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和歌山県知事指定郷土伝統工芸品
保 田 紙 (やすだがみ)
昭和63年指定/指定された地域(有田川町)
保田紙

紙漉き名人を嫁に迎えて技を伝授

 和歌山県のほぼ中央部に位置する有田川町清水地域は、山々に囲まれた地にあり、あちこちに紙の原料となる楮(こうぞ)の木が育っていました。これに目を付けたのが、紀州徳川家の初代藩主・頼宣公。領内の重要な産物の一つになる紙の製造を、当時清水の大庄屋であった笠松左太夫(さたゆう)に命じたのです。それが江戸時代初期。ところが依頼を受けたものの清水には紙漉きの技術がなく、製紙技術を教わりに各地へ出向くも門前払い。そこで美男3人を紙漉きの盛んな吉野へ派遣し、次々と紙の漉けるお嫁さんを連れて帰ってきたといわれています。

400の漉き屋が軒を連ねる和紙の里

 保田紙の特徴は、白くて破れにくく丈夫なことです。しかし、初めからそうだったわけではありません。原料があり技術があっても、気候や風土が違えば、紙の漉き方も全く異なり、紙の良し悪しも変わります。先人が苦労に苦労を重ね、ようやく上質の献上和紙が完成。頼宣公も大層お喜びになったそうです。その後、村全体に紙漉きの技術が広がり、和紙の里として昭和20年代頃には村に400もの漉き屋が軒を連ねました。特にその紙の性質から和傘の材料として普及。地元では傘紙とも呼ばれ、その多くは和傘の生産地である海南市。大きな紙の束を背負っては、山を越え、紙を運んでいました。

保田紙の制作工程(一部) 【保田紙の制作工程(一部)】

 和紙の主な原料は楮の木。クワ科の植物で、皮の繊維が太く強靭なことから、紙の材料として古くから用いられてきました。寒さの残る1月から2月にかけて収穫した楮(こうぞ)を処理。寒風にさらして乾燥させ、原料を保存します。保田紙の原材料は全て地元産。楮畑も職人が管理しています。

 楮炊きから寒さらし

収穫した楮は2時間程炊き込まれ、冷めないうちに皮をむき渋皮を落とします。さらにその下の甘皮を削り取り、寒風にさらして乾燥。

 釜炊きから叩解(こうかい)

乾燥させた楮の白皮を釜で煮て柔らかくし、しっかりと水分を切った後で細かいゴミなどを手作業で取り除き、機械で繊維を砕きます。

 紙漉きから圧搾(あっさく)

繊維を砕いた紙素と糊の役目になるトロロアオイを、水を張った漉き舟に入れ、専用の簀で紙を漉き上げたら、束にして水分を圧搾。

 紙板貼りから紙選(よ)り

程よく水分を搾った紙を、一枚一枚板に貼り付け、天日で乾燥。干し上がった紙は、最後に一枚ずつ職人の目によって選別されます。

体験交流工房わらし
 〒643-0521 有田川町清水1218-1
 TEL 0737(25)0621 FAX 0737(25)0624 

本ページは パンフレット(保田紙のページ) から作成しています。    パンフレット(全体) はこちら
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