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監察査察課

 

                        平成20年仕事始め式知事訓話 

 

                                                         平成20年1月4日  県民文化会館

   皆さん、明けましておめでとうございます。ここでこうやって年頭のごあいさつをさせていただくのも二回目となりました。一回目から二回目の間にですね、なんかあっという間に経ってしまったなというふうに思います。ただ新年を迎えまして、これからこんなふうに生きて行こうじゃないかというようなことを、少し申し上げたいと思います。

   まずこれから和歌山県政どこへ行くか、ということであります。これについては今まさに佳境に入っている新しい長期総合計画それから新政策の仕上げ、予算ということで、県民にこういう方向へ行こうじゃないかということを示していかないといけないと思います。大体、六つの柱が立っているんですけれども、まとめますと、三つくらいに分かれるのかなというふうに思っています。これは私が去年申し上げました、五つの選挙公約があったんですけれども、それをほぼ同じような形で、今年も進んでいくかなというふうに思います。

   三つといいますと、第一は清潔な県政の実現でした。二番目は経済面で和歌山を元気にするということでした。三番目は安全安心を達成しながらやっていこうということでありました。

   第一の清潔という点については、もう不潔な県政というふうにですね、あるいは不潔な知事というふうにですね、おっしゃる人はいないと思います。我々は十分信頼を勝ち得たというふうに思います。後はその清潔から一歩進んで、心を元気にして、ますます元気にしてやっていくと。和歌山県の人達の心を取り戻すと。元気を取り戻すということではないかと思います。それには、例えば教育の問題、青少年の問題などもこれから着手していかないといけないというふうに思っております。二番目は経済面で和歌山県を元気に。これはまだまだ第一歩が済んだばっかりだと思っております。

 

   お正月にいろんな新聞を見ておりますと、二つ面白いデータがありました。一つは、いいほうから言いますと、有効求人倍率が全国で、昨年一年間、第2位の伸び率を示した。第1位が群馬県で第2位が和歌山県だそうです。和歌山県は0.85から0.91になった。年の中頃、秋口ぐらいにぐっと伸びたんですけど、全国的にですね、ちょっとまた下がったんで、和歌山も同じ動きをしていますけれども、そのスピードが他の県よりも伸びているということであります。しかしあんまり安心はできないと思います。まだ1以下であります。それからまだまだ本当に実態を見てみると、職がなくて困っている人もたくさんいるし、あるいは不満足な職業についてなかなか苦しいという人もたくさんいると思います。それからもっともっと絶対量を増やしていかないといけないということもまた我々の使命だと思っております。従ってあんまり安心はできないけれども、まあいいサインもあったと。

   もう一つはですね、昨日の日本経済新聞に、2020年度までの都道府県別の潜在成長率という記事が掲載されていました。それによりますと、和歌山は全国で唯一、潜在成長率がマイナスの県でありました。全国平均は1.57パーセントでありましたけれど、和歌山県はマイナス0.49パーセントということで、全国唯一のマイナスのついた県、これによりますと、これが正しければですね、和歌山県はずるずると縮んでいくと、マイナス成長を遂げていくと、こういう県になってしまうわけであります。だけどがっかりすることはありません。これは、潜在成長率というのはどうやって出すのかというと、人口の伸び と、それから生産設備の伸び、投資額の伸び、それから全要素生産性というんですが、一言で言う と、工夫とか、技術革新とか、そういうものを三つ足し算する、それぞれにパラメーターをつけるんですが、そのパラメーターをどうやってつけるかというと、実は過去の趨勢(すうせい)で、パラメーターをつけていって、過去の趨勢で伸び率を計算して、計算をするとそうなっちゃった。これはいつも申し上げております、30年間で県内総生産の伸び率が、最下位ということと、ほとんど同じことであります。多分5年後、10年後、我々の努力が実ってくれば、実は潜在成長率が高かったと、いうことを、どっかの計算結果が実証してくれるかもしれない。そういう性格の数字ですから、そんなにがっかりすることはない、ということではないかと思います。ただ、こういう、まだまだ苦しい、あるいは油断のできない状況にある中で、我々は、努力を続けないといけないということだと思っています。

   三番目は安心安全であります。この安心安全というのは、一度も、あるいは一時もゆるがせにはできない、そういう問題だと思います。あるいは最も大事な行政の目的ではないかと思います。どちらかというと、なかなか辛いところの人達を助けていくということが中心ですから、ともすれば地味な仕事になるかもしれない。だけど県庁一丸となって頑張って戦略を立てて財政も苦しい中にあってですね、そういう最低限のところは守っていかないといけないし、できるだけ県民の心を明るくするように、そういうことをやっていかないといかんというふうに思います。この三つの点について我々は今後頑張らないといけない。

 

   それで実は全てなんでありますけれど、お正月ですから、訓辞なんてのも少しやってみたいと思います。私はどちらかというと、欠点のない人間ではありませんし、年長者でもありませんし、まあ私より年上の方もいらっしゃいます。私より絶対人間ができているという人もいらっしゃる。そういう県庁の諸君の前で、生意気にも訓辞をするというのはですね、ちょっと恥ずかしいという気がいたします。だけどまあ一応、私の願いということで、お聞きいただきたいと考える次第であります。

 

   まず第一に、実現のためには力を合わせてみんなでがんばろうということが大事だろうと思います。その時に一つの言葉で言えば、我々は官僚的になってはいけないというふうに思います。官僚的になってはいけない。我々、官僚でありますから、地方公務員も官僚だし、私も、ずっと、大学を出てから官僚をやっていました。しかし官僚的になってはいけないと思いながらずっとやってきました。官僚的とは何であるかということだと思いますが、私は自分の仕事っていうのを勝手に決めて、人の話あるいは我々が守るべき、和歌山県で言えば和歌山県民なんですが、そういう人たちの願い、あるいは声、あるいは意見、そういうものを聞かない、ということではないかと思います。我々は奉仕すべき人のために力を尽くす。そのために柔軟に考えて一番最適だと思うことをする。これが公務員あるいは官僚の仕事であると思います。それが自分中心になったり、あるいはカチカチになってしまってはいけない。県民の皆さんも、我々が辛いというところも、本当はちゃんとわかってくださる人達だと思います。そういう意味ではちゃんと理屈を言って、そして相手の立場に立って説明をするということが大事だろうなあというふうに思います。で、そういうことをいうと、大体理屈っていうとですね、いくつかあると思うんです。例えば、前例がない、それから昔からそうしている、これはちょっと論外なんですけど、あるいは法律でそうなってますと、これが説明になってしまうということが、私もそうですが、往々にしてあるような気がします。だけど、それだと多分県民の人が納得しないんじゃないかと、私はそう思います。例えば、「法律でそうなってます」と言ったって、なぜ法律でそうなっているのかということを説明しなければ、多分、分かってもらえない。法律というのは、くだらんことを決めているんじゃなくて、条例もそうですが、立派なことを決めてて、理屈があって、理由があって、そうせざるを得ないからそうしてるということだと思います。その原点に立ち返ってちゃんとご説明して差し上げれば、まあ不満だけどしゃーないかなあ、という気持ちになっていただけるような時が、往々にしてあるんじゃないか。そうすると官僚的であるということは、言われなくても、済むのかなと思います。

 

   それから任務で考えるということが、大事だと思います。自分の今やっている仕事はこうなんだからそれは知らない、ということは、県庁に奉職している我々としては困ったものだと思います。それが自分の立場でできないんだったら、問題を提起したり、あるいは議論をしたり、あるいは場合によっては、こら知事、といって騒ぐ、というようなことも大事だと思っています。だから任務でものを考えて、自分が今やっている仕事でものを考えないということが大事ではないかと思います。4月から、少し組織を変えますが、そのときに任務を中心とするような組織規定にみんな直してもらうつもりです。それで自分の任務は何だということをいつも考えながら、仕事をしていけば、なかなかようやってくれるやんか、というふうにきっと言ってくれると思います。県民の方々が喜んでくれれば、それが我々の喜びではないかとそんな風に思います。

 

   それから、二番目に県民に近づこうということであります。昨年の新人が入りましたときに、書を捨てないで街に出ようというふうに申し上げました。やっぱり書というのは勉強ですから、勉強しないで街に出たら、一体あんたは何だということになりますが、勉強ばっかりして、あるいは役所の中に閉じこもっていては、県民の生の声は聞こえない、ということもあろうかと思います。恐れることはありません。なぜならば、我々は、もう倫理規程などというのがあって、それさえ守っていれば、誰にも非難をされるものではありません。従って、ルールを守りながら県民と大いに付き合って、それで県民の生の声を聞いて、頑張っていただきたいというふうに思います。なんか分かってもらえたり、話をして新しい発見があったり、あるいは県民の方が、ニヤッと笑ってくれたりすると、なんとなく嬉しいというふうに我々は思うのではないかと思う次第であります。

 

   三番目に、昨日テレビを見ておりましたら、塩野七生さんの「ローマ人の物語」をベースとするようなテレビの番組がありました。それでなんとなく見ておったのですが、持続する心というのがですね、持続する精神かな、それが塩野さんの好きな言葉であります。ユリウス・カエサルを評するときの、いくつかの徳の中で、この言葉面白いなあと思って、覚えておったんですが、持続する精神力というのがあると思います。なかなか持ちにくいので、私もサボリーマンですから、すぐに怠けてしまうんですが、そういう持続する精神力で我々は悠久の県政を考えていかないといかんと思います。

   先ほど言いましたように、例えば、潜在成長率が本当に上向くような計算になるというためには随分の時間がかかります、それから経済的な効果が出てくるというのは、我々県庁だけでできるわけではありません。県庁の政策が間違っていたら、おかしい方向へいくけれども、正しいといっても時間がかかって、その効果が出てくるのはまだまだ先かもしれません。そのときに諦めてしまってはいけない。じっと我慢しながら正しいことだと思うことをいつも検証しながら、それを長くやっていくということが大事ではないかということを考えます。我々は、まだ財政状況もそうよくありません。年末、県や市町村にも少し去年よりも多くの財源がまわされるということにはなりました。だけど、まだまだそれで和歌山県のピンチがカバーされたわけではありません。だけどそれだからといって、もうあかんわ、といって諦めてしまったら、この百万人の県民を守るのは誰なのでありましょうか。従って持続する精神力で、うーんと頑張るということを、お願いしたいと思っております。

 

   最後に四番目ですが、再び健康に気をつけて、であります。それからご家族を大切にして、であります。病気かなと思ったら、すぐ休んでしまえと。周りの人にこうこうしかじかだから、しばらくちょっとアウトですというふうに言ったら、みんなでカバーしてくれるはずです。日頃一所懸命やってれば、それは決してマイナスにはならないと思います。周りの人も日頃の皆さんの仕事をよく見ているわけだから、潰れてしまっては、有意な人材が一人、和歌山県政から消えるということになるわけであります。従って、病気になるまでは、なりそうになるまでは、大いにがんばって、あるいはこれは危ないと思ったら、大いに休んでいただくと、それからこのままだと危ないなあと思ったら、それは何とかして欲しいということを大いに言う、ということではないかと思います。命あっての物種というわけでありますから、皆さん健康とご家族には十分ご配慮されて、自分に対する言葉でもありますが、今年一年またしっかりみんなで頑張りましょう。どうもありがとうございました。改めて明けましておめでとうございます。

 

 

 

 

 

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