統計ってなあに

もくじ

  1. 統計は、どんな時に使うんだろう
  2. 統計グラフを作ってみよう
  3. 問題解決のために統計を使ってみよう
  4. 統計の成り立ち
  5. 「統計の日」と日本の暦(こよみ)
  6. 統計調査員の仕事

統計は、どんな時に使うんだろう

「統計」ってことばは聞いたことがあるけど、意味はよく分からない。という人は多いのではないでしょうか。

「統計」は、明治時代に定着したことばで、「統(す)べてを計(はか)る」という意味があり、定められた集まりについて、ひとつひとつ調べて集め、得られた数字のことを言います。

身近な例で見てみましょう。

おこづかい調べ

小学6年生のはかる君は、お母さんから毎月1,500円のおこづかいをもらっていますが、まわりにはもっとたくさんもらっている友だちもいて、少ないような気がしています。

でも、お母さんにそう言うと、「そんなことはないでしょう。もし、そう思うのなら、それを証明してみなさい。そしたら、考えてあげます。」と言われました。

そこで、はかる君は自分のこづかいがクラスの中で多い方なのか少ない方なのかを調べてみることにしました。

調べるのはなかなかたいへんでしたが、次のような結果を得ることができました。

  • はかる君のクラスメイトのおこづかい調べ
クラスメイトのおこづかいの金額一覧表

金額

人数

金額×人数

0円

2人

0円

500円

2人

1,000円

800円

1人

800円

1,000円

5人

5,000円

1,300円

1人

1,300円

1,500円

9人

13,500円

1,800円

1人

1,800円

2,000円

6人

12,000円

2,200円

1人

2,200円

2,500円

5人

12,500円

3,000円

2人

6,000円

35人

56,100円

一人あたりの平均額

 

1,603円

おこずかいのグラフ

調べた結果、

  • はかる君のように1,500円をもらっている人が9人で一番多いこと、
  • おこづかいをもらっていない人も2人いること、
  • はかる君のおこづかいの2倍にあたる3,000円ももらっている人も2人いること

など、いろいろなことが分かりました。

はかる君が注目したのは、みんなの金額を平均すると約1,600円となって、やはりはかる君の考えたとおり、1,500円という金額はどちらかというと少ない方だということでした。

このことをはかる君がお母さんに数字で示して説明した結果、翌月からのおこづかいが100円アップとなったのは言うまでもありません。

テストの点数

はかる君は、いつも算数のテストの点数が、他の教科に比べてよくありません。先週のテストの成績も、次のとおりでした。

  • 先週のテスト・はかる君の点数

はかる君の点数

教科

国語

算数

理科

社会

点数

90点

72点

80点

85点

だから、はかる君は「ぼくは算数が苦手なんだ。だから成績がよくないのは仕方ない」と思っていました。そこで、クラス全員のテストの点数を調べて、その平均を出してみました。

すると、

  • 先週のテスト・はかる君の点数とクラスの平均点
はかる君の点数とクラスの平均点

教科

国語

算数

理科

社会

はかる君

90点

72点

80点

85点

クラスの平均

72点

68点

76点

88点

テストの点数のグラフ

苦手で成績がよくないと思っていた算数は、クラスの平均点よりも少し高いことが分かりました。

反対に、高得点だと思っていた社会は、クラスの平均点よりも低かったのです。

これは、思ってもみない結果でした。

クラスの平均点を知るためには、クラスメイト全員のテストの点数を調べなければなりません。

それには手間と時間がかかりますが、この結果から、はかる君は自分の成績がクラスの中でどのくらいの位置にいるのかを知ることができ、得意だと思って油断していた社会の勉強をおろそかにできないこともわかりました。

このように、統計は、物事を判断するときの目安や根拠になる、とても役に立つ道具なのです。

それでは、次に、統計表とグラフについて学びましょう。

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