フリーゲージトレインの開発の概要

開発の経緯と今後について

開発への取り組み

  • フリーゲージトレインの写真国では、平成10年に一次試験車を完成して以来、新幹線区間を高速で安定して走ると同時に、 曲線の多い在来線区間を現行特急車両と同等の速度で安定して走るという機能を併せもつ車両の開発が行われています。
  • 平成26年10月から新たな試験車両により、新幹線・軌間変換・在来線を繰り返し走行する試験(3モード耐久走行試験)を開始していましたが、同年11月不具合の発生により耐久走行試験を中断し、現在、原因推定と今後の対策の検討が進められています。
  • 耐久走行試験の再開時期等については、今後の検証等が順調に進んだ場合には、平成28年度後半が予定されています。

フリーゲージトレイン導入への動き

  • 現在、九州新幹線西九州ルート(平成34年度開業予定、可能な限り前倒し)の整備事業が行われていますが、 このルートは、新鳥栖から武雄温泉間において在来線を活用する方向であることから、フリーゲージトレインの導入が予定されています。
    (ただし、平成34年の開業時期にフリーゲージトレインの量産は間に合わないことから、平成37年度以降の導入に向けて取り組みが行われています。)
  • また、北陸新幹線金沢から敦賀間(平成34年度開業予定)においてはJR西日本が、フリーゲージトレインの導入も含めて、雪や低温環境等の北陸ルート特有の課題解決に向け、技術開発を行っています。

開発の主な経緯

開発の主な経緯について
平成10年 一次試験車(3両編成)完成
平成11年から16年 プエブロ(米国)等にて一次試験車による走行試験等を実施
平成19年3月 二次試験車(3両編成)完成
平成19年から21年 在来線及び新幹線での走行試験実施
平成22年9月 軌間可変技術評価委員会による技術評価
  • 軌間変換技術の目処がついた
  • 新幹線で270キロメートル/hでの安全・安定走行を確認
  • 在来線の直線部で130キロメートル/hでの安全・安定走行を確認
急曲線部では、目標速度を10から40キロメートル/h下回る性能に止まっている
平成23年3月 改良台車完成
平成23年6月から9月 在来線(急曲線部)走行試験実施
平成23年10月 軌間可変技術評価委員会による技術評価
  • 在来線の急曲線部で目標の速度での安全・安定走行を確認
  • 平成22年9月の技術評価と合わせて、基本的な走行性能に関する技術は確立している
平成23年12月
から25年9月
JR四国予讃線において、在来線での耐久走行試験実施
平成26年2月 軌間可変技術評価委員会による技術評価
  • 軌間可変台車の基本的な耐久性能の確保に目処がついた
平成26年3月 新たな試験車両(4両編成)完成
平成26年4月から 新幹線、軌間変換及び在来線での3モード耐久走行試験の実施
平成26年10月から 新幹線、軌間変換、在来線を繰り返し走行する「3モード耐久走行試験」をJR九州開始
  • 約2年半で60万キロメートルを走り込む
平成26年11月から 不具合が見つかったため平成26年11月から耐久走行試験が中断
平成27年12月 期間可変技術評価委員会による技術評価
  • 今回の不具合は、高速域(260キロメートル/h)での耐久走行により新たに確認された事象に起因する
  • 引き続き、調査分析を進めたうえで、改良部品を装着した台車の高速回転試験等により検証を行う
  • 耐久走行試験の再開時期等は、今後の検証等が順調に進んだ場合には、平成28年度後半を予定
一次試験車の写真
一次試験車
二次試験車の写真
二次試験車

 

新しい試験車両について

4両編成の新しい試験車両(平成26年完成)です

新しい試験車両の写真1
新しい試験車両の写真2
運転席の写真
座席の写真

編成図

車両の概要

  • 車両重量 各車最大 46トン
  • 目標最高速度 新幹線区間:270キロメートル/h 在来線区間:130キロメートル/h
  • 車両全長 23.075メートル 20.500メートル 20.500メートル 23.075メートル
  • 車体幅 2.945メートル
  • 車体高さ 3.65メートル(無線機カバー部分を除く)
  • 車体構造 アルミニウム合金製 機密構造

資料提供:鉄道・運輸機構

フリーゲージトレインについて

フリーゲージトレインの必要性と導入に向けた取組

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