Photo Galleryー写真/楠本弘児 
【高野・熊野百景】熊野「森の熊野」

 

 

 

森の熊野(もりのくまの)
 重々たる稜線、急峻な山々、深い峡谷。熊野の大地は険難な地形だ。それゆえにこの地は神霊の隠国、神々の棲む聖地として位置付けられた。
 そこでは、古来より原始信仰や権現信仰が盛んに行われ、王皇貴族や武士、一般庶民にいたるまで熊野の神の慈悲を求めて減罪苦難の旅をしたという。
 温暖多湿の気候は木々や苔を繁殖させ、鬱蒼とした森を作る。祖霊の漂う森に万物が命を宿す。
 《熊野は森から生まれた》35年の写真人生で悟った結論だ。
                               写真家 楠本弘児

 

 

 

 

 

 

 

 

楠本弘児(くすもと・こうじ)
1947年、和歌山県新宮市生まれ。34年間熊野を撮り続け、JRのパンフレットやナショナルジオグラフィックなどに掲載されている。「別冊太陽 熊野 異界への旅(平凡社)」など出版物に作品を多数掲載。NHKをはじめテレビ番組にも出演した経験を持つ。現在は熊野の「森」をテーマに撮影活動を続けている。


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