県議会の活動

  午後1時0分再開
○議長(大沢広太郎君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。
 質疑及び一般質問を続行いたします。
 34番原 日出夫君。
  〔原 日出夫君、登壇〕(拍手)
○原 日出夫君 議長のお許しを得ましたので、早速質問に入りたいと思います。
 その前に、せんだって第10回国際合気道大会が実は田辺で行われまして、知事のほうから、開会のレセプションや最後の本宮の大斎原での演舞大会に、終始最後まで残っていただいてありがとうございました。とりわけ国際合気道大会を通じて、県の文化国際課の皆さんにもすべて通訳に関して指示、全部運営等していただきまして、ありがとうございました。
 東京でもずっとやってたんですけど、田辺で初めて歴史に残る、東京でも来なかった720名の外国人が46カ国から来まして、5日から13日までずっと、延べにして7200人という形、そして最初に一番多いときには1500人が一堂に体育館へ集まってやったとかいう部分では、すごい波及効果があったし、今後の国際的な観光を目指す上での1つの力にもなったし、勉強にもなったし、今後の課題も見つかったので、ありがたかったと思っております。それを前もって、お礼方々申し上げます。
 それでは、本題に入らしていただきます。
 アメリカ発の金融危機は、世界同時不況をもたらした中でどうなのかということについて、知事は、このグローバリズム、新自由主義、いわゆる市場原理主義がもたらした社会経済危機をどう見るのでしょうか、まず聞きたいと思います。
 しかもそのグローバル産業に直接影響されない和歌山の地方再生の方向をどう進めるのか、まず冒頭、知事にお尋ねしたいというふうに思います。
 私は、少し──東京大学経済学部を出た知事と違って私は高卒の一素人なんですが、私自身若いときからこういうことが勉強好きで、いろいろと社会法則とかいろいろ勉強してきまして、アメリカでの金融危機は世界同時不況をもたらしたのは、歴史的に見ると1944年、アメリカ、イギリスが中心になって世界44カ国でもってブレトンウッズ協定が結ばれた。アメリカのブレトンウッズというところで結ばれたのでブレトンウッズ協定です。
 資本の移動を国民、国家が統制できる機能を初めて第二次世界大戦の教訓に立って認め合い、所得を生み出す生産要素、いわば土地はそのまま残りますが、資本や労働は移動を統制すると。したがって、その国その国の所得の再配分はその国家が福祉国家としても機能を果たしていくということが約束されたらしいです。
 ところが、このブレトンウッズ体制は、1971年にアメリカの一方的通告で破棄され、いわゆるニクソンショックで世界に大きな影響を与え、ヨーロッパ、日本を初め金融自由化の波によって、世界の資本が国境に関係なくグローバルに動き回ることが今まで続いたわけです。その資本の自由化は、つまり日本も同じですが、各国の規制緩和を強制し、自由市場を求めていきました。人間の労働を市場化したことによる社会問題と福祉政策の軽視が進みました。自然を市場化したことによる農業、林業、エネルギー産業、そういった自然破壊が深刻化し、これらによって人間の生活の持続可能が危機に陥ってきた。これは今示すところであります。
 そういった今現実の教訓に立って、ヨーロッパでは新しいいわゆる持続可能な社会を目指す新しい資本主義社会への構築を目指していると聞き及んでいます。
 そこで私は、こういった具体的な質問で、1つは、新自由主義、市場原理主義からの脱却、つまり市場メカニズムに依存しない持続可能な成長を目指すことが、この我々に求められているんではないか。とりわけ地方には求められているんではないか。
 そのために、和歌山県として雇用を支え内需主導の成長をもたらす社会保障政策を柱にしてはどうか。
 1つは、和歌山の自然、資源とそれを生かす政策。農業、林業、漁業とそれを生かした製造業、歴史文化と一次産業との観光サービス産業の柱、これらの観点を踏まえて、私、以下質問をしてまいりたいと思います。
 まず、社会保障(福祉・医療・教育)が雇用を支え、内需主導の成長をもたらすその意味で、和歌山県としての考え方と取り組みについてですが、こういう社会経済情勢の動向の中で、日本の進むべき道、とりわけ和歌山県地方都市としての方向は、市場メカニズムに依存しない持続可能な成長を目指すべきだと考えます。
 そこで、この立場に立って次の質問をします。
 まず、社会保障(福祉・医療・教育)が地域の雇用を支え、内需主導の成長をもたらすことであります。
 しかし、一方では、グローバリズム、市場主義は、社会保障への所得再配分は経済全体の生産性を低下させ、経済成長にとってマイナスの効果になると主張してきました。日本では、小泉構造改革路線は、まさに痛みを分かち合い、自己責任ということで5年間で1兆6000億円の減額をしてまいりました。するという目的でやってきました。
 こういった人間の格差、都市と地方の格差での地方の厳しい経済情勢、不況の中でもいわば唯一地域の雇用と内需拡大、地域経済を支えてきているのは社会保障の分野です。
 例えば、和歌山県の例をとりますと、18年度の雇用状況から見てみますと、農林漁業を除いた県の従業者数は35万6000人、そのうち福祉医療関係で約5万人、教育関係で2万2000人、合わせて社会保障関係では7万2000人が雇用されています。
 このように、しかも他の建設業、製造業は13年度に対して18年度を比較してみますと1万7000人近く減少し、福祉医療関係は9000人がふえています。また、介護事業所の雇用は2万2300人と多く、和歌山県の高齢化比率は25%で全国8位、近畿では1位です。12年後の平成32年には、和歌山県は高齢化比率33.9%という高い水準に到達する中で、介護事業所の職員の待遇も来年から3%積み上げる状況で、和歌山県での今後の福祉医療分野における雇用拡大は進むし、進めなくてはなりません。
 社会保障は、暮らしを支えるセーフティーネットとして安心感を醸成し、消費活動を支え、その地域にお金が還流することで地域経済を支えていくことになると考えます。
 そこで、知事にお尋ねします。
 和歌山県のこれからの重点施策として、社会保障、とりわけ福祉、医療、教育への取り組みが地方再生、地域活性化の1つの柱になると考えますが、いかがでしょうか。
 次に、私は──テーマと中身がちょっと違うかもわからんのですけど──外国から幾らでも食料、木材を買える時代は終わったということを痛感しております。
 私は、その中で具体的にはこの3つの項目を掲げてますが、最初に、今私が申し上げましたグローバリズム、市場原理主義には、これは直接大きく影響を受けたのはやっぱり農業・林業経営であります。大きな影響を受けています。
 とりわけガット・ウルグアイ・ラウンドにおけるそれを発端に林業が市場開放され、今既に国内の木材は8対2、輸入が8割、内地産が2割というような状況に追いやられてきたし、今WTO交渉が詰められていますが、その中ではこの結果によっては、さらに市場原理主義以上にまたWTOによって日本の農業の大きな打撃を受ける。とりわけアメリカの米戦略、これについても今、全農でも非常に危機感を感じております。
 既に、アメリカが今までの穀物戦略、畜産・穀物、そういったことの戦略で日本の食料を制覇してきたわけでありますが、今度は米戦略によって世界の食料の制覇をしようとするねらいが今行われております。こういった中で、日本の、とりわけ和歌山県農業立県が、これから生きていく道では非常に厳しい状況の中であると私は考えております。
 食料危機、その中でも今、全国に世界的に起こってるのは、自国の食料を優先する食のナショナリズム、私たちの国は私たちの食料はもうよそへ出さない、そういう行動も今全世界に起こっておりますし、しかも、我々日本には食の安全・安心を脅かし、先ほども言いました肥料・農薬・畜産飼料の高騰がどんどんなされております。
 そういう中で、私たち和歌山県の農業は非常に厳しい中でも遊休農地が非常に拡大し、農家人口は減少し高齢化していく。しかし、私は、国もそれを黙っていない。
 例えば、今回発表された食料自給率を50%に引き上げる、これは経済財政諮問会議でようやく動き出しました。私たちは、これからの農業は食料自給率の向上と農業経営を強化することであります。しかも、この地方においては、暮らしと地域をつくる農業、地域のコミュニティーを構築する農業、これはそれと食品産業が地元産、国産に置きかえていくそのことで地域が元気になる農業生産振興、これらを私たちは踏まえていかなければならないと思います。
 県は、これまでの施策はそれなりに成果を上げています。これが同じような、今までの同じような施策で今後の新たな展開が見込めるでしょうか。
 担い手と遊休農地対策、生産と加工、販売はそれぞれが独立した課題ではない。一体的に施策展開をし、農家個々の経営強化を図る必要があると考えます。
 そこで、私は、輸入資材に頼らない地域環境型農業をどう構築していくか。先ほど松坂議員は外国の肥料・飼料が上がってくるという問題を挙げましたが、それはそれとして前提しながらも、日本の農業は今、農家が直面する肥料・農薬が高騰して経営が一層困難になってます。肥料は、梅やミカンを中心に見てみますと、果樹では160%から180%の値上げであります。お茶に至っては、2から3倍という異常な高騰になっています。
 全農はこの7月、平成20年度の肥料の価格を前年度比で平均約60%を値上げすることを決めました。値上げは過去最高であります。平均して、生産コストの約1割を占める肥料の大幅値上げは、農家に大きな衝撃を与えています。
 値上げの問題は、世界的にたくさんありますけれども、いろんな肥料を、バイオマス燃料が加わり、穀物生産が広がり、そして中国における自国の農業生産を高めるために非常に肥料の輸出を制限してきた、こういうことで、世界の肥料資源の争奪戦が今始まってるというふうに言われております。農薬に関しても、全農などの話を聞くと、大幅な値上げが避けられないと予想されます。
 こういった意味で、私は、有機農業などを推進していくシステムの体制が早急に必要であるんではないか。例えば、県内にある牛ふん、鶏ふんなどの畜産資源、漁業から出る魚骨粉、ミカンジュース加工場などからの残渣、コンビニなどから排出される食品残渣など、この調査をして、本当に紀南や紀北などのブロック単位に収集、堆肥化するシステムをつくる必要があるのではないかというふうに思います。
 それと、これは1つの事例ですが、大阪の総合肥料メーカーである清和肥料工業では、今その会社は、し尿肥料で窒素6%の価格で非常に安く手に入って農家にしているという。今までは、し尿は昔我々は使いましたが、今それを乾燥させて、においもきれいな、いわゆる人間のし尿を窒素肥料として販売する体制にも入ってきてる状況であります。
 そういった意味で、農業がこれから地域循環型農業と言える本来のいわば農業、それを進めていく必要があるのではないかというふうに思いますが、輸入資材に頼らない地域環境農業をどう構築していくかについて、農林水産部長の見解をお聞きしたいと思います。
 次に、地域が元気になる少量多品目生産による地域活性化についてです。時間がないので、簡単に言います。
 今、本県は、農業、梅、ミカンなどの果樹が中心となっていますが、少量多品目生産による農家の経営の安定と地域活性化を以前から私は提唱してまいりました。
 今、田辺周辺だけでも5カ所の店舗があります、直売所。しかもこの12月4日に大手ホームセンターがオープンさせまして、これに対しても300人以上の農家が参加して直売所をしてます。このホームセンターは、全国、やっぱりアンテナショップをつくって、地域地域の地産を、つくったものを全国にアンテナショップで売り出す方向も目指されているというふうに聞いております。
 そういう意味では、産地直売店が多くできている中で、直売店での販売価格は農家にとっては非常に、値段が設定できるし、一定した価格で、かつ市場手数料や輸送経費がかからないための経営の安定化が図られております。
 大規模農業ができない中高年を中心とした農業生産による地域経済の活性化につながると思いますが、地域が元気になる少量多品目生産による地域活性化についてどのように推進するのか、お尋ねしたいと思います。
 これについての最後ですが、農地の流動化を進めるためのシステムづくりの現状についてであります。
 総務省が過疎問題懇談会の提言を受けて、去る8月1日に集落支援員の設置を決め、必要経費を特別地方交付金で措置するという制度を12月からスタートさせました。集落支援員は、市町村職員と連携しながら集落を巡回して状況点検や集落点検に努め、それに基づく集落の話し合いをコーディネート、アドバイザーとして促進し、話し合いの結果を踏まえた集落の維持活性化をサポートすることが目的とされております。
 この制度は、当初は過疎地域に限定されていたのがそうでなくなりました。広く使われてよろしいということになりまして、農・商・工の連携はそういう総務省の全体の中でのコーディネーターとして、地域の農業・林業・教育・福祉・商工業など全体を考える中での地域再生を目指すということでやられております。
 そこで、県は、平成20年度から新施策、和歌山版果樹産地づくり総合支援事業、いわゆる担い手農地対策で、果樹産地の園地流動化を進めるため、農業公社地方駐在員を設置し、農地の集積や耕作放棄地の解消・発生防止を進めています。この制度も集落支援員とうまく連携をとり、より効率的な農地の流動化を進める必要があります。
 また、私たち農地組合もつくっているんですが、この農地の流動化に対して、農地の利用について、実際に携わっている農地組合法人や新規農業者にとっては非常にわかりづらい。私も農業委員会に行って、だれでも貸してくれるのかなどの情報を得ながらでも、なかなか、遊休農地の書類はたくさんあるけども、具体的にそれは借りれるのか借りられないのか、だれだったら貸してくれるのかということが何も示されてないんで、なかなか難しい。
 だから、新規農業者に対して、いわゆる借りられる農地、それからリース農業機械の情報、必要経費など簡単に調査をして、わかりやすい市町村のホームページなり窓口でわかるように、そうしたやる気のある人、農地組合法人も含めてそれをシステム化する必要があると思いますが、いかがでしょう。
 こういった農地の流動化を進めるためのシステムづくりについてお聞きしたいと思います。
 次に、森林林業政策であります。
 森林林業政策でありますが、私は紀州林業の復活の客観的状況が整いつつあるということであります。
 第1点は、木材を取り巻く最近の国際──すみません、テーマが「国際交流」と書いてましたけど、「国際流通」であります。
 最近の国際流通の変化は、日本林業の復活の芽が出ていることです。中国、中近東初め新興国の木材需要の高まりによる絶対量不足、木材輸出国の資源の囲い込みであります。それは、今まで入っていた北洋カラマツ、南洋材合板の輸入量の減少が18年から急激に落ち込んできてます。
 とりわけ日本は、ロシアから輸入外材の40%を占めていたのであります。ところが、ロシアは原木を国内にとどめ、自国の木材加工産業を発展させるため、関税をことしの4月には25%、来年21年の1月には80%に上がるというふうに示しました。この関税アップによって、既に前年同月比、この4月、8月ずっと見てみますと、輸入量はロシアからは60%、激減しております。これは客観的条件であります。
 第2点は、和歌山県の人工林は既に40年から50年生のもので、人工林全体の40年、50年ものが半数を占めてる、50%、半分を占めてる。今後10年間で伐採可能な森林資源は倍増することが予想されます。
 こうした中で、これまでの和歌山県では、さまざまな林業振興施策を講じてきましたが、しかし、日本全体の今までの林業不振がありましたが、先ほどの客観的条件、そして今の我が紀州の森の客観的条件は非常にいいと。しかし、林業振興政策にどんどん金を投じてきたけども、実際として素材生産量は減少していますし、林業従事者も減少、製材工場も減少、残念なことに施策の効果が十分にあらわれているということは言いがたい状況であります。こうした現状を打開するために、和歌山県の林業政策に何が求められているのでしょうか。
 林業は、古くから山村地域を支える大きな産業であり、産業としての抜本的な林業振興を考えることが重要であります。和歌山の山に育ってきた木をどうやって活用していくのか。例えば、私は自分自身もNPOをつくってやってるんですが、林業関係者や木材業者、また行政も一体となった木材流通加工プロジェクトチームなどにより、川上から川下までの関係者が皆、知恵を出して考えないといけない。合板や集成材などの生産工場を本県に誘致し、そこへ原木の集出荷の取り組みにより、紀州材の大規模な流通加工体制を整備するぐらいの努力が必要ではないでしょうかということであります。
 そこで、林野庁が新生産システムということで、平成18年度からスタートして2年間今もうたっているんですけども、この間、全国11カ所のモデル地域では森林経営、施業の集約化による素材生産コストの削減や生産力の強化、山元から製材工場への原木直送システムの構築、加工施設の整備などの取り組み、それをそれぞれ計画に従って今進めてきています。
 それは11カ所あります。今知事に示したあれですけど、これが和歌山圏域がその中へ入っていないということが、今先ほど私が述べました大規模の製材合板会社、集成材工場、こういったものをこの林野庁の方向で今進められているわけであります。
 各地の林業、木材産地では、この林野庁の新生産システムによる取り組み以外でも、製材、合板、集成材、プレカット工場といった加工流通の各セクターによって非常に進められております。これは今、そういうのを進められているというのは、今後は国産材に対するニーズが一層強まってくると、先ほど述べました。それに対して大規模に林野庁もこういう新しい新生産システムで、コストのかからないいわゆる山から直接製材所へ来る、流通過程を抜いてコストダウンさせていくという手だてとか、たくさんとられております。
 和歌山県は、こういった意味で知事もやられました、県では平成24年を目標とする紀州材製材販売プランを作成しました。林業振興のアクションプランとも言えるこうしたプランをつくり、将来の姿を示しながら計画的な事業実施を図ろうとしていることについては評価いたします。林業関係者にも希望を持たせることができる。
 しかし、プランが絵にかいたもちにならないように魂を入れないといけない。プランの推進体制をしっかりと考えることが今必要であります。
 紀州材生産販売プランの具体化に向けて、具体的に何に重点を置いて森林林業政策に取り組もうとしているのか、農林水産部長にお伺いしたいと思います。
 次に、梅の生育不良の現状と課題についてであります。
 これについては簡単に──登壇するごとにいろいろと問題提起させていただいております。皆さんの手元に資料を配っているのは、過去、昭和59年からのデータと18年度、19年度の4月から20年の8月までのデータを上段で提示さしてもらってます。
 現実は、立ち枯れは減少傾向にあります。しかし、表に示すように、前回も言わしてもらったんですが、火力発電の稼働率は18年から急激に稼働率が高くなり、19年から20年8月の時系列は昭和62年、63年の稼働率を上回る状況であります。3号機に脱硫装置を設置していても、3〜4年後のその影響が今心配されております。このグラフのとおりであります。
 当時一番高いと言われました昭和62年、63年は、稼働率41%、45%でしたが、下段の19年の中から4月は49、5月は31、9月39、11月31、12月44、1月41、2月に至っては66、3月が59、4月は71.5、5月が66、このようにずっと高稼働率を示しているわけです。
 そこで、私たちはせんだって梅畑を調査いたしました。既にことし一部で徒長枝、新しい新芽が出てくるやつですけど、生育がかんばしくない状況が生まれております。私の梅畑でも非常に元気がない木が出てきました。
 そこで、県当局はなお一層、生育不良の原因究明の科学的究明を初め、産地での改植、土地づくりの推進に引き続き支援を期待したい。農林水産部長の答弁を求めたいと思います。
 最後に、なお要望ですが、知事就任以来2年を経過し、各派各層との懇談、現地踏査など多忙かと思いますが、生産日本一の梅産地の現地踏査と生産農家との懇談をして、現状と将来の農業経営を語り合っていただければありがたいと思っています。
 次に、最後になりますが、建設業の新分野についてであります。
 これについては過去2回にわたって質問してきたところですが、改めて質問したいと。
 第1点は、新分野、いわゆる異業種への支援策について、具体的に県下約5300事業所、従業員2万8300人という基幹産業であります。こういう中で今、その異業種への参加についての成果はどうでしょうか。もし進んでいないとしたら何が問題なのでしょう。
 2つ目は、具体的事業を提起することも大事ではないでしょうか。
 例えば、森林整備事業に入札参加できる行政受け皿と、建設業者の森林・林業作業への技術習得への支援を考えてみてはどうか。
 私は、そういう意味では農業産業、それから建設業者の森林組合だけではなくて、森林整備関係事業へ地域の建設土木業者が参入していける、入札に参加していけるという、そういう条件づくりをぜひしてほしいし、それだけの技能習得をする場合、これは短期間で皆さん重機も使えますから、そういう意味では受け皿はできるというふうに思うんです。そういう人たちがそういう事業へ参画していくということであります。
 そういう意味では、今後の雇用対策も含めて森林林業、森林整備事業への参画を、森林組合だけではなしにしていってはどうかということも含めて、答弁していただければありがたいと思います。
 これで第1回目の質問を終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
○議長(大沢広太郎君) ただいまの原日出夫君の質問に対する答弁を求めます。
 知事仁坂吉伸君。
  〔仁坂吉伸君、登壇〕
○知事(仁坂吉伸君) まず、グローバリズム、新自由主義、市場主義ということだそうでございますが、これについて知事の見解を求めるということでございました。
 お言葉は、グローバリズムとか新自由主義とか市場主義とか、ちょっとどちらかというと、思想的な話あるいは考え方、こういうことであるわけですけれども、実は私は別に経済学者でも思想家でもありませんので、どちらかというと、その話はちょっと置いといて、経済のグローバル化ということをどういうふうに評価するかということをお答え申し上げたいと思っております。
 その点については、私は3つの要素があると思います。経済のグローバル化というのをどういうふうにとらえるかということと、それからその経済のグローバル化がしょうがない、あるいは是認すべき、あるいは積極的に評価すべきということであったとしても、それの弊害の除去をどういうふうに考えるかということと、それから、そのグローバル化の中でどういうふうに生き抜いていくか、和歌山県の産業がどういうふうに生き抜いていくかということを考えるということが3つ大事だと思います。
 まず第1に、評価については、その経済のグローバル化は市場競争を基本とするこの世の中で、どんどんと世界との関係が密接になっていくということでございますので、これをとめるとか、あるいはこれから遮断されるような形で我々の経済を考えるとか、到底無理だなと、そういう意味では不可避であろうと思います。
 また、先ほどおっしゃった、多分ちょっと誇張があったのではないかと推測しますが、市場メカニズムから脱却する経済を考えろということでありますが、多分これもかつてのソ連の崩壊とか中国のそれが厳格であったときに何が行われてたかとかそういうことを考えますと、ちょっと無理かなというふうに考えます。
 その経済のグローバル化がそれでは不可避であるということを考えたときでも、弊害というのも出てまいります。例えば、弱い産業が経済のグローバル化によって、とても激甚な影響を急に受けるというようなことがあると思います。それは、構造調整という名前で言われておりますけれども、そういうことは政策として必要だというのは広く世の中で認められた考え方だと思っております。
 それから、昨今のようにアメリカで端を発したよからぬ経済政策によって、民間のバブルがあおられて、それによっていろいろなよからぬ経済状況が出て、それがしかもバブルによってバブルが崩壊して、一挙に我が国にも、かつ堅実な経営をしているような企業にも影響が出てるというような、そういういわば不況対策をこちら側でとるというようなこともこれまた必要であると思います。
 その上で、じゃあそのグローバル化の中でどういうふうに生きていくかということを考えますと、これが不可避であるとすれば、やっぱり積極的にその中で我が県の産業の、あるいは所得を拡大する、そういうようなことを考えていかないといかんなと。
 それには、閉じこもっていてもしょうがないので、本県が持つすぐれた特色を世界に売り、それから世界にアピールして人も来てもらって、それで我が県の富を拡大するということを考えないといけない、そういうふうに思っております。
 この点からは、和歌山県の長期総合計画におきましては、地域の特性を踏まえた産業振興とか、あるいは世界遺産を生かした観光振興などを進めることにいたしておりまして、既に南紀広域企業集積地帯構想等に基づく企業誘致とか、あるいは安全・安心で高品質な農産物の販売促進とか、海外にそれを売っていくとか、あるいは海外からの誘客とか、そういうものに個々具体的に取り組んでいるところであります。
 また、こういう経済不況のときにこそ、産業技術の開発や中小企業の体質強化、産業界と学校との連携による人材育成など、次の時代を準備する取り組みもまた必要だと思っておりますので、世界の動向をにらみながら、こうした施策を重点的に進めてまいりたいと考えております。
 次に、社会保障が雇用を支え、それから内需主導の成長をもたらすので、和歌山県としてはどう考えるかということでございました。
 社会保障、例えば福祉サービス、医療サービス、あるいは教育サービス、こういういわばサービス業、特に福祉系のサービス業が雇用を生んでいくと、それ自体として雇用を生んでいくということは、まことに御指摘のとおりだと思います。特に、少子高齢化が和歌山県は他県よりもちょいと多く進んでおります。それは望むべきことでも必ずしもありませんが、事実は事実であります。また、県民が安心して生活を営むというニーズも大変高うございます。社会保障の充実や雇用の拡大というのも叫ばれております。そういう意味では、社会保障系のいろいろなサービスによって雇用が拡大するというようなことを看過すべきではないということは、おっしゃるとおりであります。
 しかしながら、このようなサービスについては、一番初めの投入というのがどういうふうにして行われるかというと、多くの場合、公費の投入によって波及していく効果であります。したがいまして、他の産業と違って、自立的に民間の力だけで回っていくというわけではないわけであります。したがって、この雇用をねらって無尽蔵にこの部分に資源を投入いたしますと、直ちに財政破綻ということになって、また経済が回らなくなるということも事実であります。
 したがいまして、産業政策としては、自立的に回るようなものをできるだけ地元に多くし、そこからの税収等々をこれをもとにして、今度はまた福祉サービスなんかにも資金を投下し充実したサービスをして、それによってさらにまた雇用が拡大していくというようなことをねらわざるを得ないということではないかと考えております。
○議長(大沢広太郎君) 農林水産部長下林茂文君。
  〔下林茂文君、登壇〕
○農林水産部長(下林茂文君) まず、これからの農業振興の3点についてお答えをさしていただきたいと思います。
 地域の資源を有効に活用した循環型農業についてでございますが、県では低コストを基本とした新たな栽培体系の確立を目指し、試験研究機関が中心となりまして、技術指針を作成し、JAなどの技術指導者に対する研修会を開催するなど、鶏ふん堆肥を初めとする有機質資材の積極的な活用を推進しているところであります。
 既に、県下では、堆肥など地域資源の活用を基本として、化学肥料や農薬に過度に頼らない栽培を実践し、学校給食との連携を図っているモデル的なグループ等も見られつつございます。
 今後、こうした取り組みを一層支援するとともに、食品残渣等の再資源化を行う団体等に対して資源情報の提供を行うなど、食品産業との連携を図りながら、地域資源を活用した循環型農業の推進に努めてまいりたいと考えてございます。
 次に、地域が元気になる少量多品目生産による地域活性化についてでございますが、JAの例えば直販所であるめっけもん広場ややっちょん広場などでは、地元JAと県が一体となって栽培指針の作成や新規作物の導入に取り組むなど、直売所での品ぞろえを充実させるための生産指導等を展開してございます。
 今後も、これまでの果樹を主体とした産地体制を維持しつつ地産地消をベースとした少量多品目生産を進めるため、さまざまな地域の実態に応じた経営モデル指標の改定を進めるとともに、市町村、JA、生産者と一体となって、安心・安全で多品目にわたる農作物を安定的に供給できる産地づくりにも取り組んでまいりたいと考えてございます。
 次に、農地の流動化を進めるためのシステムづくりについてでございますが、遊休農地対策の中で農地情報のシステムづくりにつきましては、非常に重要であると考えてございます。
 このため、県におきましては本年度の新政策の中で、意欲ある3JAにおいて、選果場を単位として地域の実情に精通した農協OB等の力もかりながら、農地流動化や担い手づくりに取り組んでございまして、今後こうした取り組みをさらに拡大するとともに、農家や法人の皆様が活用しやすいよう市町村のデータベース化についても支援してまいりたいと考えてございます。
 なお、議員お話しの集落支援員につきましては、地域振興を図っていく上で重要な役割を担ってございまして、こうした方々との連携を密にしながら遊休農地対策などを含めまして、農地の流動化を促進してまいりたいと考えてございます。
 次に、森林林業政策の3点について一括してお答えをさしていただきたいと思います。
 本年1月に策定をいたしました紀州材生産販売プランに基づき、低コスト林業を初め大消費地等への販売促進に努めているところでございます。
 こうした施策をさらに一層推進するため、本年度、県森林組合連合会を核とした協議会を設けまして、紀州材の安定供給に向けた素材集出荷体制の整備について検討を進めるとともに、木材流通に関する専門的なアドバイザーを置き、木材販売力の強化を図っているところでございます。
 今後もこうした取り組みを重点的に続け、議員御提言の木材加工場の県内誘致なども視野に入れつつ、森林組合や木材企業、さらには市町村など、川上、川下の林業関係者が一体となった総合的な森林林業政策の推進に努めてまいりたいと考えてございます。
 最後に、梅の生育不良についてでございますが、発生当初より産地における発生状況など実態把握に努めているところでございまして、平成11年をピークに減少傾向にあり、平成20年には約1万3000本となってございます。
 この生育不良の原因究明につきましては、これまでの研究により多くのデータを蓄積してございまして、その得られた成果につきましては、梅安定生産マニュアルの改訂を行いながら、地元の生産者等に情報提供をしているところでございます。
 今後も引き続き、生育不良の発生状況や、県下39カ所に設置をされてございます大気環境常時監視測定局の調査結果や、うめ研究所におけるオゾン測定結果などを注視しつつ、産地の皆様方と一体となり、生育不良の原因究明はもとより、地域にとって必要な対策を適切に実施し、梅産地の維持発展に努めてまいりたいと考えてございます。
 以上でございます。
○議長(大沢広太郎君) 県土整備部長茅野牧夫君。
  〔茅野牧夫君、登壇〕
○県土整備部長(茅野牧夫君) まず、建設業の新分野進出への支援策についてでございますが、建設産業は、社会資本の整備や災害対応の担い手として重要な役割を持ち、地域の経済、雇用を支える基幹産業でございます。しかしながら、昨今の経済情勢の中で、建設産業を初め全産業の経営環境は一段と厳しさを増している状況であると認識しております。
 こうした中で、県では建設産業の振興を図るために、各振興局建設部に建設業相談窓口を設置し、経営相談を初めとするさまざまな相談に応じており、議員御指摘の新分野への進出を希望する建設業者の方についても、その進出の相談や新分野における事業計画に関するアドバイザー派遣等の情報提供を行っているところであります。その他、経営改善や新分野進出などに関する経営支援セミナーを商工観光労働部や農林水産部と共催で開催しているところであります。
 今までの成果と今後の取り組みについてでございますが、この窓口には現在までに計43件の御相談がございまして、そのうち農林水産業への進出に関するものは12件であります。また、建設業者を対象とした経営支援セミナーには延べ569名の参加がございました。
 これら新分野への進出を希望する建設業者の中で、実際に農業、福祉あるいは環境分野に進出した業者は4社となってございます。
 今後とも、地域の経済、雇用を支える建設産業の健全な発展、育成に努めるとともに、一方で議員御質問の新分野進出を希望する建設業者につきましては、その希望に応じまして、関係部局と連携して、相談や必要な情報提供に努めてまいりたいと考えております。
○議長(大沢広太郎君) 答弁漏れはありませんか。
  〔「なし」と呼ぶ者あり〕
○議長(大沢広太郎君) 再質問を許します。
 34番原日出夫君。
○原日出夫君 1点目の福祉の関係で、この答弁を見ますと、ちょっと私との考え方が逆なように思います。
 私の言わしてもらったのは、今まで知事が言われたように、最初質問さしてもらったように、いわば社会保障へのいわゆる税や所得再配分は、経済全体の生産性を低下させて、金が要るよ、それはもちろん知事言うように、受益者とか県民、国民の負担になってくるわけですけども、経済成長によってマイナスの効果になると言われていたんです。
 ところが、私は実際に自分もいわゆる紀南、とりわけ紀南においては、主要な主幹産業というのは、先ほど言ったように一次産業であり製造業であるんですから、そういう意味での、見ますと、たまたま監査していきまして、和歌山県全体の所得税の収入の比率も見ると、もうまるっきし20%ぐらいの所得税比率しかないぐらい、いわば所得に対する市町村の税収入や県民税の県税の収入が少ない。それは何かと言うたら、所得をもらえるそういう事業所が少ないということですね。
 だから、そこらに立ったら、私はこの福祉産業が少なくとも、延べにして平均的にそういう事業所がこの高齢化社会の中で生まれてくる、そこに投資したお金はそこで生まれる消費する者、そこで働く人たちの所得、それが地域に戻っていくという部分では、その一時の投資が必ず税収入へ戻ってくる、こういう感覚に、1つの地域経済の法則からいえば、そういう観点に立たないといけないんではないか。
 それは、ことしの2008年の厚生白書でもそう述べられております。つまり、社会保障分野の生産波及効果ということについて、総波及効果は全産業平均よりも非常に高いと。一番高い。しかも、それに対する社会保障分野の雇用誘発効果は、これについてもトップであります。そのことを厚生白書では認めながら、この分野に、よりやっていくということについての考え方ははっきりしてる。
 ただ、私は、知事も共通するところは、じゃその負担をどこに求めていくんなと。いわば高齢化になって、いわばお互いに負担しながら受益を得ていくという部分での福祉の、社会保障の分野というのは非常に厳しい分野がありますけど、しかし原則は、基本は国はこれにどう政策的にこの社会の中で今後やっていくのかということと、それに対して、ずっと見れば国民の負担も一定やむを得ない、そういう社会システムに将来なっていくことはもう確実だと思います、この高齢化がこれだけ進んだら。
 例えば、このデータですけど、2025年にはいわゆる団塊の世代が75歳以上になったという事例で、今介護並びに医療、そういったことにかかわる人口から見ると、医療・介護の職員が約2倍必要となってくると。これはもう避けて通れないと。そのための我々の社会保障システムをどうつくっていくかということがありますけども、ただ私は、短絡的にだけ見てみると、我々はそういう紀南の事業、地域の活性、雇用につながるその中での所得収入を上げていくということについては、私は大きな1つの産業だと見ています。そういうことで意見を述べさせてもらっておきます。
 それから次に、建設業の参入なんですけど、私は以前から、これからの、先ほど言うた森林林業政策の中で、我々紀州の木はこれから近く、10年後にはもうどえらい商品になるよと。商品になるだけに、どんどん人は減っているんじゃないかと、林業就労者が減ってきやると。これには僕はもう土木建設業者しかないと思ってます、地元雇用になったら。
 一時、緑の雇用でIターンとか何とか言うてましたけど、そういう問題はそれとして波及効果はあるけども、主体は地域の建設土木業者がやっぱりこれに参画していくという、それが雇用を生み出していくということに僕はなると思います。
 地域の人たちは、半農半林業の半土木で、現金収入は土木で得てたと。これを土木から森林整備事業に思い切ってやっていくと。これは僕は国の政府、いわゆる一時、緑の雇用事業、和歌山県言うたら、僕は緑の公共事業でええと言ったんです、前の知事には。
 緑の雇用というより緑の公共事業、公共事業でかなり多くの雇用と、そこに生まれる投資が地域の活性化につながっていくんじゃないかということで、今、国が緊急の雇用対策として出ていますけども、私たちはあの分野の今言うてることは、都市部のいわゆるグローバル産業が蓄積していったところの考え方であるんですけど、地方の今の考え方の僕は緑の公共事業としての短期間の、いわばこの不況と雇用対策に対して、緑の公共事業としての提言を改めて強く国に申し入れる必要があるんではないかと、僕はそう思ってるんです。
 それが、いわば建設業者のやっぱりこれからの参入、農業もしかりですけど、直接参入して毎日の現金収入になるという、この事業について、思い切り力を注いでいただけたらありがたいと思います。
 以上で私の質問を終わります。
○議長(大沢広太郎君) ただいまの発言は要望でありますので、以上で原日出夫君の質問が終了いたしました。

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