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寄稿・提言・訓辞・挨拶集

新聞・雑誌等への投稿や、各種行事での講演・挨拶、政府への政策提言等を通じて、知事の考え方や政策を紹介します。

和歌山市内ライオンズクラブ主催アースデー

平成20年4月22日/和歌山市

 皆さんこんにちは。

 今日は「全国学力テスト」があるそうで、本当は子どもさんがたくさんいらっしゃる予定だったんですけれども、昔の子どもさんがいらっしゃるところでお話をさせていただくことになりまして、大変幸せだと思っております。

 昔の子どもさんでいらっしゃいますので、考えてきたこととは違うのですけれども、じつは私は蝶々を採っております。採って喜ぶだけですので、大したことはないのですが、蝶々の世界でも地球の温暖化をひしひしと感じることがあります。

 例えば、勝手にしゃべっておりますので、皆様お忘れいただいて結構でございますが、ナガサキアゲハというアゲハがあります。和歌山市では今たくさん飛んでおります。私の子どもの頃は採りたいなあと思っておりましたが、和歌山の南の方でポツポツと(捕獲の)記録はありましたが、基本的にこの紀伊半島にはあまり土着をしていなくて、それではどこにいるのかと言いますと、四国にはいますが本州では山口県ぐらいにしかおりませんでした。それがですね、今和歌山市にうじゃうじゃとおりまして、黒いアゲハで、メスは羽に少し白いところがあるのですが、これがどんどん北上して、今は東京で普通に見られるようになりました。温暖化のせいかなあというふうに、何となく思っております。

 それからですね、シマグロヒョウモンと言うのがあります。これは和歌山にいっぱいおりまして、秋になるとそばの畑ですとか、コスモスが咲いているところなどに結構たくさんいて、綺麗なので喜んで採ったものです。これがですね、スミレを食べます。スミレも野生のスミレだけじゃなくて、パンジーも食べます。それで、今どこに一番たくさんいるかと言いますと、東京の街の中であります。なぜかというと、花屋さんがあってパンジーを売っているということで、秋になると春に花を咲かせるためのパンジーに、シマグロヒョウモンがいっぱいおります。なんか変だなぁということであります。東北地方の南部ぐらいまで、山の上も含めてシマグロヒョウモンがおりまして、本当は南方系で和歌山ぐらいまでしかいなかったのですが、席巻しております。

 それから、クロマダラソテツシジミと言うのがおります。マニアックな話ばかりで申し訳ありません。子ども向けだったものですから。これは日本にはおりませんでした。それで南方の島におりますが、ソテツを食べております。私は、与那国島で発生したのを聞きつけて、今から10年くらい前にわざわざ与那国島まで採りに行きました。それが最近どんどん北上してきておりまして、昨年は大阪府の池田市と兵庫県の宝塚市で局所的に大発生しました。県庁の前にソテツがありますから、これに発生しないかなあと私は期待を込めて言っているのではなくて、発生するとソテツの新芽を食い荒らしますから大変なこと、折角の綺麗なソテツが台無しになってしまいます。こういうことではないかと思います。

 蝶々のことをお話していますと、ちょっと笑い話みたいな感じになって、それで、まあどうでもいいやというくらいの感じになりますが、この影響は多分蝶々だけではなくて、例えば海の中ですとか、陸上の植生遷移などにもどんどん影響が出てくると思います。あるいは、和歌山県は大事な果樹産地ですけども、ミカンの栽培に支障がでたとか、カキがならないですとか、ウメがどうしたですとか、こういうことになってくると、これは死活的な問題になってくると思います。何よりも、やっぱり自然というのは安定していて、それでいつも同じような恵みの大地というものが我々を優しく包んでくれてるというのがよろしいかと思うんです。

 そういう意味では、この地球環境問題というのは大変な問題だと思います。

 それとともに、リサイクルの問題ですとか、あるいはゴミの問題、公害の問題にも労を惜しむことはできないと思います。例えば中国においては、この間の11月に山東省に、和歌山県と山東省は友好提携していますから、民間の方のお力もお借りして、それで環境ミッションを一緒に連れて久方振りに使節団を組んで訪問してまいりました。大変歓迎されました。なぜ歓迎されたかといいますと、民間の方々を中心とする公害防止のノウハウをもっている方を一緒に連れて行ったからであります。中国では、まだまだ我が和歌山県が40年前とか50年前に苦しんでいたような、あるいは、もめていたようなそういう話が放置されたままで、どんどん被害が出ているということです。

 地球環境問題も、先進国だけが何とかしてということで解決できるとは到底思えないわけであります。ただ、発展途上国はこれから私たちは伸びたい、先進国みたいな所得にこれからなるんだからそれを止めないでくれと言って、いろんなことを言ってくるというところがあります。

 それから、地球環境問題も大事で、そして難しいのは、じゃあ先進国が(二酸化炭素の排出を)止めた時にどうなんだということがあります。例えば、和歌山には住友金属という大製鉄所があります。ここからCO2はたくさん出ます。たくさん出るけれども、じゃあそれを止めたら地球はどうなるかと言いますと、多分今の2倍くらいのCO2が地球上に発生すると思います。なぜならば、住友金属の和歌山製鉄所の環境の「規制値」といいますか、環境を守る技術は世界一であります。世界一の技術(での生産)を止めさせて、世界で(環境に配慮しない)製鉄所をどんどん復活させたら、仮に需要が一定だとすると、そうするともっともっと地球にダメージがかかることとなります。したがって、この問題をどういうふうにして解決したらいいのかというのは、ものすごく難しいという感じがいたします。しかしながら、その問題を放置できないというのも事実だと思います。

 それから、環境問題というと、すぐに大口の発生源のことだけを思うのですが、しかし、私たち自身もCO2を排出しています。家庭やオフィス等で出るCO2、それから運輸部門で出るCO2というのは、実は現在日本においてでありますが、増加分の全てを語れるわけです。つまり、産業界からはほとんど増えていなくて、家庭とオフィス等、それから運輸部門でのCO2はたくさん増えていると。

 これから今後数年間で、和歌山県だけでなく日本は1990年水準の6%削減を確保しないといけないというのが京都議定書の約束です。できるんかなあという気もしますけれども、いったん約束したからには守らないとしょうがないということではないかと思います。その時の守り方は産業界だけにツケを回すと、さっきのような議論になる。それじゃあ、みんなで少しずつ、やっぱり守らないといけない。そうすると家庭も大事だなあとか、それから運輸部門も大事だなあ、ガソリンを値下げしていていいのかなあというくらいの感じも出てくるわけであります。

 ちょっとずつみんなが努力しないといけない。その声をかけるのが、行政だけではなくて、皆さんのようなライオンズクラブの立派な方々が声をかけて下されば、これに勝ることはないのではないかと思っております。

 ただ、県もそれに甘えておっちゃいかんと思います。例えば、太陽光発電。これは絶対にCO2排出抑制になると思います。化石燃料を燃やさないからですが、しかしながら結構お高いです。それで、昔は技術革新があるので、経済産業省等が補助金を出しておりました。しかしながらその補助金は、もう技術開発の余地がなくなったと言って、やめちゃったわけです。だけど、今こそ一番大事な時期じゃないかと。和歌山県は環境省と組んで、これについての県独自の補助制度をつくりました。それで、こうした制度をどんどん利用していただくとともに、皆さんのようなお力のある方の呼びかけによって、みんなで少しずつ努力し、企業も努力するし、ドライバーも努力するし、消費者も努力するというふうに、みんな頑張っていこうやないかということであります。

 ぜひ、ライオンズクラブの方々にですね、今後もご支援をいただきたいと、県庁としてこんなふうに思っております。子どもさんにしゃべったのか、昔の子どもさんにしゃべったのか、わけが分からなくなりましたが、とにかく全員にお願いをして、私のご挨拶とさせていただきたいと思います。

 どうもありがとうございました。

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