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寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

在京和歌山県人会50周年記念式典

平成20年7月13日 八芳園/東京都港区

 皆さんこんにちは。
 和歌山から今日朝、駆けつけてまいりました仁坂でございます。
 駆けつけてまいりましたと言いましても、最近は関空のおかげでものすごく便利になりまして、私は8時に家を出たんでありますが、そう致しますと開会の1時間前にもう着いてしまいました。3時間でdoor to door で来るという感じになりまして、和歌山と東京の間も随分短くなったと思っております。
 本日は和歌山県人会50周年の記念で、昨年も出席させていただきましたけれども、もっともっと盛会になって、これは本当に嬉しいことだと思っております。
 現在和歌山にいる我々も、和歌山を元気にする為に頑張っておりますけれども、全国にいらっしゃる、あるいは、全世界にいらっしゃる和歌山県人の方々が頑張っていただいているということで、私はそういう方々と志を一にして、和歌山を元気にする、あるいは和歌山県人の誇りを全世界にアピールするということをやって行きたいと思っております。
 本日は、ちょっと長くなると思いますが、折角皆さんにお目にかかりましたのでこの際申し訳ありませんが、和歌山県が今どうなっているかという事をちょっとご説明をさせていただきたいと思います。
 さっき幹事の方とどうしましょうかと言って長い話もいかんなあと言うことだったんですけども、ちょっとだけお時間をいただききたいと思います。
 ここ1年くらいどんな事をやったかということであります。

 第一は私が県知事にならせていただくきっかけになってしまった公共調達の話がありましたが、これについては、ほぼ新しい制度ができました。一部を除いてもう既に実施しております。
 どういう事かと言いますと、土木工事、それから土木工事に関するソフトウェアである委託業務、例えば設計とかそういうもの、それから県の物品の調達、それから県のソフトウェアの調達、すなわち例えば県のいろんな委託業務とか、マトリックスにすると4つありますけれども、この全部について一般競争入札をゼロ円からやるという制度を作り、あるいは作りつつあります。多分全国で初めてのスタイルだと思います。
 ただ、私どもは、業界の人あるいは業者の人を厳しくするということだけが、この目的ではないと思っております。
 正しい調達をするという事は公正にやって、それで効率的に県民のお金を使うという事でもありますけれども、同時に質も大事であり、県内の企業が健全に発展できなきゃいけない、そういうように工夫した制度を作りました。多分これから全国のモデルになっていくんじゃないかなと自分では勝手に思っております。
 それから長期総合計画を作りました。ほぼ十年ぶりくらいで和歌山県の長期総合計画を作りました。ちょっと印刷が遅くなったんですけども、ようやくきれいな印刷ができ上がりました。それについてご所望の方は、ホームページ等々で申込めますから、一度見ていただきたいと思います。いつものものに比べて大変短く致しました。
 それから数値目標なども入れて解りやすく致しました。短くするとどうしても抽象的になってふにゃふにゃっという文章になるのですが、そうならないように頑張って作りました。これによって和歌山県の最近の退潮傾向というのに歯止めをかけて、そのままでいくと、この十年間で人口が今の102万人くらいから92万人くらいになると言われているんですけれども、社会増、自然増で頑張って、97万人くらいで止めようじゃないかと、成長率も全国よりもちょっと多めにしようじゃないかというくらいの感じでやっております。
 ただ、絵に描いた餅、あるいは言ってるだけというのは困りますので、同時に行財政改革のプランを練り直してみました。これで表裏チェック致しまして、必ず実行ができるという政策だけ集めて、そういう計画を作りました。
 壮大な何とか開発プロジェクトとか、そういうものも本当は心の中でどこかに載せたいなというような気持ちもあるんですが、それをすると、あるいは載せると多分実行不可能になるという事もありまして、実行可能な限りにおいて最大限の努力をするという事でやってまいりました。
 その行財政改革でありますが、私が就任した時に和歌山県は2年半でパンクをする状況でした。パンクをするというのは皆さんのような企業の会計と違ってキャッシュフローが回らなくなるという事であります。どういう時にキャッシュフローが回らなくなるかというと、県庁とか地方公共団体は、みんな基金がありますが、基金を食い潰してしまうと、地方公共団体というのは赤字の県債を出せませんから、そこでパンクになる訳であります。この基金を食い潰さない程度に何とかマネージングをしていくという事が我々に課せられた使命じゃないかと思いまして、これは大変なんですけれども、それの計画を作りました。県庁の職員は約千人くらい減っていきます。大体五分の一くらい減るという事になります。それでできるだけ県庁の中、県の中でいい雇用は作りたいと思いましたので、給料カットはできるだけしないようにする、それをやると簡単に行革ってできるのですけども、それをしないで、人間を減らして事業を減らしてそれで新しい事業をして、それで何とか県の財政をもたせようと頑張っています。
 実は大阪府が今もがき苦しんで頑張っています。
 和歌山県の財政は大阪府の6分の1です。この行革のプランを単純に同じ年代で比較しますと和歌山県の行革規模というのは、大阪府の行革規模の4分の1なんです。それだけ辛い事をやっているのですが、幸い議会の方も県庁の人も県民の人も理解してくださって、これで我慢しながらやろうと今考えているところであります。

 最近ちょっと良いことも色々ありますので、1つひとつ簡単にご紹介していきたいと思います。
 実は今年の初めに日経新聞に県別潜在成長率県別というのが出ました。和歌山県はビリ。唯一マイナス。潜在成長率マイナスというのはどういうことだと言って、皆が意気阻喪した訳であります。しかしながらこれは、過去の成長の趨勢を計量分析のモデルを使ってやっただけでありますから、ここ約30年間くらいずっと成長が悪かった、人口も減ってきたという事でマイナスが出たという事なんです。そんな事は、過去の繁栄に過ぎないのだから、これからもうカーブは切ってるぞと、これから頑張るんだという事を言っていたら、その直後くらいに直近の成長率、これは今から2年半、いや3年前、平成17年度だと思いますが、これが出まして、トップでございました。これもまた単純には喜べないのでありまして、住金の回復効果などで殆ど説明されてしまう訳です。これを更に続ける事をやらないといけない。これも少しは芽が出てまいりました。例えば企業誘致で言いますと平成19年では26件くらいありました。
 それで、その中には住金の第2号基の高炉、これは一千億円くらいですから、それの意思決定も入っていますので、金額的にもかなり全国の上の方にいくんじゃないかと思います。あとは数十億円とか数億円くらいの投資をいっぱい重ねて、なんとか少しでも頑張ってもらおう、県内の人にも頑張ってもらおうということでございます。
 それからモンドセレクションというのがあります。これは、ベルギーで食品のコンクールをやります。その時の最高金賞、皆さん、テレビを観ておられるとサントリープレミアムモルツ最高金賞3年連続というのがありますが、ああいうスタイルのものであります。これに和歌山県の企業が続々と当選を致しまして、最高金賞、金賞合わせて全国の大体十分の一くらいを和歌山県の企業が占めています。和歌山県は、全国の百分の一くらいの人口ですから、十倍ぐらい偉いというべきではないかと思います。
 中にはですね、20年連続というものすごいのがあって、私は、時々他県の財界人の会合に行きますと、サントリープレミアムモルツって物凄く美味しいけど、和歌山にはサントリーモルツに勝るものがたくさんありますと言っております。それほど皆さん頑張ってくださっている。
 ただ、売りに行くのがあんまり積極的ではなかったものですから、今年、フーデックスという、十万人が来る東洋一の食品展に和歌山館がデビューしました。これはあっという間に自治体の中でも最高の展示スペースになりまして、そこに出られた企業はどんどん売れて、例えば、食品でいうと国際線の機内食なんかに採用されたりという事が、今どんどん行われております。
 それから農産物で言いますと、梅は昨年より約20%増収だったんじゃないかと自分では思っています。最近はずっと退潮傾向だったもんですから、ようやく回復してまいりました。健康ブームですから今プロモーションも一生懸命やっておりまして、梅のドリンクがじわじわと皆さんのお目に止まっていると思います。あれの原料は、大体書いてくれてますけど、紀州梅南高梅使用と書いてくれているのが多いと思います。そんなふうに食品工業もどんどん増やしていきたいと思っております。
 観光は5%増でした。入り込み客という、来られた人の数を(宿泊、日帰りの区別なしで)みますと、史上最高になりました。
 ただ、宿泊客は過去最高のピークが高かったものですから、まだまだそれに及びません。それでも5%くらい増えて、例えば白浜の方々なんかは養殖クエを出そうという事でPRを始めまして、これがかなり当たりまして、客単価もようやく上昇傾向になっております。
 それから、熊野の人気あるいは高野の人気というのも結構高くなってきております。
 特に、これまでになく顕著なのは、西洋人に段々見直されたというのが評価されるようになったことです。今年はこの秋にかけて、例えば同じ熊野で言いますと、サンティアゴ・デ・コンポステーラというスペインの巡礼路があるんですが、そこと一緒に頑張ってやっていこうという事で、西洋人ももっともっと誘客してみようというふうに思っております。
 それから白浜空港のお客さん、これも今年の4~6月で昨年を上回りました。
 実は、去年はJALの特割セブンで、それをいただく為に県民が必至になって無理して乗ったというようなところもありました。そう言う観点からすると、今年はそういう効果が剥落していますので、本当にお客さんが少しは来てくれるんだと思っている次第であります。

 個々のプロジェクトも幾つか面白いのが出て来ました。
 新宮に「ちきゅう」という日本最大、世界最大の海洋掘削船が母港化して来てくださることになりました。
 和歌山市のマリーナシティでは、ナショナルトレーニングセンターという制度が日本にあるんですが、それのヨットの部、セーリングの部のナショナルトレーニングセンターになりました。オリンピック選手などが和歌山マリーナシティで鍛えていくという事になるかと思います。今、県でもこれを応援する為に艇庫をもう1棟増設致しております。
 医療について様々な問題が提起されております。和歌山県は幸いにして、医療が崩壊していない、緊急医療が何とか食い止まっている数少ない県であると思います。関係者の皆さんが物凄く苦労されて、必死の努力でそれを支えてくださっています。それじゃ援軍を送らないといけないという事で、和歌山県立医大始まって以来の25人定員増を勝ち取って、今年からそういう方が増えています。この方々がすぐ開業医になったり、他県に行かれたら困るんで、初めから約束をしてもらって、和歌山で働きますという人に限って25人増やそうという事を実現した次第であります。
 それから、今年の予定であります。国体が7年後、平成27年に開かれます。2順目の国体で、1順目は大変心温まるいい国体だったと、今でも歴史に残っています。体育協会が過去の国体の寸評を書いているんですが、和歌山県だけですね、ただ淡々と書いてあるのではなくて、心温まる立派な大会であったと書いてくれてました。なかなか財政も厳しいのですけれども、是非心で補って、我々はスポーツ選手をもてなしていきたいと思っております。
 植樹祭、これが23年に多分田辺市で天皇陛下をお迎えして行われる事になります。和歌山県としては2回目でありますけれども、植樹祭といいますと、大変なお金を使って施設を整備していくというのがこれまでの慣例でありましたが、これもおもてなしの心でひとつやってみようという事で、多分植樹祭史上にちょっとこう曲がり角ができるような、そういう大会になるんじゃないか、そんな事で実は関係方面にも打ち合わせをさせていただいております。
 本年、ほんの一月前くらいですがトルコの大統領が串本にお見えになりました。大統領がお見えになるのは初めてでありましたが、串本、あるいは和歌山の名前はトルコの国民の皆さんの心に深く残っております。日本人にとっても、串本の嵐の夜の漁民の方の救援活動が、日本人のその声価を高めているという事で大変誇らしい気持ちになります。我々はこれを守っていかなければいけないと思っております。
 それから、今年でありますが、植芝盛平さんの生誕百周年ということで、田辺市を中心にして合気道の国際大会、これは数年に一回の開催ですが、行われる事になっています。10月を中心にしてほぼ一週間ちょっとくらいありましてこれも大変楽しみにしているところであります。
 それから芸能関係3本柱というのがありまして、一つは、パンダフルライフという映画が8月の末に松竹系で封切られます。これは、和歌山のアドベンチャ—ワールド、白浜にあるアドベンチャーワールドに今6頭のパンダがいますが、2頭、つい先日中国に帰りまして、その子どもたちも出演しておりまして、それで後は成都のパンダの子どもたちのドキュメンタリーであります。こういうのをやってくれるというので、今、松竹と組んで、この際和歌山の宣伝も大いにしておこうと頑張っております。
 それから坂本冬美さんが「紀ノ川」という、彼女にとっては故郷を唄う初めての曲を出されました。大変張り切っておられまして、我々も応援をして、有吉佐和子さん(作家)の「紀ノ川」がベースになっている訳ですが、有吉さんの立派な人生をもう一回宣伝していきたいと思っております。
 それから、同じく里見浩太郎さんが「稲むらの火」という曲を出してくれています。これは申すまでもなく、濱口梧陵さんの非常に立派な行為を讃えた歌であります。これも和歌山にとっては大変名誉のある事なんで、里見さんを応援して是非頑張っていきたいと、皆さんも、是非レコードを買って差し上げたら如何でしょうかと思います。
 最後に、東京における和歌山県人だけではなくて、今県庁では全国にいらっしゃる和歌山県人の方々を大事にしよう、大事にするっていうのは我々にとっては何か金銭的に大事にできるとか便宜を図るとかそういう事はなかなか難しいかも知れません。ただ、故郷を思われる人々の気持ちというのは私も解っておりますから、少なくとも和歌山で何が行われているかという事を皆さんにしょっちゅうご報告しようじゃないかと、そんなふうに考えております。
 したがいまして私どもの職員が私も含めましてよくお邪魔をしておりますし、それから和歌山だよりというのを作りまして、これは結構安上がりで印刷できますので、皆さんに配布をさせていただこうと思っております。もし、未だ来てないぞという方がいらっしゃったら言っていただければ、直ちに無料で送付させていただききます。
 更に「和」、和歌山の和と書きまして「なごみ」というのと、それから「紀州浪漫」。「和」は一般的な情報誌、「紀州浪漫」は観光の情報誌なんですが、これについてはちょっとお金がかかりますので、ご希望の方だけ有料で配布をさせていただくという事にしたいと思っております。それもお申し込みいただければ喜んでお届けしたいと思います。「和」、「紀州浪漫」については、ちょっと手に取って見ていただくとお分かりと思いますが、かなり内容がいいと自分で思っております。自分で思うだけで何の根拠もありませんが一度見ていただききたいと思います。

 それから最後にお願いでありますが、和歌山県はあんまりお金持ちではございません。頑張ってやっておりますが、やりたい事はたくさんあります。それに際しまして、ふるさと寄付という制度ができております。
 このふるさと寄付というのは、自分が出身その他で、寄付したい所へ寄付してあげよう、そういたしますと国税とそれから地方税合わせまして、一言で申し上げますと五千円を除いて、住民税の10%まで、損をしないというとおかしいのですが、後で返ってまいります。
 ただし、申告手続きがいると思いますけれども、ぱっと寄付をして領収書を添えて申告すると、実は五千円申告をしておられる訳ですから五千円だけを除いて、残りは同じ納税額になるはずであります。
 人のところのことを言ってはあまり良くありませんが、今現在、東京都は結構財政的に豊かであります。数年前までそんな事はなかったわけですけれども、皆さんのお働きにより、法人事業税が特に入って豊かになりました。和歌山県はなかなかそうはいきません。したがいまして、できる事ならば、ここ数年間はぜひお助けいただきければありがたいなあと思っております。私どもはその五千円の分を、県で埋めるような事は致しません。皆さんの善意を信じておりますので、お礼のお品を届けるというような事も他県はやっているところもありますが、本県ではやりません。しかし、もしそういう故郷に対するご善意がございましたらぜひお願いしたい。そして名前を出して宜しい人はホームページに全部名前を出させていただきます。金額は出しませんけど。それからそれを止めてくださいと言うお方はそれも出しません。
 どういう所に使えという事についてご指定がありましたら、メニューがありますのでそれも出させていただききます。少し先駆けとして、すでに出していただいている方もいらっしゃいますけども、是非この際宜しくお願いしたいと思いまして、最後はおねだりになりましたが、宜しくお願い申し上げます。
 少し長めにお話させていただききましてありがとうございました。失礼致します。

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