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和歌山県国際化推進指針|国際課

Ⅰ 指針策定までの経過

  和歌山県では、国際化の進展に総合的に対応し、県民の国際理解を深め、幅広い分野での国際交流の推進と国際交流を通した地域の活性化を図るため、平成3年に「和歌山県国際交流推進指針」を、平成8年に国際協力事業をさらに推進するために「和歌山県国際協力推進指針」を策定し、積極的に国際化施策を実施してきました。
  両指針の目標年である2001年が終了し、新たに今後の和歌山県の国際化に向けての方針を定めるため、ここに「和歌山県国際化推進指針」を策定しました。  

 

Ⅱ 新指針の背景

  国際的な航空の自由化とそれに伴う輸送コストの減少により、国際的な人と物の交流は飛躍的に増加してきています。
  また、90年代に入ってから、旧ソ連や東欧諸国の経済自由化が進み、世界の市場経済の中に進出してくるとともに、95年の世界貿易機関(WTO)の設立により、一段と各国間の関税の引き下げと非関税障壁の撤廃が進み、世界はひとつの巨大な市場として、自由な国際間の貿易が可能となってきました。
  国際電話など国際的な通信手段の自由化も進み、低コストでの通信が可能となってきています。特に、インターネットの飛躍的な発達は、国際間の大量の情報のやりとりを可能にし、国際的な個人間の情報交換が安価に手軽に行うことができるようになりました。こうしたことに伴い、海外特に東アジアから本県への観光客が増加しています。
  また日本の在留外国人数も着実に増加し、留学生数も増加を続けています。
  このような、国際間の人、物、情報の交流の増大は、自治体の国際化に大きな影響を及ぼしています。
  本県におきましても、94年に関西国際空港が開港し、海外渡航の利便性が増し、96年には年間海外渡航者数が10万人を突破するまでになりました。また、98年には県の国際交流の拠点となる「和歌山県国際交流センター」がオープンするなど、着実に国際化とそれに対応する施策が進展しています。

 

Ⅲ 和歌山県の国際化の現状

  現在和歌山県は、中華人民共和国・山東省、フランス共和国・ピレネーオリアンタル県、アメリカ合衆国・フロリダ州、メキシコ合衆国・シナロア州、スペイン国・ガリシア州と友好・姉妹提携を締結し、文化や経済など様々な分野で活発な交流が行われています。また、県内の市町村でも海外の地域との友好姉妹提携が進んでいます。
  和歌山県からはたくさんの方々が海外に移住されており、米大陸各地に本県出身者による県人会組織が作られ、県との間で人や情報の交流が活発に行われています。
  また、県では開発途上国から研修員や留学生を受入し、相互理解と途上国の経済発展に協力しています。
  さらに、県が主体となって外国青年を招致し、県内の中学・高等学校における語学指導を行ったり、地域住民との交流等を行っています。  

 

Ⅳ 基本的方針

  国際的な情報や人、物の往来がより早く大量になってくるに従って、かつては一部の人に担われていた国際交流活動が、県民すべてが担い手となって行う時代になってきました。このような状況の下では、県民ひとりひとりの活動が和歌山県の国際交流活動の成否を決定づけます。今後は、県民がより主体的に身近なものとして活動を行い、それを行政が支えていくという構図をよりよい形で実現していかなければなりません。
  このような観点に立って今後の本県の国際化を推進し、また国際化に伴って新たに生じる問題に対応していくために、「人づくり」「基盤づくり」「環境づくり」「ネットワークづくり」「国際協力の推進」をキーワードに国際化施策を推進していきます。  

(1)人づくり

  世界の人々と交流していくためには、語学能力や外国への知識、異なる文化への寛容な態度などが必要となります。また、外国とのつきあいを行っていく中では、自分自身に対するアイデンティティーの確立が必要とされる場面が多く、自分の国や郷土に対する誇りと十分な知識を身につける必要があります。このような国際的に活動できる資質を備えた人材をより多く育成していきます。  

(2)基盤づくり

  和歌山県の国際化を進めるにあたって最も重要な基盤となる関西国際空港が開港し、県内の国際交流活動の中心となる国際交流センターも設置されました。また、県と海外の自治体との友好姉妹提携も5つの地域と締結するなど、着実に基盤整備を行って来ています。今後は県民がより幅広く円滑に国際交流を行っていくために、さらにきめ細やかな基盤の整備を図っていきます。 

(3)環境づくり

  国際化の進展とともに、和歌山県に仕事や留学、研修などのために在住する外国人が増加しています。しかし、言葉や生活習慣、価値観や文化の違いから問題が生じることもあります。お互いの文化と人権を尊重し、相互理解を深める中で外国人を温かく迎え入れ、地域で共に生活できる社会を構築していきます。   

(4)ネットワークづくり

  国際交流の担い手が行政から民間に移行していくなかでは、県民が連携して自発的に活動を行うボランティア組織や、海外との友好交流を行うグループなどの組織の活動が重要となってきます。組織を充実発展させるための支援や、県内にできたグループと全国のグループとの提携をすすめたり、海外のグループとの交流をすすめるなど、人と人のネットワーク化を積極的に推進します。
  また、経済のボーダーレス化により、県内の企業等も海外進出や海外企業との取引などの国際的な経済交流を進めていく必要性が高まっています。このような経済活動を支援するため海外との新たな経済的ネットワークを構築していきます。  

(5)国際協力の推進

  世界的な経済の発達に伴い地球温暖化対策など地球規模で解決していかなければならない問題も多く発生するようになってきています。また、開発途上国との経済格差解消に向けての支援など、世界がともに栄えていくために和歌山県としても必要な国際協力を実施していく必要があります。

 

Ⅴ 施策

  基本的方針を踏まえ、次のような施策を展開していきます。

  1. 国際化を担う人づくり
    1. 外国語教育の推進
        学校において外国語を学ぶ機会を増やすため、英語だけでなくそれ以外の外国語の授業も増やしていきます。また、語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)により外国から招致され学校へ配置されている外国語指導助手(ALT)を活用し、児童、生徒の外国語教育を推進します。
        一般県民の国際活動を支援するため、県民を対象とした語学研修の機会をさらに増やしていきます。
    2. 国際理解教育の推進
        海外諸国との相互理解をすすめ、異なる文化への寛容と尊敬の精神を養うため、国際理解講座を和歌山県国際交流センターで実施するなど、学校や地域で海外諸国の経済状況、生活文化、宗教などを理解する機会を提供していきます。
    3. リーダーの育成
        民間による国際交流を推進していくため、リーダーとなって活躍する人材を育成します。国際交流センターが実施する講座や研修、イベントを通じてリーダーの発掘を行い、他の県内の非営利活動を行う機関等とも連携し、リーダーとしての育成を図っていきます。
    4. ボランティアの育成
        県民主体の国際交流を進めるため、既に国際ボランティア登録制度を設けるなど、積極的にボランティアの育成を行っていますが、さらにホームステイの受入や国際交流に関する行事の開催への協力など身近な活動の機会を増やすことにより多くの県民がボランティアとして活動できる分野を拡大し、県民の活力を活かした国際交流を進めます。
  2. 国際化の基盤づくり
    1. 友好姉妹提携地域との関係強化
        既に県が友好姉妹提携を結んでいる海外5地域を国際交流の基盤として活用し、さらに交流を深めていくため、提携先の地域内と本県内の市町村、学校等の友好提携締結を支援していくなど、さらに細かな友好事業を進め、県民の国際交流活動の機会を増大させていきます。
    2. 海外県人会との連携強化
        和歌山県から海外へ移住した人々により、北米、南米に多くの県人会が組織されています。引き続き情報交換を密にし、米大陸との国際交流の基盤としてさらに連携を強化していきます。
    3. 和歌山県国際交流センターの活用と(財)和歌山県国際交流協会の育成
        本県の国際交流活動の推進の中心的施設として設置された和歌山県国際交流センターの機能を充実させるとともに、センターの運営を行っている(財)和歌山県国際交流協会の活動をさらに活発化させていくために様々な支援を行っていきます。
    4. 国際関係情報の提供
        県民が国際交流活動を行っていくために必要な情報を提供するため、国際交流センターに図書やビデオを備え付けるとともに、ホームページや広報誌を通じて情報を提供していきます。
    5. 在関西領事館等との連携強化
        各国が関西地域に設置している領事館等との連携を強化し、県民の国際活動を円滑に進めるための支援を行うとともに必要な海外各地の情報を収集していきます。
    6. 帰国研修員等との連携強化
        県の制度で和歌山県へ留学や技術研修に来た人たちとの帰国後の連絡をインターネットなどを利用して密接に行い、各母国と本県との交流の基盤としていきます。
    7. 自治体国際化協会との連携による情報収集活動の強化
        自治体の共同事業として設置されている自治体国際化協会の海外情報収集機能を利用して、より充実した海外情報の入手に努めていきます。
  3. 外国人を受け入れる環境づくり
    1. 在住外国人との交流の拡大
        県内に在住する外国人と県民の交流を拡大するため、既に国際交流センターや市町村において様々なイベントが行われていますが、さらにボランティア組織による交流を推進するなど交流の機会を増やしていきます。
    2. 外国語による案内等の推進
        外国人が安心して本県を訪問しもしくは生活できる環境をつくるため、外国語による生活ガイドブックや情報誌の作成や、道路標識や公共施設等での外国語表記をさらに進めていきます。また、外国人にとっても利用しやすい保健医療福祉サービスの実施を推進します。
    3. 国際理解講座の推進
        国際交流センターを中心に、県民が外国と外国人への理解を深めていただくために、県内在住の外国人の方々の協力も得て外国の文化や慣習を理解していくための国際理解講座を開催していますが、さらに学校の総合学習の時間等での開催など機会と内容の充実を図りながら実施していきます。
    4. 外国人への相談事業等の拡大
        在住外国人への生活に関する情報を提供するため、国際交流センターで定期的に相談窓口が開設されています。今後は相談内容のデータベース化や災害に備えた情報の提供などさらに内容の充実を図っていきます。
    5. 日本語教室・日本文化理解講座の開催
        在住外国人の方々が生活していく上で必要なコミュニケーションを円滑に図ることができるように、国際交流センターを中心に外国人向けの日本語教室や日本文化理解講座を開催していきます。
  4. 国際交流のネットワークづくり
    1. 民間国際交流グループへの支援
        希望する県民が国際交流活動に参加し、海外との具体的な交流活動を行っていけるよう、特に県と友好姉妹提携地域との交流を行う民間交流団体の結成と活動を積極的に支援します。
    2. ボランティア団体への支援
        通訳やホームステイの受入などの国際交流を担うボランティアに対し活動の機会などの情報を提供し、効率的かつ機動的な活動を行っていくため、民間ボランティア団体の組織化をすすめ、県内の団体同士や県外の団体との交流の機会を設けるなど適切な支援を行っていきます。
    3. 民間団体同士の交流の促進
        文化、スポーツ、教育などの分野でより幅広い海外との交流を進めるため、それらの団体が、本県の友好姉妹提携地域の団体等と交流することを支援していきます。
    4. 友好姉妹提携地域との経済交流の推進
        県が友好姉妹提携を締結している地域との経済交流を盛んにし県経済を向上させていくため、相手方自治体の協力を得て企業活動に必要な情報収集や取引相手となる企業の紹介などの支援を行っていきます。
  5. 国際協力の推進
    1. 技術研修員、留学生の受入の促進
        地域として国際貢献を進めるために、本県では大学、企業や団体などの協力を得て既に留学生や海外からの技術研修員の受入を行っています。引き続き、県民の協力を得ながら本県の産業の特色をも活かしながら事業を推進していきます。 
    2. 留学生への支援
        海外から本県への留学生が安心して暮らせるよう医療受診への支援など、きめ細かな支援を実施していきます。
    3. 国際協力事業団の行う海外協力との連携
        国際協力事業団が行う開発途上国への青年海外協力隊、シニア海外ボランティア等の国際ボランティア事業の県民や企業への周知活動に協力するなど、国際協力事業団との連携をさらに推進していきます。
    4. 職員の海外派遣の推進
        県職員など地方自治体職員を開発途上国へ派遣し、技術指導などの援助を推進していきます。

平成15年3月11日策定