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知事記者会見

記者会見での発表事項等を紹介します。

平成19年12月4日 知事記者会見

平成19年12月4日 知事室

積水化学工業(株)が「企業の森」に参画

 本日は、まず企業の森についてご説明を申し上げます。

 企業の森については和歌山県の森林、林業を救う、あるいは地域における雇用を確保するために特に力を入れているものであります。これについてまた進展が少しございますので、ご説明をするということです。

 まず、積水化学工業、住宅とか化学製品とかいろいろ作っている会社ですけれども、この会社が田辺市で「企業の森」をやってくれるということになりました。中辺路町の大川の山林で、2.7ヘクタールということになっております。なお積水化学工業の社長さんは大久保さんでありまして、大久保さんは経団連(日本経済団体連合会)の自然保護協議会会長をやっているのです。私が頼んで経団連のミッションが7月の雨の日に来てくれました。そのときのリーダーでありました。この度、自分の会社もやってあげようということで決まりました。場所等々は資料がございますので、それをご覧ください。

 それから、続々と続くかどうかわかりませんけれども、その他に何社か今、仕掛かり中のものがあります。関経連(関西経済団体連合会)でこの間、説明のチャンスをいただいて、私も「お願いしますよ」と言って頼んだり、いろんなことをしておりまして、まだ発表する段階ではありませんけれども、そのような類の話が何社かあると思います。

「企業の森」シンポジウムの開催

 今度は、東京の方にもPRしなければいけないというのが次の話で、経団連に大久保さんから声をかけてもらって、関経連と同じような場所を設定していただけませんかと言う話をしたのですけれども、「なんで和歌山だけよ」というような話もあって、ちょっと工夫を要するということになって、大久保さんが「それじゃあまず見に行こう」ということで、たくさん関心のある企業を連れて7月に来てくれました。今度は東京を中心とするような多くの企業に説明する機会を設けるということで、和歌山県「企業の森」シンポジウムというのをやろうということになりました。これは、露骨に説明というわけではなくて、経団連にはもちろん後援をしていただきますけれども、日経BP環境経営フォーラム、日経エコロジーと組んで、堂々と「企業の森」の周辺について、環境問題にどう貢献するかとか、あるいは実施例はどうかというようなことを議論していこうと、シンポジウムという形でPRをしようということになりました。

 これを来年の2月5日に東京の経団連ホールでやらせていただきます。基調講演は、美しい森づくり運動を展開している東京農業大学の宮林茂幸先生にやっていただいて、パネルディスカッションで、宮林先生をコーディネーターにして、大久保社長、それから私、それからマスコミの観点から中西清隆さんという日経BP環境経営フォーラム事務局長さんがパネリストになって、それぞれの主張をする。それで東京関係の企業関係者に是非聞いてもらうと、併せて環境問題に関心のある一般の方々にも聞いてもらおうということで、和歌山県の政策をアピールしたいと思っています。

エコプロダクツ2007に「企業の森」を出展

 もう一つは同じようなPRなのですけれども、エコプロダクツ2007というのがあります。このエコプロダクツ展示会というのは、環境関係の様々な例えば基金、あるいはプロジェクト、それから催し等々、なんでも出してよろしいということになっているフェアです。毎年、大変多くの方がお越しになって、去年は15万人来ているということでありまして、今年は16万人ぐらい来るのではないかなというような見通しであります。

 ここに、「企業の森」のブースを設けて、来られた方にアピールしよう。さらに、「企業の森」だけではなくて、紀州材、我が和歌山県が誇る木材も展示をして、紀州材の販売促進、それから併せて紀州材を産出するような地域というのは、特に東京の人々にとっては一種のあこがれの地になりうるところですから、そういうところのアピールもしようというふうに考えてます。

 以上が「企業の森」関係でございます。

湯浅御坊道路の4車線化の都市計画決定に向けた手続きの開始について

 次に、湯浅御坊道路の4車線化の都市計画決定に向けた手続きの開始をするということを発表させていただきたいと思います。

 これは、ちょっと説明をしないとなんのこっちゃわからないかも知れません。湯浅御坊道路というのは、インターチェンジにすると、元の吉備、今の有田、そこから御坊までの区間です。この区間について、4車線化の都市計画を行うということです。我々の悲願としては、紀伊半島一周の高速道路を作ってください、できれば早い内に白浜辺りまでは是非4車線化をお願いしたい、と思っているわけです。

 これに対して多少の障害があります。手続き的障害というのがあって、これが湯浅から御坊間、有田インターから御坊インター間の都市計画がまだなされていないということなのです。その北の海南から有田間の都市計画は、今供用されているのは暫定2車線ですけれども、4車線になってます。したがって、今そこで工事をやっているわけです。あそこまで完成すると、今度は次にすぐ工事をしてもらいたいと我々は思っているわけですけれども、そのときに都市計画がちゃんとできていないとそんなことは不可能なのです。したがって、そこの都市計画を先に作っておいて、有田インターまで4車線になったら、すぐお願いしますと頼みに行くということであります。

 ちなみにみなべから南の方、すさみまでは4車線の高速道路の都市計画ができているし、事業化がされる予定になっているわけです。すさみから先は事業化されていなかったので、また今度やらなければいけないわけです。

 なんでそんなに複雑なことになったのかということなのですけれども、和歌山県の高速道路は、海南までの供用開始は昭和49年なのです。そこから先について、高速道路としての意思決定があったのは、その19年後の平成5年で、御坊からみなべ間の事業着手をしようということになったのです。その間20年間どうしてたかというと、高速道路というのは国の全体の高速道路法に基づく道路なのですが、その決定がなされないままずるずると来たので、和歌山県もこれは大変だということで、いろいろセカンドベストの方法を採ったのです。そのセカンドベストの方法というのは、海南湯浅道路、すなわち海南インターから有田インターの間は日本道路公団にお願いして、独立の一般有料道路にしてもらったわけです。そうすると、料金なんか凄く高くなるわけです。これが昭和59年に完成しているわけです。その次、今度は湯浅御坊道路、すなわち有田インターから御坊インターまでの間は、道路公団だけだと採算がどうしても取れないので、建設省の財源を入れてもらって、建設省と道路公団の合併施工という形で工事をしてもらって、平成8年に御坊までの供用が開始されたのです。そういう歴史があるわけです。

 この海南から御坊までの区間は、高速道路という普通の規格の道路でなかったがために、片側1車線、2車線の道路として計画され施工されているわけです。その内、海南インターから有田インター間、海南湯浅道路といいますが、ここについては平成8年のときに都市計画を完成して、ここは4車線にしますというふうに、後で都市計画をやって4車線化を計画している。

 ところが有田インターから御坊インターの間は、そのときに何もしてない。それ以降も何もしてない。したがって、我々の計画としてはこの区間はずっと2車線ですよということを明らかにしてやっているわけです。これでは困るわけでして、早く道路を作ってくださいという前に、自分達もやることはやらないといけない。都市計画を早く進めておいて、それで早く実際の事業を進めてもらうということをお願いしたいという考え方であります。

 したがって、今回、湯浅御坊道路、すなわち有田インターから御坊インターの間の約19キロについて、現在の2車線から4車線の都市計画に移るような作業を始めたいということです。これについては、国の方からそういうことをやってよろしいというようなことを言われて初めて開始ができるので、国の方からこの度、概略の計画の提示があって、それで進めなさいというような話がありましたので、我々としては頑張って早くこれを進めたいというふうに思っている次第です。

 国の方からやってよろしいと言われたということは、現在の国の心の内としては、4車線を作ってあげようと、ついてはあなたもやることはやりなさいと認めてくれたというふうに考えてよろしいかと思います。ということで、地元の方々とできるだけ早くこれを進めるように、今後話し合いをしていきたいと思っています。

道路特定財源の暫定税率維持、及び地方道路整備臨時交付金制度の維持・拡充について

 それから、本件の関係の話題提供で、道路特定財源の暫定税率維持及び地方道路整備臨時交付金制度維持・拡充についてというのがあります。

 この間11月22日に自由民主党の政務調査会の道路特定財源見直しに関するプロジェクトチームの会合がありまして、実はその後ろの資料でもって、地方圏における道路の整備の必要性を特に申し上げ、かつそれについては暫定税率の維持、それから地方道路整備臨時交付金制度の維持・拡充が必要だと訴えてまいりました。自民党の議員さんがたくさん来られたのですけれども、こちらは全国知事会の建設運輸常任委員長の山口県知事の二井さん、大分県知事の広瀬さん、それから私の3人が行って、少し役割分担をしながら、「地方では道路整備がまだまだ必要なのです」、「特に高速道路ネットワークというのは遅れているところはちゃんと整備してください。それがその地域におけるこれからの発展のチャンスの源なのですから」というようなことを申し上げてきました。そこに集まっておられる方々は、議論はもちろんありますけれども賛同してくれる方が多いですから、むしろ我々も頑張るからあなた方も地元で大いに声を上げないといけないというようなことをおっしゃっていました。

 その後、山口県知事の二井さんから、知事会の名前で道路特定財源の確保についてこういうことをしましたので、是非それぞれの県においてもご協力をお願いしますということで、次のページに付けてある紙を二井さんの方から出したということであります。

観光シンポジウム(12月16日)

 次に観光シンポジウムというのがあります。

 これは12月16日の日曜日ですが、和歌山大学の観光学部開設を記念して、この際、観光立国の推進とか、あるいは観光と学問とか、そういうことを一度議論してみようということであります。和歌山大学は世界中の大学と協力して学問的なレベルを高めていこうということなので、イタリア大使館の学術・文化担当官のモルテーニさんに、ヨーロッパではこの観光と学問というのはどうやって行われているかというようなこともしゃべってもらおうと考えております。二階衆議院議員と、それから国土交通省国土交通審議官の柴田耕介さん、この方は事務方のナンバー2みたいな方なのですが、こうした方々に観光立国の推進について話をしてもらうということになっております。場所は東急イン4階平安の間です。開会は13時30分からであります。

地域資源シンポジウムin田辺(12月20日)

 それからもう一つシンポジウムがありまして、地域資源シンポジウムということであります。

 これは12月20日木曜日の午後2時から4時30分まで田辺で行います。「紀南地域の社会インフラ強化を活かした地域作り」ということで、中心になってやってくださっているのが中小企業基盤整備機構であります。中小企業基盤整備機構は、地域資源活用型地域おこしと、産業振興と、中小企業振興ということについて、今年の初めにできあがりました法律に基づいて、今、各地でプロモーション活動を一生懸命やっていただいています。

 先週、80億円の基金ができましたということを申し上げました。この間お礼を申し上げに行ってきましたけれども、結構急速に資金がショートして、つまり各地域からたくさんお願いが来て、和歌山県も少しカットをさせてもらおうかなあと思ったんだけど非常に熱心だから満額お付けしましたと、和歌山県は紀陽銀行、きのくに信用金庫、それから県が出資をするのですが、この出資額にかける何倍というのが限度なのですが、限度いっぱいに出すことにしましたと言ってくれていました。

 今度はここから補助金をもらいますが、それよりも前に、こういうプロジェクトを地域資源を活かしてみんなでやろうというふうに、それぞれの経営主体が盛り上がらないとあんまり意味がないわけです。そういうことを考える材料として、このプロジェクトをやってあげようということになりまして、中小企業基盤整備機構の理事長の鈴木孝男さんが、いちばん始めにそういう政策の話をして、次に国が任命したアドバイザーでありジャーナリストでキャスターでもある三神万里子さんに、紀南の振興についてしゃべっていただきます。それを核にして、パネリストに和歌山県を代表するような論客に集まってもらって、私がコーディネーターをしてしゃべらせていただくということになっております。

 皆さん是非ご期待いただきたいと思います。進んでこれからの事業展開を考えておられる方は参加してもらって、これからのご自身の企業の経営とか、前向きな発展とかいうことを考えてもらえればいいなあというふうに思っています。

 以上です。

記者発表資料

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Q&A

知事:道路の話はものすごくややこしいでしょう。混迷の和歌山県の高速道路行政を象徴しているような話ですが、これで最後のリンクがスパッと繋がるということであります。スパッと繋がるのはいいのだけれども、今度は道路特定財源がすっ飛んじゃって財源がなくなると一挙に全部が枝枯れするということになります。それで頑張っています。例えばエネルギー関係で、特にガソリン税とかそういうところは税金が結構かかっています。結構かかっていますので、それはもう止めたらいいのではないかという議論もあります。けれども和歌山県のようなところで、もしそういうことをされると、少しガソリン代が助かって何となく楽になったとしても、それは一種の麻薬みたいなもので、例えばその地域の発展の芽が摘まれたら、その人の何年か先の人生とか、あるいは子孫の人生とかいうものが摘まれてしまうのではないかということで、特にチャンスを摘まないでもらいたいということを申し上げたい。特に地方圏にはこれは死活的な問題だというふうに思っています。そういうことで、やることは全部やっているのですけれども、後は国の方で、与野党含め是非地方に暖かい目を向けていただきたいと、こんなふうに思っております。

NHK:4車線化のスケジュールで、いつから手続きを開始して、いつ計画案作って、いつ計画決定するのですか。

知事:何月何日というところまできちっと決まってませんけれども、非常に近い将来において、できるだけ早く手続きを開始します。何月何日というのはまだ決めていません。できるだけ早く。

NHK:年内にですか。

知事:年内くらいに私はしたいと思います。手続きはできるだけ早くしたいし、手続きラグは短くしたい。それでも、できあがるのは結構時間がかかります。

NHK:何年くらいかかるのですか。

知事:都市計画決定は、アセス(環境影響評価)に2年間ぐらいかかり、あと手続きがいろいろあって通常でいうと4年くらいかかります。手続きラグのようなものを短縮して、早くて2、3年です。通常4年、もめるともっとかかるということになりますが、できる限り早くしたいと思います。

NHK:県が決定するのですよね。国が決定するわけではないのですか。

知事:これは県です。決定主体は県です。

NHK:4車線化は国体までに終えたいのですか。

知事:国体までに終えたいというのは、私が言明をしたのはすさみまで終えたい。すさみまでの完成を見たいということです。

NHK:4車線化は国体までに終えたいということとは違うのですね。

知事:4車線化もできればやってもらいたいと思っていますけれども、今日は初めて言いました。言明をして、お願いをしまくっているのはすさみまで伸ばす方です。これも同時にできないわけではないのです。例えば田辺から以南へも延伸していると同時に、今、海南から有田インターの間もずいぶん工事が進みつつあります。同時にできないわけではないので、同時にやって欲しいということは申し上げますが、国土交通省関係に是非是非と言っているのは、とりあえず優先順位を付ければ、すさみまで延長してくださいということを言っています。

テレビ和歌山:今、4車線化の工事をしている有田までは、いつできる予定ですか。

知事:これは4年ぐらいではないかと言われていますけれども、そんなにびしっと決まっているわけではないのですけれども、4年後くらいということです。それが完成したら、「はい、次」と言ってやってもらわないと、今の状態だと「はい、次」と言ってもできませんということになるわけです。ここでずっこけているとまた何が起こるかわからないから、今からちゃんと準備をしていって我々の条件を整えておかないとお願いもできません。

和歌山放送:知事は各地でプロモーション活動を行ってらっしゃいますけれども、成果の度合いはどうでしょうか。

知事:駄目でしたという話はあんまり入ってこない。名古屋の話をこの間やりましたが、「非常に売れ行きは良かったですよ」と言ってユニーさんも喜んでくれているし、消費者の方にアンケートを行ったわけではないのですけれども、もう和歌山県なんかこりごりですという話はないようです。

 それから、柿は大変今年はいい売れ行きで、東京のプロモーションがずいぶん効いたかなと言われているのです。みかんの方がずいぶんダッシュが良かったのですけれども、ちょっと値崩れが一部であるということが心配の種です。今、我々もできるだけのことをして、テコ入れをしたいと思っているのです。この間、みかん船が出航しました。ああいうようなものも一つの現れなのです。あんまり地域のことを言ってはいかんと思いますけれども、九州産のものが市場の波と違うところにバッと出てきて、しかも結構暖かかったので中が腐っているようなものがあったりして、市場関係者に少し指摘を受けたと。いろんな要因があるようですが、こればかりは最終的には消費者に訴えないといけないので。だけど、和歌山のみかんは美味しいですから、究極的には、たとえ全国の市況がどうであろうと和歌山のものだけはちゃんと売れるというふうなところへもっていきたいというのが私の気持ちなのですけれども、まだまだ始まったばかりだからマーケットに翻弄されるところもあります。

NHK:大阪の太田知事は元同僚ですか。

知事:1年後輩です。

NHK:太田知事が出馬を断念されましたが、どう受け止めていますか。

知事:元々の知り合いですから、ああいうふうな形で、出馬したくなかったわけではないと思うので、できなくなったと言うべきでしょうね。できなくなったということについては個人的には残念な気がします。ただそれは大阪府民がお考えになることだから、とやかく私が言うようなことではありません。個人的にはよく知っているから、そういうことでできなくなって残念だという気持ちはありますけれども、いちばんいい選択をこれから府民がされると思います。

NHK:対応が後手後手だとか、世論の声がつかめなかったとか言われていますけれども、知事もそう思われますか。

知事:若干そういうところはあります。郷原さん(桐蔭横浜大学法科大学院教授・コンプライアンス研究センター長)の本で「法令遵守は日本を滅ぼす」というのがあるのです。法令に抵触していないとしても、だからといって心から説明をしないでいいというわけではないと私は思うのです。そういう意味では、太田さんの言っていることはみんな法律に訴えて反論をするというようなことはないかも知れないけれども、ご自身のいろんな話を聞いていると、それは何かいう人もいるだろうなという話になるから、それはやっぱり真摯に自分の気持ちとか、それからそれについて問題にしている人がいたとしたら、気持ちを述べて、謝るべきは謝って、やるべきだったのかなという気はします。

NHK:政治と金の問題ですけれども、太田さんは中小企業の関西企業経営懇談会とかいうところから多額の講演料をもらっていたということで、知事も講演をよくされたりして講演料をいただいていますか。

知事:いただいています。

NHK:こういう、太田さんのときのような中小企業の親睦会的なところだと思うのですけれども、こういう団体を作られたりとか、どこかで講演したりということはありますか。これから要請したりするということはありますか。

知事:講演を求められたらいくらでもやります。それで、こんなに講演料をもらっていいのというものもあります。というのは、こんなのはタダでいいのではないの、公務で行くからタダでいいのではないの、というように感じるときもあります。例えば和歌山県の政経文化懇話会とか、そういうものがずっとあるわけです。そう言ったら「いや全員に同じように払っていますから受け取ってください」と言うから「わかりました」と言ってもらって、それでそれは全部貯めてありますから公表するということになりますね。3カ月に1回かな。というようなことをやっています。

 それから、太田さんが特に多額の謝金をもらって、それで特定の人と話をしていたとありました。和歌山県にあった親睦会、あれにちょっと似ています。だから私はあんなもの作るつもりはないです。後援会はありますけれども、後援会以外にそんなもの作るつもりはありませんから、やめとけばいいのになというふうに思いました。長い歴史の流れというようなものがあってのことかも知れませんね。

NHK:政治団体の事務所を親族の家か何かでやったということで、知事も東京に家がありましたけれども、今、後援会事務所以外にそういうところを設けたりしているのですか。

知事:ありません。東京では政治活動はしていません。知事としての行政活動はしています。東京では政治活動はする必要はないので、知事としての公務を果たしているわけです。家には深夜に寝に帰りますけど。その必要もないでしょうね。

紀伊民報:知事に就任されてちょうど1年ぐらいになりますが、感想をお願いできますでしょうか。

知事:非常に再発見があったなと、思っていた以上にという気がしました。それで、再発見というのはいいところが多いのですけれども、良くないと言ったらおかしいのですけれども、欠けているところもあるかも知れないということです。特に、やっぱり和歌山というのは資源が豊かだ。その資源というのは潜在性です。例えば、観光に結びつくような自然資源とか、立派な企業家とか、それから温かい人柄を持っている地元の方とか、親切な人々とか、それから特にボランティア活動といいますか、社会奉仕活動というのは和歌山は特に盛んなような気がします。そういう方々によって盛りたてられている和歌山というのが、よそから見てももっと売りになる話ではないかなというふうに思います。したがって、それを大いにアピールしていくということが大事なのではないかと思います。

 噂話、パーセプション(認識)というのが、1回できるとなかなか消えていかないのです。例えば知事の職にあるような人が汚職をするようなところとか、それから中央公論にも書かれていましたけれども「法治国家で唯一ない日本、和歌山県」とか、あんなとんでもないようなことを書かれたら、それこそ和歌山に対する信任がよその地域からなくなる。そうすると、観光なんていうのは、それこそ来るかも知れないけれども、それでもちょっと客足が遠のく可能性もあります。温かい立派な人達がいて、自然がきれいなところというのをちゃんとアピールしているときに、あんなことを書かれたらたまらないというふうに思うのですけれども、いいところをアピールして頑張っていきたいと改めて思いました。

 それから一方では、痛みといいますか、そういうのもある。そういう潜在的な能力からすると、必ずしもいろんなものが実現されていないようなところもあると思うし、それから制度疲労もあるし、公共インフラは遅れているし、それからもっと言うと、いろんな汚職事件なんかもあったからかも知れません。心の痛みが元気がなくなる元になるわけです。そういうようなことも若干あると思います。

 それから、経済的な発展が全国に比べて遅れているところですから、そうすると経済的に余裕があったら当然やるようなことができなくて困っている人もいるかも知れない。教育とか若者とかそういうところでも、そういう痛みがあると和歌山の将来に禍根を残すと思うのです。したがって、みんなを元気付けて、心が何かわくわくするような、そういう雰囲気を作っていかないといけない。だけどこれは一朝一夕ではいかないので、新政策を作ったり、あるいはPR活動をしたり、長期計画を作って将来像を出したり、そういうことをやり、政策を着実に作って実施していくということによって、だんだんと効き目が出てくるのではないかと思っているので、我慢して努力してひたむきにやっていくしかない、そんなふうに思っています。

毎日新聞:この1年で成果を挙げられたと思われる政策や分野はありますでしょうか。いちばん成果を挙げられたと思うところはどのようなところでしょうか。

知事:たくさんあると思います。いちばん成果を挙げたところは、割とそんなに難しくなくて成果を挙げたところというのは、制度をきれいにしたということです。汚職などが発生しないで県下の建設事業者がこれから発展できるような制度的な基礎を、まだ実行していませんけれども、来年の6月から施行していくわけですけれども、それを作るということはうまくいっている。だけどこれはガバメントリーチ(行政の範囲)といいますか、制度を作るということは県でできることです。したがって、県でできることだからそんなに難しいかと言われたら、きちんと仕事をすればできるわけです。

 もう一つ、医療の問題は難しかったけれどもうまくいったと思います。なぜ難しかったかというと、政府の決定があった。決定があって目の前に何十メートルの壁があるというような感じでしたけれども、ボコボコやっている内に壁に穴が空いたという意味で、県立医科大学の25人定員増とか、その他の一連の政策ですけれども、これは難易度からいうといちばん難しいのだけれどもうまくいきました。

 公共インフラの関係で言えば道路とか通信とかも着々とやっているのだけれども、まだ途中です。携帯電話の不感地域の解消は着々とやっています。140カ所の内の40数カ所は今年度取り組んでいます。4年間で全部やるということは進んでいくと思います。道路については、さっきの前に壁があるようなないような、今のところはうまくいっているのだけれども、うまくいかないと和歌山県としては死活的に苦しい。

 それから、産業振興とか企業誘致とかいう点では、特に企業誘致に関しては、私が当初想像していた以上の成果がありました。結論は、金額とか投資額とかいうことを考えるとものすごい成果がありましたけれども、これは大変困難でした。2つ理由があって、一つは今、経済の拡大期だからできるだけ近くへ拡大しようとする。ここ30年間ぐらい大型の新しい企業を誘致するということに成功していない和歌山としては、近くで増やすということの近くの基がないのです。だからものすごくこれは大変です。

 もう一つは、やっぱり和歌山のパーセプションというものに邪魔されたこともあります。「ああいうところに行くとひどい目に遭うぞ」というような話がたくさんあるわけです。それで、もう一歩のところで「やめときなさい」と後ろから言われてやめてしまったということもあります。だから、そういう点では粘り強く努力していって、決めてくれた投資案件というのが円滑に完成して、それで円滑に操業を開始して、みんなと仲良くして和歌山に来て良かったというふうにみんなに思ってもらえれば、そしたらこのパーセプションは完全に逆転するのです。だからそういうことを粘り強くやっていかないといけない。意思決定があったからもういいやというものではない。

 安心・安全の見地からすると、今、医療とか申し上げましたけれども、だいたいこれからの話になるのですけれども、就任早々に手を着けた少子化については、制度としてはいいものを作ったなと思います。もうちょっと強化するかどうかは財布とも相談になるのですけれども、これからも重要事項として考えていかないといけないと思います。

 その他、新政策の6分野20項目というのがあります。あれを全部、手を着け始めていますから、それを一個一個言い始めると1時間かかるということであります。

毎日新聞:就任されて2年目を迎えるわけですが、最大の課題というか、いちばん手を着けておきたいことはなんでしょうか。

知事:最大の課題は、今、申し上げました6分野20項目の新政策です。これを20年度予算、あるいは条例を含めた制度として実現して実施していくということです。それを粘り強く頑張って実施していくということが20年度の最大の目標になると思います。新政策については、まだ完成していないわけです。最終的には条例化するものや予算化するものがありますから、2月の初めぐらいには完成して、皆さんに提示するということにならないといけない思っています。そのように、みんなにお願いをしてやってもらっています。それと長期的には、20年度が初年度になる長期計画が、これもまた2月ぐらいにできると思います。これは20年度を含む10年間ぐらいの方向性を出したいと思っているのです。6分野というのは骨子の段階で決まっていますから、新政策の6分野と同じになっています。もうちょっと長期に和歌山県のあり方を決めていくというものを、県民の方が読んですぐわかるようにしておく。いろいろ書いていて、何を言っているかわからないということでは困るので、読んですぐわかって、自分自身の生き方をそこから考えるという材料になるようなものにしたいと思っています。

毎日新聞:この1年間でやり残したとか、積み残したことはありますか。

知事:積み残したとというか着手しなかったということはないです。自分で考えたことは全部着手したつもりです。そうは言っても、農産物の販売促進プランとかああいうふうにどんどん発表して実行しているもの以外に、少し暖めてもらって、いいものを作ってもらおうと考えているものもあるわけです。例えば、教育問題とかがそうです。教育委員会に今お願いをしているのですけれども、そういう問題については、ある意味ではまだ完成していないから積み残しだし、だけど着手しているから積み残しではないということかも知れません。

NHK:昨日、宮崎県の東国原知事が流行語大賞を受賞して、受賞理由が一人の知事が替わることでこんなに元気になるのかというようなことだったのですけれども、知事は和歌山を元気にすると言ってやってきたわけですが、いろんな施策をやって、この1年で和歌山はどこまで元気になったと思いますか。

知事:元気になった部分もあると思います。私は宮崎と和歌山とではそんなに差はないと思います。県民の人達の気持ちとかを考えると、これからさあやるぞというような気持ちにみんななっているという点で、そんなに差があるとは思いませんが、全国区のマスコミへのアピール度では宮崎の方がはるかに高いです。中身は似たようなものかなと思います。宮崎は大変立派なところで、例えば農産物の販売促進などは、和歌山県は今年7月に大プランを立てて、今ものすごい勢いでやっていますが、宮崎県はずっと前からものすごくやっているのです。そのうえに人気者の東国原さんが乗っかって、それが人口に膾炙(かいしゃ)した。我々はそれを今作り上げつつある。だからそういう点では、まだまだ宮崎県に学ぶところがある。タレントさんの人気まで学べませんけれども、中身としては学ぶところがたくさんある。ずいぶん立派な行政をやっている。そのうえで東国原さんは本当に県のために一生懸命されている。それも非常にいいところだと思います。

※「人口に膾炙する」・・人々に広く知れ渡り賞賛されること

産経新聞:大阪府の太田知事の2期8年の実績について、どのように評価されますか。

知事:データを見ると、大阪府のいろんなデータがものすごく良くなっている。大阪府で太田知事がどのような政策をしてきたかを勉強していないので、就任前と就任後でわかりませんけれども、少なくとも例えばあれは間違いとか、これをもっとこうした方が良かったのにという話が誰からも一言もない。そういう意味では知事としての仕事をされたのではないかと思います。この辺は長い時間が経ってから、評価が決まってくるのではないかと思います。

読売新聞:大阪府で新しい知事に替わるということで、和歌山の経済面とか道路とかで懸念される点はありますでしょうか。

知事:多分ないと思います。府県間道路については、太田知事が強力にプッシュしてくれたところもあると思います。これまでずっと凍結されていたのです。これは大阪府の事情もあるのですが、経済的な力も取り戻してきた。それは太田知事の功績だったかも知れません。それによって、大阪府も凍結を解除する素地ができた。そこに私が行って、大阪府は和歌山も含めた大きな地域として発展するように、和歌山、奈良、京都みんな入れた大関西の中心都市で発展するようにしましょうと、ついては是非、府県間道路とかを積極的にやってもらわないといけないということを言ったら大変賛成をしてくれまして、20年度予算からやりましょうというふうに言ってくれていたのです。誰になるかはわかりませんけれども、同じことを言っておかないと困るので、また新しく今のような背景をちゃんと説明をして、それで新しい知事と協力して関西の発展の一環としての和歌山の発展も達成していかないといけないというふうに思います。手間が一つかかるということはあるかも知れません。だけど決して太田知事だけがそういうふうに意思決定をしてくれるというものではないと思うのです。誰が考えても関西は大きく発展しなければいけないということが明らかです。したがって、それを説いていけばどういう方であってもわかってくだださるのではないかと思います。

 それから先ほど元気の話がありましたけれども、少なくとも県庁に来てくださる方とか、それから街の方々とか、実業界の方々とか、スポーツ界の方々とか「じゃあこれから頑張るぞ」という気持ちがずいぶん出てきたという気がします。皆さんの取材に期待したいと思います。

共同通信:木村前知事の肖像画をどうするかという話があったと思うのですけれども、正庁に掲げている肖像画というのはどのような意味があると知事はお考えでしょうか。

知事:それは和歌山県の歴史ではないでしょうか。正庁というのは和歌山県の歴史の一つではないかと思います。したがって、歴代の知事の肖像画が掲げられてあるのではないかな。

共同通信:そこに歴史の一つとして、木村前知事の肖像画があってもいいかなとお考えでしょうか。

知事:歴史の一つとして、あってもいいかなという意見を持っている方もいますと言っているわけです。そんな歴史は消し去ってしまえと、正しい人だけを掲げよという意見の方もいて、両方ありますよと言っていたわけです。ちょっといろいろ考えないといけないなあと言って、他府県等の例なども含めていろいろ調べています。それから、木村前知事との関係はまだ我々終わっていないわけです。例えば、退職金も返してもらわないといけないし、木村前知事が起こしたことについての我々の総括のようなこともまだ終わっていません。そういうことをきちんとしたうえで、意思決定したいと思うのです。そう慌てないでください。それができないからといって、和歌山県が転けてしまうということはないと思います。転けてしまうような話ならすぐやります。

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