現在表示しているページ
ホーム > ようこそ知事室へ > 知事記者会見 > 平成20年11月18日 知事記者会見

メニューをとばす

知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します。

平成20年11月18日 知事記者会見

平成20年11月18日 知事室

和歌山県職員採用I種試験で特別枠採用を実施!

 本日の発表項目は2つです。

 和歌山県の職員採用で、特別枠の採用をしようと考えております。細部はこれから詰めていきますが、これから広く世の中に「我こそは」と思わん者を募ろうと考えています。現在は、大卒程度のI種採用試験で、一般行政職と例えば農学職、林学職、総合土木職など、いろいろ専門分野の試験があります。それぞれ一般教養とそれぞれの専門分野の筆記試験をして、そのうえで二次試験で人物の面接をすることになっているわけです。二次試験に行くためには、ちょっと拡げてもらったのですが、一次試験で3倍程度の倍率で絞られるわけです。そのときにどんな試験をしているかというと、例えば一般行政職でいえば、かなり多くの分野でまんべんなく点を取ってもらわないといけないわけです。そうすると、何事かにものすごく打ち込んで人生を過ごしてきた人が、そういう試験でまんべんなく点を取るというのは、結構難しいかもしれない。どうしても県庁に入りたいということになると、例えば1つの人生の区切りをつけたうえで、今度は受験勉強をしないといけないかもしれないということになるわけです。けれども、受験勉強をしてもしなくても、元々の人物に変わりはないわけですから、それではどのようなものに打ち込んできたか、どういう特別な能力があるのか、そういうことをちゃんと自分で説明してもらえば、それを一般的なペーパーテストに加えて採点をしてあげようじゃないかと。こんな考え方で、特別枠の採用を実施しようと思ったわけです。特別枠を申請する人は、ちゃんと学力テストも受けていただきますが、配点が学力テスト100%というだけではなく、何%かを申告してもらった自分のメリットを評価してもらって、それを足すということによって特別枠を作ろうと。こんな考え方でいます。

 受験資格としては、高度な語学能力を有する者、あるいは例えば青年海外協力隊などですごい努力をしたというような立派な社会貢献の経験を有する人、スポーツで一芸に秀でた人、あるいはその他自分はこういう点で人に誇れる能力や人に誇れる努力をしてきたと訴えた人については、その内容をちゃんと審査、採点をして一般的なペーパーテストに足すということによって一次試験の審査をしようということです。もちろん二次試験の人物考課などは、他の人と変わらずやってもらいます。したがって、例えば高度の語学能力を有する者といえども、ここで素晴らしいと見極められたしても、その人が県職員として他の人と合わないとか、県民との対話がきちんとできないとか、人格的にふさわしくないとか、そういうふうに判断されれば、その人はやはり向いていないということにならざる得ない。ということで、二次試験はちゃんとやらせていただきます。

 募集定員は、一度にたくさん増やすというわけにいかないので、5人程度を合格のめどにしてやっていこうと考えております。詳細については、試験実施機関の県人事委員会とも協議して、今後検討していくということにしたいと思っております。今、発表したのは県職員なのですが、教員、警察官Aの採用についても特別枠の採用を同じようにそれぞれ検討していただいていると理解しています。発表はそれぞれの立場でやられると思います。

企業の森 協定の調印式

 さわかみ合同会社 「101年の森」
 和歌山県信用保証協会 「信用保証の森」

 企業の森について努力をした結果、新たに2つのものが決まりました。1つはさわかみ合同会社、さわかみファンドで、和歌山で企業の森を作ってあげようとなりました。101年の森というのだそうです。

森林整備課長:会社の経営方針として、長期的視野に立って、長い目で社会貢献活動に取り組みたいという意味で、101年プロジェクトがありまして、その一環で「101年」です。

 それからもう一つは、和歌山県の地場ですが和歌山県信用保証協会で、これから、政府の保証制度の大拡充で和歌山県の中小企業を救うために大変忙しくなると思いますが、その信用保証協会が、信用保証の森とを作ってくれることになりました。前者は龍神村甲斐ノ川地域の山林、後者は有田川町川合の山林で、大きさやそれぞれの構成はみんな違いますが、21日(金)15時から調印式を知事室で行うことになりました。

 以上です。

記者発表資料

※PDFファイルの閲覧・印刷には、アドビシステムズ社が配布しているAdobe Readerが必要です。 お使いのパソコンにAdobe Readerがインストールされていない場合は、ソフトウエアをダウンロードし、インストールしてください。

Q&A

読売新聞:特別枠の件ですが、知事は配点をどの程度、優遇すべきだと考えていますか。

知事:配点はあまり決まっていないので、資料に書いている以外のことを数字で言うのは控えておきます。かなり優遇していいのではないかと思います。

読売新聞:最近でも面接に進む人の数を拡げていると採用説明会の時に聞いていたのですが。

知事:私が来る前は2倍だったのです。学科試験でまず2倍に絞って、面接で2分の1にしたのですが、3倍にしてもらいました。

読売新聞:それでも、例えばスポーツとか語学の得意な人たちが落ちてしまっていると感じられた。

知事:当然そうです。私はやはり立派な大学生たちを採りたいと思っているわけですが、この立派な大学生というのは、まんべんなく良い点を取るのも立派な大学生だと私は思いますが、それだけではなく、例えば学科試験はできないわけではないけれども、A・B・Cで言えば、Cがほとんどだけれども、ちゃんと合格はしているし、運動などに打ち込んで青春をかけましたというのもまた、貴重な人生だと思うのです。今度は県の行政に打ち込んでもらえたらいいわけです。それから、例えば語学なんかもいろいろな経験をして、学科の勉強をまんべんなくするにはちょっと辛かったけれども、その代わり語学なんかものすごくできるんですよという人がいたら、その人は県庁の戦力になっていくわけです。ですから、私はこういうところが素晴らしいんですとちゃんと申告してもらって、公正な人事委員に評価してもらい、それで採用してもらったらいいのではないかと。ではあるけれども、ちゃんと二次試験の面接試験で、県庁にふさわしい人かどうかは見させてもらいますと。そこは一番大事なところですから。そこは他の人と差は付けないという考え方です。

テレビ和歌山:そもそもどういう背景で、これに至ったのか。今の職員採用のあり方で採用していくと、こういうことが発生して懸念されるので、こういう方を採りたいとか、そのあたりの背景は。

知事:いろいろな背景があるのですが、ニーズの方からいうと、例えば、ものすごく語学のできる人が何人かいるといいと思うというのもあるのです。それから、学生の方からいうと公務員試験は結構難しい。だからといってやらないわけにいかないのですが、公務員試験ばかり考えた学生が他の人を押しのけてしまうようになってもいけないと思うのです。ひとつは学力テストの枠を拡げて面接のウェイトを高くしました。もうひとつ、徹底的に自分でこの人生見てくれと、きっと県庁で働けると思うというような自己申告する枠があってもいいのではないかと思ったのです。それを組み合わせてやろうと。もちろん入ったら、全て全員と同格、同等、何ら特別扱いしません。同じように働いてもらうのです。そういうことを考えました。

 ニーズからいうと、外国語で一芸に秀でても、他の一芸だっていいではないかと、論理的にはそうなる訳です。そうすると、スポーツとかいろいろな経験とか、それはみんな一芸です。それぞれ申告して、一芸の素晴らしさがものすごくあったら、それは人事委員がみんな評価してくれるという考え方です。

テレビ和歌山:その人たちを採用して実際に働くようになると、県庁の中や仕事は、どう変わっていくと想像されますか。

知事:当然、金太郎飴みたいにはならないですね。それから、何事かに打ち込んだものすごく根性のある人が来ると思うのです。そうすると、刺激になると思います。根性のある人を採用しているので、普通の試験で合格した人が根性ないとは全然言わないけれども、さらに刺激になります。もう一つ言うと、ペーパーテストの限界を、すごく感じているのです。これは昔からそう思っていて、自分自身も公務員試験を一夜漬けで受けたわけです。それから国家公務員の時に採用担当をやったのです。こんな人が落ちるわけないという人が落ちるのです。なぜかというと、やはりテクニックみたいなものがあるのです。テクニックと問題を作る者とのいたちごっこがあるのです。やはりそれなりにペーパーテストをやると、テスト自体に癖みたいなものが出てきて、それをマスターしている人が結構良い点を取るのです。例えば法学部の学生で考えると、民事訴訟法や民法をものすごく勉強して、その分野だけだとひょっとしたら学者や弁護士にすぐなれるような人が落ちたりするわけです。なぜかというと、法学部の人も、法律だけではなく経済、社会、歴史などみんな聞かれるのです。そうすると、まんべんなく勉強しないといけない。そうすると、民法に打ち込んでいる時間はあまりないということになってしまうのです。そういうこともどうかなと昔から思っていたものですから、この際、何かに打ち込んだと積極的にアピールしてもらおうじゃないかということで、これは私の発案なのですが、やってもらうことにしました。5人ぐらいから始めて、その状況を見て、ひょっとしたら増やすかもしれないし、やめるかもしれません。

産経新聞:応募の仕方ですが、特別枠に向けて応募するのか、あるいはみんな同じやり方で応募して。

知事:特別枠を選択した人は、自分がどう特別か、自分のメリットは何で、どんなに努力してそれに到達したかと、ちゃんと作文にしてもらうのです。その作文を評価すると。もちろん嘘を書いたらすぐにばれます。

産経新聞:応募するときに作文も出してもらうと。

知事:もちろん、普通に一般行政職を受けますというのと特別枠を受けますというのは別々の試験です。大学入試でもありますよね。普通の学力試験で採るのと、こういうのが私は得意ですと言って申告をして、作文を出す試験がありますね。あのイメージです。始めから選択しておかないと、急に私はそっちですと言われても採点のしようがないので困るのです。

毎日新聞:特別枠で応募をして、特別枠はだめだったけれど一般枠の方でというような、そんな仕組みは考えていらっしゃいますか。

知事:ないですね。

毎日新聞:あくまでも特別枠はそれだけで、採用試験の時期も違うということですか。

知事:同じです。

毎日新聞:それは同じだけれども、特別枠は特別枠だけということで。

知事:特別枠で申告していただいた人は特別枠で採点をする。例えば、極端なことを言うと、1対9とか、学力を1にするとか5にするとか、いろいろあるでしょう。そうすると、学力で点が少なくても、一芸で良かったら足し算をしてと、そういう採点をするわけですから、始めから申告をしておいてもらわないと採点のしようがないのです。私は、今から公務員試験でまんべんなく勉強するよりは、自分が今やっている、ものすごく立派なことをアピールして、県庁に入ってやろうという人がいてもいいではないかということです。

朝日新聞:特別枠に提出するのを作文とおっしゃったのですが、例えば語学であると、試験のスコアだったり。

知事:自分で証明してもらう。自分で説明してもらう。

朝日新聞:そういう書類は必要ないのですか。

知事:それは自分でコピーなどを付けてもらえればいいです。私はこうですので別添を見てくださいと。なければいけないというものでもないですね。嘘をついたら後でばれますからね。

朝日新聞:大学でしたら各分野の専門の先生がいるので、出された書類について、この方がどれぐらいのレベルにあるか分かるかもしれないですが、県の場合は、すごく特殊な能力に長けている場合、客観的にみるというのはどう判断するのですか。

知事:全ての能力について見る必要は必ずしもないと思うのです。というのは、県職員として入れたいと思うわけですから、人事委員の人たちが採点をするときに、例えば、この才能は評価してあげるべきだ、この才能に至ったこのプロセスを、こんなに苦労してこの才能を手に入れた、この結果を手に入れた、これはすごい話だと。県の職員として、それはきっと後に活きると、そういう判断をすればいいのです。例えば、私でいうと趣味はチョウチョですが、チョウチョの部類についてものすごく知っていますと書いても、それがどうしたと人事委員会が言われたら、それで終わりです。

朝日新聞:例えば、国体を控え、国体でこういう分野を強化したいと、こういう分野のスポーツ選手に長けている人をとろうということもあり得ますか。

知事:それはこちらが決めることではないですね。

朝日新聞:人事委員会の方が。

知事:受験生が決めることです。

朝日新聞:受験生が決めるというのは。

知事:受験生が申告しないといけません。

朝日新聞:採用する側は、例えばいろいろなスポーツで応募される方がいる中で、例えば和歌山県はこの分野が弱いから、この分野に強いスポーツに長けているが人いれば、国体で。

知事:それはあるかもしれないけれど、それだけが県庁の人生じゃないから。これは別の議論でしょうね。その時、誰かがそう思うかもしれないけれど。いずれにしても、合否を判断するのは人事委員で、私は制度をこうやってやりましょうということを言えるけれども、あの人がよろしいとか言うのは私の権限ではない。口出ししてはいけないわけです。

産経新聞:ペーパーテストに加算する割合は今、検討しているということでしたが、いわゆる一芸を何点にするのかというのは、すごく主観性の高いところですよね。

知事:そういうことだと思います。ですから、それを人事委員の人がみんな見て、判断をするというしかないと思いますね。

読売新聞:決まってないかもしれないですが、例えば、一芸の配点が100点満点中50点だったとして、一芸のレベルによって、50点の配点を一定レベルに達していたら全部もらえるようにするのか、やはりこのランクだったらこうとかは。

知事:例えば3割とすると、一般的に学力テストの合格点が、今年は59点でしたとなると、58点の人は落ちるわけです。けれども、そこは3割しか評価しないから、×(かける)0.3になるわけです。一芸の点が70点あるわけで、70点と足して、59点より上の人は採用する。

読売新聞:例えばものすごく英語ができる方と、ものすごくスポーツができる方と、ある程度ちょっと差があった場合に、特別枠の配点の中で差を付けるのか、それともある程度のレベルに達してれば、今言われた例で言うと、全員3割配点をもらえるようにするのか。

知事:3割の配点になると、例えば私は58%として、×0.3するのです。それでプラス70点するのです。70点のうちの、この人60だなとか、この人は50だなと。そうすると、7分の5だったら50でしょう。58%の3割は17くらい。17と50と足したら67になるでしょう。この人は合格します。そんなことだと思いますが。

読売新聞:固定点をぱっと与えるわけではない。

知事:それはありません。ですから、学力テストも、もちろん何割かは配点があります。大学でいろいろな勉強をして、多くの面で頭が良い方がいいのだから、それは当然加点です。けれども、これだけで判断しないで、一芸も判断してあげるというのが特別枠です。大学入試の場合は学校の成績なんかでプラス点をしているのではないですか。統一学力テストはしないかわりに、私はこういうメリットがありますと言って持ってきて、内申書とか学校の成績表で足し算しているのではないかと思います。ですから、何にもなしというわけにはいかないと思うのです。例えば、スポーツで同じくらいの成績の人、例えばオグシオがいたとしたら、同じくらい強いオグとシオがいて、オグの方は結構30点の配点の中の点が高かった、シオの方は低かったと。そうしたら、採用枠が一人だったら、オグの方を採用となるでしょう。

共同通信:他の都道府県でこういう制度は。

知事:数県やっているらしいです。似たようなものと言うべきでしょうか。全くモデルにしたところはありませんが、調べたら3県あるそうです。

共同通信:他ではうまくいっているのですか。

人事課長:そのように聞いております。

読売新聞:どちらの県ですか。

人事課長:岩手、秋田、佐賀です。

時事通信:和歌山では初めてですよね。

知事:初めてでしょうね。

毎日新聞:先ほど、知事が発案されたと言われましたが、議会の取材をしている時に、そのものずばりではないですが、このようなことをやった方がいいのではないかと議員の方が意見をされているのを聞いたことがあるのですが。

知事:本件に関しては、議員に言われてではありません。議員の意見も立派なことをたくさん言われるから、どんどん取り入れたらいいと思いますが、本件については、私自身はあまり意識していませんでした。とにかく県の職員は立派な人を採用したいと、一生懸命思っているのです。もちろん、今いる人にどんどん成長してもらうということも大事だと思いますが、県庁にとって採用というのは一年に一度の、しかも耐用年数30~40年の設備投資なのです。変な言い方ですが、ものすごく大事なことなのです。したがって、こうやった方が全体としてのレベルが上がるのではないかと思ったのです。

産経新聞:先ほど、こういう制度を導入する背景ということが出ましたが、現実的な状況からみて、国体を控え、男女総合優勝を目指している、その中でどうするんだという議論が議会の中でもありました。こういう制度ができるということで、実質国体をにらんだという意味もあるのではないかと思われるのですが、そのあたりは。

知事:あまりそんな意識はしていないのですが、そういうふうに使おうと思ったら、使えないことはないでしょうね。それに適合的な制度であるということは、「ればたら」で言えば、どちらが適合的かと言えば、こちらの方がちょっと適合的ということはいえるでしょうね。

産経新聞:では、実際、国体に向けてこの制度を利用するということもあり得ると。

知事:あまり国体のことばかり考えたら、それこそスポーツ枠を作りますと言った方が早いわけです。ですから、別にそれを考えてというわけではないのですが、もちろん、例えばいい人を採りたいといったときに、あまりにスポーツに打ち込んだので、良い点が取れないかもしれないという人には、こういうところで受けてもらったらいいかもしれません。便利にはなると思います。

毎日新聞:教育委員会と警察官の採用でも検討ということですが。

知事:どうですかとお勧めしているのです。

毎日新聞:教育委員会の方で、教員免許を持っていなくても、例えばスポーツで顕著な成績を残した方を採用する特別な枠みたいなものを設けていたと思うのです。特別に教員免許を発行しているというような制度があるはずなので、それとの兼ね合いは。

人事課長:和歌山県だけで通用する制度で、体育の先生になれるという制度を作っているらしいのです。今のところ採用者はいない。2年くらい前から確か作っていると思います。

毎日新聞:というような制度が教育委員会はあるようなのです。それとは別にやはりこういう特別枠みたいなものということで。むこうはスポーツだけですが。      

知事:それでいきますと言えばそれでいいのかもしれないですが、これはもうちょっと大きいことを言っているのです。

共同通信:県職員採用I種は、大体全体ではどれくらい。

知事:全体では、今、行革で枠は決まっていまして、大体80人~100人くらいです。

共同通信:毎年80~100人くらいですか。

知事:あまりでこぼこしないようにしようと思ったので、100人に近いような二桁、あるいは100人をちょっと超えるようなくらいです。

共同通信:その中の5人程度ということですか。

知事:半分くらいが一般行政職で、例えば100人とすると50人くらいが一般行政職なのです。その50人の中で5人くらい、こういう形で採用したらいいのではないかと思っているのです。

共同通信:約50人一般行政職がいて、その中の5人、約10分の1程度ですか。

人事課長:一般行政職で40~50人くらいと思ってもらえれば。

共同通信:その中の10分の1くらい。

知事:10分の1くらいをやってみると。

毎日新聞:当初は1割程度という理解でいいですね。     

知事:そういうことですね。

読売新聞:一般行政職は、知事部局と教育委員会の事務職ですか。

知事:そうです。教育委員会へは出向です。出向は多くあります。

共同通信:30~40年の設備投資という表現があったですが、長年ずっと和歌山県で働いていただくということでは間違いないわけですね。

知事:もちろんそうです。和歌山県は、何かに打ち込んだガッツのある人を採用してくれるとアナウンスするだけでも、「ええとこや」と若者は思ってくれるのではないかと思うのです。そういういい人が来て、その人の人生があるから途中で辞める人もいるかもしれませんが、定年まで働いてもらって仕事をしてもらうというようになってもらいたいと思います。

産経新聞:国体に向けて、どうしても欲しいという人が出てきたとして、こういう制度があると、「じゃあこの制度を受けてみたらどうですか」というようなこともあり得るということですか。  

知事:それは、そうですね。そういうふうには使えますね。例えば、「和歌山県はこういう制度があるから、君は誰が何と言ってもこれだけ努力をして、あれだけ良い成績を取ったんだから、こっちで受けたらあなたの良さが評価されるんじゃないの」と誰かがアドバイスをして、本人もそうだと思ったら、そうしてもらったらいいのではないですか。

産経新聞:ちょっとひねくれた言い方をすると、県庁の採用という事情よりも国体という事情を優先した採用が起こり得るのではないかという疑問もあるのですが。

知事:それはどうしてですか。そんなことを言ったらありとあらゆることはそうですよね。論理的に言えば、この試みもだめだし、面接で選ぼうとするのも全部そうです。客観的な人事委員会の判断というのは当然、最後はあるわけです。人物試験はみんな差別しないと言っているわけでしょう。それでまんべんなく学力試験をする。それは自分の専門に関わらず出題されるわけです。例えば文化系の学科なんていうのは、私は経済学部でしたが、経済以外のことを全部勉強させられるような試験が出るでしょう。そういう試験を受けに来る人と、例えばスポーツなどに打ち込んで大学のスターだったという人を評価するのに、その試験を勉強して受けてこいという必要は、果たしてあるかということを今言っているだけです。県庁にとってマイナスの人なんて絶対に採用しません。あまり好ましくない人を採用したら、例えば国体で良い成績を取ってもらっても、後々県庁にとっては困るでしょう。ですから、そういう人はいくら立派でも、県庁にふさわしいかどうかの人物試験はみんな平等です。そこのところをはずしたら、おっしゃるようなことが起こるかもしれないですね。

産経新聞:運用次第では、どうしてもその人が欲しいということがあった場合に、面接でも運用に不透明さを残すのではないかという点はないですか。

知事:そういう不透明さを残す懸念は論理的にはないのです。ところが、疑う人がいる可能性がある。疑うのは間違いなのです。疑われる可能性があるからと臆病になって、その可能性をゼロにしようと思ったらものすごく簡単で、全部ペーパーテストの学力試験にしたらいいのです。そうすると疑われないのです。これを官僚主義的と言うのです。つまり、守りに入って、目的ではなく自分の身を安全に保とうとするには、そうするといい。ですが、そうすると、試験の点は良かったが、例えば人と接するときに、ちゃんとコミュニケーションできませんとか、県民の生活を良くしようという志や情熱がいまいちだとか、そういう人も採用してしまうことになります。これが私は一番いかんと思うのです。ですから、あらゆる制度は、そういう批判にさらされていいと。けれども結果を見てくれと。あいつのどこが悪いんだというような、そういう採用を、制度がそうであれば人事委員会の人たちは誇りを持ってやるでしょう。それでいいのではないかということです。

産経新聞:学力よりも人物重視というやり方は大いに素晴らしいと思うのですが、短絡的に国体に向けて採用するという可能性があるかどうかなのですが。

知事:そんなことありません。想定しておりません。なぜかというと、県庁というのは永遠なのです。それから一度採用したら、例えば「かけっこが遅くなったからクビ」というわけにはいかないのです。ずっと働いてもらわないといけない。県庁の中でも昔、全日本クラスの名選手で、とても有能で部長になられて活躍された人もたくさんいるではないですか。若い人にだっています。けれども、今、競争社会で、そういう人が県庁に入りたいと思っても結構難しいかもしれない。予備校に行った方がいいよなというような試験をくぐり抜けないといけないから。それならば、堂々と自分のメリットを主張して入ってもらったらいいじゃないかというのは、正当な判断だと思うのです。いろいろ言う人がいるでしょうが、勇気を持ってやらなければいけないことは、やらないといけないということです。

毎日新聞:採用基準、採点基準は特別枠の分は公表できますか。

知事:分かりません。何点にするかという配点は公表できると思います。

毎日新聞:この夏、大分県に端を発して採用のことが問題になりました。その部分とかで、やはり採用基準とか採点基準を公開するというのが動きの一つとしてあると思うのです。これをどう基準を持って、例えば英検一級が何点だとか。

知事:そのようなことはできないでしょうね。例えば、文化表彰などをやっているでしょう。あれはありとあらゆる文化の面があるのです。例えばこの人はどうかとみんなで議論をしているのです。これが良いとか、あれが良いとか。その人の持っているメリットとか努力の跡とかの評価というのは、こんなものなのではないでしょうか。一人でやるとちょっとその人の好みが出過ぎるかもしれないですが、人事委員がいるわけですから、そういう人の前で議論をしながら、そんなにたくさん来ないと思うから、それぞれの申告書をみんなで読んでもらったらいいのです。それでやっぱりこっちじゃないか、この人の方が上だとか、そうやって評価してもらったらいいのではないでしょうか。

読売新聞:学科試験は絶対評価になると思うのですが。

知事:そうですね。

読売新聞:その部分だけは募集に応募してきた人の間の相対評価で、こっちの人の方が上だからというような比べ方ですか。

知事:こっちはそうですね。何点というのを付けるのでしょうけれど。

読売新聞:このレベルだったら何点とか。

知事:しょうがないですものね。何点というふうにならないとね。みんなに例えば順位を付けてもいいかもしれないですね。一位の順位は何点にしようというテクニックはあるかもしれないです。そういうのを付けるのではないですか。競争的科学技術補助金なんてあるでしょう。昔は役所だけが決めていたけれども、今は選考委員会というのがあって、選考委員会が、研究所などが出してきたものを見比べて、それを採点していくのです。一位なんぼ二位なんぼ三位なんぼで三位までは合格とか、四位以下は残念でしたとか、そんなふうにする。そういう形ではないですか。どうしても、メリットを積極的に評価していくというやり方でないと方法論的にできません。

読売新聞:もちろん、能力や資格を県庁の仕事で活かせるかどうかを考えられるわけですよね。語学であれば、観光とか輸出とかで資格もあると思うのですが、スポーツというのは県庁のどこで活かせるのですか。

知事:スポーツというのは、ほとんどの人について、練習しないでスポーツの達人には絶対にならない。

読売新聞:その人だけは努力の部分で評価なのですか。

知事:その人、全部そうです。

読売新聞:語学も努力だし資格も努力ですよね。

知事:ですから、どうやって語学が偉くなったか。ただ、語学については即戦力的な要素もあるから、例えば外国で教育を受けましたといったら絶対にうまくなります。それはお父さんがそこで働いていただけじゃないかという議論もあるかもしれません。一方、同じようになるために、私はラジオを聞いて勉強して偉くなったのですと申告して書いてくる子もいます。絶対的に優れている、何点とったかということも評価されるし、どうやってそこに至ったかということも評価されます。スポーツも同じで、どのくらいの能力を達成したかということと、キャプテンとしてみんなを率いたとか、自分はそんなに背が高くなかったが毎日跳んでいたとか、そういうようなことをどうして訴えるか、自分の人生というのを振り返って、人にどうやって評価してもらうか。それぞれの作文でしょうね。

読売新聞:スポーツだけがちょっと他と違う気がするのです。実践的に資格とか語学であれば仕事として使えると。資格とか語学とかを得る努力と、スポーツで全国程度のレベルで優勝したりとか成績を残す努力というのは、体を使うか頭を使うかでちょっと違うと思いますが、努力という部分では一緒だと思うのです。

知事:私は逆だと思います。僕は他は全部一緒で語学だけちょっと違うと思います。

読売新聞:それはお父さんが外国の方だとか。

知事:そういうことも評価してあげたらいいじゃないかという気持ちがあるものですから。他は全部一緒です。例えば青年海外協力隊で、すごく私は発展途上国のために尽くして参りましたというのは、本当は、それなら外務省とかJICAに行ったらという議論なのです。そうではなくて、そうやって努力をして尽くして状況を見てというのは、どこのところでも使えるのです。スポーツも同じで、たゆまず努力をしてみんなと間合いを取ってというのは、有力スポーツ選手というのはみんなそうやっていなければ大成しないのです。では、そういうことをどうやって分かってもらえるか。それは作文力です。ということも全部やれるから同じだと思います。

読売新聞:県の業務に関して、仕事に活かせるかどうかという部分が大きく違っていると思うのです。教育委員会の事務に入るのだったら、むこうにはスポーツ課というのがあるので。例えば柔道ですごい成績を残されたり、陸上ですごい成績を残された方が、努力、根性、タフな精神力という面ではすごい優れていらっしゃると思うのですが、実際残した成績をどうやって県庁の中で活かされるのか。

知事:そんなことを言ったら、例えば私は経済学を学びましたが、時々経済学の常識みたいなものも役に立つことはあるけれど、例えば法律的な常識とかは。

読売新聞:でも特別枠という形で採用するわけですから。

知事:学力を検査するということも同じなのです。学力を身に付けるためにどうやって努力したか。その結果を何点だと評価してもらうというのと、スポーツをどうだと評価してもらうのと、そのプロセスにおいては全く一緒だと思う。そのプロセスというのが将来役に立つのです。でなければ、スポーツ選手は全く役に立たないことをしているのかということを前提にして今、議論をしている。

読売新聞:県庁の仕事としてですが。

知事:県庁の仕事でも。

読売新聞:社会貢献とかスポーツを広めるとか健康保健とかでスポーツ選手の方は指導に貢献していらっしゃいますが、県庁であえて特別枠という枠を拡げて、スポーツに特化した方を採用するというのは、どの部分の仕事で活かせるのですか。

知事:全ての部分で活かせると私は思います。例えば新聞記者さんでも法学部や経済学部を出なければいけないことはないでしょう。例えば体育学部を出て体育のペーパーばかり書かないで政治部の記者になれないかといえば、なれるじゃないですか。

読売新聞:新聞記者には特別枠はないと思うのです。ペーパー試験を受けて、面接試験で、今も一緒だと思いますが。

知事:その議論は私は間違っていると思うのです。スポーツ選手がスポーツで得た知識は他のところで活かせないじゃないかということには、断固私は反対です。例えばラグビーで、亡くなりましたが宿澤さんがいました。全日本の監督をしていた人で、あの人はラグビー一筋の人生でしたけれども、国際金融のプロでものすごく偉くなった。オン・ザ・ジョブ・トレーニングでいくらでも勉強できるのです。県庁の仕事もほとんど全部オン・ザ・ジョブ・トレーニングです。根性があって人のために尽くそうとか周りとうまくやろうとか、そういうことがあって。基本的な学力は要ります。字が書けないとか論理力がないなどは別だから面接できちんとやりますが、それと別に、何事かに打ち込んだ結果、身に付けた人間としての力というのは、私はスポーツの世界以外でも絶対に活きると思う。それはスポーツ選手に失礼な言い方だと思います。

読売新聞:身に付けるというのは、英語だって他の資格だって同じだと思います。その後、付随して英語が使える、資格の知識が使えるというのがあるじゃないですか、努力に加えて。スポーツというのは、その努力に加えて、例えば柔道がものすごく強いとかすごく走るのが速いという結果がついてきていると思うのですが、結果の方は県庁のどこで活かせるのですか。

知事:結果は活かせないでしょう。県庁はプロリーグを作るわけではないから。プロで稼ぐわけではない。

読売新聞:別に実業団とかあるわけじゃない。

知事:結果は活かせないです。むしろ、結果は活かせないことの方が多いのです。英語なんかが得意だねというのは、結果がすぐに活かせるから、そっちの方がむしろこの中では変わっていると思います。

共同通信:特別枠で採用を開始したら、今年は特別枠ではこういう人を採用しましたというのは言われるのですか。

知事:したらいいですね。

産経新聞:特別枠で採用して、どんな人を採用したのですかと聞いたら、それは個人情報なので言えませんいうことにはなりませんよね。

知事:今後検討ですが、私は堂々と言ったらいいと思います。いろいろな意見の人がいるかもしれないけれど、私は何でもオープンにしたい方なので、人の気持ちも考えないで言ってしまう可能性があるから、今は保留にしておきます。ですが、気分としては言ったらいいではないかと思います。堂々と自分でそれを誇りにして生きていったらいいというような意味で。

時事通信:制度の実施にあたっては透明性は充分確保していきたいということですか。

知事:それはそうでしょう。

毎日新聞:1971年が前回の国体で、知事は大学生くらいでしょうか。先ほどおっしゃられたように、例えばそのとき、これは確認のしようのない話なのですが、国体に向けていろんな方を採用されたということが県庁であったようなことを聞きます。無論、先ほどおっしゃられたように、立派な方がいらっしゃっる一方、例えばそこら辺で採用にゆがみが生じて、これは教育委員会の話ですが、体育の教師をいっぱい採用したみたいなことがあったようなのです。今回、みなさんがいろいろ質問されたり私たちが思っているのは、果たしてそういうような採用のゆがみは大丈夫なのだろうかということなんですが、その辺に対して知事はどうお考えですか。

知事:もちろん、いい人がいたら採用してもらいたいと思いますが、それと同時に県庁を壊してはいけません。県庁が永遠にきちんと生きていけるようにするためには、質的にいくらスポーツができても、人格的にどうかという人を採ってはいけないと思うし、同時に特定の能力がありそうな人ばかりを一度に採用してもどうやって使っていくんですかねという議論になります。そこは悠久の県民のための機関である県庁としてののりを超えてはいけないと思います。

毎日新聞:知事は27年国体で優勝、天皇杯を目指すべきだと考えていると思いますが、物理的に考えると優秀な方を集めないと、今ある状況は結構きびしいと思います。そのあたりが結びついて、今回の採用のことで、果たしてどうだろうということがあると思います。人をたくさん集めて天皇杯を目指すということについてどう思いますか。

知事:まず、基本的に一番いいのは県民のふつふつと湧いてくる力が発現したらいいということです。そのために選手強化の第1ステップとしてあげているのは指導者の強化、次は施設。三つ目は私自身ががんばれと言い続けること。どうでもいいと言った知事もいるようですが必ずしょぼくれてくるわけです。みんながんばろうと言い続けることが大事です。必ず一番になるんだと言うのです。その次に、今度は持続可能な姿として有力な選手がどんどんきてもらったらいい。かつての和歌山県というのは、企業チームなどがあって、企業で働きながらスポーツでも張り切ってやっておられた方がたくさんいたのです。和歌山県の経済的な力が喪失されるとともに、そういうチームもなくなっています。そういうところをもうちょっと強化して、可能であればスポーツも楽しみながら仕事もやれるような雰囲気を作りつつ、そういういい所なら行ってやろうと有力選手が言ってくれるというのが一番いいと思います。その一環として県庁もあったらいいし、教員の人たちもあったらいい。最後にどうしても点が足りないから何とかしようかと考えるかどうかは、まともな今の2つの話を考えて、あとはその都度また考えるということです。けれども、あくまで一つ目と二つ目でがんばったらいいと思います。

毎日新聞:とりあえずこの制度で人をたくさん集めようという意識は。

知事:ありません。ただ、いい人がいたら、誰かが「これで受けたら入りやすいですよ」と言うインセンティブにはなります。よっぽど誇るべきものがあって人物も立派であれば、当然、評価されていいわけで、そういう人が和歌山県庁に入ってくれればいいではないですか。それで活躍してくれればいいではないですか。何ら悪いことはないと私は思います。そのために無理矢理やっているわけではありません。

読売新聞:渡り鳥みたいに請負人という形で各県を回って、国体でいい成績を稼ぐ請負が行われていて、何年か前の国体の時に当時の橋本知事(高知県)などは採用しないと明言しましたが、今の知事の話し方だと臨時的に職員みたいに雇わないということでよろしいですか。

知事:“渡り”のようなことは制度的にできないようです。現実の問題として、そこにいないといけないし、働く場所や住居も後で言われるし、“渡り”をするということは移籍をするということです。国体は、2大会(2年間)あけないと、別の都道府県からは出場できないそうです。ですから、“渡り”というのはほとんど不可能です。

NHK:定額給付金についてですが、佐賀県などは県として担当部署内に支援チームを設けて、今後事務処理など大変な部分のフォローや国とのパイプ役をやろうと、東京都では23区長会などでいろいろ動きがあります。定額給付金に対しての知事の考えと、県として今後、方針や思いは。

知事:まず、定額給付金をどう考えるかということですが、是非はともかく、実施が簡単にできるかということまで考えて、国の政策というのは、いい政策を出してほしいと思います。今よく官僚バッシングが言われていますが、こういう実務的なものこそ、意思決定は総理が配ると言われるとしても、やり方はこういう点でこういう問題があってこうした方がいいですよと周りにいる人が、ちょっと待ってと言って教えてあげないといけないと思います。それが後で実施が難しいといって問題となるようなことは望ましくないと私は思います。そうはいっても国の意思決定ですから、実施しないわけにはいかないので、それぞれ市町村に任せるというのだから、任せられた市町村が考えてやるしかないと思います。2番目の問題で県として助言してほしいという話があれば、それは喜んでやらせてもらいますが、今のところそういう話はないので、この時点で考えているわけではありません。

NHK:今の定額給付金制度そのものは改善できる点もありますが。

知事:まだ粗々のことがアナウンスされただけですから。アナウンスする前にもうちょっと実務的な面でのフォローアップが総理の側近であってもよかったのにと思います。最近役人が差し出がましいことを言うとボコボコにされる傾向があります。そういう意味で遠慮している雰囲気があるのかなという感じがします。個人的にはそう思いました。

NHK:制度をやろうということについてはどうでしょうか。

知事:不況対策で、特に所得の少ない人が困っているという気持ちにどう応えるかということを麻生政権がああいう形で応えようとされているということなのでしょうね。

NHK:一部市町村で困るという声があったり、国民からはなくてもいいんじゃないかという声もありますが、事務処理よりも困っている人を助けるべきだと。

知事:問題は2つあって、一つは、ああいう形で配布をすることについて、いい不況対策かどうかという議論があります。もう一つは、それを実施するときに、どうこうという議論があると思います。私は前者については意図は分かると言うに止めています。私は国の経済政策フォーメーションを議論する立場にありません。あるとするといろんなことをもっと考えないといけないかもしれません。したがって、あの政策は、困っている人に、目に見える形の給付を差し上げたいと思われたのではないかと思います。

 それから実施が難しいから制度を止めろというのは間違いだと思います。そういう議論を役人はよくやるのです。県庁の中でも時々そういう議論があります。それから、実施する手段が整備されていないからその政策は止めましょうと平気で言う人もいますが、それは制度を整備すればいいので、別の話だと思います。そこまで言っていないのではないでしょうか。実施するのが難しいから止めろと言っている人はいないでしょう。実施するのが難しいから困ったと言っているのではないでしょうか。実施するのが大変だから止めろと言う人が地方の役人にいたら、私はその人はかなり間違っていると思います。

朝日新聞:所得制限を設ける、あるいは設けないということについてはどうでしょうか。

知事:私はどちらかと言うと、困っている人にたくさん回せばいいと思いますので、そういう制度設計はいいなと思いますが、具体的にどうやってやるかということはなかなか難しいということも事実のようですから、やむを得ず、みんなに配るところがあったとしても、それは許されるのではないかと思います。報道によると、北山村長はみんなに配ると。たぶん、高額所得者はいないと言っておられる判断を見ると、それは正しい判断のような気がします。

朝日新聞:今のままだと県内市町村でも、所得制限を設けるところと設けないところでばらつきが出てくるかもしれませんが。

知事:それはいいのではないでしょうか。

このページのトップに戻る