現在表示しているページ
ホーム > ようこそ知事室へ > 寄稿・提言・訓辞・挨拶集 > 県立和歌山ろう学校における知事講演

メニューをとばす

寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

県立和歌山ろう学校における知事講演

平成22年1月14日
県立和歌山ろう学校

 知事になってから今まで3年間過ごしましたが、ここに来させてもらうのは初めてです。この間、県の仕事を県民の皆さんにわかっていただこうということで、県の行政報告会を県内各地でやりました。その時に、和歌山ろう学校の同窓会長の西さんから、「一度、和歌山ろう学校を見に来てください。」というお話があり、その場で「行きます。」と言いました。今日、来させてもらって、私は、大変嬉しい思いをしております。
 さきほどから、皆さんの教室での勉強ぶりを拝見しました。熱心に皆さんが勉強しておられる。それから、先生方も熱心に教えてくれている。これは素晴らしいことだと思いました。今後とも、勉強をずっと続けて、立派な人になってください。

 それでは、和歌山県のやっていることや私の仕事について、少しお話します。お配りしている資料は、和歌山県の特に経済問題、暮らしとか、働くこととか、お金がいくら稼げるかとか、税金がどうなるかといった問題を覗いたものです。私も皆さんのような子どもの頃、和歌山で育ちました。それから何十年かの間に、和歌山はつらいことがありました。経済的にはあまり発展しませんでした。経済で発展しなくても幸せでしたが、つらいこともたくさん出てきました。例えば、皆さん方の学校をよくしていこうといつも思っていますが、税金がたくさん入ってこないと、なかなか難しい。それから皆さんのお友達も、人口が減っていくと、どんどん減って寂しくなる。そういうことがたくさんあります。
 経済的にも、皆さんやお父さんお母さん、あるいは親戚の方々が、ちゃんと働けてこの和歌山で、暮らしていけるようお金を稼げるようにするにはどうしたらよいかということも、私たちの仕事の一つです。そのためには、和歌山のいいところを伸ばして頑張らないといけないというのが、基本的な考え方です。子どもたちの長所やよいところを伸ばし、人を育てる。それらの結果として地域もよくなるわけです。そういうところがどこにあるか、そういうことを資料の3ページの「和歌山の成長の芽」というところに書いています。
 まず「優れた技術」、今日理科の授業をしている教室がありましたが、和歌山にも優れた技術を持った会社や人がたくさん出てきています。一例挙げますと、パナソニックという会社がありますね。元は松下電器と言います。このパナソニックの創業者の松下幸之助さんというのは、ここからちょっと東の方に行ったところに生まれて、苦労しながら頑張られた人です。大変立派な人で、仕事でもうけるだけでなく、和歌山にもずいぶん貢献してくれたし、それから日本の人材を育てようということで、晩年情熱を傾けた人なんです。そういう人が和歌山から生まれているんです。そういう人がたくさんいます。
 それから二つ目に、中小企業が和歌山にはたくさんあります。中小企業とは、ちょっと小ぶりの会社ですね。この中小企業に元気のある会社がいっぱいあります。これも、和歌山の強みです。それから果物がいっぱいあります。生産額で言うと日本一・二位ですね。みかんとか、柿とか、梅とか、桃とか、キウイとか、ハッサクとか、果物がたくさんあります。年がら年中、見られます。ですから、この果樹を中心とするような農業、あるいはお魚もたくさん捕れます。それをどうやってお金もうけができる産業に変えていくか。それから、山の中には林がいっぱいあります。和歌山って昔、「キノクニ」って言ってたんですよ。紀州の「紀」という字を書くんですが、元の意味は、「木」だったんです。ですから、木がいっぱいあります。木で、木材で和歌山を元気にする作戦もあります。それから、食品も、例えば、果樹を作って、生でお店で売るだけじゃなくて、それを加工して売ったらもっといい。梅干しなんかそうですね。世界でも有名な賞をもらっている企業がいっぱいあります。そういういいところをどんどん伸ばしていこうじゃないか、それから自分たちだけで全部しようと思う必要はない。他所からも多くの人が来てくれるといいな。皆さんもお友達は近所のお友達だけじゃないでしょ。どんどんと友達関係が増えていくと嬉しいじゃないですか。だから他所からもどんどん来てもらって、和歌山で会社をやってもらおうじゃないか。そういうことを、資料の4ページにも書いています。それとともに、他所からくる企業だけでなくて、我々の持っている得意な才能を生かして会社をもっと大きくしよう。そうしたら、皆さんも働ける。それから、皆さんのお父さんもお母さんももっと働いて、給料が上がるかもしれない。まあ、そういうことを期待してやっていきます。資料の5ページは農林水産業の再活性化、資料の6ページは観光業です。他所から人が来て、旅館に泊まってくれる、おいしいものを食べてくれる、お土産を買ってくれる、それからタクシーやバスに乗ってくれる。たくさんの人が来てくださると、和歌山が栄えるということです。
 働く場所をどんどん増やそうというのが、一つの作戦なんです。働く場所が少なくなってくると、私たちが福祉や教育のために掛けられるお金も減ってくる。それから周りに若い人たちが少なくなってくると寂しいという気持ちにもなる。そういう意味で大事な政策なんです。
 働く場所が確保できたら、次に大事な政策は「安心」と「安全」なんです。「安心」とか「安全」って、普通に過ごしているとわからないのですが、例えば、皆さんは少し耳が不自由であっても、他の人たちが助けてくれてちゃんと暮らせるような社会の仕組みができていたら、みんな安心ですね。それから、病気の時に、お医者さんにちゃんと掛かれて治してくれると安心ですね。だけど、お医者さんが手がいっぱいで、もう誰も診てあげませんって言われたら安心ではありませんね。そういう「安心」とか「安全」をきっちり提供するというのが、すべての行政に課せられた義務だと思っています。そのために様々な工夫をし、皆さんがちゃんと勉強して立派な人になれるよう、頑張っていかなければと考えています。

 三つ目は、若い人たちを元気に立派に育てるというのが、私は本当の行政の目的だと思います。皆さん、若くて、また、無限の可能性があります。聴覚の障害があるかもしれない。しかし、ちゃんと勉強して立派な人になって、人に尊敬され、それでいろんな可能性を追求する。そういう人を育てることを一生懸命できる和歌山県でありたいと思います。
 どんな人に育てたいかというのは、私は、4つくらい目標があると思いますね。一つはやっぱり「学力」。さっき皆さんも熱心に勉強をしておられたけれども、いろんな知識がたくさん頭に入った方がいい。与えられた機会は最大限に生かし勉強をした方がよいと私は思います。
 2番目に、立派な人になる、人に好かれるいい人になる、これがもっと大事なことです。そういう意味で、皆さんは本当に行儀もよく、素直な心を持っていると思います。その心をさらに磨いて、あの子は立派やなと思われるような、そういう人になるというのが、本当は一番社会の中でその人が実力を出していけることだと私は思います。「彼と一緒に仕事をしたらええんや」とみんなに思ってもらえるようなことは何が大事かと言うとやっぱり「心」です。そういう心を持てるよう、毎日勉強しているのです。友達のことを思いやり、先生やお父さん、お母さんに感謝する。そういう気持ちがあれば、どんどん皆さんの心がよくなっていく、そういうふうに私は思います。
 3番目は、「体力」、「スポーツ」。皆さん、障害者スポーツ大会とかいろいろな大会に参加してますね。和歌山ろう学校は、なかなかいい成績です。陸上とそれから卓球。ちょっと人数が少ないから、サッカーなんかの団体競技は難しいですが、陸上とか卓球では素晴らしい成績を全国大会であげてくれています。体力をつけて、それで立派な人になってもらいたい。そのために我々は一生懸命やらなければならないということだと思います。
 4番目に、この「和歌山」のことを、皆さんにもっと知ってもらいたい。「和歌山」ってものすごくいいところあります。私も40~50年前は、皆さんと同じような制服を着た学生でした。昔の悪口を言ったらいけないのですが、私はあまり和歌山のことを教えてもらえませんでした。算数を教えてもらったり、数学を教えてもらったり、英語を教えてもらったり、日本の歴史、世界の歴史、世界の地理といったものを教えてもらいました。だけど、「和歌山にこんなええことがいっぱいあるぞ。」というのは、あまり教えてくれなかった。高校を出てから他所の地方に行きましたけど、ずっと和歌山を誇りに思って生きてきました。今、いい教材を作っていますから、それを元に皆さんも和歌山のことをもっと知り、誇りに思ってもらいたい。これが、私が考えている教育の4つの目標です。
 その他、皆さんが就職をしようとした時、一生懸命支援するとか、そういうことを考えていかないといけないと思います。

 次に私が今、考えていることを申し上げます。行政を35年くらいやってきて最近つくづく思うのは、弱い者とか、あるいは遅れている地域とか、遅れていることとか、そういうことに一生懸命ケアをしてなんとかしようと思うことでないといけないと思っています。やはり政治とか行政とかの責任のある人の一番大事なことは、そういうことをなんとかしようと頑張ることだと思っています。
 そういう気持ちで私は、取り組んできましたが、一つ反省したことがあります。西同窓会長に言われたのですが、大地震が紀伊半島に発生した時に、和歌山市だったら自分の家がつぶれなかったら、避難して助かることができます。それから、周りの人もみんなでケアをしてくれる。それから全国から救援隊がくるから、その人たちも助けてくれる。ところが、和歌山は山が多くて、細い道路でつながっている集落がいっぱいあります。その集落の通信手段は、今は電話があり携帯もある。携帯も使えるところがかなり増えてきました。ところが、大地震がきた時に、携帯の中継塔が倒れたり電話線が切れたり、道路が崖崩れで通れなくなるというようなことが考えられるのです。そうすると、その集落の一戸一戸が孤立をしてしまう可能性があります。和歌山県は、今年度3月までに、孤立する可能性のある集落すべてに防災の無線機を全部配ります。それで、大地震がきた時に、他の通信手段がだめになっても、「うちは頑張っていますから大丈夫です」とか「早く助けに来てください」とか連絡できるようにします。これは全国でも和歌山県しか取り組んでいませんが、絶対するぞと言ってやっています。
 それで反省はですね、聴覚に障害のある方は、今のような防災無線を使えないとこの間言われました。それで今、指令をしているのは、その集落に聴覚に障害のある方がどれだけいるか把握し、その人に対して特別のケアの体制をきちんととれるよう、やり直しをしているところです。このように反省することは、皆さんの話をきいているとたくさん出てきます。皆さんの立場に立てって、なんとかしていくというのが、私たちの本当の仕事であると思っています。

 それから、県ではもう7回になりますが、障害のある方とか、あるいは障害者を支援している方に、「きのくにチャレンジド賞」、「きのくにチャレンジドサポート」という賞を毎年出しています。12月4日にもその授賞式がありました。私はこの言葉を知事になるまで、申し訳ありませんが知りませんでした。だけど、大変大事な言葉だと思います。「チャレンジ」というのは、障害のある方が神から頑張れと言われている人たちだと思います。自分でその障害を受け止め、自分が立派な人になることによって神様に返せという思想なんですね。素晴らしい思想だと思います。これは神様だけが言えることであります。また、チャレンジをされているのは障害のある方だけでなく、私であり、あるいは県であり、あるいは先生方でもあると思います。皆さんは皆さんで、神様との関係で、自分が頑張る、いい人になるというのをずっと続けてもらいたいし、また我々は、神様に「障害のある方たちが社会で頑張るようにちゃんとやっているか」というのをためされているということではないかと、そんなふうに、思っています。静聴ありがとうございました。

配付資料



生徒(高等部)

 和歌山県知事になろうと思ったのはなぜですか?

知事

 あまり皆さんに言いたくないのですが、私の前の知事さんの時に、和歌山がちょっと不名誉なことになったので、「こりゃいかん」と個人としても思いました。また、多くの人から「あなた知事選に出たらどうだ」というお誘いがありました。実は私は、今から9年くらい前、通産省に勤めていました。和歌山市出身ですから、「あんた手を挙げたらどうだ」という話はいっぱいありましたが、「嫌だ嫌だ」と言って逃げ回りました。30何年間、国の役人をやって、少しは、行政のやり方、コツ、そういうものを身につけました。和歌山は今調子が悪いところもあるし、これまでの反省、それから改革。そういうことがお役に立てるのではないかと思いましたので、「はい」と手を挙げました。それから現在に至っております。

生徒(高等部)

 和歌山をどんなふうに変えたいと思っていますか?

知事

 さっき説明したように、働く場所をいっぱい作って、生活が豊かになるようにしたいと思います。ただし、その生活が豊かになるのは、弱い方がほったらかしにならないように、安心・安全がきちんと図られるようにしたいです。
 それから若い人たちが元気で走り回る、そういうところにしたいと思います。これを、全部、総括りにすると、未来に、将来に希望が持るようにしたい。住んでいる人がみんな希望が持てるようにしたい。「明日の方が今日より幸せかもしれない」、「今日は幸せやったけど、明日もまたいいかもしれない」、「今日はちょっとつらいけど、明日は少しましかもしれない」、そんなふうに思うようにしたいと思います。
 皆さんのお父さんの世代が私たちの世代です。あるいは、ひょっとしたら、おじいちゃんに近いかも知れませんけどね。それから私たちの子どもの頃にも、またお父さんやお母さんがいました。そのお父さん、お母さんの若い時、皆さんよりも、もうちょっと上くらい、子どもを産んで、さあこれからという時に、日本は戦争に負けて、和歌山はほとんど焼け野原になりました。その時はみんな貧乏です。しかし、「明日はきっと、もうちょっとましや」と言って、みんな頑張ったんですね。そういうふうに、「明日の方がちょっといいかな」なんて言うふうにみんなが思えるような、そんな和歌山にしたいと思っています。

生徒(中学部)

 知事さんが仕事をする上で苦労したことは何ですか?

知事

 今でもずっと苦労しています。苦労ばっかりです。経済の調子も、簡単にはよくなりません。県の財政も、そんなに豊かではありません。だけど、皆さんをちゃんと守っていかないといけないし、それから働く場所を増やそうと思っても、世の中がすごい不況になってきて、今度はそれに足を引っ張られるところもあります。そういう意味で、苦労はたくさんあります。だけど、その苦労は、そんなに嫌じゃありません。なぜかと言うと、私はいいことをしていると思っているからです。いいことって、何も立派なことをしているということではないです。和歌山は、私の生まれたところです。その和歌山のために、頑張って尽くしているわけです。そういうことをさせてもらえるだけでも幸せだと思わないといけません。皆さんも、勉強している時に、「ちょっとテレビ見て遊びたいな」と思う時があるじゃないですか。「勉強したら立派な人になるな」、「みんなと仲良くしたら立派な人になるな」、そう思ってちょっと努力をする。そういう努力は嫌じゃないです。それと同じことを私はやっています。

生徒(高等部)

 和歌山ろう学校という名前を変えたいとか、そういう話を聞きましたが?

知事

 名前は、ここにいらっしゃる皆さんが変えた方がよいと思ったら変えてもいいけど、皆さんはそうじゃないと思っています。このままの名前がいいんじゃないないかというふうに思っておられます。それならば、変える理由はありません。だから変えません。

生徒(中等部)

 もっと関空発着便を増やすためにはどういうPRをすべきですか?

知事

 ものすごく、いいことを言ってくれました。そのとおりです。私も、何かないかと思って毎日探しています。「パンダいるよ」「たまちゃんもいるよ」とか、必死で考えやっているわけです。でもそれが百点かどうかはわからない。皆さんもこんなふうにやったらと言うのがあったら、どんどんみんなで言ってください。みんなも「和歌山ええとこやで」と、友達に言う。みんながそれぞれ、「和歌山らあかな」なんて言ったら誰もきませんからね。そういう意味で大いにPRをする。僕たちもする。いいアイデアがあったらみんなで出し合う、そういうふうにやっていくとじわじわと効いてくるかなと思います。

児童(小学部)

 好きな食べ物は何ですか?

知事

 私は、何でも好きなんです。嫌いなものはありません。でも、子どもの頃に、ひどいめにあった記憶があります。私は子どもの頃、生たまねぎを入れたポテトサラダが大嫌いでした。生たまねぎを噛むと涙が出てくるし、臭いし、大嫌いでした。幼稚園の時に、お弁当にそれがたくさん入れられたので残して帰りました。そしたら、お母さんに怒られて、次の日に、またお弁当が全部、ポテトサラダになってました。鼻をつまんで半分くらい食べて、残して帰りました。また怒られて、次の日も全部ポテトサラダでした。それで、食べられるようになりました。今は生たまねぎの入ったポテトサラダを食べられるけれど、あまり食べたくないです。でも、私は親に感謝しています。好き嫌いを許さないという教育を受けたのはよかったかな。ちょっと厳しいけどね。皆さんも嫌いなものは嫌いでいいけど、食べられるくらいにはなりましょう。

児童(小学部)

 手話を知っていますか?

知事

 (「おはようございます」を手話で示す。)
 本当はもっとたくさんのことを覚えて、皆さんと会話ができるようになった方がいいと心の中では思っています。僕に対する宿題ですね。

生徒(高等部)

 昨年政権交代しましたが、今の政治についてどのように思いますか?

知事

 政権交代をするだけのことがあって、新政権はいろんな改革をたくさんやっていると思います。こういう改革をしたらいいというのを勉強していたと思います。その改革はいいところもあるし、悪いとこもあるので、これから大いに議論していけばいいのだけど、一生懸命やっているということは事実だと僕は思いますね。
 ただ、日本全体ではいい改革でも、「和歌山だけえらい損するな」ということがあるわけです。これがたくさんあって、ちょっと和歌山県知事としては、困っているところもあります。一生懸命頑張っている。そういうことだと僕は思います。

生徒(中学部)

 知事になってよかったことはありますか?

知事

 今日皆さん、にこにこして「こんにちは」を言ってくれるでしょ。こういうのが一番嬉しいな。買い物に言ったり、道を歩いていたりするといろんな人に会うわけですよ。「こんにちは」と言って、「知事さん、からだ元気でええな」と言ってくれる人たちとお会いすると、やっぱり一番嬉しいですね。皆さん、にっこり笑ってくれたから本当に嬉しいです。ありがとう。

生徒(中等部)

 どのようなお仕事をされていますか?

知事

 ものすごく答えにくい質問ですね。県庁の中で、さっきずっと皆さんに説明したような仕事をやっています。でも県庁の中だけにいるとわからないことがいっぱいあります。皆さんも教室の中で勉強することも大事だけど、家庭に帰って勉強することもあるし、町の中でいろんな人とお話をしたり、見たりすることによって勉強することもありますね。私はあまり県庁の中にいないのです。今日は、和歌山ろう学校にきましたが、できるだけいろんなところに行って、お話をしたりすると自分の仕事が少しでもよくなるような気がするので、そのようにして勉強しながら仕事をしています。

生徒(高等部)

 障害のある人に対しての和歌山県独自の制度はありますか?

知事

 細かいことを言うと、各県で少しずつ施策が違うんです。違うんですが、和歌山県で独自なことをやっているのを一つ挙げると、皆さん、病気になるとお医者さん掛かりますね。障害のある方も、健常者の方もね、その治療代に自己負担分ってあるんです。この自己負担分を和歌山県は市町村と一緒になって負担をなしにしています。そういうことを和歌山県独自でやっています。これは大切なことだと思いますので続けています。大枠を決めるのは国の仕事かも知れませんが、それをうまく実行して、もっと必要なところを補うというのは、和歌山県の仕事ですね。

教員(進路指導)

 新聞なんかでよく見る都道府県の指標では、和歌山県はあまりよくない順位のものもありますが、和歌山県が誇るべき順位として教育委員会の障害者雇用率が全国の4位、民間での雇用率が6位になっています。雇用情勢が難しい中、障害者雇用に対し手厚い対応をしてくださっています。今後ともよろしくお願いします。

知事

 大変いいことをおっしゃってくださった。和歌山もつらいこといっぱいあるんですが、今挙げられた話は、特に障害者についてのケアについてはちゃんとやっているということだと思うんです。私もさっき全般的にそういう行政でなくてはならないと申し上げましたが、障害のある方を大切にする風土は、この和歌山に私はあると思っています。例えば、昔、熊野古道にたくさんの人が来たわけです。しかし、特定の宗教でないといけないとか、お金持ちしか入れてあげないとか、昔で言うと女の人はいけないとかね。そういうことを何にも言わんわけですよね。それによって小栗判官のようないろいろな話ができる。誰でも受け入れてあげるよ、そういう優しい気持ちが、この和歌山にあるのです。それを大事にしながら行政をしていかないといけないと思っています。和歌山のいいところは、元気付けのために、「日本一指数」なんかをホームページに載せようとしているのですが、日本一ばっかり載せるのではなく、今のような5位くらいに入っていることとか、もうちょっとPRした方がいいのかも知れませんね。引き続き頑張りたいと思います。ありがとうございました。
 それから、今日、新聞にもうちょっと出るかなと思っていたのですが、結果として就職ができなくなった高校生については、県庁でアルバイトとして雇おうと考えています。ただ雇うのではなく、就職をしようという意欲を持ってもらえるような制度を作り、礼儀なんかを学んでもらう。そういうことをやりましょうと、実は昨日発表したのです。

聴覚障害者協会事務局長

 現在、県内には4,000人ほどの聴覚の障害者手帳を取得している人がいます。しかし、大きくなってから聴覚障害になった中途失聴者や年を取ってからなった方も多く、(聴覚障害者協会の)会員は年々減ってきて手話ができない難聴の方も増えてきているということもお知りおきください。

知事

 よくわかりました。ぜひ一緒にずっと活動をやってきましょう。
 ありがとうございました。

このページのトップに戻る