講師にたもつ ゆかりさん(オフィス・ピュア代表・鹿児島県男女共同参画審議会委員)を迎え、和歌山県及び県内市町村の行政職員を対象に、男女共同参画についての理解を深め、行政の施策に活かすことを目的として、和歌山市と田辺市で開催しました。
講義前半では、各都道府県にセンターがあるのになかなか男女共同参画が広がらない、特に男性や若者に広がらないのはなぜか、文化論や生き方論としての発信はあるが政策論がほとんどないという指摘に始まり、行政職員が知っておくべき男女共同参画社会基本法を読み解いていきました。
そのなかで、男女共同参画社会の基本的考え方について重要な鍵となるのはジェンダー(gender 社会的性別※)概念で、単に女性の権利を付け加えることではなく、ジェンダー概念による分析により、女性の権利が侵害されている社会構造を明らかにし、男性の側の問題も照らし出していかなければならないこと、男女平等の達成とは、両性がその個性と能力を自分と社会のために発展させうる平等な権利、機会、責任を持つことを意味し、そのために家庭および社会の中で固定的に割り当てられた役割の再検討が肝要であると説明がありました。
そして、あらゆる人権問題に単なる人権ではなく「男女の人権の尊重」という横串を通し、個人の生き方やあり方に影響を及ぼす制度、慣行について考えるのが行政の仕事であると話されました。
後半では、少子・高齢化などの社会情勢の変化は地域課題の多様化・複雑化をまねき、反して経営資源の縮小で「公助」には限界があり、それらへの対応力の鍵を握るのは「協働」と「男女共同参画」である、地域生活者自らの努力による「自助」と地域生活者間のサービス交換による「共助」との協働が、自治体経営の手段として要請されていると締めくくられました。
いずれの会場も参加者は熱心に聴きいり、充実した時間となりました。
※gender 社会的性別:社会通念や慣習の中には、社会によってつくりあげられた「男性像」「女性像」があり、このような男性、女性の別を、生物学的性別に対し社会的性別(ジェンダー)という。
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