを申し上げたと思いますが、同じことはこの活動についても言えるんじゃないかなというふうに思っております。
 この補助金は、組織的、継続的な子供たちの集団活動を通じて、子供の健やかな育成を推進してる市町村に対して、市町村が交付した額の2分の1を補助するというものであります。これが、例えば制度の問題として旧同和地区のみに固定的に配分してしまうということになっておるということであれば、雑賀議員がおっしゃるような意味はわかるということになろうかと思いまして、それは制度を公平に直すべきだということになります。
 しかしながら、現在の制度は、実は活動日数や内容の充実度に応じて、申請に応じて配付をするということになっておりまして、活発に活動し効果を上げている子供集団に対して、市町村がそれを評価して交付金を出すというときに、申請に応じて県もその半分の額を出してるということでありますので、活動水準に応じて出しているということは、決して制度としてはおかしくはないというふうに思います。
 実は、他の例で申し上げますと、文化団体に対して県は、実はつい2年ほど前までは一律に何がしかの活動費を支給しておりました。しかしながら、それを全廃いたしまして、それで、活動をやっておられる団体に対しては、その活動の補助をしようということに切りかえました。そういう意味では、その活動水準が高いというところのグループ、それが市町村を通じて申請してこられた結果、それぞれの地元にどのぐらいの額が行っておるか。それはあくまでも結果論であって、制度としては私はよくできた制度ではないかというふうに考えております。
○議長(大沢広太郎君) 環境生活部長井口悦治君。
  〔井口悦治君、登壇〕
○環境生活部長(井口悦治君) 子供会補助金の申請の手続は正当かという御質問でございます。
 各子供集団への補助につきましては、市町村に対する補助でありまして、市町村から提出された申請書などで事業内容や経費を確認の上、適否を判断しております。
 議員御指摘の点につきましては、今後も市町村に対し適切に指導してまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 総務部長小濱孝夫君。
  〔小濱孝夫君、登壇〕
○総務部長(小濱孝夫君) 新行財政改革推進プランについて、老人医療費補助削減など、ここまでひどいことをする必要があるのかという御質問でございますが、先般公表させていただきました新行財政改革推進プランの実施につきましては、今年度取り組んでいる県有施設、外郭団体、補助金の見直しについて、広く皆様方の御意見を賜るということを目的として、行革本部事務局案として公表させていただいたものでございます。
 御指摘の県単独老人医療費助成制度を初めとする県単独医療費助成制度につきましては、4つの制度を合わせて平成20年度当初予算で29億円余の多額に上っておりまして、厳しい県財政のもとで将来にわたって安定的な運営が困難となっているということから、廃止もしくは一部自己負担導入などの制度の見直しをお願いできないかと提案をさせていただいたところであります。
 今後、議員の皆様を初め、市町村長あるいは県民の皆様からいただいたさまざまな御意見、御要望を参考にさせていただきながら、また県財政の状況も勘案しつつ、予算編成過程や行財政改革推進本部の議論を経て見直しの全体像を決定してまいりたいと考えております。
 次に、見直しの対象の選定がバランスを欠くのではないかという御質問ですが、今回見直しの重点として取り組んでおります補助金につきましては、公表させていただいた事務局案で例示させていただいたもののみならず、平成20年度当初予算で計上いたしましたすべての補助金460件を対象としているところでございます。また、補助金以外のすべての事務事業につきましても、見直し対象から除外しているというわけではありませんで、例年実施しております事務事業評価や予算編成過程等を通じ、聖域を設けずに見直しに向けた検討を行ってまいりたいと考えております。
 次に、旧美里町のいわゆる裏金問題についてでございますが、議員のお尋ねの裏金の性格につきましては、現在、司法の場において議論をされておりますが、紀美野町は、旧美里町の裏金については口座がすべて収入役名義であること、収入役の公印が使用されていたことから町に帰属すべきものと、すなわち公金であると主張しておられるものと認識をしております。
 また、去る10月、この問題に関した県職員91名の処分を行いましたが、元美里町長を初めとした公務員による県職員を対象とした接待であったということから、その原資が公金であるか否かにかかわらず官官接待であったものと考えております。
○議長(大沢広太郎君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) 和歌山県プレジャーボートの係留保管の適正化に関する条例に基づく取り組みの進捗と津波防災の観点からの施策についてでございますが、周辺状況を勘案した上での放置等禁止区域などの指定案、それからプレジャーボートの収容計画案を作成いたしまして、地元の説明会や和歌山県プレジャーボート等対策検討会を開催するなど、御意見をいただき、取りまとめを行ったところでございます。今後は、この対策を着実に進めてまいりたいと考えております。
 また、国土交通省が調査中の海南地区の津波対策事業の早期着手完成を強く働きかけますとともに、プレジャーボートの適正な係留の確保、必要に応じまして流出防止の保護さく等の設置の検討を行うなど、津波来襲時の2次被害防止に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 高校入試における副申書につきましては、調査書に記載されていない事項について、志願者に特別の事情のある場合、その状態を中学校長から高等学校長に説明するために提出されるものでございます。障害の特性や教育的環境など、生徒本人に帰さない理由により能力が十分に発揮されていないというふうに考えられる特別な事情がある場合、中学校長が調査書の内容を補足する必要があると判断すれば、志望の理由や状況等を記入して高等学校長に提出することができることとしてございます。この制度は、生徒1人1人の実情をより的確に把握し、それぞれの個性を生かした進路希望の実現を図る上で必要なものであり、中学校と高等学校間の信頼に基づき適切に運用されていると考えてございます。
 副申書は、判定に係る参考資料ではありますが、その記載内容だけで合否を決定するものではございません。しかし、議員御指摘のレッテル張りと受け取られるような報告は、こうした趣旨に沿うものではございませんので、速やかに是正していかなければならないと考えております。
 人権教育学習パンフレットにつきましては、県内の全公立小学校及び県立特別支援学校で実施しております保護者学級や、市町村教育委員会が実施する人権教育に関する学習会等で活用できるよう、平成17年度から「子どもの心によりそって 〜おとなのための子どもの権利条約〜」や「違いを豊かさに」、あるいは「ふるさとをほこりに」というふうに順次作成をしてまいりました。このうち、きょう配付されました「ふるさとをほこりに」につきましては、PTAの学習会等で同和問題について学ぶ際の資料として作成しておりまして、部数は5万5000部、費用は98万1750円となっております。
 内容につきましては、県内の小中学校で使用されております教科書の記述を基本に作成しておりまして、保護者が学校で学んだ子供から尋ねられたときに正しく受け答えができるようにするとともに、学習会に参加した人が同和問題に出会ったときに、正しく受けとめ、判断し、行動できることをねらいとしておりまして、人権教育の学習教材の1つとして適切であると考えてございます。
 なお、県教育委員会では、市町村教育委員会等から議員御質問のような学校現場における状況は伺っておりませんが、この作成の趣旨を十分に理解した上で、このパンフレットが活用されるよう努めてまいりたいと存じます。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 警察本部長永松健次君。
  〔永松健次君、登壇〕
○警察本部長(永松健次君) 旧美里町の問題に関連をいたしまして、まず警察の報道のあり方についてお答えをいたします。
 警察が行っている事件・事故等の報道発表は、公共の利益を図る目的を持って行っております。具体的に申し上げますと、事件・事故の発表は、県民に防犯上あるいは事故防止上の注意を促すこと、あるいは新たな犯罪を行おうとする者を思いとどまらせることなどに効果がありまして、公共の利益を図る上で大きなメリットがあります。このため、警察では常に適切な広報に心がけているところであります。
 次に、警察捜査についてお答えをいたします。
 警察は、被害者の被害申告や告訴等の端緒をもとに、犯人の追及・探索、罪となるべき事実の存否等につきまして、法の定めるところに従い、任意または強制の捜査処分により真相を究明し、迅速かつ適正な処理手続を日ごろより行っているところであります。
○議長(大沢広太郎君) 選挙管理委員会委員長山本恒男君。
  〔山本恒男君、登壇〕
○選挙管理委員会委員長(山本恒男君) 雑賀議員の、すべての主権者が選挙権を行使できるよう投票をしやすくする環境をといった点についての御質問にお答えをいたします。
 投票区の設置に当たっては、国からの通知に基づき、投票所までの距離あるいは地域の特性等を十分考慮して決定されるよう、市町村の選挙管理委員会に助言をいたしております。
 郵便投票を利用できる対象者につきましては、現行は介護保険の状態区分が要介護5の方に限られておりますが、しかし、一般的に1人での歩行が困難と思われる要介護4の方についても郵便投票を利用できるよう、国に要望をいたしているところでございます。
 また、投票所への送迎につきましては、要介護の方であれば、介護保険の通院等乗降介助サービスを利用することが可能と聞いております。
 選挙管理委員会といたしましては、市町村と連携しながら制度の周知を図り、投票総参加に向けた取り組みを進めてまいります。
 次に、投票所のバリアフリー化等についてでございますが、入り口に段差がある投票所ではスロープを設置するほか、人的介助で対応しております。
 いすに座って利用できる投票記載台については、昨年の参議院議員選挙においては、投票所938カ所のうち525カ所で設置されております。また、未設置の投票所におきましても、事務机などを活用したり事務従事者が介助したりすることで、記載をしていただける体制がとられてございます。
 県選挙管理委員会といたしましては、市町村管理委員会に対し、高齢の方や身体障害者等の方々に配慮し、だれもが投票しやすい投票環境の向上について引き続き助言してまいります。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再質問を許します。
 44番雑賀光夫君。
○雑賀光夫君 どうも、御答弁ありがとうございました。私は、再質問の時間が十分とれるように、21分で大変短い質問をいたしました。知事もそれにこたえて、きょうは大変簡潔にお答えいただけて、大変ありがたかったと思っています。ただ、答弁内容にはいろいろ納得できないことがございます。
 まず知事の答弁ですが、同和地区だからといって特別のことをしているんでないと、活動が盛んな子供会に手厚く支援していると、こういう趣旨の御答弁だったと思います。しかし、それは実態をつかんでいないと思います。
 旧同和地区の場合は、児童館があり、子供会の指導員がいるわけです。和歌山市では、学校の先生が勉強を教えに行くわけです。そのために、本務である学校での仕事は、極度に軽減された教員が配置されている。これは、学校の教員配置の面で、あるいはその運用面で、旧同和行政を引き継いだゆがみとして前にも指摘したことがあります。そういうところに、活動量が多いという書類報告に基づいて、この前の質問での数字ですが、年間780万円の補助金がつく。余りにもバランスを欠くのではないか。知事はそういう実態を本当に把握しておられるのでしょうか。一度調査してみられたらいかがかと思います。
 私は、こういう大変小さい問題で、今この場で知事が隅々まで周知しておられるとは思っていません。当たり前です。けれども、この同和行政の問題というのは、やはりトップの判断がないと担当者では是正できない問題なんです。だから、あえてこういう小さい問題にも知事に質問するわけでございますので、今知らなくても私は決して怠慢だと言う気はありませんが、もう少し実態を調べてみる気はないかどうか、この点について再質問いたします。
 また、環境生活部長については、和歌山市の申請に基づいて、あるいは和歌山市を指導するというふうにお答えになっているわけですが、県が補助金を出す場合には、その補助金の行き先まで調査する権限があると思います。国が出した補助金で県の使い方がおかしかったら、国のほうで調査することができる、これが筋道ですから、当然これは県として調査する権限があるのではないのか。まず、あるのかないのかという問題と、そして、その権限を発揮して調査することを考えるつもりはあるのかないのか。この点について再質問であります。
 また、要望ですが、この席には代表監査委員もいらっしゃいますから、監査の際もひとつこういう点に十分留意をして監査していただきたいという点を要望しておきます。
 次に、教育長への再質問です。
 生徒が体が弱くて学校を休みがちだったとします。持てる力を伸ばし切れていなかったというので、体力もついてきたから高校で伸ばしてやってほしい、こういうことを副申書につけるとします。それはわかりますね、あっていいことと。しかし、そういうことの中に、どういう表現かわかりませんが、「この子は同和地区に育ち」というようなことをつける意味は全くわかりません。それこそ人権侵害問題でしょう。親の立場としても、子供自身でも、そんなレッテル張られたくないと思います。
 そこで、御答弁のレッテル張りと受け取られる報告というのは、それは私がここに示した、高校の校長が県教委に上げたこの報告の書き方が悪いと言われることだと思うんですが、私が問題にしてるのはそうではありません。中学校から高校へ、公文書で内申書に、書き方はどうであれ、旧同和地区の子供だということがわかるような書類を送ることに問題がある、こういうふうに考えるわけです。
 報告の仕方が悪いと言われているのは、他のほうの報告を見てみましょう。和歌山市の別の普通高校では、「地域を取り巻く環境は不十分なため、持っている能力が十分伸ばし切れていない」。同和地区という言葉はないんですが、これは地区出身の言いかえでしょう。あるいは「地域を取り巻く状況」と報告した学校があります。
 その中で1つびっくりしましたんは、こんな記述があるんです。有田地方のある高校から「地区子供会会員」という報告が上がっている。同和行政で、窓口一本化という問題が問題になったことがあります。よその県ではすごく問題になったんだけども、和歌山ではそれほどそんなことは多くはないというふうに思ってるんですが。それは、和歌山の民主的な解放運動があったわけで、それでもいろんな問題はあると思います。ところが、この子供会会員ということをどう──実はこの地域で、かつて子供会の役員が中学校を回って、そしてこの副申書に書いてほしいというふうに言ってきたという話を聞いたことがあるんですが、私は、ほんまかいなというふうに思っておりました。ところが、この副申書を見たら子供会会員ということが書かれている。これは、子供会会員という、ある子供会に所属をしてるから優遇してほしいという言い方ですよ。こういうことまで出てくるわけであります。
 こういうことも含めて、私は、高校から教育委員会が受けた報告の問題じゃなくて、中学校から高校に送る副申書の中身が問題だということについて申し上げてるんですが、これは教育長の再答弁を求めたいと思います。
 さらに、教育長への再質問ですが、この「ふるさとをほこりに」というパンフレットの問題です。
 この中身については、少し時間もかかりますから、改めて文教委員会で論議もしたいと思っています。特に、こういう中身のことがどうして書かれることになったのか。大阪の方に依頼をしたようですが、一体この大阪の方がどういう経歴をお持ちの方かなども含めて、私も調べたこともありますので、文教委員会でひとつ論議をしたいというふうに思ってるんですが。
 ただ、ここでもう答えてほしいことが1つあります。それは、先週、教育委員会の生涯学習課から市町村教育委員会を通じて、このふるさとのパンフレットの利用状況についての調査が入ったようです。文書ではなく、口頭で問い合わせたようですが、市町村教育委員会に口頭で問い合わせをした。そうすると、市町村の教育委員会は校長さんに、「どうなってますか」というふうにまた電話をした。そうすると校長さんたちは、「そんな問い合わせがあったらおろさんと悪いんかな」というふうに困っておられるという話を聞きました。私としては困るわけですね。「雑賀がこんな質問するから。この忙しいときに」というふうに現場の先生方から私がしかられかねないという大変困った立場に置かれています。
 しかし、このパンフレットが利用されることを担当課の人が期待しているのは保護者学級というもので、その保護者学級というものはそもそもどんな内容で実施するかは各学校に任されていると思います。だから、「使われてないやないか」と言わんて、「使うてくれ」と言うんでは困るんですね。ですから、ここで教育長にはっきりしていただきたいのは、保護者学級の実施について学校の自主性を守る、学校への押しつけをしないということはこの場所で言明していただきたい。これが再質問でございます。
 それから、再々質問のときになったら時間がなくなったら悪いので1つだけ申し上げておきますが、美里の裏金問題であります。これはもう要望です。
 繰り返しになりますが、裏金といいましても、旧美里町長の指示で収入役名義で、答弁にありましたように収入役の判こが押されて、それが支出をされていた。そして、初めは町民のために使ったようなことを言っていたようですが、どうにも説明がつかなくなると自分の金だと開き直って、そして金庫に入ってる金さえも自分の金だから返さないと。これは道義的に言っても絶対許せないというふうに私は思っています。それで、紀美野町では、これから司法の場で闘うことになりますが、知事、県当局の皆さんも含めて、可能な限りいろいろな御支援をいただけますようにお願いをして、2回目の発言を終わらせていただきます。
○議長(大沢広太郎君) 以上の再質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) 今回も簡潔にお答え申し上げます。
 昨年、共産党県議団から要望がありましたときに、私の記憶では、この子供会の問題について、差別はいけないという思いを原点にして、非合理なことはしないように取り組んでいきたい、そんなふうにお答えしたような記憶があります。
 子供会の問題は、先ほども御答弁申し上げましたように、制度としては、私は非合理とは思っておりません。しかしながら、私の一般的な態度といたしまして、聞く耳は持たないというような冷たい権威主義者にならないように努めなきゃいかんというふうなことをモットーにしておりますので、いつもできるだけ耳を高くして、それでいろんな人の話も聞いて、それでまたそれを考えるということをやっていきたいと思います。
 一般論として言いますと、すべての制度はそういうふうにして検証と見直しをしていかないといけないもんですから、そのように今後ともよく聞いていきたいというふうに思っております。
○議長(大沢広太郎君) 環境生活部長井口悦治君。
  〔井口悦治君、登壇〕
○環境生活部長(井口悦治君) 再質問にお答えをいたします。
 まず、調査権限があるかどうかについてでございますが、県の補助金交付規則上、立入調査権は規定をしてございます。
 次に、直接調査を行う気があるかどうかについてでございますが、当該補助金にかかわらず、補助金の適正な執行を確保していくということは当然であるというふうに考えてございます。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 再質問の中で、まず副申書の記載のことについてでございますが、この点につきましては、中学校から副申書を提出される場合は、この子供たちが置かれている状況の中で特別な事情があるということで中学校長が判断をした場合に、その主体性を持って高等学校に提出をする。高等学校のほうは、その現実やさまざまな思いを受けとめて、特別な事情があると判断をした場合に、高等学校としては公平な判定会議の審議を経て学校長が決定するものというふうに考えております。
 なお、このたびの件に関しまして、当該高等学校の校長のほうは、直接的ではない表現をこのように表記していたということを反省していると述べておりますように、実際、昨夜、私どもが改めて確認した範囲では、副申書にそういった直截的な言葉で記載しているというケースはございませんでした。この副申書に関しまして、それ自体がやはり差別につながるような、今議員がおっしゃった線引きあるいはレッテル張りにつながるような表現で記載されるということは適切ではないというふうに考えてございますので、このことについてさらに徹底を図ってまいりたいと考えます。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「答弁漏れ。パンフレットの父母教室ですか、あれへの押しつけはしないという問題」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れがあるようですので。
 教育長山口裕市君。
  〔山口裕市君、登壇〕
○教育長(山口裕市君) 大変失礼いたしました。
 御指摘のパンフレットの件につきましては、これは同和教育についての研修会等で使える資料が欲しいという市町村等からの要請を受けて作成したものでございまして、強制をする性格のものではないというふうに考えてございます。
○議長(大沢広太郎君) 改めて、答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再々質問を許します。
 44番雑賀光夫君。
○雑賀光夫君 今回の問題で一番の問題は、やっぱり中学校から高校に送られた副申書の問題でございます。
 私は、県の教育委員会の入学者選抜実施要項には問題はないと思っています。また、副申書の内容を要約したことが問題ではないと思います。問題は、副申書そのものにはどういう書き方をされていたにせよ、同和地区出身であることが入学者選抜の特別の事情であるかのような印象を与えるような記述があったとしたら、それが問題だというふうに思っているわけです。
 教育委員会は、特に担当する県立学校課の皆さんは、こういう報告は高校からとらなくても別に構わなんだわけですね。しかし、とったわけです。まあこんな報告とらんときゃよかったと、とらなんだらこんなこと追及されんでもよかったのにと思ってるかもしれませんが、そう思ってはいけないと思います。やはりとったので問題がはっきりしたんです。
 ですから、ここに書いてる、校長さんが書いたことそのものが副申書に書かれてる内容とイコールではないにしても、それに近いことがこの副申書に書かれてることがわかったわけですから、だから、来年からそんなもんやめて問題出やんようにしよかと、こんなこと思ったらあきませんよ。そのことを、その調査をしたことを問題にしているわけではありません。そうではなくて、その調査によって明らかになってきた副申書の問題、これは、聞いた皆さんから、議員の皆さん、「今でもそんなことあったんかい」という、私もきのうも何人かの方から聞かれましたけども、そういうことがあったことがわかったわけですから、わかったら、それは改めたらいいんです。是正したらいいんです。そういうこと、やめたらいいわけです。
 それで、もちろん本来は法期限が終わった2002年で既にそういうことはきちっとすべきだったという、そういう遅かったというおしかりは受けるでしょうけども、しかし、今大事なことは、そういうことをやめることだというふうに思っています。そういう点で今回の問題、県政のいろいろな分野に残っている線引き行政を終結させる1つのきっかけになればいいなあというふうに思ってるわけでございます。
 以上、これはもう要望事項にしておきましょう。
○議長(大沢広太郎君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で雑賀光夫君の質問が終了いたしました。
 これで、午前中の質疑及び一般質問を終わります。
 この際、暫時休憩いたします。
  午前11時43分休憩
────────────────────

トップページへこのページの最初へ