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知事からのメッセージ

知事からのメッセージを紹介します。

平成19年3月のメッセージ

平成19年3月1日

 3月の知事のメッセージをお届けします。
 先月のメッセージにも書きましたように、目下私の生活は多忙を極めていますが、このメッセージだけは、せめて毎月必ず自分で書いて県民の皆様にお届けしようと考えています。
 ブルネイ大使の時も、在ブルネイ大使館のホームページの中に「Ambassador's Bulletin」という欄を作ってもらって、毎月ブルネイの人々に対して英文のメッセージを書いていました。ご興味のある方は一度見てみてください。
 (ただし、ブルネイの橋本新大使は、どうもこのBulletinをやめてしまわれたようで、現在の同ホームページには、この欄がありません。当然、過去のメッセージをしまっていたアーカイブズのフォルダもありませんので、ご興味のある方はこちらにアクセスしてみてください。メッセージPDF
 今回は日本語でよいので、がんばって続けようと思います。

 今月は「就職」について書いてみたいと思います。私は先般(1月30日)の定例記者会見で、平成20年4月の採用においては、県庁の上級職の採用について応募者の年齢上限を従来の29歳までから35歳までに引き上げるという発表をしました。
 記者会見の時にも申し上げましたが、これは、これまで10年以上も続いた不況時に、必ずしも満足な就職が出来なかった若者がいるに違いない、そういういわゆる“ロストゼネレーション”の人たちにもう一度チャンスを差し上げて、彼らがフルタイムで就職するきっかけを作りたい、と考えたからです。
 今まで不本意ながらパートなどの職に就いておられる方、あるいはニートなどと称される地位に甘んじておられる方で、ここでもう一度本採用に挑戦してみようと思われる方がいたら、どうかこの機会を利用してもらいたいと考えています。
 また、これも記者会見でも申しましたが、和歌山県の民間企業や他の公的機関も是非県庁の例にならい、こうしたロストゼネレーションの方々に門戸を開放してあげてほしいものだと思います。

 県庁では、こうしたフリーターとかニートとか呼ばれる若い方々の就職の支援には、従来からも力を入れてきました。通常のハローワークのみならず、とりわけこういった未就業の若い人たちを対象に和歌山市のぶらくり丁に「ジョブカフェ」という組織を作って、若者の就職相談に応じてきました。今月号の県民の友でも、「ジョブカフェ」を紹介しています。平成19年度予算においては、この機能をさらにバージョンアップするために「ジョブ・ナビゲーター」という専門家をこのジョブカフェに置いて、企業の求人の意向も聴取しつつ、求職希望のある若者と企業とのマッチングのお手伝いもしていこうと考えています。
 景気も徐々にではありますが、持ち直しが明らかになってきています。色々とお悩みの若い方々は、あきらめないで、是非こういう機会をつかまえて、もう一度チャレンジしてください。

 一方、就職戦線に明るさが戻るということは、求人競争が激しくなるということです。県庁をはじめ自治体は、これまで以上にがんばらないといい人材を採用できなくなるということです。
 日本経済新聞は、2月9日の夕刊の一面でこのことを報じ、各自治体が来たるべき求人競争に備えて様々な試みを始めているという記事を書きました。その中で、先に述べた和歌山県の採用資格年齢の引き上げを、このような求人努力の一環として紹介しています。
 私の気持ちの中では、先に発表した県の措置は、ロストゼネレーションの人々への配慮ということが最も大事な動機なのですが、それとは別に、平成19年度の県庁職員の採用が結構大変なものになるぞ、という予感は抱いていました。先の記事でも、他の自治体では学生への説明会を民間企業の説明会と同時期に行う、さらには同じ説明会に参加して行う、といったことも紹介されていました。
 実は、人事課長から先の採用資格年齢の引き上げの提案があった時、私は「それは大賛成だ」と言ったうえで、それに加えて、県庁に新しく入ってもらう職員の質を維持し、さらに向上させるために様々な工夫をすることを逆提案して検討してもらいました。
 県庁が県民のためによい政策を考え、よいサービスができるかどうかの何割かは県庁の職員の資質にかかっています。私がずっと言い続けてきたように、県政は知事一人の思い付きでできるものではなく、県職員全員のチームプレーであり、そのためには職員一人ひとりのやる気が何よりも大切であり、知事を始め上司が職員の意見や創意をよく聞いて、皆を励ましていかなければならないと思いますが、一方、できるだけ能力の高いやる気十分な職員を採用していくことも大事なことです。
 まだまだ終身雇用の色も残っている日本の雇用制度のもとでは、新規採用のプロセスは採用する側にとっても、採用される側にとっても、とても大事なものです。
 採用する側は、最も良い新人を選びたいと思います。採用は企業にとっての設備投資のようなもので、しかも採用する側にとっては、それは常に最大の設備投資でしょう。
 一方、採用される側も、最も自分の希望に合った就職先はどこかということを必死で探すということになります。例えてみると、それは集団のお見合いであり、一種のマーケットのようなものなのかも知れません。

 私は昔、通商産業省(現経済産業省)で2年間採用担当をやりました。1984年及び1985年入省の諸君はすべて私の面接を通っています。当時、通産省は公務員を志す学生さんにとって最も人気の高い職場でした。民間を含めても、少なくとも1種国家公務員を志望する学生さんにとっては人気No.1の職場であったかと思います。
 それでは、採用担当者は楽かというとまったくそうではありません。立派な学生さん達は採用担当の職員である私に会って、私から「通産省というのはどういう所か。ここに入って本当に自分の人生は大丈夫か」ということを読みとるのです。もちろん、こちらも少しでもいい学生を、もっと正確に言うと、最も通産省に向いている学生を選ばなければなりません。したがって、面接における双方の対話は真剣勝負の果たし合いのようになります。私のすべてが見られ、試されているというようなものです。同じポストで苦労した通産省の先輩に大分県の広瀬知事、岐阜県の古田知事がいます。皆それぞれ大変だったのです。
 こうして採用した1984年組、1985年組の職員は経済産業省で、あるいはここから転じて広く社会で大活躍しています。私はそれを大変誇りにしています。
 しかしながら、これまでの我が和歌山県庁の採用制度はどうでしょうか。
 まず第一に、不安な学生が「和歌山県庁ってどんなところだろう。自分がちゃんとやっていけるだろうか。自分の志に向いているんだろうか」などを確かめるすべがありませんでした。
 第二に、就職希望者に「来たれ和歌山県庁へ」というPRを十分していませんでした。
 第三に、現下の就職戦線からすると、民間のそれが実質的に終了し、多くの学生さんの気持ちが固まってしまってから、あらためて募集をし、筆記試験をし、面接試験をしていました。したがって、誇張して言えば、これまで県庁に入ってきた職員は県庁から何ら情報提供を受けることなく県庁志望を固め、民間等の就職活動で皆がフィーバーしていても、意思堅固に志望を守り、自分からは県庁に対して「県庁とはどういう所か、自分にとって合っているかどうか」などと試してみる機会を与えられないまま、一方的に試験と面接で試されて県庁に入ってきた、と言えるでしょう。
 私は県庁で、とても優秀でよく働いている職員をいっぱい発見しているので、よくこんな制度でこんないい人が来てくれたなと感心せざるを得ないのですが、就職氷河期が去った今、県庁としても、よい人材を採用するためには、一工夫しなければならないと思います。

 こういう話を担当部局とし始めた時、世は既に平成20年4月入社組のための就職活動(学生さんはこれを「シューカツ」と呼びます)真っ盛りの時期になっていましたので、今年は100%十分な対応は出来ないのですが、次善の策として、次のようなことを行います。
 第一にまず、春休みに和歌山出身の学生さんが故郷に帰ってきている時に説明会を行います。各高校の卒業名簿などを参考に、できるだけ多くの家庭に通知を出したいと考えていますが、個人情報保護の観点から全員に出せないかもしれません。その時は、このメッセージをご覧の方々、または県の広報をご覧になった方々などを中心に進んでこの説明会に参加してください。
 第二に、県庁の人事課に説明窓口を設けます。そこで紹介をすることによって、かつての私がそうであったように、県庁で実際に何年も働いて、それなりに活躍してきた若手職員が来訪者に仕事の合間をみて応対して、県庁のすべてにつき何でもお教えします。「県庁へ行って自分に勤まるかなあ、自分の希望する生き方と県庁の仕事が合っているかなあ」などという不安をもっておられる人は、どうぞ先輩と話して、これを確かめてください。そして、十分自分の志望を堅固にした上で、定められた県庁の採用試験を受けられたらよいでしょう。もちろん、この試験に関する情報なども、上記若手職員がすべて提供します(以上は今年の工夫です。本当はもっと早い時期からこういうことをしなければなりません。来年はもっと改善します。)。
 どうぞ、私と一緒に県民のために働こうと思う方々、県政に参加して、和歌山県をよくしてやろうと思う方々、和歌山県庁に来てください。
 お子さんやお孫さんで就職適齢期の方々をお持ちの親御さんやおじいさん、おばあさんも、それぞれのお子さんやお孫さんにお勧めください。

 もう一つのメッセージは、農林水産物を中心とする「和歌山県産品商談会」についてです。
 県では、農林水産物や県内の企業が生産した産品の販売活動への支援を積極的に行っています。
 2月16日に県産品の販路拡大を促進するため、県外で初めて開催した「わかやま産品商談会in大阪」に行って参りました。
 これは、農産物や梅干などの加工食品を中心に県内の生産者が丹精込めて造ったこだわりの県産品を食品商社やスーパーといった県内外のマーケット関係者の方々に紹介し、商談を行っていただくための「お見合いの場」を提供する事業であります。
 ブランド推進課の担当職員が関係企業へ熱心に働きかけを行った結果、当日は県内の食品加工業者を中心に生産者112社が出展し、購買側は、私も旧知の人脈を利用して協力しましたが、職員が一丸となって前日ぎりぎりまで頑張り、大手の食品商社など117社から大勢のバイヤーの方々に参加をいただきました。
 出展企業よりも購買企業が多く参加したのは初めてとのことです。
 多くのマスコミの方にも取材していただき、宮崎県での取組と比較した番組などでも県産品が紹介され、大きなPR効果もありました。
 商談会はブランド推進課など商工労働部や振興局の諸君が一生懸命運営に取り組んでくれました。
 私も職員と揃いのはっぴを着て、先頭に立って売り込んできました。
 生産者のブースを回るなかで試食もさせていただきましたが、皆さんが自信をもって出されているものばかりで、セールストークではなく、本当においしいものばかりでした。
 しかしながら、物を売るというのは本当に難しいことで、おいしいだけではなかなか買ってもらえないのも現実です。
 地道な活動ですが、バイヤーとの接触を出来るだけ増やし、商品の正確な情報を伝え、商品のもつ特性をよく理解してもらうのが重要でないかと思います。
 その中で何百とあるいろんな種類の商品についてよく勉強し、バイヤー等に的確に説明しているブランド推進課の職員を見かけました。民間企業と違って、公務員はセールスや営業を行う機会がほとんどなく、不得手の職員が多いと思いますが、その中で民間企業の営業マンに決して引けを取らない対応をしていました。
 その職員に対しては、出展者の方々は職名でなく、実名で呼びかけ、話をしておられましたが、これなど、この職員が現場によく出向き、出展者の方々と一緒に、商品のもつ特性をバイヤーにどうしたらうまく伝えられるかについて日頃からよく研究している結果だと感じました。
 和歌山県の営業マンとして、一生懸命努力している職員がいることを発見しましたので、紹介をさせていただきました。
 今後はさらに工夫をこらした取組をどんどん進めてもらい、私もトップセールスを行って参りますので、県内の生産者の方もどしどしご参加いただきたいと思います。
 それでは、また来月。

わかやま産品商談会in大阪」の取組に携わった職員
(わかやま産品商談会in大阪」の取組に携わった職員)

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