さまざまな人権

これまでに取り上げた以外にも、北海道を中心に居住している先住民族であるアイヌの人々に対する理解が十分でないために、アイヌの人々への差別や偏見が依然として存在しているといった人権問題があります。
刑を終えて出所した人に対する根強い偏見や差別意識によって、その本人の努力にもかかわらず、更正意欲がそがれてしまうといった人権侵害の問題もあります。
また、最近特に社会的関心が高まっている犯罪被害者やその家族についても、捜査や裁判などの段階で受ける多くの精神的苦痛への配慮がされるべきであり、周囲の人々の理解が、犯罪被害者やその家族の人権を守ることになります。
その他にも、自分の性別に違和感を持ち、受け入れられない性同一性障害(生物学的な性別(からだの性)と心理的な性(こころの性)とが一致しない状態)の人にかかわる人権の問題もあります。
時代の変化によって、これから新たな人権課題が表面化することも考えられ、それぞれの人権問題がより深刻なものになってくるかもしれません。
そうしたことのないように、私たち一人ひとりが、ともに社会を構成する一員として、あらゆる人権に配慮していくことがとても大切なことです。

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