今月の旬な味 (桃)
和歌山県食育ひろば
今月の旬な味
今月紹介するのは 桃(もも) です。
和歌山県の桃って
和歌山県は、西日本最大の産地です。(岡山県より多いんです。)
内では紀の川市でもっとも多く生産されています。中でも桃山町は江戸時代に栽培が始まったと言われており、とても歴史が古いです。
また、平成6年には「あら川の桃」として商標登録しており、高い評価を得ています。
桃ができるまでを知ろう
3月下旬から4月上旬
桃色の花が満開になります。
まさに、桃源郷。
4月下旬から5月中旬
おいしい実を作るため、実の数を適量にする摘果作業を行います。
4月上旬から7月上旬
10日から2週間に1度をめやすに、薬をやります。
そうしないと、害虫や病気が発生してたいへん。
5月中旬から5月下旬
袋かけ作業を行います。
袋かけをすることで、果実の外観を保護し、病害から果実を守ります。
7月上旬からお盆のころまで
おいしい桃が収穫できます
(補足)6月ごろから出荷される品種もあります。
農家の人たちがたくさん手間をかけて大事に育てた桃です。
ぜひ、旬な味を味わってくださいね。
栄養いっぱい
果実
- ビタミンE
糖尿病・動脈硬化・アルツハイマー病などの生活習慣病や老化の予防効果が報告されています。 - 食物繊維(特にペクチン)
コレステロールの正常化作用や腸内細菌を改善する作用があります。
種
種は漢方では「とうにん」と呼ばれ、血液の循環をよくしてくれたり、肩こりや頭痛に効果があると言われています。
葉
「あせも」や「しっしん」に効果があります。
おいしくいただこう
そのままいただくときは、食べる2時間から3時間前に冷蔵庫にいれて冷やすと一層おいしくいただけます。
たくさん手にはいったら、桃ジャムもお試しあれ。
桃ジャムのレシピ
(材料)
桃(正味) 1キログラム
砂糖 300グラム
レモン 1個
(作り方)
(1)レモンは表皮をむき、種を取って細かく切る。
(2)桃は皮と種を取り、鍋に入れて手でつぶす。桃がかたい場合は包丁できざむ。
(3)(2)にレモンと砂糖を加えて強火にかける。煮立ったら木しゃもじでこげつかないようにかきまぜながら、手早く煮詰める。途中で浮いてきたアクは取る。
(4) とろみがついてきたら、火を止める。熱いうちにきれいに洗ったビンに詰め、ふたをする。
(5)鍋にジャムをつめたビン(熱いもの)を入れて湯を加えて煮る。沸騰後30分加熱した後、取り出す。これで常温で保存可能。
(補足)これはレモンの白い皮も使うが、レモンの苦味が気になる場合は輪切りにして出来上がりに取り出すか、汁だけを加えてもよい。
(「伝え育てる那賀の味料理集」より )
物知りコラム
孫悟空が食べた桃
「西遊記」 には、孫悟空が天空の玉帝に命じられて桃園の管理をしているときに、桃を盗み食べた話がのっています。桃の匂いとおいしさの誘惑には孫悟空も勝てなかったようですね。
参考文献
「くだもののはたらき」日本園芸農業協同組合連合会編